転職活動で履歴書を書いていると、つい面倒になってコピーしたくなることもあるかもしれません。しかし、コピーを提出するとマイナスな評価を受ける可能性があります。1枚ずつ書いた方がよい理由や、パソコンで作成する際のポイントなども紹介します。
履歴書をコピーして提出するのはNG!
履歴書を何度も書き直す手間を省くために、コピーして提出したくなる場合もあるでしょう。1枚ずつ手書きすることの大切さや、市販の履歴書の扱い方を見ていきます。
基本は手書きで熱意を伝える
コピーした履歴書を、企業に提出するのはやめましょう。同時に何社かを志望するとき、「似たような内容なのでコピーしよう」と考えるのは間違いです。面倒でも、1枚ずつ作成するのがマナーです。
手書きは手間がかかりますが、丁寧に一生懸命作成した履歴書からは熱意が感じられ、好印象を与えられるでしょう。コピーされたものを提出すれば、「新たに履歴書を作成するのが面倒なのか?」と感じさせてしまいます。
ほかの応募者が手書きで丁寧に作成した履歴書の中に、コピーしたものが混ざっていると、悪い意味で目立ちます。パソコンを使用する場合も、コピーして使い回すのではなく、1枚ずつ印刷しましょう。
市販の履歴書のコピーは禁止
市販の履歴書には商標権や著作権があり、「コピーの利用が不可」となっているケースが大半です。販売元が許可している使用用途を守って使いましょう。
履歴書は慎重に書いていても、ミスしてしまうことがあります。間違えたときに備え、何枚か新品の履歴書を用意しておかなければなりません。
何枚も市販の履歴書を用意するのはコストがかかりますが、コピーして使うと商標権や著作権を侵害する可能性があります。採用担当者に対しても、「ルールを軽視する人物」というイメージを与えてしまうでしょう。
自分用に使う分には問題ない
書き上げた履歴書のコピーを企業に提出せず、自分で使う分には何も問題はありません。例えば、面接の前に志望動機や自己PRなどを確認するためのほか、後から内容を振り返る目的で使う方法があります。
面接の際には、紙に書いたものを丸暗記して読み上げるのではなく、自分の言葉で言えるように準備することが大事です。履歴書の内容と矛盾がないように、確認する意味で使うようにしましょう。
また、希望の会社に採用されなかったときに履歴書のコピーが手元にあると、何がダメだったのかを考える材料にでき、次回の面接に生かせます。
履歴書のコピーがダメな理由
履歴書をコピーして使ってはいけないと言われても、納得できない人もいるでしょう。ここでは、なぜコピーしてはいけないのかを紹介します。
やる気がない印象を与えるから
履歴書のコピーを提出してはいけない理由の1つが、やる気を疑われてしまうことです。コピーされたものだと分かれば、どんなによい内容であっても、マイナスな評価を受ける可能性が高まります。
履歴書の作成を面倒に感じても、志望動機や自己PRなどを採用担当者に分かりやすく伝わるように工夫し、丁寧に1文字ずつ書き込まなければなりません。書き損じたときは修正液を使わず、最初から書き直します。
コピーした履歴書を提出すれば、「大変なことから逃げるいい加減な人物」だと評価されかねません。
志望動機や自己PRが的外れになるから
履歴書には志望動機や自己PRを書く欄があり、志望する企業とマッチするように書かなければなりません。その企業にとって必要な人物であることを、より強くアピールできるように工夫して書くことが大事です。
履歴書をコピーして使うと、ほかの企業でも使い回せるような内容を書いていることになり、採用担当者の心に響きません。
面倒でもその企業に特化した内容を作成した方が、面接を通過できる確率がアップするのです。「なぜ、志望しているのか」「入社後にどのように貢献するのか」などを的確にアピールしましょう。
パソコンで作成した方がよい場合は?
履歴書は、どんな場合も手書きしなければならないわけではありません。どんなときに、パソコンで作成すればよいのか見ていきましょう。
IT系などパソコンスキルが必須の業種
パソコンスキルがあることをアピールしたいなら、あえて手書きの履歴書ではなく、パソコンで作成した履歴書を提出しても構いません。IT系やベンチャー企業などは、必ずしも手書きの履歴書を求めるとは限らないのです。
募集要項を確認して、履歴書の作成方法に指定がないかチェックし「求められている方法」で提出しましょう。利便性の観点から、履歴書をWEB上で作成する方法を推奨している企業もあります。
特に指定がない場合は手書きでもパソコンでも問題ありませんが、伝統を重んじる歴史がある企業は手書きの方を好む傾向です。比較的新しく効率化を重視する企業は、パソコンで作成した履歴書を好ましいと感じるでしょう。
プリントする紙にも気を配ろう
履歴書をパソコンで作成する際は、やや厚みのある「上質紙」を選びましょう。上質紙は文字をくっきりとプリントできるので、見栄えがよくなります。市販の履歴書と同じ「0.1〜0.2mm程度の厚み」があると安心です。
市販の履歴書の大きさは、A3サイズやB4サイズを2つ折りにしているタイプが中心ですが、企業からの指定があれば合わせます。ページ数が複数になる場合は、「ページ番号」を振ると親切です。
プリントする際は、家庭のプリンター以外に、コンビニでプリントアウトする方法があります。店舗によっても対応が異なるようですが、店員に上質紙を使用したいことをお願いすれば、対応してくれる店舗もあるでしょう。
よりきれいに仕上げたい場合は、紙の種類を選べるプリントサービスを利用する方法もおすすめです。
履歴書のコピーは避け、1枚ずつ丁寧に書こう
履歴書をコピーして企業に提出すると、人間性を疑われてしまいます。志望動機や自己PRなどの、企業に合わせて書くべき部分を使い回すことにもなってしまい、採用担当者を納得させられません。
履歴書は、応募先に合わせて1枚ずつ丁寧に書き上げ、入社への意欲をアピールしましょう。自分用に使用する目的でコピーするのであれば、問題はありません。
手書きにこだわらず、パソコンを使って作成する方法もあるので、応募先に合わせて使い分けましょう。