傾聴力を自己PRで効果的に伝えるポイントは?職種別の例文も紹介

傾聴力は自己PRで打ち出せる強みですが、効果的にアピールするためには、意味や伝え方を把握しておくことが重要です。自己PRで傾聴力について伝えるポイントや注意点、実際に活用できる言い換え表現、例文を紹介します。

自己PRで強みとなる傾聴力とは

打ち合わせ

(出典) pixta.jp

傾聴力に関して自己PRで取り上げる場合は、企業が求める傾聴力の意味を理解する必要があります。企業から正しく評価してもらえるよう、まずは言葉の意味を押さえておきましょう。

相手から話を引き出す能力

ビジネスシーンにおける傾聴力とは、相手から本音を引き出す能力のことです。会話中に共感したり質問したりすることを通して、より深い内容を話してもらえるようになります。

傾聴力が高ければ、相手との間に信頼関係を構築しやすくなるのもポイントです。自分の話を熱心に聞いてくれる相手なら、信用して仕事を任せられるようになるでしょう。

傾聴力がある人には、以下に挙げる共通の特徴があります。自分が当てはまるかチェックしてみましょう。

  • 話を聞くときに相手の目をしっかり見る
  • 相手の話を遮ることなく最後まで聞ける
  • 適切なタイミングで相づちを打てる
  • 適切なタイミングで質問を差し挟める

人の話をよく聞けるだけでは不十分

傾聴力は、人の話をよく聞ける能力だと思われがちです。しかし、それも重要な要素ではあるものの、聞き上手なだけでは効果的なアピールにはつながりません。

人の話をよく聞けるという点だけを伝えると、受け身の姿勢が強調され、悪い印象を与えてしまう可能性があります。「相手の話をより深く引き出せる能力」である点を、しっかり意識しましょう。

自己PRにおいて傾聴力をアピールする場合は、相手との会話を通してどのような結果を得られたのか、会話後に関係性がどのように変化したのかなどについても伝えることが大切です。

自己PRで傾聴力をアピールするポイント

面接

(出典) pixta.jp

自己PRで傾聴力を強みとして打ち出す場合は、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。効果的なアピールを行うためにも、3つの重要なポイントを理解しておきましょう。

具体的なエピソードを添える

傾聴力は、自己PRのトピックに選ばれやすい強みの1つといえます。単に「自分は傾聴力がある」と伝えるだけでは、ライバルとの差別化を図りにくくなる点に注意しなければなりません。

自己PRで傾聴力をアピールする場合には、自分ならではの経験・エピソードを用いて、オリジナリティを持たせることが大切です。経験・エピソードを添えれば、担当者の印象に残りやすくなります。

まずは、自分の強みとエピソードの結論を伝え、続けてエピソードの具体的な内容を紹介しましょう。最後に、長所を発揮したことによる具体的な成果を述べれば、スムーズな流れで自分の強みをアピールできます。

他の強みと一緒に伝える

自己PRにおいて傾聴力を自分の強みとする場合、傾聴力に関するアピールだけでは印象が弱くなる恐れがあります。そのため、他の強みと一緒に伝えるのがおすすめです。

傾聴力と相性の良い強みには、以下のようなものが挙げられます。

  • 行動力
  • 決断力
  • 精神力
  • 実行力
  • 企画力
  • 課題解決力
  • 課題発見力

傾聴力を生かした上で、上記の能力も併せて発揮したことを伝えれば、より印象深いアピールにつながるでしょう。具体的なエピソードを思いつきやすい点も、メリットです。

言い換え表現を活用する

傾聴力は、人によりさまざまな意味に捉えられるほか、言葉の意味を正しく理解してもらえないケースもあります。そのため、自己PRのテーマにする場合は、言い換え表現を活用するのもおすすめです。

傾聴力の言い換え表現として、以下のようなものが挙げられます。

  • 相手の意見や感情を把握できる
  • 相手の意見を巧みに引き出せる
  • 異なる意見をうまく整理できる
  • 会話を通して相手と信頼関係を築ける
  • 話の背景にある動機を的確に想像できる
  • 相手が潜在的に求めているものを提供できる

他の表現に言い換えれば、より分かりやすい内容になります。自己分析でアピールすべき自分の強みを探す際にも、役立つでしょう。

自己PRで傾聴力を伝える際の注意点

面接で話す男性

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傾聴力を自己PRでアピールする際に、気を付けたいポイントを紹介します。自分の強みとして傾聴力を打ち出すのであれば、以下に挙げる注意点を意識しましょう。

