忍耐力をアピールできる自己PRの書き方は?例文も紹介

企業によって求める人物像は変わるものの、好まれる傾向にあるのが「忍耐力のある人」です。ただし、忍耐力があるというだけでは好印象を残せません。効果的な自己PRの書き方のポイントを押さえ、自分の良さをしっかり伝えましょう。

この記事のポイント

ソーシャルワーカーの仕事内容や特徴
忍耐力が求められる理由
困難な状況に陥ったり、トラブルに見舞われたりしても、目標達成のために諦めずに努力することが大切になるためです。
自己PRに忍耐力を使うメリット
どのような業種・職種でも必要で、継続する力や問題を解決する力、ストレス耐性の強さをアピールできます。
自己PRを作成するときのポイント
忍耐力だけでは抽象的になるため、具体的なエピソードとともに転職先でどう生かせるかを書きましょう。

忍耐力とは?

無地のジグソーパズル

(出典) pixta.jp

忍耐力とは「苦痛や困難をこらえ、目標達成のために努力し続ける力」です。ビジネスにおいて、なぜ忍耐力が必要なのでしょうか。

ここでは、忍耐力が求められる理由を紹介します。忍耐力がある人の特徴も併せて確認しましょう。

忍耐力が大切な理由

「忍」は我慢する、「耐」は辛抱するという意味があります。ビジネスで忍耐力が求められるのは、仕事をする中で困難や逆境に遭遇する場面が多いためです。

忍耐力のある人は、意見の衝突や予期せぬトラブルに直面しても諦めず、冷静に解決策を見つけ出します。また、強い心は目標達成への原動力となり、人間関係の維持にも役立ちます。

ビジネスにおける忍耐力は、単に我慢することではありません。どのような状況に置かれても投げ出さない、目標を達成するまで努力を続けるという意味合いが強くなります。

忍耐力があることで、逆境に負けない強い心を持っていること、諦めずに努力し続けられることをアピールできます。そのような人は、企業からも魅力的に映るでしょう。

忍耐力がある人の特徴は?

言葉の意味合いから「我慢強い人」というイメージを持つかもしれませんが、忍耐力のある人を掘り下げていくと、以下のような特徴も持ち合わせています。

  • 責任感がある
  • 物事をポジティブに捉えられる
  • セルフコントロールができる

責任感がある人は、与えられたタスクや役割を最後までやり遂げようとします。目標を達成するという強い心が信頼につながるタイプです。

物事をポジティブに捉えられる人は、トラブルが起きても動じません。困難に直面してもその状況を楽しめる傾向があり、耐え忍んでいると感じないこともあります。

セルフコントロールができる人は自分を客観視できるため、目標達成まで自身の感情や行動を調整できます。経験値の高い人であれば、困難を乗り切るための策を冷静に判断できるでしょう。

忍耐力で自己PRするメリット

履歴書の自己PR・志望動機欄

(出典) pixta.jp

忍耐力は、さまざまな業種・職種で生かせます。自分の長所とすることで、企業にどのような印象を与えられるでしょうか。

ここでは、主なメリットを3つ紹介します。自分がアピールしたいものを、3つの中から探してみましょう。

継続する力をアピールできる

仕事にトラブルは付き物です。壁にぶち当たるたびに諦めていては、いつまでたっても先に進めません。

地道な努力を継続できる人は、時間がかかっても目標を達成します。どのような状況でも諦めずに努力を続けられることは、仕事をする上で大きなアピールポイントとなるでしょう。

長期的な目標を達成するために、地道な努力ができる人材を企業は求めています。困難に陥っても歩みを止めない人だと伝われば、魅力的な人材と思ってもらえるでしょう。

また、忍耐力があることで長期的に働いてくれると感じてもらえます。継続力は入社後の働き方だけでなく、採用そのものにも影響を与える要素です。

問題を解決する力をアピールできる

納期のある仕事では、期限内に物事を終わらせなくてはなりません。忍耐力のある人は目標達成のために抱える問題をクリアしようと考えるため、問題解決力をアピールできます。

