最終面接のメールにはどう返信する?基本の書き方を解説

最終面接の案内メールの返信方法を間違えると、採用担当者に悪い印象を与える心配があります。最終面接にスムーズに臨むために押さえておきたい基本の書き方や、面接後のお礼メールの書き方などをチェックしましょう。

最終面接のメールが届いたらすべきこと

パソコンを操作するスーツの男性

(出典) photo-ac.com

選考を通過すると、最終面接の日程を案内するメールが届きます。メールが届いた後、すぐにやるべきことを見ていきましょう。

メール内容を確認し、マナーを守って返信する

転職活動中、選考が順調に進んでいくと最終面接の日程を案内するメールが届きます。

選考の過程で事前に面接日程を知らされている場合もありますが、そのような場合でも、最終面接が決定した段階で改めてメールが来たときは、必ず返信が必要です。

速やかにメールを開封し、ビジネスマナーを守って返信しましょう。メールの目的を理解し、用件を簡潔に伝えることが大切です。

メールには面接の日程の候補日や、会場などが記載されています。提示された日程を確認し、最終面接日を調整するためのやりとりをしましょう。

返信は24時間以内に行う

ビジネスメールの返信は、24時間以内に行うのがマナーです。応募先の企業の営業時間内に送るようにしましょう。

返信があまりにも遅くなると、採用担当者に「メールが届いていないのでは?」と心配をさせてしまいます。また「最終面接を受ける気がないのかもしれない」と感じさせる原因にもなるでしょう。

しかし在職中に転職活動をする場合、スケジュールの確認に時間がかかることが少なくありません。

すぐに最終面接の日程を確定させられないときは、現職の都合でスケジュールの確認に時間がかかる旨を伝え、「○日までに、日程をご連絡いたします」と断りを入れるメールを送りましょう。

最終面接の案内に対する返信の書き方

タイピングをする手元

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最終面接の案内に対し、どのように返信するか悩むことがあります。マナーを守らないと、よくない印象を与えてしまいかねません。基本の書き方を見ていきましょう。

件名は変えずRe:を付けて返信

面接日程を伝えるメールに返信する際は、件名を変えずに、返信であることが分かる「Re:」を付けた状態で送るようにしましょう。

件名を変更してしまうと、どのメールに対する返信かが分かりづらくなり、開封作業がしにくくなってしまいます。

採用担当者は、複数の応募者と連絡を取り合わなければなりません。業務の効率化を助けるためにも、件名には気を遣いましょう。

本文は残しておく

メールの返信をする際、企業側が送ってきた本文は消さずに残しておきましょう。本文を消してしまうと前回にどのようなやりとりをしているか、確認するのに時間がかかります。

採用担当者は多くの応募者とメールのやりとりをして、最終面接の日程を調整しなければなりません。誰にどのメールを送ったのか、確認する手間を取らせないように配慮することが大切です。

これは転職活動中だけでなくビジネスメール全般にいえる基本マナーでもあるため、覚えておくとよいでしょう。

初期設定で本文を引用する形式になっている場合もありますし、「本文を引用して返信」など、返信の形式が選べるようになっているメールソフトもあります。自分が使用しているメールソフトの使い方をしっかりと押さえておきましょう。

文末には署名を加える

メールを送信する際は、採用担当者が一目で応募者の氏名や連絡先を分かるようにしておくことがマナーです。本文を書き終えたら、文末に署名を加えましょう。署名とは、氏名・住所・電話番号・メールアドレスなどを、簡潔に記したものです。

本文の終わりから1行ほど空けて、本文と区別して記載します。罫線などを加えて、署名であることを分かりやすくしてもよいでしょう。メールを書く度に署名を記載するのは大変なので、メールソフトの設定で保存しておくことをおすすめします。

在職中に転職活動をする場合、会社のメールアドレスや会社名などは記載しません。公私混同しているイメージを与えないように注意しましょう。

返信メールの書き方の例

返信するときは、下記の例文のように用件を簡潔に記します。余計な前置きはせず、お礼の言葉も忘れないようにしましょう。

【例】

件名:「Re: 最終面接の日程に関するお知らせ」

株式会社○○
○○部 ○○様

お世話になっております。
この度は、最終面接のご連絡をいただきまして誠にありがとうございます。
ご提示いただきました以下の日程で、最終面接を受けさせていただきたく存じます。

日時:8月24日(水)14時30分~
会場:株式会社○○本社2階会議室

お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございます。
当日も何卒よろしくお願い申し上げます。

(署名)

最終面接の日程を変更してもらいたい場合

パソコンと手帳

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企業が提示してきた最終面接の日程と予定がどうしても合わず、変更を余儀なくされる場合があります。最終面接の日程を変更してもらう方法を見ていきましょう。

日程が合わない理由を伝え謝罪する

どうしても日程が合わない場合、日程を変えてもらわなければならない理由を伝えて、手間をかけさせることに対する謝罪の言葉を添えます。

転職はプライベートな活動のため、在職中は会社の業務を優先する必要があります。「現職の都合でどうしてもスケジュールが合わないため、日程を変更していただけないでしょうか?」というように、理由を正直に伝えましょう。

日程を調整する手間が生じることに対する、謝罪の気持ちも伝えるのがマナーです。

都合のよい日時の候補を3つ以上挙げる

最終面接の日程を変えてもらう際は、自分から都合のよい候補を3つ以上挙げ、相手の都合をつけやすくしましょう。応募者が多い場合、ほかの面接の予定が入ってしまう場合も十分に考えられるので、できるだけ多くの候補を出します。

