仕事が合わないと感じる原因は?対処法と転職の是非についてチェック

毎日の仕事の中で、「自分には合わない」と感じた経験はありませんか?仕事が合わないと思うのは、業務の内容や会社の雰囲気などさまざまな要因によるものです。仕事に不満があるときの対処法や、転職すべきかどうかを判断するポイントを解説します。

仕事が合わないと感じる理由

顔を覆って悩む男性

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毎日の仕事が「自分に合わない」と思ってしまうのは、なぜなのでしょうか?働いていて違和感を覚えてしまう理由を解説します。

仕事内容が苦手・面白くない

仕事が合わないと感じるのは、仕事内容がつまらないと思っていることが原因の1つです。仕事だと割り切ってはいても、興味の持てないことを毎日続けているとストレスがたまってきます。

また、明確な目標を持って入社した人が、希望した部署に配属されずやる気が出ないというのもよくあるケースです。「思っていたのと違う」と、仕事に対してがっかりしてしまう人もいるでしょう。

全く興味を持てない分野の仕事であれば、業務に慣れてきたとしても、やりがいを感じられないことは珍しくありません。モチベーションも上がらないため、周囲の人から仕事に意欲がないと思われてしまうこともあります。

人間関係・労働環境の不満

職場の環境が原因で、仕事が合わないと思う人も数多く存在します。業務自体は気に入っていても、一緒に働く同僚との人間関係がうまくいっていないと、会社に行くのがおっくうになってしまうのです。

雰囲気がギスギスしていたり、苦手な人がいたりと、人間関係の悩みもよくある問題です。上司との関係に問題があると、スムーズに仕事が進まず困ってしまうこともあるでしょう。

また、会社の労働環境に対して、不満を抱えている人も少なくありません。残業が多く長時間拘束されたり、なかなか休みが取れなかったりと、働き方自体が合っていないのも原因の1つです。

社風が合わない

実際に入社してみたら、会社の理念や職場の雰囲気が合わなかったと思う人もいるようです。企業理念はどの会社にも存在する大事な価値観ですが、自分の性格とマッチしていない場合、仕事を楽しむのは難しいでしょう。

また、職場の雰囲気は、入社してから初めて分かる部分もあります。例えば、積極的にコミュニケーションを取りながら仕事をする部署は、口下手な人にとっては過ごしにくく感じられるはずです。

一度「ついていけない」と感じてしまうと、周りの人と自分の間に溝があるように思えるかもしれません。

仕事が合わないと感じるときにできる対処法

バインダーに記入する

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仕事が合わないと思ったとしても、すぐに辞める決断をするのはおすすめできません。考え方を変えるために、実践できる対処法を紹介します。

今の業務に面白いと思えるところを探す

業務内容に不満があると、仕事へのモチベーションを失ってしまいがちです。仕事がつまらないと感じている人は、業務の中に面白いと思える部分を探してみることをおすすめします。

興味が持てないからといって嫌々仕事をしていると、周りの人にもよくない印象を与えかねません。仕事への取り組み方を変えることで、いつもの作業が新鮮に感じられるでしょう。

最終的には転職することになったとしても、前の仕事での実績は重要な評価ポイントになります。仕事への意欲が上がれば作業効率もアップするので、まずは仕事を好きになる努力をしてみましょう。

休暇を取ってリフレッシュする

長時間の残業や職場でのストレスで疲れている人は、一度しっかり休みを取ってみるのもよい方法です。そのまま無理をして働いていると、心身の不調につながる可能性も考えられます。

疲れているときは判断能力も落ちてしまうため、仕事やキャリアについて考えるときには健康状態も大切です。有給休暇を取るなどして仕事から距離を置き、気持ちをリフレッシュしてみましょう。

精神的に追い込まれている人は、休暇によって新たな気持ちで仕事に向き合えるかもしれません。労働時間の長さなど働き方に関して悩んでいるなら、自分の体調に合った待遇の会社に転職するのも1つの方法です。

周りの人に相談してみる

深刻な悩みを抱えていると、どうしても視野が狭くなってしまうものです。仕事に関する悩みは自分1人だけで抱え込まず、身近な人に話を聞いてもらうことをおすすめします。

親しい人に相談することで気持ちが晴れるだけでなく、自分にはなかった視点を得られるというメリットもあります。別の視点から客観的なアドバイスをもらうことで、考え方に変化が生まれるでしょう。

職場の同僚や先輩の中には、仕事で同じような経験をしてきた人もいるはずです。同じ会社で働く同僚や、転職の経験がある友人には、具体的な悩みについても相談できるかもしれません。

辞めない方がよいケース

考え事をする男性

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仕事が自分に合わないと思い、転職を考えている人も少なくありません。辞めずに仕事を続けた方がよいケースを見ていきましょう。

改善される可能性がある

仕事を始めたばかりの時点で、「自分に合わないかも」と思うのは早計です。今の仕事に就いてから1年に満たないなら、辞めたいと思ってももう少し続けてみましょう。

「仕事は最低でも1年は続けた方がよい」とよくいわれるように、ある程度続けることで次第に仕事に慣れることができます。初めはうまくいかないと感じたとしても、自分の成長とともに苦手意識が解消される可能性があるのです。

