転職したら後悔する?転職に失敗しやすい人の特徴と後悔の原因を解説

職場に不満があり転職したのはいいものの、転職先でも不満が生まれたというのはよくある話です。転職に失敗しやすい人にはどんな特徴があるのかや、なぜ転職先で後悔するのかを紹介します。後悔しないための対策と併せて確認していきましょう。

転職を後悔する理由とは?

悩んでいるスーツの男性

(出典) photo-ac.com

転職したものの、いざ転職先で働いてみると「転職しない方がよかった」と思うことがあります。なぜそう感じてしまうのか、代表的なケースを紹介します。

職場環境・社風が合わない

会社のホームページや面接の時点では分からなかったけれど、いざ入社してみると職場環境・社風が合わなかったということがあります。

特に待遇面ばかりにこだわって転職先を選んだり、大きい企業で人事と現場の雰囲気が異なっていたりといったときに、起こりやすいでしょう。

どのくらい上下関係が厳しいかや社員同士の交流が盛んかなどは、入社してみなければ分からないことも多いものです。

例えば、面接を受けたときは、社員の雰囲気もラフで風通しがよさそうだったものの、いざ入ってみると厳しい縦社会だったということもあり得ます。

給与や休日など待遇面の不満

職場の雰囲気に問題はないものの、給与や休日などの待遇面が想定していたものと異なるケースも不満につながります。

企業研究が足りず事前に細かい待遇をつかめていなかったり、求人票に書いてあった内容と現実がズレていたりしたときです。

例えば、『繁忙期に残業あり』とだけ情報をもらっていた場合、残業があること自体は理解できていても、どの程度の残業かは具体的に分からないケースもあります。

内定をもらう際に、多くの場合に雇用条件の詳細が伝えられるので、そこでしっかり確認しておきましょう。

仕事内容が思っていたものと違う

やりたい仕事のために転職したが、その職務内容が想像と現実でズレていたというケースもあるでしょう。

自分が望んでいた仕事内容を選べなかったり、単純に人数調整のためにほかの部署に回されてしまったりというときに、起こりやすくなります。

また、企業研究が足りなかったことが原因で、仕事内容をそもそも誤解している場合もあります。『この職種なら仕事内容はこれ』という先入観が強い人に起きやすいため、自分が想定していない業務もあるかもしれない、と念頭に置いておきましょう。

転職後に後悔しやすい人の特徴

仕事をしている男性の後姿

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どのような人が、転職してから後悔の念を抱きやすいのでしょうか?性格面や自己分析の観点から解説します。

やりたいこと・できることが分かっていない

自分には何ができるか、またどんなことをやりたいかの掘り下げが甘い人は、転職で後悔しやすい傾向にあるでしょう。

なぜなら、できること・やりたいことが明確でないと、どんな仕事や企業が合っているかの判断が難しいためです。結果的に、自分に合っていない企業に転職してしまい、後悔することになるのです。

また、自分の能力を正しく認識できていない場合、転職先で必要な能力が足りず、仕事についていけなくなることもあります。そうなると仕事がつらくなり、転職したことを後悔してしまいます。

転職先の企業を研究しない

転職先の求人票だけを見て、その企業に対する企業研究をしていない人も後悔しやすいでしょう。これは企業とのミスマッチというよりは、企業研究が足りていない『努力不足』が原因となります。

企業研究をすることによって、その企業には同業他社と比較してどんな強みがあるかや、どういった特徴を持っているのかが分かります。それを怠ると、自分が望んでいた環境に転職できなくなってしまいます。

特に職場の雰囲気や環境は、求人票だけでは分かりにくい部分です。転職前になるべく多くの情報を集め、ギャップが生まれないように注意しましょう。

転職すれば万事OKだと思っている

今の仕事に悩みがあり、「その悩みは転職さえすれば解決する」と思い込んでしまっているケースです。環境に甘えがちな人や、逃げ癖がある人などがこのケースに陥りやすいのではないでしょうか。