こちらの都合で変更してもらうわけですから、第1希望・第2希望などの希望は加えません。候補日を挙げた後に「もし、こちらの候補日では厳しいという場合は、別の日程を提示いたします」と、添えると丁寧です。

また、在職中に転職活動をする際は、急な仕事が入って一度決まった日程を変更してもらわなければならないケースもあります。その際も事情を伝えて謝罪し、同じ要領で変更してもらいましょう。

一度決まった日程を変更してもらう場合、件名は「最終面接の日程変更のお願い」などにして、用件を分かりやすくする工夫が必要です。

メールを返信する際の注意点

パソコンをタイピングする

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直接顔を合わせて会話をするときとは違い、メールはリアルタイムでのやりとりができないので、細かい部分にも気を配らなければなりません。返信する際、どのような点に注意すればよいのかチェックしましょう。

敬語の使い方や誤字脱字に注意

ビジネスメールで敬語の使い方を間違えたり誤字脱字があったりすると、仕事でも不注意でミスを起こしそうな印象を与えてしまいます。メールでやってしまいがちなミスを、あらかじめチェックしておきましょう。

メールで応募先の企業を丁寧に表現するときは、御社ではなく「貴社」を使いましょう。御社は話し言葉なので、面接で使用するのが正解です。

二重敬語も間違えやすいので注意しましょう。メールで宛名を書くときは、役職名に様は付けません。○○部長・○○社長などと書くのが正しい方法です。役職を示す言葉自体に敬語の意味があるので、様を付けると二重敬語になってしまいます。

「面接にうかがわせていただきます」も、うかがうといただくの2つの謙譲語が被っているので、「面接にうかがいます」が正しい書き方です。

誤字脱字をチェックするときは、間違いがある前提で確認する方法をおすすめします。より完璧にしたい場合は、プリントアウトして単語ごとにチェックしましょう。

適度な改行を加えて読みやすくする

改行が極端に少ないと、見た瞬間に「読みにくい」と感じます。メールの文章は、適度に改行を加えて読みやすいレイアウトにしましょう。

25文字程度を目安に改行し、長い文章のときは句読点の部分で改行を入れるなどの工夫をします。また、段落ごとに行を空けて内容を区切り、読みやすくしましょう。

ただし、過剰に改行や段落を加えると、何度もスクロールしないと読めない状態になってしまいます。本文の長さに合わせ、適度に入れるのが大事です。

最終面接後はお礼メールを出そう

パソコンを前に考える男性

(出典) photo-ac.com

最終面接が済んだら、お礼の気持ちをメールにしましょう。お礼メールを出した方がよい理由や、正しい出し方を紹介します。

志望度の高さをアピールできる

最終面接を終えたら、面接を担当してくれた人にお礼メールを出すと、志望度の高さをアピールできます。

お礼をしたからといって、合否の結果が変わるわけではありません。しかし、万一、ほかの応募者と判断に迷う状態になっている場合は、お礼メールの有無で優劣が付くこともあり得ます。

評価に無関係であったとしても、面接をしてもらったことに対するお礼の気持ちを伝えると、社会人としてきちんとしている印象を与えられます。メールを書いて送信するのは数分でできる行為なので、出すか出さないか迷っているのであれば、出した方がよいでしょう。

最終面接日の翌日までに出す

最終面接に対するお礼メールは、最終面接日の翌日までに出しましょう。可能であれば最終面接を終えてすぐに出すのが望ましいですが、スケジュールの都合で難しい場合は、翌日までには届くように心掛けるとよいでしょう。

あまりにも遅いと結果が先に届いてしまうこともあり得ますし、仕事が遅い人だと思われる心配もあります。時間があるときに、お礼メールを送るタイミングや内容をイメージしておき、素早く送れるようにしておきましょう。

最終面接のお礼メールの書き方

最終面接のお礼メールは面接へのお礼を述べるだけでなく、入社への意欲が伝わる内容にしましょう。長文を送ると読むのが面倒だと感じさせてしまうので、内容を簡潔にまとめるようにします。

【例】

件名:「最終面接のお礼(氏名)」

○○株式会社
○○部 ○○様

お世話になっております。
本日、面接をしていただいた○○と申します。
本日はお忙しい中、貴重なお時間を頂戴し誠にありがとうございました。

面接では業務内容についてだけでなく、今後の事業展開のお話についても聞かせていただきありがとうございました。
ご説明いただいたことで貴社への理解がより深まるとともに、貴社に貢献したいという想いもより一層強くなりました。

面接のお礼を申し上げますとともに、末筆ながら貴社の益々のご発展をお祈りいたします。

(署名)

慌てずに最終面接のメールを返信しよう

パソコンとスマホを操作する女性

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最終面接の案内メールが届いたら、内容をよく確認し24時間以内に返信しましょう。ビジネスマナーを守り、用件を簡潔に伝えることが大事です。

適度な改行を入れたり誤字脱字のチェックをしたりと、読みやすさを意識した内容にします。必要に応じて謝罪やお礼の言葉などを入れ、機械的にならないように注意することもポイントです。

最終面接後のお礼メールについても、事前に心の準備をしておくと忘れずに済みます。慌てているとミスを犯しやすいので、落ち着いて返信するようにしましょう。