これは、長期的な目標にも同じことがいえます。プロジェクトが長期になるほど問題は起きやすく、そのたびに解決策を講じなくてはなりません。

忍耐力があれば、相次ぐトラブルにも負けず、達成まで粘り強く努力を続けられます。長期的な目標達成には、問題解決能力と粘り強さが必要不可欠です。

企業は、目標を達成するために計画的に行動できる人材を求めています。これらをアピールポイントとすることで、頼もしい人間だと思ってもらえるでしょう。

ストレス耐性の強さをアピールできる

思うような結果が出ずに、トラブル続きで先に進まない状況が続くと、ストレスがたまりやすくなります。しかし、忍耐力があれば、ストレスに振り回されることはありません。

ストレス耐性がある人は、トラブルが起きたりプレッシャーがかかったりしても、冷静さを保ちながら適切な判断を下せます。また、途中で諦めることも手が止まることもないでしょう。

仕事におけるストレスはどのポジションでも起こり得るため、耐性があるに越したことはありません。どのような状況でも冷静に対応できることは、大きなアピールポイントです。

企業が求める忍耐力とは

3人の面接官と就活生

(出典) pixta.jp

忍耐力のある人を企業は求めていますが、我慢強い人や耐え忍ぶ力を持つ人ではありません。企業が求めるのは、困難に直面しても諦めずに歩み続けられる人です。

仕事をする上で、目標達成といった結果は重要な要素です。目標達成はただ耐えるだけでは実現しないため、問題解決力や主体性、ストレス耐性が必要となります。

我慢強さは社会人としてだけでなく、人としても魅力的な長所です。自己PRで使う際は「忍耐力の先にあるもの」を意識し、企業が求める忍耐力のある人に近づけるようにしましょう。

忍耐力を自己PRで使う際のポイント

グループ面接の足元

(出典) pixta.jp

自己PRは、自分の長所を企業へ伝える大切なツールです。忍耐力を長所とする場合、効果的にアピールする書き方を把握しましょう。

ここでは、自己PRのポイントを3つ紹介します。これらを押さえることで、より魅力的な自己PRが作成できます。

具体的なエピソードを伝える

「忍耐力がある」という抽象的な言葉だけでは、言葉の裏にある本当の意味が相手に伝わりません。具体的なエピソードを交え、自己PRに説得力を持たせましょう。

例えば、プレッシャーの中で成功させた実績やトラブルを抱えながらも最後までやり遂げた事例です。忍耐力を発揮した具体的なエピソードがあれば、相手もイメージしやすくなります。

ここで大切なのは、ただ頑張った話で終わらせないことです。どのような努力をしたか、どのような工夫をしたかなど、達成に至るまでの過程をしっかり述べましょう。

エピソードの内容は、輝かしい成果である必要はありません。困難に直面したとき、自分がどのように乗り越えたかを伝えることが何よりも大切です。

転職先でどのように生かすのかを伝える

企業は、あなたが自社でどのように活躍するかを知りたいと考えています。そのため、自身の忍耐力が業務でどう生かせるかを伝えましょう。

例えば、困難なプロジェクトを成功に導く、顧客との信頼関係を築く、チーム全体のモチベーションを高めるなどです。

同じ職種に転職する場合、これまでの成果を絡めて伝えるとより説得力のある内容になります。将来を見据えることで意欲もアピールでき、企業からの期待も高まるでしょう。

未経験の人は、スキルを身に付ける、資格を取るといった即戦力になる努力に忍耐力をつなげるとよいでしょう。いずれの場合も企業に自身の価値と将来性を伝えることが大切です。

