社会人として仕事をしていると、大なり小なりプレッシャーを感じたことがある人は少なくないでしょう。仕事においてプレッシャーを感じる原因や仕事に及ぼす影響、プレッシャーを乗り越えるための対処法について解説します。
仕事のプレッシャーを感じる原因
まずは、プレッシャーを引き起こす、3つの主な要因について解説します。自分自身が抱えているプレッシャーが、どこから来ているのかをチェックしてみましょう。
周囲からの期待が大きい
「〇〇さんならできるよね」「期待してるよ」など、上司や同僚から期待の言葉をかけられるとうれしい反面、プレッシャーを感じてしまうこともあるでしょう。
相手からの期待が大きければ大きいほど、期待を裏切ってはいけないという気持ちになり、自らを追い詰めてしまうケースも少なくありません。
特にリーダーの立場であったり部下がいたりして、自分の仕事の成果によって他人にも影響が出る可能性が高い場合は、プレッシャーを強く感じやすくなります。
期待の言葉を深刻に受け止めすぎず、仕事を頑張るためのパワーに変えられると、適度なプレッシャーを楽しみながら仕事ができるでしょう。
自分のキャパシティーを超えている
- 新しい部署に配属されたばかりなのに、次々と仕事を任される
- 実力よりも高い目標を設定される
- 新人ながらプロジェクトリーダーに抜擢された
上記のように、業務量・売上目標・責任の重さなどにおいて、自分が抱えられる以上のものを与えられると、プレッシャーを感じる原因となります。特に異動や転職など、環境が変化したときに多く見られるパターンです。
抱えている業務量・責任などが、自分自身のキャパシティーを超えていると感じた場合は、上司など周囲の人に相談してみる勇気も必要でしょう。
ミスができない環境
ミスをすると上司から激しく叱咤されるなど、ミスを許さない雰囲気の職場では、プレッシャーを感じて萎縮してしまうことも珍しくありません。
また、人命に関わる仕事ややり直しのきかない作業など、物理的にミスができない場合にも大きなプレッシャーがのしかかります。
人や業務内容などミスできない理由はさまざまですが、ミスができない環境での仕事にはプレッシャーがつきものであるといえるでしょう。
仕事のプレッシャーを感じやすい人の特徴
続いて、仕事のプレッシャーを感じやすい人の特徴を解説します。誰しも仕事においてプレッシャーを感じる可能性はありますが、次のような特徴を持つ人は特に感じやすいといえるでしょう。
完璧主義者
完璧主義な人は、全ての仕事を完璧にこなそうとするあまり、自分を追い込んでしまうことも少なくありません。
周囲からの評価も常に完璧でありたいと感じているため、人に弱みを見せられず、1人で抱え込んでしまう傾向があります。
「できて当たり前」「常に完璧でなければいけない」という意識から、知らず知らずのうちに、自らにプレッシャーをかけてしまっているケースが多く見られます。
完璧にタスクを遂行できるのは素晴らしいことですが、無理をしている状態では、自分にとっても周りにとってもよい仕事環境であるとはいえません。
力を抜くことを覚えるのも仕事の1つと考え、適度に自分をリラックスさせてあげることも重要です。
責任感が強い
「期待されているからにはきちんとやらなければ」「任されたからには1人でこなさなくては」と、全てを抱え込んでしまう責任感の強い人もプレッシャーを感じやすいといえるでしょう。
責任感を持って仕事を遂行することは、社会人にとって大事なことですが、プレッシャーに押しつぶされそうになるまで抱え込む必要はありません。
1人1人が責任感を持ちつつも、周囲の人と協力しながら全員で仕事に取り組んでいくスタイルが、理想的な働き方です。
プレッシャーが及ぼす悪影響とは?