転職は簡単なことではなく、事前の企業研究・自己分析・求める条件など、多くの要素を掘り下げなければいけません。それをせず、「環境を変えればとりあえずうまくいくだろう」という甘い読みで動いてしまうと、後悔しやすいでしょう。

まずは冷静になり『今の仕事で何が不満なのか』『今の仕事を続けたまま解決する手段はないのか』などを考えることが大切です。その上で、転職することが問題解決に有効だと判断できたのであれば、そこで初めて転職を視野に入れましょう。

後悔しない転職のポイント【準備編】

ノートをつけるスーツの女性

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転職で後悔しないためには、何ができるのでしょうか?本格的な転職活動をする前の、準備段階でのポイントを解説します。

しっかりとした自己分析が必須

転職したいと考えるということは、今の仕事や環境に不満があるということのはずです。まずは、今の仕事ではなく『どんな仕事がしたいのか』『自分は将来的にどうなりたいのか』を分析しましょう。

自己分析をすることで、どんな仕事なら活躍できそうかが分かってきます。また、実際に転職活動をする際に、希望する企業へのアピールもしやすくなるのがメリットです。

性格や価値観といった部分はもちろん、どういった能力・スキルを身に付けてきたかや、キャリアビジョンも明確にしましょう。

転職したい理由を明確にする

なぜ転職したいのかを、明確にすることも重要です。理由を深掘りすることで、転職の際に妥協できるポイント・できないポイントを決めておけるためです。

例えば、今の会社に給与面で不満があるのであれば、転職活動では給与面を軸にし、ほかの要素は妥協できるポイントと判断できるでしょう。身に付けたいスキルがあるという理由ならば、それがかなわない企業はマイナスの条件と判別できます。

また、転職したい理由を自分の中ではっきりさせておけば、面接中に聞かれてもスムーズに回答できるでしょう。ただしその際は、ポジティブに言い換えることを忘れないようにします。

後悔しない転職のポイント【企業選び編】

パソコンで検索する女性

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企業選びで後悔しないためのポイントには、何があるのでしょうか?どんな選び方をすれば成功しやすいか、見ていきましょう。

転職の軸を決めておく

自分の中で『転職先に何を求めるのか』『妥協できる点はどこか』という軸を、明確にしておくことが大切です。条件の優先順位を決め、どこが譲れないポイントかを整理することで、企業選びのときに迷いにくくなるでしょう。

例えば、給与や休日などの待遇面を最優先させたい人は、応募先を比べる際にその点を重視すれば、少なくとも待遇面での後悔は生まれにくくなるはずです。

主に仕事内容・収入・働き方・社内環境といった点でそれぞれ考えをまとめ、順位付けをするのがおすすめです。最優先したい事項があれば、それ以外で多少不満があったとしても、後悔は生まれにくいでしょう。

企業研究をしっかりと

転職活動の際には、先入観を持たないようにすることが大切です。「この企業・業界はこうだろう」というイメージだけで応募先を決めると、いざ入社してから後悔しやすくなります。

実際の仕事内容であったり、社風であったりを企業研究で把握し、入社後のことを具体的にイメージしましょう。

とはいえ、外部から読み取れる情報は限られているのも事実です。面接を受けて会社の雰囲気をつかんだり、可能であれば会社を見学させてもらったりすることで、雰囲気を把握しやすくなります。

また、転職エージェントを活用することで、求人票では分からない企業情報を知ることもできるでしょう。

待遇面だけにこだわらない

転職は、ある条件だけにこだわって、ほかのポイントをおろそかにしていたときに後悔しやすくなります。

例えば、今の職場の待遇・条件に不満があって転職しようとした場合、そこだけに固執すると、次の会社の社風や方向性に不満を抱いてしまう恐れもあります。

特に年齢が若いときは、現在の待遇・条件だけにこだわらないことも大切です。将来性やスキルアップの余地があるのであれば、転職が早計である可能性もあるためです。

後悔しない転職のポイント【転職活動編】

履歴書に記入する

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実際の転職活動中にも、後悔を感じやすいときがあります。転職活動中に後悔しないためのポイントを解説します。

