仕事をばっくれたらどうなる?ばっくれる前に試しておきたいこと

仕事が嫌になると「このままばっくれたい」と考えることもあるでしょう。無断で仕事を休むと、どうなるのでしょうか? ばっくれた後に何が起きるのか、一般的な流れを解説します。また、ばっくれる前に試すべき行動や、最終手段も見ていきましょう。

仕事をばっくれるとどうなる?

ソファーに寝そべる男性

(出典) photo-ac.com

仕事に行きたくなくなり、ばっくれると何が起きるのでしょうか?どうなるのかを知ると、ばっくれを避けたくなるかもしれません。まずは、起こり得るケースを5つ紹介します。

会社から電話・人が訪ねてくる

仕事に行かない・勝手に途中で帰るなどの「ばっくれ」をすると、まずは電話連絡が入ります。会社によっては、メール・SNSでの確認もあるでしょう。

突然会社に来なくなる理由が分からないため、上司は連絡して理由・状況を聞こうとします。場合によっては、代わりの人員を用意する必要があるためです。

連絡が取れず時間が経つと、家に人が訪ねてきます。家に人が来る確率・目安は会社や状況によるため、当日に訪ねてくることもあり得るでしょう。

家に人が訪ねてくるのは、返却物や退職の意向などを確認する目的のほか、連絡できないような問題が発生していないか把握するためと考えられます。

緊急連絡先に連絡がいく

仕事をばっくれる従業員が現れた場合、会社は緊急連絡先や身元保証人に電話をすることがあります。緊急連絡先として登録されている相手が、事情を知っているかもしれないためです。

本人に連絡がつかない以上、緊急連絡先に電話をするのは仕方がありません。嫌になって仕事に来ないのか、病気で倒れているのかは会社側で判断できず、状況を把握する必要があるからです。

緊急連絡先の相手は、会社からの連絡により本人へ連絡を取ろうとします。登録した実家・親族から、電話や訪問がある可能性も考えておきましょう。

無断欠勤を続けると解雇のリスク

仕事をばっくれたまま無断欠勤を続けた場合、解雇される可能性があります。就業規則に記載があると、明記されている日数を過ぎた後に解雇通知が送られてくるでしょう。

無断欠勤による解雇は、懲戒解雇のリスクがあります。懲戒解雇は、会社の規定を守らなかったことによる罰則的な解雇です。

自己都合・会社都合とは異なり、退職金が出ないなど会社ごとにルールがあります。

転職時に不利になることも

無断欠勤による懲戒解雇の対象となると、転職にも影響が出るでしょう。離職票・退職証明書・雇用保険の書類には離職理由が表示されます。

提出を求められたとき、解雇の事実がバレると「何らかのトラブルを起こした人」と判断されてしまうかもしれません。

不採用の理由は教えてもらえませんが、影響が出る可能性は十分にあります。同業他社への転職では、うわさによって伝わってしまうこともあるでしょう。

基本的には聞かれない限り、懲戒解雇である事実を告げる必要はありません。しかし、聞かれたときには正直に話しましょう。

深い内容は避けても問題はありませんが、ウソをついて書類提出時にバレると、余計に印象が悪くなります。

金銭的な問題が出るケースも

仕事をばっくれた場合でも、働いた分の給与は支払われます。しかし、無断欠勤をした日に有給休暇を使うのは、NGとしている会社が多いでしょう。懲戒解雇処分の場合は、退職金の減額または対象外となる可能性もあります。

そのほか、金銭的なトラブルに発展するリスクも考えておきましょう。明らかに仕事のばっくれで損害が出た場合は、損害賠償請求をされるかもしれません。

会社側が従業員を訴えることはあまりありませんが、悪質なケースでは従業員に非があると判断される恐れもあります。

仕事をばっくれる前に試すべき行動

伸びをする女性

(出典) photo-ac.com

仕事に行きたくない日が続き、ばっくれたくなったときは、一度気持ちを落ち着けましょう。突然仕事に行かなくなる前に、できることがあるはずです。解決方法を探すためのポイントを解説します。