プレッシャーを感じていると、仕事にどのような影響が出るのでしょうか?プレッシャーが及ぼすマイナスの影響について説明します。
心身ともに疲弊する
過度なプレッシャーを抱えていると、仕事のことで頭がいっぱいになってしまい、プライベートとの気持ちの切り替えが難しくなります。
気分転換ができないと常に精神的に追い込まれた状態になり、ストレスから逃れられない悪循環に陥る可能性が高くなるでしょう。
また、心と体はつながっているため、ストレスがピークに達すると、睡眠不足・体調不良といった身体的な不調が出ることも少なくありません。
プレッシャーを抱えながら仕事を続けていると、心身ともに疲弊する原因となるため、早めにプレッシャーから解放される必要があるでしょう。
ミスしやすくなる
「しっかりやらなきゃ」と思えば思うほど、気持ちとは裏腹にミスが増えてしまうこともあります。
プレッシャーによって焦りが生まれ、普段ならしないようなミスをしてしまうパターンです。さらにミスを重ねることでどんどん焦燥感が強まっていき、余計に自分を追い詰めてしまうことにもなりかねません。
ミスなく仕事を行うためには、気持ちの余裕が大切です。気持ちを落ち着けるための、自分なりのルーティン・アイテムを持つなどの工夫が必要になるでしょう。
人間関係が悪化する
プレッシャーによって常にイライラしている状態になり、周囲へ配慮できなくなって人間関係が悪化してしまうケースもあります。
普段は一緒に会話して笑えていたことでも、精神的に追い込まれている状態だと「周りはみんな楽しそうにしているのに、何で自分ばっかり…」とネガティブな思考になってしまいがちです。
同僚にきつく当たって職場の人間関係がギクシャクしてしまったり、友達や家族に八つ当たりしてプライベートもうまくいかなくなったりと、プレッシャーが人間関係に及ぼす影響は計り知れません。
周囲の人との関係が悪化すると、余計に精神的に不安定になってしまうため、周りを巻き込む前に早期解決することが重要です。
仕事のプレッシャーを乗り越えるための対処法
仕事のプレッシャーに押しつぶされそうになった場合でも、その後の自分の行動次第では状況を改善することが可能です。プレッシャーを乗り越えるための、3つの対処法を実践してみましょう。
プレッシャーの原因を明確にする
プレッシャーを乗り越えるためには、まずプレッシャーの原因となっている正体を明らかにすることが必要です。
- なぜプレッシャーを感じているのか?
- 何に不安を感じているのか?
- どうなることを恐れているのか?
など、自分自身の恐怖の源を探ってみましょう。このとき、頭で考えるだけでなく、紙に書き出すと思考を整理しやすくなります。
また、プレッシャーの原因を突き止めることのほか、今の思いや理想の未来など、仕事に対しての気持ち・考えを自由に書き出してみましょう。
頭の中を整理することで、自分が望む働き方ややりがいを感じるポイントを発見できるかもしれません。
自分への過度な期待を捨てる
プレッシャーを感じるのは、裏を返せば自分自身に期待をかけすぎているからです。たとえ完璧主義であったり高い実力があったりしても、人間である以上絶対に失敗しないということはあり得ません。
最初から「できなくても仕方ない」「人間誰でも失敗する」という気持ちでいれば、過度なプレッシャーに押しつぶされることもなくなります。
やる気があることと、自分を追い詰めることはイコールではないため、たとえ失敗しても「次は頑張ろう」と気持ちを切り替えて前向きに進んでいきましょう。
周囲の人に助けを求める
周囲の人にプレッシャーで苦しんでいることを伝え、サポートを求めるのも有効な手段です。
責任感の強い人や完璧主義な人は、他人に弱みを見せるのが苦手な傾向にありますが、人に頼るのはマイナスなことではありません。むしろ仕事ができる人こそ、他人に頼るのが上手であるといえます。
周囲の人に助けを求めることで、解決策を提示してもらえたり、業務を手伝ってもらえたりする可能性があります。気持ちを吐き出すだけでも楽になるため、早めに周囲の人に相談してみましょう。
仕事のプレッシャーに耐えられないときは?
どうしてもプレッシャーに耐えられないときは、無理せず自分のペースでゆっくり進むことも大切です。身体的にも精神的にも、自分自身をいたわってあげるための手段を取りましょう。
有給休暇を取る
精神的に余裕のない状態で仕事をしていても、最大限のパフォーマンスは発揮できません。プレッシャーに耐えられないときは、思い切って仕事から離れてリフレッシュする時間を作るのも効果的です。
「有給休暇を取得しても仕事のことを考えてしまう」という人も少なくありませんが、自分のためにも気持ちを切り替えてしっかりと休むことが必要です。
会社に有給休暇を申請する際には詳しい理由を述べる必要はないため、「私用のため」と伝えて自分自身をリフレッシュさせることに専念しましょう。
上司や同僚に相談する
プレッシャーによって仕事に支障をきたしている場合、上司や同僚に相談することで状況が改善される可能性もあります。
特に上司にとっては、部下に働きやすい環境を提供することも仕事の1つです。きちんと部下のことを考えてくれている上司であれば、本音を伝えることでしかるべき対策を取ってくれるでしょう。
また、自分自身が相手からの期待や責任を、過度に解釈している場合もあります。他人に話すことで誤解が解消されることもあるため、信頼できる上司や同僚に自身の状況について相談してみましょう。
仕事のプレッシャーから解放されよう
プレッシャーを感じる原因とその対処法について紹介しましたが、人によっては対処法を実践しても状況が改善しないこともあるでしょう。
職場の人間関係が原因だったり、仕事内容そのものが原因であったりなど、自らの行動だけで環境を変えるのが難しいのであれば、転職も視野に入れて検討するのがおすすめです。
自分にとって働きやすい環境を整えることで、心身ともに健康な状態で仕事に打ち込むことができます。
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