大学生の生活費はいくらかかる?1カ月の内訳や節約のコツも紹介

大学進学とともに、一人暮らしを始める人も多いでしょう。大学生の生活費は、1カ月にどのくらいかかるのでしょうか?大学生の生活費の内訳や収入について解説します。生活費を節約するコツも紹介するので、参考にしてみましょう。

大学生の1カ月の生活費はいくら?

家計簿をつける

(出典) pixta.jp

大学生は、1カ月の生活費にいくらぐらい使っているのでしょうか?全国大学生活協同組合連合会が2022年10~11月に行った、「第58回学生生活実態調査」の結果を基に解説します。

出典:第58回学生生活実態調査 概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

一人暮らしの大学生の生活費は平均12万3,630円

全国大学生活協同組合連合会の「第58回学生生活実態調査 概要報告」によると、2022年の一人暮らし(学生会館利用・下宿なども含む)の1カ月の生活費(支出合計)は、平均12万3,630円でした。

自宅生の生活費の平均は6万3,580円となっており、約2倍近い差があります。一方、収入の合計を見てみると、一人暮らしの場合は12万4,290円、自宅生で6万4,350円という結果でした。

貯蓄・繰越金があるものの、どちらも収入と支出の額はほぼ同額となっており、収入の中で1カ月の生活費をやりくりしていることが分かります。

一人暮らしで1番かかるのは家賃で平均5万3,020円

一人暮らしをしている大学生の生活費の内訳を見ると、支出額で最も多いのは住居費で平均5万3,020円でした。次いで、食費が2万4,130円、教養娯楽費が1万3,270円という結果になっています。

自宅生の住居費は330円とほとんどかかっていないため、一人暮らしの生活費の中でも家賃が大きな負担になっているといえるでしょう。食費に関しても、自宅生は1万1,390円と、一人暮らしの方が約2倍多くかかっていることが分かります。

教養娯楽費は、自宅生の1万3,410円と比較してもほとんど差がありません。住居形態の違いは、娯楽にかかる費用にあまり関係しないようです。

大学生の生活費を支える収入源は?

居酒屋のアルバイト

(出典) pixta.jp

大学生の生活費を支えている収入源は、主に「バイト代」「仕送り」「奨学金」の3つです。収入源についても、全国大学生活協同組合連合会の調査結果を見ていきましょう。

出典:第58回学生生活実態調査 概要報告|全国大学生活協同組合連合会(全国大学生協連)

バイト代

一人暮らしの大学生のバイト代は、1カ月平均3万2,340円です。収入の合計は12万4,290円なので、約1/4(約26.0%)をバイト代が占めていることになります。

一方、自宅生の1カ月のバイト代の平均は4万910円となっており、一人暮らしより自宅生の方が多い結果でした。

2022年10~11月の大学生のバイト就労率は72.1%で、前年より1.2ポイント増えているものの、コロナ禍前の2019年に比べると3.7ポイント減少しています。1週間の勤務時間の平均は12.1時間でしたが、20時間以上働いている学生も11.6%いました。

仕送り

一人暮らしの大学生が1カ月にもらっている仕送りの額は、5~10万円未満の人が1番多く33.8%です。2022年10~11月の平均額は6万7,650円で、前年の7万1,880円より4,230円減少しています。

コロナ禍前である2019年の7万2,810円と比べると、5,160円の差がありました。10万円以上もらっている学生が25.1%いる一方で、5万円未満の人が18.4%いるほか、仕送り0円という人も8.3%います。

しかし、平均額だけを見ると収入合計の約1/2(約54.4%)を仕送りが占めており、一人暮らしの大学生は生活費の大半を仕送りに頼っているといえるでしょう。

奨学金

大学生全体で、貸与型(22.2%)・給付型(9.9%)を含め、何らかの奨学金を受給している人の割合は30.8%です。住居形態別の奨学金の受給状況をまとめると、以下の通りになります。

<一人暮らしの奨学金受給状況>

  • 貸与型のみ:23.1%
  • 給付型のみ:6.7%
  • 貸与型+給付型:2.9%

<自宅生の奨学金受給状況>

  • 貸与型のみ:15.3%
  • 給付型のみ:6.4%
  • 貸与型+給付型:2.8%

受給している奨学金の平均額を見ると、一人暮らしが2万640円、自宅生は1万220円です。また、一人暮らしのうち、奨学金受給者の仕送り額は非受給者より4万5,540円少なく、収入合計の45.5%を奨学金が占めています。