ばっくれたい理由を明確にする

まずは、なぜ仕事をばっくれようと思っているのか、理由を突き止めましょう。理由が分かれば、対策や解決方法を検討できます。

仕事が嫌になったという曖昧な理由ではなく、自分の気持ちを探るのが大切です。理由をいくつか見つけて、どれが重大な原因なのか考えてみましょう。

人間関係や業務内容、勤務時間数など何らかの理由が見つかるはずです。優先順位をつけて、一番の原因になっているものから対策を考えましょう。

不満改善のために相談する

自分の気持ちと向き合い、ばっくれたい理由が分かったら、不満改善のために動きましょう。問題が解決すれば、現在の職場で頑張れるかもしれません。

業務内容や人間関係が合わないと悩んでいるなら、異動の打診ができます。同じ部署でも、違う仕事を回してもらえる可能性はあるでしょう。

また、残業時間やシフトの問題も相談が大切です。まずは、直属の上司に相談すると解決できる可能性があります。

パワハラ・セクハラなどハラスメントに悩んでいるときは、上司や対応の部署に相談しましょう。社内への相談が難しいときは、労働基準監督署の相談窓口も利用できます。

仕事の愚痴がたまっている場合は、家族や友人に話を聞いてもらうだけでも気が楽になるかもしれません。

有給休暇を申請してリフレッシュ

仕事が忙しすぎて疲れているときは、有給休暇を申請しましょう。何日か休むと、ささくれ立った気持ちが和らいでいきます。

会社側の都合もあり即日取得できるとは限りませんが、緊急の問題としてできるだけ早く取得できるようかけ合ってみましょう。有給休暇の理由は、「私事」でも問題ありません。

仕事を休んでいる間に、考えが変わる可能性もあります。気持ちが変わらなかったときは、今後のことを考える時間として休暇を活用しましょう。

今すぐばっくれたい!ばっくれ前の最終手段は?

頭を抱えて落ち込む男性

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すでに会社に行くのが嫌になっているときは、気持ちを切り替えるのが難しいかもしれません。最終手段として何をすればよいのか、いくつかの方法を紹介します。

一般的な対処方法と併せて、会社が退職届を受け取ってくれないときの解決策も見ていきましょう。

転職活動を始める

もう会社に行きたくないと感じているのなら、転職活動を始めるのがおすすめです。新しい仕事への道が見えてくると、気持ちが楽になることも少なくありません。

できれば、辞めてからすぐに新しい仕事を開始できるよう、退職前に転職先を見つけておくのがベストです。

仕事が決まってしまえば、会社側も無理に引き止めができません。お金の問題も解決でき、退職後の不安もなくなるでしょう。

有給休暇を少しずつ取得して、転職活動を進めるのもよい方法です。転職先が決まるまで、ばっくれたい気持ちを抑えながら、少しの間頑張ってみましょう。

正式に退職する

「すぐにでもばっくれてしまいたい」と考えるなら、退職を決断しましょう。ばっくれではなく退職の意思を伝え、正式に退職すれば解雇の対象とはなりません。

退職届を出し、引き継ぎや退職日の相談をします。精神的・身体的に追い詰められている場合は、即時の退職が認められる可能性もあるでしょう。

もし会社側に問題がなければ、自己都合退職になります。仕事をばっくれてしまい、解雇になると転職にも影響が出るため、自己都合で退職する方が有利です。

また、ばっくれて仕事に行かなくなるのは簡単ですが、仕事を放棄した罪悪感・後悔で自分もすっきりできません。仕事を辞めたいときは、正式な手続きを取りましょう。

内容証明郵便で退職届を郵送する

退職を申し出たものの会社側が認めてくれないときは、内容証明郵便で退職届を出すことも検討しましょう。

郵便を送った記録が残り、万が一受け取りを拒否されても、退職の意思は伝わります。ブラック企業で退職届を受理してもらえないときは、最終手段として考えましょう。

基本的には話し合いで円満退職を目指すのが理想ですが、法律上では退職に会社の同意は必要ありません。仕事をばっくれてしまい、罪悪感を残すくらいなら退職届を出して意思を伝える方がよいでしょう。

退職の意思を伝えてから、2週間後には退職が可能です。提出後の出勤が難しいときは、退職届を提出する日に合わせて2週間の有給休暇を取っておくか、欠勤の連絡を入れておくと、無断でのばっくれにはなりません。

そのほか、会社でのハラスメントや心身の病気などやむを得ない事情では、即時の契約解除も可能です。

参考:民法 第627条 | e-Gov法令検索

スムーズに転職・退職するには?

