履歴書に記入するメールアドレスは、採用担当者が応募者に連絡する際に必ず確認する項目です。適切なメールアドレス選びが大切なことに加え、記入時にも十分に配慮する必要があります。記入欄がない場合や、2カ所ある場合の対処法も確認しましょう。
履歴書に書くメールアドレスの選び方
履歴書に記入するメールアドレスは、日常的に使用しているものでは不適切なケースがあります。場合によっては、転職活動用に新しく作成するのが好ましいでしょう。転職活動での使用に適したメールアドレスの選び方について解説します。
ビジネスシーンに合うメールアドレスを選ぶ
転職活動で使用するメールアドレスは、名前といくつかの数字を組み合わせただけの簡単なものにするのがベストです。長期間にわたって使うことを想定して、プライベートのメールアドレスとは別に用意するとよいでしょう。
採用担当者は連絡するに当たり、応募者のメールアドレスを確認するものです。好きなキャラクターの名前を入れたり、強い主張を含んだりしているメールアドレスは避けた方が無難です。
数字の「1」とアルファベットの「l(エル)」のように読み間違いやすい文字や、複雑な文字列を使用するのも控えるのが無難です。フリーメールを使用する際は、アカウント名と画像も表示されるため、それについても配慮が必要といえます。
フリーメールはOK、キャリアメールはNG
転職活動を行うときはフリーメールを使うと便利です。パソコンだけでなくスマホやタブレットでも、手軽にメールの確認や返信ができます。フリーメールとは、GmailやYahoo!メールなど、登録すれば無料で利用できるメールアドレスです。
携帯通信会社の提供するキャリアメールも、スマホでやりとりができるため使い勝手がよいでしょう。しかしキャリアメールでは、書式が崩れる可能性があるほか、サイズの大きな添付ファイルを開けない恐れがあります。
スムーズなやりとりのために、キャリアメールを使用するのは控えましょう。
現職のメールアドレスは使わない
会社に勤めている場合、転職活動用に会社のメールアドレスを使用するのはご法度です。私的な活動である転職活動に現職のメールアドレスを使うと、応募先の企業に常識を疑われたり、セキュリティ意識が低いと思われたりしてしまいます。
印象が悪くなるだけでなく、現職の会社にも迷惑がかかります。転職活動中であることが露呈するほか、企業ブランドに対して悪影響を与える恐れもあるのです。
メールアドレスを書くときのポイント
使用するメールアドレスが決まったら、履歴書に自分のメールアドレスを記入します。メールアドレスを記入する際は、採用担当者がメールアドレスを確認してメールを送ってくることを想定した上で、気を配ることが大切です。
読みやすい丁寧なブロック体で書く
面接の合否を知らせるときや追加の連絡をするときは、採用担当者が履歴書のメールアドレスを必ずチェックします。記入欄も左上の目立つところにあるのが一般的なため、非常に重要なポイントです。
字が汚かったり筆記体で書いたりすると履歴書の見栄えが悪くなるほか、誤字・脱字があると担当者がメールを送れません。メールアドレスの文字が読み取れないことで、合格の連絡をもらえなくなる事態は避けたいものです。
採用担当者が読み取りやすいように、ブロック体ではっきりと記入するように心がけましょう。
間違いやすい英数字にはふりがなを振る
読み間違えやすい英数字は使わないのがベストですが、名前にアルファベットの「o(オー)」や「i(アイ)」が含まれる場合は使わざるを得ないでしょう。
数字の「0」とアルファベット「o」、数字の「1」とアルファベットの「i」「l(エル)」には、ふりがなを振ると丁寧です。担当者が迷うことなくメールアドレスを記入できるよう配慮しましょう。
勘違いしやすい文字がない場合は、わざわざふりがなを振る必要はありません。間違いやすいと感じたときにだけ、ふりがなを振ります。
長いメールアドレスも記入欄に収める
メールアドレスが長い場合は、メールアドレスの記入欄に収まるように小さい文字で書き込みます。どうしても枠に収まらない場合は、2行に分けて書くことも可能です。改行するときは「@」から2行目を始めるとよいでしょう。
しかし、そもそもメールアドレス欄に入りきらないメールアドレスは、ビジネスシーンに不適切ともいえます。長いメールアドレスを使うのは控えて、短いメールアドレスを作るのが最善の策です。
履歴書でメールアドレスを記入する箇所
メールアドレスの記入欄がある場合は、記入欄に収まるように書きます。記入欄がないケースや、記入欄が2つあるケースも見られます。特殊な場合はどのようにメールアドレスを書けばよいのでしょうか。
記入箇所がない場合
履歴書にメールアドレスの記入箇所がない場合でも、今後の連絡のためにメールアドレスを記入しておく方がよいでしょう。メールアドレスが分からないことで、せっかくの機会を逃してはもったいないものです。
メールアドレスの欄がない場合は、「連絡先」の記入欄にメールアドレスを記入しておきます。「メールアドレス:」と付け加えて、メールアドレスがどこに記載されているかひと目で分かるようにしておくと丁寧です。
記入欄が2つある場合
メールアドレスの記入欄が2つあるケースも見られます。丁寧にメールアドレスを記入していても、担当者が間違ってしまうことはあるものです。記入欄が2カ所ある場合は、万が一に備えて別のメールアドレスを2つ記入しておくといいでしょう。
住所や電話番号も含めて2カ所の記入欄がある場合は、「同上」と記入しても問題ありません。メールアドレスを1つしか持っていない場合も「同上」と書きます。
ただし、基本的にはメールアドレスの記入欄を「同上」として埋めるのは好ましくありません。できる限り2種類のメールアドレスを記入するように心がけましょう。
メールアドレスはマナーを守って記入しよう
履歴書にメールアドレスを記入する際は、履歴書に書くのに相応しいメールアドレスを選び、採用担当者が確認することを想定した上で、正しく記入しましょう。
記入欄がない場合は「連絡先」に書き、2つの欄がある場合は2種類のメールアドレスを記入します。メールアドレスは企業の採用担当者が必ず確認する重要な項目です。ルールを守って記入し、印象アップにつなげましょう。