封筒に「履歴書在中」の記載は必要?履歴書送付のチェックポイント

転職活動で履歴書を郵送する際には、封筒に「履歴書在中」と書きますが、なぜそうしなければいけないのか、疑問に思う人もいるでしょう。封筒に履歴書在中と記すことの重要性や、正しい書き方について解説します。

封筒に「履歴書在中」は書くべき?

履歴書と封筒と在中のマーク

(出典) photo-ac.com

「履歴書在中」は、封筒の中に履歴書が入っていることを応募先に伝えるための文言です。一般的な手紙を送る場合は、中に何が入っているかを書かないので、不思議に思う人もいるでしょう。郵送の際、履歴書在中の文字を記す意味を紹介します。

「履歴書在中」の重要性

たいていの場合、履歴書の送付先は企業の人事部ですが、大きな会社では会社宛てに届いた郵便物をいったん総務部などでまとめて、部署ごとに仕分けして各部署に届ける仕組みであるケースが大半です。

人が仕分けするので、ミスが起こる場合もあります。封筒に「履歴書在中」と目立つように書いてあれば、ほかの郵便物に紛れ込むリスクが減り、採用担当者の手元にスムーズに届くというわけです。

書かなくても郵便物が配達されることに変わりはありませんが、履歴書在中と書いて速やかに採用担当者の手に渡るようにした方が安心でしょう。

郵送の際だけでなく、面接に履歴書を持参する際に使う封筒にも、履歴書在中の文字を書き入れます。面接官に直接手渡す場合は封筒から出して渡しますが、受付などを介して渡す場合に備えて書いておいた方が無難です。

履歴書以外も送る場合は「応募書類在中」

転職活動の際は、履歴書だけでなく職務経歴書やポートフォリオなども一緒に送る場合があります。履歴書以外のものが含まれている場合には「応募書類在中」を使いましょう。

履歴書のみの場合とそうでない場合で、書き方を変えるとより丁寧です。履歴書在中だけでも意味は通じますが、選考に必要な書類一式を郵送するのであれば、応募書類在中と書いた方が正しい表現といえます。

履歴書・応募書類在中の書き方

履歴書と封筒

(出典) photo-ac.com

中に入っている書類の名前をただ書いておけばよいわけではなく、履歴書在中・応募書類在中の書き方にはルールがあります。適当に書くと常識を疑われてしまうでしょう。正しい書き方を紹介します。

封筒の表面・左下に赤文字で書く

「履歴書在中」や「応募書類在中」を封筒に書く位置は、封筒の表側の左下です。宛名から少し離して端の方に書きましょう。宛名を横書きにする場合は、封筒の右下に履歴書在中の文字を横書きします。

水性ペンだと、水滴がかかったときなどににじんでしまうので「赤色の油性ペン」を使用しましょう。文字の周囲は枠で囲って、目立つようにします。ペンの太さは宛名書きに使うものと同じで、1.6mm程度がおすすめです。

枠線をフリーハンドで書こうとすると曲がってしまうので、定規を使って丁寧に書きましょう。

スタンプや印刷済みの封筒もアリ

手書きで「履歴書在中」と書くのが面倒な人は、スタンプを利用しても構いません。文房具店や100円均一ショップなどに行くと、履歴書在中のスタンプが手に入るので利用しましょう。

また、あらかじめ封筒に印刷されているタイプを選ぶ方法もあります。多くの企業に履歴書を送る必要がある人にとっては便利です。たくさんの文字を手書きするのは大変なので、うまく取り入れましょう。

履歴書提出時のポイント

履歴書を懐から出すスーツの男性

(出典) photo-ac.com

書き上げた履歴書を封筒に入れて郵送するのは難しいことではないので、選考には関係ない些細なことだと感じる人もいるかもしれません。

しかし、郵送する履歴書の扱い方にも人間性が表れるので、気を抜かない方がよいでしょう。封筒を選ぶ方法や複数の書類を送る際のまとめ方など、履歴書提出時のポイントを紹介します。

履歴書を入れる封筒は白色を使う

履歴書を入れる封筒は「無地の白色」を使うのが基本です。茶色や薄い水色などのバリエーションもありますが、転職活動の応募書類のような正式な書類を送る場合は、よりフォーマルなイメージを与える白色を選んだ方がよいでしょう。

白い封筒は文字がはっきりと目立ちやすい点や、清潔感がある点も魅力です。封筒の色が選考結果に大きく関わることはありませんが、ほかの人の応募書類と比べたときに悪い意味で目立ってしまわないように注意しましょう。

書類が複数ある場合

複数の応募書類がある場合、送付状が一番上になるように重ねます。送付状には「あいさつ状」としての意味もあり、履歴書のみを送るように指示された場合であっても添えるのがマナーです。

送付状を入れ忘れると、ビジネスマナーを知らない人物だと思われてしまいます。また、封筒に書類を入れる際の順番にも注意しましょう。

採用担当者が確認しやすいように、送付状の「記」で示した順番通りに重ねます。書類を入れる向きは、封筒の表面に応募書類の表面が来るようにそろえると丁寧です。

汚れ防止にクリアファイルを使う

クリアファイルを使って必要書類をまとめると、郵送中に汚れたり折れ曲がったりすることを防げます。万が一、雨で封筒がぬれたとしても、クリアファイルが中身を守ってくれるので安心です。

まとまっていた方が一度に書類を取り出しやすく、親切といえます。面接に履歴書を持参する際もクリアファイルに入れた方が、バッグの中で折れたり曲がったりせずに、きれいな状態を保てるでしょう。

基本のルールを疎かにしないように

履歴書と封筒とペン

(出典) photo-ac.com

履歴書在中の文字を書いておけば、応募先の社内で応募書類が迷子になることを防げます。自分の書類だけが遅れて届き、ライバルに後れをとる心配がありません。

履歴書在中や応募書類在中の文字は赤の油性ペンで、封筒の表面の左下に書いておきます。文字の周囲を線で囲み、目立たせるのも忘れないようにしましょう。宛名の近くではなく、少し離して書くのがルールです。

基本のルールを疎かにすると一般常識がないと思われてしまうので、書類の重ね方や入れる向きなどにも気を配ることをおすすめします。