面接に有利な時間帯はいつ?平均的な所要時間や日程変更の方法も

応募先の企業から面接希望日の提出を求められ、時間をどう決めたらよいか迷っている人もいるかもしれません。面接に有利・不利な時間帯はあるのでしょうか。面接の時間帯や所要時間、日程が決まった後の変更方法について解説します。

面接時間の決め方は?

パソコンを手に操作する男性

(出典) photo-ac.com

書類審査に通過すると、企業から面接時間を決めるための連絡が届きます。面接時間の決め方は、自分から希望日時を伝えるか、企業が指定した日程の中から都合のよい日時を選んで伝えるかのどちらかが大半です。

まずは面接時間を決めるポイントを解説します。

面接の希望日は複数の候補を伝える

面接希望の日程候補を自分から出す場合は、ビジネスマナーとして1つだけではなく複数提示するのがポイントです。面接官が調整しやすいように、できるだけ多くの候補日を挙げましょう。

面接官は通常の業務をこなしながら面接にも対応します。そのため候補が少ないと時間調整が難しく、日程を決めるまでに何度も連絡を取り合わなければなりません。最初に複数の候補を提示しておけば、一度の連絡でスムーズに日程を決めやすくなります。

日にちだけでなく、都合の悪い時間帯があれば伝えておきましょう。

企業側が提示した日程から選ぶ際は、1つの日程を伝えれば問題ありません。

指定された候補日が無理なら希望日を提示

企業側から指定された候補日がどれも自分の都合に合わない、というケースもあるかもしれません。そういう場合はどうしても日程が合わない旨をお詫びして、あらためて調整してもらえるようお願いしてみましょう。

再調整をお願いする際には、代わりの候補日をいくつか提示するのがポイントです。日程が合わない理由もきちんと伝えましょう。ただ単に「都合が合わないため」としても構いませんが、簡単でもいいのできちんと伝える方が好印象です。

面接に有利な時間帯はある?

スケジュール帳と腕時計

(出典) photo-ac.com

面接を受ける時間帯によって有利・不利はあるのでしょうか。面接の時間帯による有利・不利はありませんが、面接官の仕事の状況や心理的・体力的な状態によって、応募者の印象や受け止め方が異なる可能性は考えられます。

午前中の早い時間や昼食後は面接に有利な時間帯ともいわれますが、なぜそのように考えられているのか理由を見ていきましょう。

朝一番の面接は印象に残りやすい

1日のうちでも朝一番の時間帯は、応募者も面接官もまだ疲れておらず、頭も比較的すっきりした状態です。応募者の立場としては、午前中は気力・体力も十分にあり、面接に集中してしっかり受け答えできるでしょう。

面接官としては、何人も面接した後で会う人物より、その日最初に会った応募者の方が印象に残りやすいともいえます。また比較対象となる他の応募者もいないので、相対的に評価される可能性がないのも、朝一番の面接が有利だといわれる理由でしょう。

午後一番の面接はリラックスできる

午後の時間帯に面接を受けるなら、昼休みが終わってすぐの午後一番がよいともいわれます。午前中に面接が続いて疲れていた面接官も、昼食を食べて休憩した後はリフレッシュでき、心身ともにリラックスしている場合が多いからでしょう。

応募者側にとっては、朝の早い時間よりも余裕を持って面接の準備ができるというメリットがあります。朝が弱い人にとっても、午後一番の時間帯なら体調も万全に整っているでしょう。

面接に不利になる時間帯は?

時計で時間を確認するスーツの男性

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反対に1日のうちで面接に不利な時間帯はあるのでしょうか。面接の有利・不利は時間帯だけで決まるものではありませんが、1日の仕事が終わる間際の夕方や夜の時間帯は、避けた方がよいという考え方もあります。夕方や夜の面接は不利だと思われる理由を確認しましょう。

夕方や夜は面接官も疲れてくる

1日に何人も応募者を面接していると、当然ながら面接官にも疲れが出てくるものです。面接の合間に通常の業務を行っている場合、普段より仕事量も多くなり、心身ともに疲労してしまうのも仕方ありません。

疲れてくると集中力もなくなって、応募者の話をしっかり聞けていなかったり人柄や能力を正当に判断できなくなったりする可能性もあります。早く終わらせたいという心理が働いて、十分な質問をせずに終了してしまうかもしれません。

面接官が疲れているのが見て取れると、応募者側の面接へのモチベーションも下がってしまう可能性が考えられます。

他の応募者と印象がかぶってしまう

何人も応募者がいれば、自分と雰囲気や言動がかぶる人もいるかもしれません。志望動機や自己アピールにもそれほど大きな違いがない場合、面接官から「さっきの応募者と同じような人物だ」と思われて、印象に残りにくい可能性もあるでしょう。

時間帯が遅くなると疲れも出るため、応募者の特徴をつかむ集中力が鈍ってくるとも考えられます。応募者にとって、面接は面接官にアピールできるたった一度のチャンスです。印象が残りにくい夕方の時間帯を避けたい気持ちになるのも無理はないでしょう。

面接時間はどれくらい?

