離職中に「いつから働けますか」と聞かれたら?ベストな返答を解説

離職中に転職活動をしていて、「いつから働けますか」と聞かれるケースがあります。どのように答えると、企業に対して良い印象を与えられるのでしょうか?一般的な答え方と、NG例を紹介します。他の面接を控えているときの対応も、確認しましょう。

「いつから働けますか」への答え方

面接の様子

(出典) pixta.jp

転職の面接では、「いつから働けますか」と確認されるケースがあります。この質問には、どのように答えればよいのでしょうか?基本的な姿勢と、答え方を解説します。

すぐに行動できることを伝える

「いつから働けますか」と聞かれた場合、可能な限り早い時期を答えましょう。特に、離職中で特別な事情がないのであれば、すぐに働けると答える方がベターです。

質問の際、面接官は今後の予定を考えています。引き継ぎや人手不足の影響で、すぐに働いてくれる人を優先して採用したい企業も多いでしょう。「いつでも働ける」と答えた方が、すぐに入社してほしい企業とのマッチ度が上がります。

もちろん、「すぐに行動できる」と答えるのであれば、実際にいつでも働ける状態であることが重要です。何らかの事情がある場合は、可能な限り早い日程を正確に伝えましょう。

すぐに働ける場合の答え方

特に予定がなくいつでも働ける場合、答え方は簡単です。「いつから働けますか」と聞かれたときは、「予定は入っていないため、いつでも問題ありません」「指定された日に入社できます」のように伝えましょう。

もし、一時的に予定が入る可能性があれば、特定の日を避けてもらえるよう伝えておくとスムーズです。

すぐに働ける場合、企業側の指定で入社日が決まります。給与の締め日の都合で、翌月1日からの勤務を指定されることも少なくありません。引き継ぎのため、最短で入社してほしいと言われるケースもあるでしょう。

在職中の場合は2~3カ月後

在職中で、まだ退職の申し出をしていない場合は、2~3カ月後が回答の目安です。

退職の申し出をしてから、引き継ぎや有給休暇の取得をすると、通常2~3カ月はかかります。万が一、退職交渉が難航したとしても、3カ月あれば調整しやすいでしょう。

すでに退職を申し出ているのであれば、退職の予定日をそのまま伝えます。2~3カ月よりも早く入社できる場合は、理由も併せて伝えられると悪い印象にはなりません。

自分の都合だけで回答を決めるより、企業側の都合に合わせられる方が採用の可能性は高くなります。無理なく退職の手続きが進められるときは、企業の希望を優先し、2~3カ月後にこだわる必要はないでしょう。

離職中なのにと思われる?NGな答え方

履歴書をチェックする

(出典) pixta.jp

質問への答え方によっては、印象を悪くする可能性があります。できるだけ企業側の希望を理解し、適切な回答を心がけましょう。NGとされる例を紹介します。

入社可能な時期が遠い

入社希望日が遠すぎると志望度を疑われ、採用候補から外れる可能性があります。企業側にも予定があるため、早く入社できる人が優先されると考えておきましょう。

応募者側の都合だけで入社希望日を遅く申告するのであれば、企業の都合で採用を見送られることも覚悟しなければなりません。募集をかけている以上、早く入社してほしいと考える企業が多いはずです。

もちろん、会社側が遠い時期の入社を希望している場合は、問題はないでしょう。お互いの希望が一致していれば、採用の決め手になります。

あいまいな答えしか出せない

あいまいな答えは、採否に影響する可能性があります。明確な日程が分からなければ、企業も採用の判断ができません。

志望度が低いために答えられないのではないかと、誤解されるリスクもあるでしょう。また、計画性がないと判断されれば、マイナスのイメージがつきます。

どうしてもすぐに答えられない場合は、その場でスケジュールを確認させてもらうか、確認次第連絡すると答えるなど工夫しましょう。

質問にすぐ答えられない人は、面接前に回答を決めておくと安心です。企業にとって都合の良い日程を確認し、合わせるのもよいでしょう。

「いつから働けますか」と聞かれる理由

面接風景

(出典) pixta.jp

企業はなぜ、いつから働けるかを確認するのでしょうか?質問の意図と目的を解説します。どのような理由で確認されているのかを把握して、適切な答えを返しましょう。

企業側の条件と合っているかを確認

「いつから働けますか」と企業が聞く理由は、お互いに入社時期の希望が一致しているかを確認するためです。

経験者採用には、入社日が決まっているものと決まっていないものがあります。入社日を公開していない場合、企業側は入社希望日を聞いて、お互いの予定が合うかを確認しなければなりません。

複数の応募者がいて能力がほとんど同じであれば、入社日の条件が合う人の方が有利です。

人手不足や至急の引き継ぎがある企業は、すぐ入社できる人を求めています。希望する時期に入社できない人は、採用の可能性が低くなるでしょう。

熱意や計画性を測られているケースも

熱意や志望度が高い人は、できる限り早く入社して働きたいと考えています。答え方によって働く意思を判断できるため、熱意や志望度を測る質問として使われるケースもあるでしょう。