忍耐力をポジティブな言葉に言い換える

「忍耐力」は受け身の言葉であるため、主体性がないと捉えられる場合もあります。ポジティブであることを伝えるために、あえて違う言葉を使うのも選択肢です。

例えば、継続力がある、根気強い、諦めずにやり通すなどです。問題解決力やストレス耐性を使えば、より焦点を絞った話もできるでしょう。

企業の求める人材が「忍耐力のある人」でも、同じ言葉を使う必要はありません。忍耐力にこだわらず、自分がしっくりくる言葉で自己PRを仕上げることが大切です。

また、耐えるという意味から、頑張り過ぎる人という印象を与える場合もあります。ストレス耐性もマイナスの意味に捉えられる恐れがあるため、文章を客観的に見て判断するとよいでしょう。

忍耐力をアピールする自己PRの書き方【例文】

面接を受ける女性の後ろ姿

(出典) pixta.jp

ここでは、事務職・営業職・技術職に適した自己PRの例文を紹介します。職種によってアピール方法が変わるため、希望職種に適した文章を作りましょう。

どの職種も忍耐力を業務に絡めることが大切です。また、具体的なエピソードも忘れずに添えましょう。

「事務職」で忍耐力をアピールする

事務職は正確性や効率性が求められます。そのため、地道に作業をこなした経験や繁忙期をどう乗り越えたかをアピールするとよいでしょう。

【例文】

「私の強みは忍耐力があることです。現在、営業事務として営業チームの顧客管理や売り上げ管理を行っています。

営業事務は私1人のため、繁忙期は残業することもありました。しかし、そのたびに残業を繰り返すのはチーム全体のパフォーマンスを落とすと考え、データ入力マニュアルの見直しと整備、情報共有方法の改善を提案しました。

外に出る営業チームと社内に残る私で意見が割れることもありましたが、それぞれに良い方法をチーム全体で考え、半年かけて環境改善を実現しました。

貴社へ入社した際は、この粘り強さを生かしてチームをサポートしたいと考えています。」

 

「営業職」で忍耐力をアピールする

営業職は目標達成意欲とストレス耐性が求められます。そのため、粘り強く頑張った経験やスランプを乗り越えた経験を盛り込むとよいでしょう。

【例文】

「私の長所は、どのようなことがあっても諦めない粘り強さです。現在私は業務用食材の営業を担当しています。担当しているエリアは新規店舗が少なく、新規顧客開拓が困難な状況でした。

自社製品を使ったメニューを提案し、展開方法をまとめた資料を作成するなど、店舗ごとに合わせた工夫により徐々に信頼をいただき、ひと月に5件の新規開拓に成功しました。

何度も断られ苦しい思いをしましたが、断られることで提案を刷新できたため、自分自身も成長できたと感じています。

貴社に入社後も持ち前の粘り強さとヒアリング力を生かし、売り上げ達成と顧客獲得に貢献したいと考えています。」

 

「技術職」で忍耐力をアピールする

技術職は忍耐力をアピールしやすい職種です。問題解決能力や継続力など、最後まで取り組める力があることを伝えるとよいでしょう。

【例文】

「私の長所は、忍耐強く問題を解決する力です。現在、私はサーバーエンジニアとして保守・運用を担当しています。

過去に原因不明のサーバーダウンが起こり、なかなか原因を突き止められないことがありました。翌日まで続けば顧客の損失も大きくなるため、通常とは違う角度で究明に当たりました。

慣れない作業のため、時間はかかりましたが、地道な作業を続けることで翌朝までに復旧し、損害を最小限に抑えられました。

貴社に入社した際は、忍耐力と問題解決力を生かし、サーバーエンジニアとしてスキルアップをし、将来的にはサーバー構築に携わりたいと考えています。」

 

忍耐力を自己PRで効果的にアピールしよう

就職活動する学生

(出典) pixta.jp

忍耐力は多くの企業が求める能力のため、自己PRとして効果がある一方、受け身の言葉であることから本来とは異なる意味で捉えられる恐れがあります。

自己PRに使う際は「忍耐力」という言い方にこだわらず、伝えたい内容に合う言葉を選びましょう。具体的なエピソードを業務に絡めて、転職先でどのように生かせるかを説明することが大切です。

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