面接官

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応募者にとっては面接時間が長くても短くても、不安になってしまうものです。一般的に面接にはどの程度の時間がかかるのか、また面接時間の長さで合否が分かるのか詳しく説明します。

面接時間は30分~1時間が多い

応募者の人数や、1次面接か2次面接かなどによっても所要時間は異なりますが、面接にかける時間はおよそ30分~1時間という企業が多いでしょう。あくまで一般的な話のため、これより長くても短くても所要時間だけで合否を判断するのは困難です。

面接時間が長い場合は、面接官が興味を持って話を聞き出しているからではないかとも考えられます。一方でただ応募者の話が長いだけという可能性もあるでしょう。

面接時間が短くても不合格ではない

面接があっという間に終わってしまう場合も、応募者からすると不安になるものです。しかし面接時間が短いからといって、必ずしも不合格になるわけではありません。

面接が短いのは書類審査の段階である程度の評価をされていて、面接では最終的なチェックだけを行ったからとも考えられます。応募者が簡潔かつ的確に回答できていたため、面接時間を短縮できた可能性もあるでしょう。

企業によっては、そもそも中途採用の面接時間を短めに設定しているところも少なくありません。

決まっていた面接時間を変更するには?

電話をする女性

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面接の時間が決まった後に、やむを得ない事情で日程を変更する必要が出てくるかもしれません。そのようなときは、担当者にお願いして日程を再調整してもらう必要があります。面接時間の変更を依頼する際の注意点を確認しましょう。

なるべく早急に連絡する

企業側は決まったスケジュールで面接の準備を進めていくため、一度決まった面接の時間を変更するのであれば、早急に連絡しなければなりません。メールより電話の方が望ましい連絡手段です。

これまで日程調整の連絡をメールでやりとりしていた場合も、まず電話で連絡を入れ、あらためてお詫びの言葉を添えてメールを送ります。担当者の不在などでつながらなかった場合は、先にメールで変更したい旨を伝え、後でもう一度電話しましょう。

面接時間の変更は1回まで

いったん決めた面接時間を変更するとなると、企業側は日程を組み直さなければなりません。天候や健康状態など、やむを得ない事情の場合は仕方ありませんが、何度も変更するのはNGです。

何度も面接時間を変更すると企業に迷惑がかかるだけでなく、本気で入社する気持ちがあるのか不信感を持たれる恐れがあります。二度三度と変更する事態にならないように、予定を確認して確実な日程を伝えることが大切です。

理由によっては伝え方に注意が必要

面接時間を変更してもらう際には、理由も伝えるのがマナーです。しかし他社の面接が重なったからなど、そのまま伝えるのは避けた方がよいケースもあります。

身内の不幸や体調不良のような理由はやむを得ないと判断されますが、「他社の面接があるので」と伝えると「うちは第一志望ではないのか」と思われてしまうでしょう。選考に影響を与える可能性もあるので、無難な理由を伝えておくのがおすすめです。

どうしても面接時間をとれない場合は?

スケジュール帳

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在職中に転職活動をする場合、面接時間を確保するのが難しいケースもあるでしょう。平日に面接を受ける時間を確保できないときの対処方法を紹介します。

就業時間の前後に面接できないかお願いする

どうしても現職を休めない旨を伝えた上で、就業時間外の面接が可能か確認してみるとよいでしょう。中途採用の場合は企業側もある程度事情を理解しているため、時間を調整してくれる可能性があります。

時間外に日程を調整してもらう場合は、面接に行ける時間帯も提示することが必要です。ただし面接官にとっては業務時間外での面接になるため、依頼する場合は申し訳ない気持ちをしっかり伝えることが大切です。

有給休暇を取得する

平日の営業時間内にしか面接しないという企業も少なくありません。そのような場合は、有給休暇をとって対応することを考えましょう。1日休むのが難しければ、午前休や午後休のように、半日だけ休むのがおすすめです。

半日休みをとれば時間にある程度余裕ができるため、面接時間の候補をいくつか提示するのも可能でしょう。就業時間外に面接を受けるより精神的にも焦らずに済むので、現実的な方法といえます。

面接に有利な時間帯を選んで合格に近づこう

おじぎするスーツの女性

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面接の時間帯だけで有利・不利が決まるわけではありません。しかし面接官にとっても自分にとっても、心理的・体力的に余裕がある時間帯を選ぶのが、面接を成功させるポイントの1つといえるでしょう。

他の応募者より先に面接を受けた方が安心するという場合は、午前の早い時間を選ぶのも有効な方法です。どの時間帯を選ぶにしても、一度決めた日程をなるべく変更することのないよう、予定を確認して確実に大丈夫な日を選びましょう。