退職届を書く

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今後転職を考えているなら、円満退職を心掛けましょう。できるだけ会社側に負担をかけず、円満に退職できる方法を紹介します。気持ちに余裕があるうちに、退職の準備を実行するのがポイントです。

退職の意思は早めに伝える

仕事を辞める決意をしたときは、直属の上司に退職の意思を早めに伝えましょう。退職日まで1〜2カ月以上の余裕を持つことで、会社側は従業員が辞めた後の準備ができます。

突然の退職報告では代わりの人員や準備期間がなく、引き止めに遭う可能性が高くなるでしょう。

退職日まで余裕を持つのは、引き継ぎをスムーズに進めるためでもあります。辞める前のスケジュールを上司と相談し、お互いに問題なく退職日を迎えられるよう調整しましょう。

円満退職をするには、就業規則に記載されている期日までの報告と、引き継ぎの準備が欠かせません。

引き止めを回避でき、失礼にならない退職理由を

退職理由を伝えるときは、ポジティブな印象の理由を意識することが大切です。現状の問題点や人間関係の悩みを話すと、改善を提案される可能性があります。愚痴のようになってしまうと、上司の気分を害する恐れもあるでしょう。

すでに退職を決意しているなら、今後を応援してもらえるような理由がおすすめです。自分がどうしてもやりたい仕事や、資格取得のための勉強をするなど、ポジティブな理由はたくさんあります。

ウソをつくのではなく、退職に至った理由の中で、印象のよいものをピックアップするつもりで考えると矛盾がありません。

退職理由は「一身上の都合」でも問題はありませんが、相手に納得してもらうには簡単な理由を伝えた方がスムーズでしょう。

繁忙期を避けて伝える

退職を伝える日から退職日までの期間が、繁忙期にあたる時期に伝えるのは避けましょう。繁忙期に引き継ぎの調整や、退職の準備をするのは難しいはずです。忙しく働く上司や同僚に、悪い印象を与える可能性もあります。

また、繁忙期の間だけでも人員を確保するために、引き止めに遭う可能性も高くなるでしょう。ずるずると長引くと、また仕事をばっくれたくなってしまうかもしれません。

退職に向けて行動するなら、無用なトラブルを避けられるタイミングを選択しましょう。やむを得ない事情や、どうしても出勤が難しいときは自分の都合を優先してもよいですが、円満退職を目指す場合はタイミングが重要です。

すでにばっくれてしまったときの対処法は?

お辞儀をする女性

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すでに仕事をばっくれてしまい、悩んでいるときはできるだけ早く行動しましょう。無断で会社を欠勤した後でも、できることはあります。基本的なポイントを見ていきましょう。

まずは連絡と謝罪

すでに仕事をばっくれた後でも、できるだけ早く連絡を入れて謝罪しましょう。あまり時間が経っていなければ、解雇ではなく注意や通常の退職となる可能性もあります。

連絡ができない突発的なトラブルは誰にでもあるため、無断で休んだからといって即座に解雇が決まるとは考えにくいでしょう。

連絡できなかったことをきちんと謝罪し、今後について話し合うのが大切です。退職を決意しているなら退職の意思を伝え、今後も頑張っていくつもりなら誠意を持って謝りましょう。

緊急連絡先に連絡がいっていたときは、その相手にも謝罪と報告が必要です。

将来をしっかり考える

仕事をばっくれてしまった事実は、変えられません。しかし、今後同じことが起きないよう対策はできます。

会社に連絡と謝罪をしたら、今後自分がどうしたいのかよく考えましょう。場合によっては、連絡したときに会社側から提案・指示があります。仕事を辞めるかどうか、選択を迫られるケースも考えられるでしょう。

迷っている場合は、ひとまず会社に行きながら、退職・転職について考える時間を作ります。会社の上司や同僚が受け入れてくれるなら、やり直せる可能性もあるはずです。

会社に行くのが難しいときは正直に申告し、有給休暇の申請または欠勤を伝えましょう。精神的・身体的に追い詰められている場合、傷病手当や労働相談を受けられる可能性もあります。無断でばっくれるよりも、よい方向に進むでしょう。

限界が来る前に転職しよう!

履歴書と手帳とペン

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仕事をばっくれてしまいたくなるときは、問題の解決や転職に向けて動き出しましょう。今の会社で解決できない問題であれば、転職が近道です。

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