タクシードライバーの平均年収は?給与体系や稼ぐ方法も解説

タクシードライバーに興味を持っている人の中には、年収事情が気になる人も多いのではないでしょうか。タクシードライバーの平均年収・給与体系や、たくさん稼ぐコツを解説します。タクシードライバーになろうか検討している人は、ぜひ参考にしましょう。

タクシードライバーの平均年収

タクシーの社名表示灯

(出典) unsplash.com

タクシードライバーの平均年収を解説します。タクシー業界では歩合制を採用している会社が多いため、個人によって年収は大きく変わります。あくまで目安と考えておくとよいでしょう。

平均年収は約280万円

令和3年度の賃金構造基本統計調査をもとに試算すると、タクシードライバーの平均年収は280.4万円となっており、一般的な平均年収よりは少ないといえるでしょう。

ただし、タクシードライバーの勤務日数は11~13日程度で、残りは休みです。働き方は隔日・日勤・夜勤の3種類があります。1回の勤務時間は20時間程度です。

時給換算しても高いとはいえませんが、自分の予定に合わせて勤務日を調整しやすい仕事ではあります。ダブルワークや時間にゆとりを持たせたい人にはおすすめです。

参考:令和3年度賃金構造基本統計調査|厚生労働省

地域や個人の能力次第で大きく変わる

タクシードライバーの年収は、働く地域や個人の能力次第で大きく変わることが特徴です。例えば、東京はタクシーの利用客が多いので、平均年収も高い傾向にあります。

令和3年度の賃金構造基本統計調査によると、東京のタクシー運転手の平均年収は337.5万円と試算できます。

また、給与体系には一部、またはすべてに歩合制を採用されることが多く、個人の実績次第で平均以上も平均以下もあり得ます。すご腕のドライバーになると、年収1,000万円以上稼ぐ人もいるようです。

参考:令和3年度賃金構造基本統計調査(表3)|厚生労働省

タクシードライバーの給与体系

タクシースタンドの表示

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タクシードライバーの給与体系は、大きく3つに分けられます。それぞれの特徴やメリット・デメリットを解説します。

固定給制

固定給制とは、一般的なサラリーマンのように、毎月固定された給与が支払われる形態です。タクシー業界では珍しいですが、訪問介護の利用者を運送する介護タクシーでは、固定給制が採用されているところもあります。

介護タクシーの利用料金は、走行距離ではなく時間で決まっていることが多いためです。

固定給制では、売り上げは給与に影響しません。よくいえば安定していますが、忙しいときも、暇なときも給与が変わらないので、モチベーションを保つのは少々難しいでしょう。

固定給+歩合制

固定給+歩合制は、タクシー業界で一般的な給与体系です。固定給制の安定さと歩合給制の頑張りが反映される、両者のいいとこ取りをしたタイプといえます。

固定給の部分は、新卒と同じくらいの水準に設定されていることが多いでしょう。歩合の部分については、売り上げの一部を毎月プールし、年に数回賞与として還元する会社が多いようです。

固定給分の金額が保証されているので、精神衛生を保ちやすく、なおかつインセンティブの獲得に向けて、創意工夫するモチベーションも生まれます。

完全歩合制

完全歩合制とは、文字通り給与が完全に歩合によって決まる形式です。固定給+歩合給制に比べて、歩合率も高く、年収1,000万円も夢ではありません。

しかし、逆もしかりで、売り上げが芳しくない月は給与が一気に低くなる可能性もあります。また、コロナ禍による外出自粛など、社会の情勢に影響を受けやすい点にも注意が必要です。

毎月の売り上げに一喜一憂するのではなく、調子がよいときも悪いときも、淡々とPDCAを回せる人には向いているでしょう。また自分の腕に自信がある人にもおすすめです。

タクシードライバーでたくさん稼ぐ方法

ビルとタクシーの社名表示灯

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タクシードライバーを目指している人の中には、インセンティブでバリバリ稼ぎたいと思っている人も多いはずです。しかし、やみくもにやっているだけで結果が出るほど甘くはありません。タクシードライバーとしてたくさん稼ぐためのポイントを解説するので、しっかりと押さえておきましょう。