会社によっては、自分が気になっている問題が後々改善されるケースもあります。一定期間仕事を続けても問題が解消されなければ、改めて転職を視野に入れてみましょう。

給与や待遇面に問題はない

仕事に対する不満があっても、給与には納得しているというケースもよくあります。給与や待遇面には特に問題がないのであれば、今の仕事を続けた方がよいでしょう。

仕事の内容や人間関係が合わないと感じて転職に踏み切っても、転職先で今と同等の待遇を得られるとは限りません。転職のデメリットとして、給与が下がったことを挙げる人は数多く存在します。

また、新しい会社で残業が増えて、会社に拘束される時間が増加することもあるようです。今の職場での待遇に満足しているなら、多少不満があっても我慢した方がよいかもしれません。

部署の異動が可能な場合

ある程度規模が大きな会社であれば、自ら希望して部署を異動できる可能性があります。部署を変えれば業務内容や同僚も変わるため、会社を辞めることなく環境を一新できるのです。

異動したいと思ったら、まずは上司に自分の意思を伝える必要があります。「仕事がうまくいかないから」などのネガティブな理由はなるべく避けて、ポジティブに仕事への熱意をアピールしてみましょう。

上司への相談なしに異動願いを提出してしまうと、印象が悪くなってしまう恐れがあります。機会を見て上司に相談することで、今後の仕事についてのアドバイスをもらえるかもしれません。

転職した方がよいケース

パソコンを前に悩む男性

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原因によっては、時間をかけても解決しない場合があります。転職を考えた方がよいケースを見ていきましょう。

ほかにやりたいことがある

仕事の内容が自分に合わないと考えているうちに、やりたいことが明確になってくる人は少なくありません。自分のやりたい仕事や業種が決まっているのであれば、転職を考えてもよいでしょう。

実際に働いてみて、初めて興味のある分野に気付くこともあります。今の会社では自分のしたいことができないと分かっているなら、退職する理由も説明しやすいはずです。

今の会社では目標がかなわないと思ったまま働いていると、仕事に対する意欲も湧きません。やりがいのありそうな仕事を見つけた人は、希望する業種の会社に応募してみましょう。

仕事の拘束時間が長過ぎる

仕事に拘束される時間があまりにも長いと、睡眠や休息の時間が満足に取れず、生活のバランスが崩れてしまいます。忙しい時期だけでなく、日常的に長時間の残業が続いているのは問題です。

疲れが取れないまま働いていると、体調を崩してしまう危険性があります。また、ストレスのかかる状態が長く続けば、精神面にも不調を来してしまうかもしれません。

上司に相談しても労働時間が改善しないのであれば、健康のためにも転職を考える必要があるでしょう。

自分の力では改善できない問題がある

抱えている問題によっては、有効な対処法が見つからないケースもあります。自分なりに努力しても、トラブルの原因が解決できないと感じたら、転職して会社から離れることを考えてみましょう。

自分には非がないのに仕事仲間から距離を置かれていたり、一方的に嫌われていたりする場合、自分が変わろうとしても効果はありません。人間関係があまりにも悪くて困っているなら、環境を変えるのがよい方法です。

また、ハラスメントに遭って、退職を選んでいる人も少なくありません。会社に相談しても改善される気配がないなら、会社側に問題があると割り切って、新しい職場を探してみるとよいでしょう。

自分に合う仕事を見つける方法

パソコンで調べる男性

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転職を考えている人は、会社選びに時間をかけるようにしましょう。転職を繰り返さないよう、自分に合った仕事を探すコツを解説します。

やりたくない仕事から考える

自分に合った仕事を見つけるには、「絶対にやりたくない」と思う仕事は避けるのが効果的です。仕事をする上で避けたい条件をピックアップし、なるべく当てはまらない求人を探してみましょう。

やりたい仕事だけを探そうとしていても、いざ入社した後に新たな不満が出てくる可能性があります。仕事を長く続けたいのであれば、「これだけは嫌だ」と思う条件を避ける考え方も必要です。

やりたくない仕事が思いつかない人は、自分の苦手分野や嫌いなことを考えてみましょう。反対に好きなことも書き並べてみて、両方を比較しながら考えることで、応募する求人を絞ることができます。

将来なりたい自分から考える

やりたい仕事がなかなか絞りきれずにいる人は、将来の目標をイメージしてみるのもポイントです。10年後の自分がどのような人間になっているかを想像し、少しでも理想に近づくにはどうすればよいかを考えましょう。

家族とゆったり過ごしたいと思うなら、働き方や福利厚生がしっかりしている会社を選ぶのが適しています。裕福な生活がしたい人は、給与面を重視してより稼げる方法を選びましょう。

将来から逆算することで、仕事選びにも新たな視点が生まれてきます。スキルを身に付けたり、資格を取得したりと、努力を重ねるうちに仕事へのやりがいを感じられる人もいるようです。

よく知らない仕事について調べてみる

転職サイトなどのサービスを利用することで、豊富な求人を見ることができます。中には、自分があまり詳しくない分野や、初めて目にする業種もあるかもしれません。

自分の向き不向きが分からないと思っている人は、自分に合った仕事をまだ知らないという可能性もあります。興味がなかった分野を詳しく調べてみると、意外なところからやりたい仕事が見つかることもあるのです。

また、必ずしも自分の好きなことが、自分に向いているとは限りません。現時点での好みや興味だけで会社を選ぶのではなく、なるべく幅広いジャンルの求人に目を通すようにすると、新たな発見があるはずです。

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転職先に退職理由はどう説明する?

