ヨガインストラクターになるにはどうする?おすすめの資格と講座

ヨガインストラクターとは

ヨガをする女性

(出典) photo-ac.com

ヨガインストラクターとは、ヨガを指導することで生徒の健康を促進し、その魅力や楽しさを伝えていく仕事をしている人たちのことです。ヨガの基本的な姿勢や呼吸法、体の仕組みに関する知識、ヨガに関する専門的な知識と技術をもとに、生徒のレベルに応じたレッスン内容を考えて指導していきます。近年日本でも、マタニティーヨガや産後ヨガ、キッズヨガ、ホットヨガなど、さまざまなヨガのジャンルが人気になってきており、インストラクターの活躍範囲も拡大しています。

ヨガインストラクターの具体的な仕事内容

ヨガのインストラクター

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ヨガインストラクターは、ヨガスタジオで生徒たちにレッスンをするのが主な仕事です。従業員として勤めている場合も、個人で開業している場合も仕事内容に大きな違いはありません。

ヨガのレッスンは1時間前後で終了するため、フルタイムのインストラクターは1日の間に複数のレッスンを担当することになるでしょう。フリーランスの場合、複数のヨガスタジオを移動してレッスンを請け負うこともあります。

そのほか、生徒の勧誘やスタジオの清掃などもヨガインストラクターの仕事です。経理や会計の担当がいないときは、売上の計算や処理も担当するケースが少なくありません。

趣味を仕事に?やりがい

ヨガのイメージ

(出典) photo-ac.com

ヨガインストラクターは、生徒とのふれあいが多い仕事です。レッスンを通して、生徒たちに喜んでもらえる点はやりがいにつながるでしょう。

ヨガは未経験からでも参加しやすい、適度な運動です。ヨガを続けていくうちに体が柔軟になり、基礎体力がついてきます。しっかりカロリーを消費できるようになるなど、生徒たちにも変化が現れるでしょう。

「ヨガを続けていていいことがあった」と生徒たちから聞くのは、インストラクターにとってうれしいことです。ヨガを愛する人たちに思想や素晴らしさを教えるという役割だからこそ、楽しみながら仕事を続けられます。

大変なところ

鏡に向かってヨガをする女性

(出典) photo-ac.com

ヨガインストラクターは、体力を使う仕事です。生徒たちにヨガのポーズを教えるには、インストラクターが見本を見せる必要があります。ヨガはゆったりとした動きですが、長時間続けると疲れも出てくるでしょう。

生徒たちとは違い、1日に複数のレッスンを行うインストラクターは長時間ヨガに向き合わなければなりません。清掃やスタジオ外での勧誘業務も含めると、体力は必要です。

それ以外に、生徒にレッスンする立場として休みが取りにくいことも大変なところです。従業員として働いている場合は代替の講師を準備できるケースもありますが、多くの人に影響を与えることから厳格な体調管理も求められます。

ヨガインストラクターになるには

屋外でヨガをする女性たち

(出典) photo-ac.com

日本においては、ヨガインストラクターに関して国家試験や統一された規格の資格はありません。したがって、資格がなくともヨガインストラクターを名乗って活動することは可能です。

ヨガインストラクターに関する民間資格を取得してから働くだけでなく、ヨガの初心者や、ヨガインストラクター未経験者が、ヨガスタジオやスポーツクラブなどに就職し、社内研修や養成講座を受けた後にインストラクターとして活動するケースもあります。

また、特定のヨガスタジオやスポーツクラブには所属せず、独立してヨガレッスンを行う個人インストラクターも少なくありません。

民間資格を取得する場合

民間団体が運営するインストラクター養成講座を受講して資格の認定を受けると、講座を受けた団体から就職の紹介を受けられます。その他、資格取得後に、自身でヨガスタジオやスポーツジムなどのインストラクターへ応募するのも一般的な道です。

未経験からヨガスタジオなどに就職する場合

ヨガスタジオやスポーツクラブなどに就職すれば、未経験でも最低限の知識とレッスンの構成を覚える研修を受けられます。ヨガインストラクターとして十分なスキルが身につくでしょう。ヨガスタジオがインストラクター募集のために設けた養成講座に参加すれば、そのままそのスタジオに就職できる場合もあります。