転職活動は在職中にする

転職しようと決意した場合、転職活動を始めるタイミングが大事です。仕事を辞めてから転職活動をするのではなく、在職中にするようにしましょう。

仮に転職先がなかなか決まらなかったとき、とりあえず今の仕事を続けるという選択を取れるためです。先に仕事を辞めてしまうと、収入面やブランク期間に焦ってしまい、希望とは異なる転職先を選んでしまう恐れがあります。

よほどひどい待遇を現在受けていないのであれば、仕事をしながら転職活動を行いましょう。実際の退職手続きは、転職希望先で内定をもらってから行うのがベストです。

スケジュールに余裕を持つ

在職中に転職活動をすると、仕事に追われて時間をなかなか確保しにくいこともあります。そんな中でタイトなスケジュールを組んだり、面接を入れすぎたりすると、仕事と両立できずにパンクしてしまうでしょう。

余裕のない転職活動はゆとりをなくし、妥協した転職になりがちです。また、余裕がない状況では、今の仕事にも力を入れられないことにもつながり、周囲や会社へ迷惑をかけてしまいます。

転職先とのやりとり・日程調整・退職手続きなど、実際の転職活動ではやることが盛りだくさんです。事前に計画を立て、見通しが立ってから始めるとスムーズに進みやすいでしょう。

転職先でできる後悔の乗り越え方

打ち合わせをする二人の男性

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無事転職活動を終えたものの、転職先でどうしても後悔の気持ちが生まれてしまうこともあります。そんなときにはどのように乗り越えるとよいのか、いくつか方法を紹介します。

転職先の仕事を本気でやってみる

気持ちの切り替え1つで、後悔を緩和することができます。転職先に不満があったとしても、一旦それを置いておき、今目の前にある仕事に本気で取り組んでみましょう。

そうすることで、達成感や仕事の楽しさを感じられるかもしれません。後悔よりもポジティブな感情の方が大きくなれば、転職先を好きになれるのではないでしょうか?

また、転職をしたということは、前職とは環境が異なるということです。転職先の環境でしか身に付けられないスキルや、そこでしか生かせない能力もあります。

「転職先が嫌だったから、もう1回転職活動をしよう」と考えるのではなく、ひとまず新しい環境で全力を尽くしてみるのがおすすめです。

仕事にやりがいを探してみる

同じ職場で働き続けることで、人はその環境に適応していきます。当然、転職したばかりでは環境にすぐ適応するのは難しく、周りについていくのが精一杯ということもあるでしょう。

そんなときでも、まずは「この仕事にやりがいを感じよう」「この仕事の楽しさを見つけよう」という、ポジティブなマインドを持つことが大切です。

そうすることで徐々に環境にも適応していき、自分が持っているポテンシャルを十分に発揮できるようになるでしょう。

直属の上司に相談する

転職をしたとしても、悩みが全てなくなるとは限りません。人間関係の悩みや仕事の合う合わない、仕事内容が思っていたものと異なるなど、さまざまなタイプの悩みが出てくるでしょう。

そこで心が折れて「失敗した」と後悔するのではなく、まず直属の上司など身近な人に相談してみるのがおすすめです。

特に転職直後は、環境に不慣れで周囲に話をしにくく、1人だけで悩んでしまいがちです。しかしそうすると、ますます深刻に考えるようになるかもしれません。

誰かのアドバイスを受けて、心に少しでも余裕が生まれれば、後悔も軽減できるはずです。

前向きな考え方は転職成功も引き寄せる!

真剣な表情をしているスーツの男性

(出典) photo-ac.com

転職が頭をよぎった場合、まずは『なぜ転職したいのか』を明確にすることが重要です。何も考えずに転職をすると、後悔しやすくなります。

また、転職が成功するかどうかは、事前の自己分析や企業研究も大事ですが、自分自身の考え方も同じくらい大切です。転職に失敗しやすい人は後悔を覚えやすく、ネガティブなマインドになってしまっていることも珍しくありません。

なぜ転職したのか、転職先に何を求めていたのかをしっかり整理し、転職した先で何ができるのかを前向きに考えていきましょう。そうすることで、転職してよかったと思えるようになるはずです。