面接でのやりとりに注意する

自己PRで傾聴力を取り上げる場合は、面接におけるやりとりに注意しなければなりません。本当に傾聴力が高いかどうかを、面接の現場でチェックされる可能性が高いためです。

自己PRがうまく仕上がったとしても、面接でのやりとりを通して傾聴力が低いと見なされると、印象はむしろ悪化してしまいます。振る舞いや受け答えに細心の注意を払い、傾聴力が高いことを面接でもアピールしましょう。

面接では、相手の質問に対する適切な回答を意識することが重要です。効果的な逆質問ができれば長所のアピールにつながり、面接官の評価も高まるでしょう。

仕事への生かし方も忘れずに

自己PRで自分の強みをアピールする際は、その強みを仕事にどう生かせるのかという点も述べる必要があります。具体的なエピソードを伝えた後、仕事への生かし方も忘れずに述べましょう。

企業は、応募書類・面接を通して「応募者の強みが自社でどのように生かされるのか」を知りたがっています。仕事への生かし方を伝える際は、志望企業の具体的な業務に触れられればベストです。

自分の強みを伝える自己PRでは、強みの提示と具体的なエピソード、仕事への生かし方をセットで述べるのが基本であると覚えておきましょう。

自己PRで傾聴力をアピールする職種別例文

メモをとる

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傾聴力の意味やアピールする際のポイントが分かっても、実際に文章を作る段階で手が止まってしまう人も多いのではないでしょうか?以下に紹介する職種別の例文をチェックし、自己PRを考える際の参考にしましょう。

営業職

営業職には、顧客の潜在的なニーズを引き出す能力が求められます。傾聴力を自己PRで強みとして伝える場合は、顧客のニーズを引き出せることをアピールしましょう。

営業職への応募では、具体的な数字を用いて伝えるのもおすすめです。

【例文】

私の長所は、傾聴力が高いことです。法人営業として働いていた前職では、顧客が抱える課題の把握を常に意識していました。

傾聴力やプレゼン力を生かし、顧客の課題解決につながる提案をしていく中で、多くの顧客と良好な関係を築けたと感じています。

傾聴力を意識して営業に取り組んだ昨年度は、前年比130%の売り上げを達成できました。前職で培った傾聴力を貴社でも生かし、さらなる売り上げの向上に貢献したいと考えております。

事務職

事務職は、定量的な成果を示しにくいのが特徴です。事務職に応募する場合は、他者とのコミュニケーションで傾聴力を生かした経験を伝えると、効果的でしょう。

【例文】

私の強みは、傾聴力を生かしたコミュニケーション能力です。現職では営業事務として働いており、資料作成時には認識の齟齬が発生しないよう、必ず営業担当者に詳細なヒアリングを行うようにしています。

傾聴力を生かしたコミュニケーションを心がけてからは、作成した資料が高く評価され、現在は新人教育も任されるようになりました。貴社での事務業務でも傾聴力を存分に生かし、関係者から信頼される人材として活躍したいと考えております。

サービス職

顧客・クライアントと接する機会が多いサービス職は、傾聴力を発揮しやすい職種です。相手とのやりとりの中で、傾聴力をどのように生かしてきたのかをアピールしましょう。

【例文】

私の長所は、相手の悩みを的確に引き出せる傾聴力です。メーカーのカスタマーサポートとして働いていた前職では、問題点をうまく説明できないお客さまに対し、まずは何に困っているのかを聞き出すことから始めていました。

傾聴力を重視したやりとりを意識し始めてからは、難しい案件を担当するケースも増え、最終的にはサポートセンターの主任に就きました。貴社の業務でも傾聴力を生かし、お客さまとスムーズなやりとりができるよう努めてまいりたいと思います。

傾聴力を自己PRで効果的に伝えよう

面接を受ける女性

(出典) pixta.jp

自己PRでアピールできる傾聴力とは、相手から深い話を聞き出せる能力のことです。傾聴力が高い人は、異なる意見を上手に整理したり、会話を通して相手と信頼関係を築いたりできます。

自己PRで伝える際は、他の強みと一緒に伝えるのがおすすめです。具体的なエピソードや、仕事への生かし方についても、忘れずに述べる必要があります。

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