街の地理を熟知して効率を上げる

まずは、担当する地域の地理を熟知することが大切です。売り上げを上げるためには、とにかく利用客を多く乗車させることがポイントです。

同じ目的地に運ぶにしても、道を覚えることで効率が大きく変わります。単に地図を覚えるだけでなく、よく混む道・空いている道・その時間帯を把握することもポイントです。

車を走らせながら利用客を待つ「流し営業」する際も、効率よく道を回ることで乗車率をアップさせられるでしょう。

利用客が多い場所で待機する

タクシーの利用客が多い場所としてまず思いつくのは、駅ではないでしょうか。しかし、駅は駅でも、利用客が多いところで待機することが重要です。住宅地にある駅よりも、オフィス街や乗換駅の方が利用客は多いでしょう。

駅だけでなく、病院・商業施設・イベント会場も集客しやすい場所です。地域のイベント開催情報などはこまめにチェックするのがおすすめです。

また、時間帯によって待機場所を変えるのもポイントです。例えば、駅で待機するなら通勤・退勤ラッシュの時間帯が狙い目といわれています。

日中は、移動するサラリーマンのニーズがあるため、オフィス街で待機するのがおすすめです。

ただし、支部によって担当エリアが決まっていることが多いため、あくまでも管轄の範囲内で行動しましょう。

夜勤を増やす

体力に問題がなければ、夜勤を入れるのもおすすめです。深夜は終電を逃した利用客を捕まえるチャンスです。

また22時~5時は割増料金が適用されるので、売り上げを出しやすくなっています。夜勤に絞ってシフトを入れることで、効率よく稼ぐこともできるでしょう。

また、まれに事故などによって、夜に電車が止まることもあります。その場合、終電前に乗る予定だった電車を逃してしまう人が増えるので、電車の運行情報も要チェックです。

長距離の利用客を見つける

売り上げを上げるには、長時間乗車してくれるお客がいるかどうかは重要です。そのため、長距離運送のニーズが高い場所や時間帯を狙うことも方法の一つです。

例えば、終電後は電車移動ができなくなるので、長距離になりやすいでしょう。また、住宅街から繁華街よりも、繁華街から住宅街への運送の方がニーズが高い傾向にあります。繁華街で飲んで終電を逃す人が多くいるので、狙い目といえます。

そのため、同じ距離でも待機場所を工夫することで乗車率アップにつながります。

未経験でもタクシードライバーになれる?

後ろから見たタクシー

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タクシードライバーは、比較的年齢の高い人が就いているイメージを持つ人も多いでしょう。そのため、特に20代や30代で、未経験からタクシードライバーになれるか不安に思っている人がいるかもしれません。

未経験でもタクシードライバーになれるのかを解説します。

未経験でもなりやすい

結論からいうと、未経験でもタクシードライバーになれます。タクシードライバーになるには、第二種運転免許が必要です。これは旅客運送を目的とした免許で、ほとんどの人が持っている運転免許は第一種免許です。

そのためタクシードライバーになるなら、新たに第二種免許を取得する必要があります。しかし、第二種免許を持っていなくても、資格取得支援をしている会社もあり、未経験可の求人が多くあります。

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タクシードライバーは工夫次第で収入アップが目指せる仕事

タクシーの社名表示灯

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タクシードライバーの平均年収は約280万円ですが、頑張り次第で一般的なサラリーマンよりも稼ぐことが可能です。

待機する場所や時間帯を工夫することで、乗車率を上げることも可能なため、試行錯誤のしがいがある仕事といえるでしょう。

働き方も調整しやすいため、興味があれば挑戦してみましょう。