自己PRでホスピタリティをアピールするコツは?例文や注意点も紹介

「ホスピタリティ」は、「思いやり」や「気遣い」という意味を持つ言葉です。さまざまな仕事に生かせるため、転職活動で自己PRに使う人も多いでしょう。ホスピタリティをアピールするコツや例文のほか、逆効果にならないための注意点も紹介します。

ホスピタリティを自己PRにするには?

面接を受ける女性

(出典) pixta.jp

ホスピタリティは、自己PRで自分の長所としてアピールできる要素です。面接官にしっかり伝えるためのポイントを押さえておきましょう。

ホスピタリティを具体的な言葉で表現する

「ホスピタリティ」にはさまざまな意味があるため、そのまま使うとアピールしたいことが曖昧になってしまいます。自己PRでアピールするには、ホスピタリティという言葉をそのまま使うのではなく、別の具体的な言い方に変えて伝えることがポイントです。

ホスピタリティと聞くと、顧客に対するおもてなしの心や配慮など、接客業で必要とされる素養をイメージする人も多いでしょう。しかし、実際には仕事の進め方や人間関係の構築など、ビジネス全般で生かされる長所なのです。

例えば、相手の立場に立って考えたり、周りの状況を察知してその場に応じた行動が取れたりすることなどもホスピタリティといえます。自分はどのような部分が優れているのかを考え、「これだ」と思う言葉で表現しましょう。

エピソードを交えて述べる

具体的なエピソードを交えながら伝えることも大切です。単に「周りに気配りができます」と伝えるだけでは、面接官は具体的にイメージできないため、エピソードを盛り込んで説得力のある自己PRに仕上げましょう。

エピソードは、「いつ」「どこで」「何があったか」「自分はどう動いたか」「その結果どうなったか」というように、分かりやすく整理して伝えることがポイントです。

仕事の場面だけでなく、プライベートも含めて過去の経験を振り返り、ホスピタリティを発揮できたと思うエピソードを探してみることから始めましょう。

仕事にどう生かせるか伝える

ホスピタリティをアピールするだけでなく、仕事にどう生かせるかまでを伝えることが大切です。自己PRの目的は、単に自分の長所を伝えるだけではありません。その企業で、自分の強みをどう生かせるかをアピールするためのものです。

ホスピタリティの生かし方は、業種や職種によって異なります。例えば、販売職のように顧客に接して対応することがメインとなる職種では、接客スキルとして生かせるでしょう。

事務職の場合は、仕事を円滑に進めるためのスキルとしてアピールできます。自社でどう活躍してくれる人材なのか、面接官がイメージできるように伝えることがポイントです。

ホスピタリティを自己PRにするメリット

男性社員

(出典) pixta.jp

自己PRでホスピタリティをアピールすると、どのような効果があるのでしょうか。メリットとして考えられるポイントを3つ紹介します。

コミュニケーション能力をアピールできる

面接官に、コミュニケーション能力のある人材という印象を残せるでしょう。ホスピタリティがある人は相手の立場に立って考えられるので、コミュニケーション能力が高い人とも言い換えられます。

コミュニケーション能力は、スムーズに仕事を進める上で不可欠となる要素の1つです。職場では、考え方が違う人に対しても自分の主張ばかりを通すのではなく、相手の意見を尊重しつつ妥協点を見つけなければなりません。

社内で円滑な人間関係を築くには、相手としっかり意思疎通できることが必要です。そのため、業種や職種を問わず求められるスキルといえます。

気配りできる人物という印象を与えられる

視野が広く、細かい部分まで気配りできる人物という印象を与えられます。どのような仕事でも、1人で完結できるものはありません。一見、1人で黙々と作業するような仕事でも、見えない部分で多くの人とつながっているものです。

細かい気配りができる人は、周りともうまく協力しながら仕事を進められます。特にチームワークが重視される職場では、視野を広く持ち、周囲に対して気遣いができる人材は高く評価されるでしょう。