このことから、一人暮らしの大学生が受給している奨学金は、仕送りの代わりとして生活費に充てられている可能性もあると見てよいでしょう。

大学生の一人暮らしにかかる初期費用

引っ越し

(出典) pixta.jp

大学生が一人暮らしを始めるには、住居の賃貸契約費用のほか、引っ越し費用や家具・家電の購入費などがかかります。必要な初期費用についても見ていきましょう。

住居の賃貸契約費用

アパートなどを借りる場合、最初の1カ月分と翌月の家賃・共益費のほか、敷金・礼金・仲介手数料・火災保険料などが必要です。

月の途中から入居する場合、最初の1カ月分は日割り請求されることもありますが、一般的に契約時には家賃の5カ月分ほどかかると考えておいた方がよいでしょう。

家賃を抑えたいときは、物件の選び方を工夫することがポイントです。例えば、バス・トイレが一緒になっているユニットバスタイプやシャワーだけの物件を選ぶと、家賃が安くなる可能性もあります。

引っ越し費用

引っ越しを業者に依頼する場合は、引っ越し費用もかかります。料金は、距離・荷物の量・引っ越しの時期などによって異なるため、複数の業者から見積もりを取っておくのがおすすめです。

業者によっては、単身者パックや学割サービスを用意しているところもあるので、確認してみるとよいでしょう。

また、新入学の時期は引っ越し業界のピークにも当たるので、入学に間に合わないという事態にならないよう、早めに準備しておくことも必要です。

生活に必要な家具・家電の購入費用

家具・家電を購入する費用もかかります。ベッド・寝具・冷蔵庫・電子レンジ・収納家具など、生活に最低限必要な家具・家電を買いそろえると、13万~15万円ほどかかるのが一般的です。

費用を抑えるには、家電量販店などが新生活を始める人向けにセット販売しているキャンペーン商品を購入するほか、リサイクルショップなどで安く入手する方法もあります。実家で使っていたものを、そのまま持っていくのもよいでしょう。

大学生にできる生活費の節約術

自炊

(出典) pixta.jp

できるだけ生活費を抑えるために、節約するコツも知っておきましょう。主なポイントを3つ紹介します。

食費

食費を節約するには、なるべく外食を控えて自炊を心がけましょう。食材はできるだけまとめて購入したり、冷凍食品を利用したりすると材料費を抑えられます。

数日分作り置きしておけば、電子レンジで温めるだけで食べられるので、毎日料理する手間もかかりません。料理が苦手な人も、ご飯だけ炊いてスーパーの総菜を買えば、外食するより安く済ませられます。

どうしても料理ができない場合は、普通のレストランより安く食べられる学食を、上手に利用するのもおすすめです。または、賄い付きのバイトをするのもよいでしょう。

通信費

スマホ代などの通信費は、固定費の中でも負担になりやすい支出です。とはいえ、大手の携帯会社と契約している場合は、格安SIMに切り替えることでかなりの費用を抑えられます。

携帯会社を変えたくない人は、料金プランを見直してみるのもよいでしょう。また、インターネット回線付きの物件を探すという方法もあります。

オンライン授業を行っている大学もあり、大学生にとってインターネット環境は必須です。インターネット回線付きの物件なら、Wi-Fiの導入にかかる費用も節約できます。

生活費全般

生活費全般で、節約できるものがないかも考えてみましょう。例えば、使わないコンセントを抜いておくだけでも、電気代を節約できます。娯楽費・交際費は、うっかりすると使いすぎてしまうので注意が必要です。

友達付き合いもあるので難しいところですが、家計簿を付けたり1カ月に使う上限を決めたりなど、上手に工夫しながら節約しましょう。カラオケ・映画館・美容室などを利用するときは、学割を積極的に活用するのがおすすめです。

大学生活にかかる費用を把握しておこう

大学生

(出典) pixta.jp

大学生になって一人暮らしを始める際は、1カ月にどのくらいの生活費が必要なのか把握しておくことが大切です。アパートの賃貸契約・引っ越しなどの初期費用についても、しっかり確認しておきましょう。

一人暮らしを始めたら、自分でお金の管理をしなければなりません。上手に収支のバランスを取りながら、充実した大学生活を過ごしましょう。

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