また、応募者の答え方によっては、計画性の有無も判断できます。「考えていなかった」「よく分からない」のような答え方をする人は、計画性がないと判断されるでしょう。

質問に答えるときは、面接官にどのような印象を与えるか考えておくと、採用に近づきます。

他の面接を控えた状態で内定した場合

スマホを操作する

(出典) pixta.jp

同時進行で転職活動を進めている場合、他の面接を控えているケースもあるはずです。内定が決まったからといって、放置しないよう注意しましょう。注意点や、辞退の例文を紹介します。

できるだけ早く辞退の連絡をする

転職の場合、複数の企業の面接を同時進行で進めるケースがあります。もし、複数の企業に応募しているときは、内定が出た時点で辞退の連絡をしましょう。

早い段階で辞退をすれば、企業側も別の候補者へ連絡ができます。迷っていると両方に迷惑をかける可能性があるため、内定を受けるかどうかはなるべく早めに判断しましょう。

書類選考や面接の時点での辞退は、よくあることです。過度に心配せず、きちんと伝えましょう。

連絡なしのキャンセルをしない

たとえ今後関わるつもりのない企業だとしても、面接や書類選考を辞退するときは、必ず連絡をしておきましょう。

連絡なく勝手に取り消したつもりでいると、相手に迷惑をかけてしまいます。担当者とどこかで出会う可能性がある以上、礼儀・マナーは守りましょう。

面接の日が近づいている場合、電話で早急に連絡が必要です。2~3日以上の余裕があれば、基本的にはメールでも問題ありません。

面接辞退の例文

面接を辞退するときは、「面接に行けないこと」と「応募自体を取り消すこと」が分かるように伝えましょう。「面接に行けなくなった」とだけ言うと、別日の提案や理由を質問される可能性があります。

詳しい理由を説明する必要はありませんが、転職先が決まったと伝えても問題はありません。メール連絡の際の例文を紹介します。

【例文】

○○株式会社 採用ご担当者様

お世話になります。○月○日○時に面接予定の○○です。

諸事情により、面接を辞退させてください。ご迷惑をおかけし申し訳ございませんが、辞退の手続きをよろしくお願いいたします。

「いつから働けますか」に関するQ&A

Q&A

(出典) pixta.jp

面接でいつから働けるかを答えた場合、採用にはどう影響するのでしょうか?内定後に、入社予定日を変更したいときのポイントも紹介します。

いつから働けるかを聞かれたら採用される?

面接でいつから働けるか聞かれた場合、採用候補には入っている可能性があります。能力や実績が足りないのであれば、入社可能日を聞かれることはほとんどないでしょう。

しかし、複数の採用候補者がいる場合や、回答が企業の希望とズレていた場合は、不採用となる可能性もあります。企業によっては全員に確認しているケースもあり、採用のサインとまではいえません。

企業の希望に合わない日程を答えた場合、採用から遠ざかるリスクもあります。企業側がいつ頃の入社を希望しているか分からない場合は、自分から質問して確認する方がよいでしょう。

「内定後」入社予定日を変更したい場合は?

基本的に、入社予定日の変更はNGです。企業にとって、都合の良い日程で入社できるために採用が決定したのであれば、内定取り消しが検討される可能性もあります。特に、数カ月の延期など極端な変更は、難しいでしょう。

しかし、日数や状況によっては、調整が可能なケースもあります。体調不良・けがなど、やむを得ない事情で入社日が遅れるケースはあり得るため、相談した途端に採用取り消しになるわけではありません。

まずは、本当に入社日を変更しなければならないのかよく検討し、どうしても都合がつかない場合は相談してみましょう。なお、変更が可能であったとしても、複数回の延期はほとんどの場合NGです。

入社予定日変更を相談する際のポイント

理由によっては、入社予定日の変更を断られる可能性もあります。応募先が納得できる理由を説明し、誠実な気持ちで相談しましょう。

やむを得ない理由があれば、具体的に伝えると了承を得やすくなります。突発的なトラブル・家庭の事情・病気・けがで出勤ができないなど、どうしようもない場合に無理な出勤を強要されるケースはまれです。

退職交渉がうまくいかない場合は、突発的なトラブルが発生してしまった理由や、何日程度延期が必要なのかを正確に説明しましょう。分かった時点で、できるだけ早めに変更できるかを相談することも大切です。

面接前にいつから働けるか確認しておこう

スケジュール帳

(出典) pixta.jp

面接でいつから働けるか聞かれたときは、できるだけ早い時期を回答しましょう。離職中であれば特別な理由がないケースが多いため、すぐ働ける状態で面接を受けるのがおすすめです。

面接を受ける前に回答を考えておけば、答えに悩む心配はありません。企業側がどのくらいの時期を想定しているのか考えた上で、適切な時期を回答しましょう。

求人サイトを利用して応募先を探す場合、入社予定の時期が求人情報に記載されているケースもあります。これから応募を考えているなら、「スタンバイ」で求人情報を確認してみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人情報一括検索サイトなら