客観的な視点を持てることが伝わる

相手の立場に立って考えられると、客観的な視点を持つことにもつながります。ビジネスの場では、主観的に判断するだけでなく、客観的な視点で考えることも必要です。

また、客観的に判断するスキルは、分析力にもつながります。多くの競合がいる中で業績を上げたい企業にとって、客観的に市場の動向を分析できる人材は貴重な存在です。

顧客のニーズを読み取ることが求められる職種はもちろん、さまざまな仕事に生かせるスキルとして大きなアピールポイントになるでしょう。

ホスピタリティの言い換えと自己PRの例文

資料作成

(出典) pixta.jp

自己PRでホスピタリティを具体的にアピールするには、別の表現で伝えることが効果的です。

ここでは、「相手の立場で考えられる」「その場の状況に応じて臨機応変に動ける」「自分から率先して行動できる」という3つの表現に変えた自己PRの例文を紹介します。

相手の立場で考えられる

相手の立場に立って考えられるところが、私の長所です。前職で、あるプロジェクトのチームに参加したとき、1人のメンバーと仕事のやり方の違いでぶつかったことがあります。その際、まずなぜそのようなやり方をするのか、相手の状況になって考えてみました。すると、過去に顧客とトラブルがあったため、同じ失敗を繰り返したくないという理由からだったことが分かりました。そこで、自分の経験からアドバイスをしたところ、相手も考え方を変えてくれて、お互いの妥協点を見つけられました。

相手の立場になって考えたことで、どのような結果になったかまで伝えることがポイントです。

その場の状況に応じて臨機応変に動ける

その場の状況に応じて臨機応変に動けるのが私の強みです。前職で、顧客に自社サービスを提案していたときに、急な要望変更がありました。早急に対応が必要だと判断したため、社内のメンバーと連携して再調整し、要望を満たすプランを提案しました。結果的に顧客から高い評価を得られ、自社の信用度も上がりました。貴社に入社した後も、営業職としてこの機動力を発揮し、業績アップに貢献したいと考えています。

過去の経験に加えて、入社後の抱負についてもアピールすると、より説得力のある自己PRにつながります。

自分から率先して行動できる

私の強みは、自分から率先して行動できることです。前職で新規プロジェクトが始まった際、集まったメンバーの中には初めて顔を合わせる人も何人かいて、ぎこちない雰囲気が続いていました。このままでは円滑に仕事をスタートできないと感じたので、私がまとめ役を買って出て何度かミーティングを開き、メンバー同士の意思疎通を図りました。その結果、チーム内の風通しも良くなり、スムーズにプロジェクトを進めていけるようになりました。

自分から率先して行動できる人は、リーダーシップを発揮できる人とも捉えられるため、積極的にアピールするとよいでしょう。

ホスピタリティを自己PRにする際の注意点

女性会社員

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ホスピタリティをアピールする場合、自己PRの内容ややり方によっては逆効果になることもあります。自己PRにする際の注意点についても確認しておきましょう。

自己満足にならないようにする

自己満足のエピソードにならないようにすることが大切です。効果的な自己PRにするには、企業のニーズに合っていることが前提になります。

いくら自分の長所をアピールしても、企業のニーズに合っていなければ、ただの自己満足と受け取られてしまうでしょう。また、思いやりとおせっかいは違うことを認識しておく必要もあります。

自分では相手のためと思っていても、客観的に見て相手の気持ちを考えていないと判断されれば、逆に自分勝手な人物だと評価される可能性があるため注意しましょう。

やって当たり前のことをアピールしない

マナーとして当然の行動や、誰もが普通にしていることをアピールしないように注意しましょう。例えば、「重い荷物を持っている人を手伝った」「メールはその日のうちに返すようにしている」などは、ホスピタリティとはいえません。

面接でアピールしてしまうと、「それが当たり前のことだと分からないのか」と思われ、むしろ逆効果になってしまいます。ホスピタリティと基本的なマナーとの違いを知っておくことが大切です。

ホスピタリティは具体的にアピールしよう

面接を受ける男性

(出典) pixta.jp

ホスピタリティは、どのような仕事にもアピールポイントとして使えます。自己PRに使うときは、面接官が具体的にイメージできるよう、別の表現に変えるのがおすすめです。

過去のエピソードを盛り込んで伝えることで、説得力のある自己PRになるでしょう。ただし、自己満足になったりマナーを知らない人だと思われたりしないよう、ホスピタリティとは本来どういうものなのか認識しておくことも大切です。

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