面接を受ける男性

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転職活動の中で、退職した理由を説明する場面は必ず出てきます。面接などで退職理由を聞かれたときの答え方をチェックしましょう。

基本的にうそはつかない

転職理由を答える際に、ネガティブな理由ばかり言うのは避けましょう。だからといって、事実とは違う転職理由を述べるのもおすすめできません。

一度うそをついてしまうと、面接が進むにつれて話のつじつまが合わなくなる可能性があります。説明に一貫性がないことでマイナスの印象を与えてしまうでしょう。

仮に会社に問題があって退職したことを話す場合、うそで取り繕うのではなく、「自分の能力を遺憾なく発揮できる環境に身を置きたかったため」のように、ポジティブに変換できると好印象につながります。

志望動機につなげられるよう考えてみる

面接で退職の理由を聞かれることを想定し、そのまま自然な流れで志望動機につなげられないか考えながら、回答を準備するのがおすすめです。

「前の仕事ではやりたいことが満足にできなかった」「だからこの会社で目標を実現したい」と、一連の流れで意欲をアピールしましょう。志望動機と絡めて説明することで、前向きな印象を与えられます。

また、理にかなった説明ができるため、説得力が増して聞こえるのもポイントです。面接本番でスムーズに答えられるように、事前に退職理由を聞かれたときのシミュレーションをしておきましょう。

転職する際の注意点

手帳に記入する女性

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いざ転職活動を始める際に、心掛けておくべきポイントは何かあるのでしょうか?ここでは、覚えておきたい注意点を3つ紹介します。

転職活動はできるだけ在職中に行う

転職を成功させるには、今の会社を退職する前に転職活動を始めるのがポイントです。

退職してから転職活動をスタートすると、収入がない期間が続くことになります。金銭的に厳しくなってくると気持ちが焦ってしまい、納得いかないまま転職先を決めてしまうリスクがあるのです。

在職中から進めておくことで、時間をかけて転職先を探すことができます。転職活動中に今の仕事の良さに気付く人も少なくないため、転職したいと思ってもすぐに退職するのは避けましょう。

転職先はイメージだけで選ばない

応募する会社を選ぶときは、それぞれの会社について最低限調べておくのが基本です。「有名な会社だから」「よく名前を聞くから」など、曖昧なイメージのまま転職先を選んでもうまくはいきません。

有名な会社は倍率も高いため、大手ばかりに応募していても、なかなか内定に至らず苦労することになります。大企業に就職したいと思う人も多いかもしれませんが、中小企業の方が待遇がよかったというケースもあります。

転職してから後悔しないように、企業研究をきちんと行い、本当に自分に合った働き方がかなう会社かどうかを確かめましょう。

活動を始める前に自己分析をしっかりと行う

仕事が合わないという理由で転職する場合、もっと自分に合った仕事を探したいと考える人がほとんどでしょう。やりがいのある仕事を見つけるためには、自己分析を行うことが欠かせません。

ビジョンがはっきりしないまま転職活動を本格化させると、かえって長引いてしまうことはよくあります。新しい会社でも仕事の内容に納得がいかず、転職を繰り返すことにもなりかねません。

自分が熱意を持って取り組める仕事が何か分かれば、会社選びに迷うことも少なくなります。やりたいことや興味のある分野を、はっきりと言語化できるように、自己分析にも時間をかけましょう。

気持ちよく働ける環境を目指そう!

打ち合わせをする男性

(出典) photo-ac.com

毎日働いている中で、仕事に対して違和感を抱いている人は少なくありません。業務に対する苦手意識があったり、会社の雰囲気になじめなかったりと、合わないと感じる原因はいくつも存在します。

仕事で不満を感じているなら、身近な人に相談をしてみるのもよい方法です。自分をよく知っている人に話を聞いたり、休暇を取って仕事から離れてみたりして、思い詰めないように気を付けましょう。

また、仕事が合わないと感じたからといって、すぐ転職に踏み切るのはリスキーです。転職する必要がある悩みかどうかをきちんと見極め、気持ちよく働ける環境を目指しましょう。

水野順子
【監修者】All About 女性の転職・女性のキャリアプランガイド水野順子

官公庁、企業人事、人材紹介会社勤務を経て、キャリアカウンセラーとして独立。こころとキャリアの専門家として、女性のキャリアデザイン、ダイバーシティ、女性の働き方を中心に幅広く活動中。今までに20000人以上をカウンセリング。
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