個人インストラクターとして活動する場合

民間資格を取得後、またはヨガスタジオなどで指導経験を積んだ後に、独立してヨガインストラクターとして働いているケースも多くあります。業務委託を受けていくつものヨガスタジオを掛け持ちして働いている人や、自身でスタジオを立ち上げて活動している人など、活動形態はさまざまです。

ヨガインストラクター関連の資格や講座

ヨガ教室

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日本においてヨガインストラクターを名乗って活動するためには、必ずしも資格は必要ありません。ただ、ヨガインストラクターになる養成講座を受け、民間資格の認定を取得した後に活動しているケースが一般的です。どのような資格や講座があるのでしょうか。

インド政府公認 プロフェッショナルヨガ検定

「プロフェッショナルヨガ検定」は、インド政府が2015年に立ち上げた資格認定システムです。インド政府組織であるQuality Council of India(QCI)が検定団体の認定を行うもので、日本においては、一般社団法人全日本ヨガ検定協会が運営しています。

資格は、知識の深さ・難易度によりレベル1からレベル4に分けられています。ただ、日本で実施されるプロフェッショナルヨガ検定は、現在レベル1のみです。検定は、 筆記試験、実技試験で構成されており、受験には38,500円(税込)かかります。

アイアンガーヨガ認定指導員

「アイアンガーヨガ認定指導員」は、インドのアイアンガー師によって編み出されたヨガのメソッド「アイアンガーヨガ」を指導するための資格です。アイアンガーヨガのメソッドは、認定された指導員のみ指導を許可されており、認定指導員でなければアイアンガーヨガの名を使用できません。日本では日本アイアンガーヨガ協会が、認定までの流れをサポートしています。

アイアンガーヨガ認定指導員になるには、アイアンガーヨガ認定指導員のもとで3年の経験を積み、指導員のためのプログラムに参加し、世界基準の認定試験を通過することが必要です。

また認定指導員となってからも、そのレベルの保持と向上のためにさらに研鑚することが義務づけられています。認定試験を受けるためには、自分が普段学んでいる指導員およびプログラムを指導する指導員から、それぞれ推薦状をもらう必要があります。

シヴァーナンダ・ヨーガ講師育成講座

日本のNPO法人シヴァーナンダ・ヨーガ・ヴェーダーンタ・センター・ジャパンが、インドのシヴァーナンダ師によって創設されたヨガのスタイル「シヴァーナンダ・ヨーガ」の講師育成講座をサポートしています。

この講座は、4週間の集中トレーニングによりヨガを学び、知識を他の人に教える技術を身につけるというものです。基本的には英語での受講となりますが、2022年5月現在はオンライン講座が設けられ、日本語通訳付きの講義も開催されているようです。

ヨガインストラクターの収入について

ヨガ教室

(出典) photo-ac.com

ヨガインストラクターの収入は、年間250万〜400万円程度といわれます。厚生労働省の発表する賃金構造基本統計調査(2021年分)によると、ヨガインストラクターを含む「個人教師」の平均年収は410万円程度です。

スポーツ系の中でもヨガは、一般女性に人気があります。比較的インストラクターに女性が多いことや、レッスンごとに報酬を得るフリーランスとして働く人も多い傾向です。フルタイムで働くインストラクターばかりではないため、個人教師の中でも収入はやや低めと考えられるでしょう。

ヨガスタジオの社員として働く場合は、毎月安定した給与を得られます。独立してフリーランスとして働く場合は、ヨガインストラクター個人の知名度や実力によって収入が大きく変化するでしょう。

ヨガインストラクターの求人傾向

ヨガ教室

(出典) photo-ac.com

ヨガスタジオの正社員を募集している求人は多く見られます。経験者やヨガインストラクター関連の資格所得者が歓迎される傾向にありますが、未経験OKのケースもそれなりにある職種です。中には、受付や事務業務を行いながらヨガの研修を受け、ヨガインストラクターにキャリアアップできる求人も見受けられます。

出典:
一般社団法人 全日本ヨガ検定協会
TTC 講師養成コース|シヴァーナンダ・ヨーガ東京センター
国際ヨガ協会
ヨガの発祥と歴史|一般社団法人 全日本ヨガ協会(AJYA)
一般社団法人 日本ヨガメディカル協会
NPO法人日本ヨガ連盟
日本アイアンガーヨガ協会