空間デザイナーに向いているのはどんな人?求められる資格も紹介

空間デザイナーは、さまざまな空間をデザインする専門家です。あらゆる空間をデザインする職業であり、メーカーやデザイン事務所などに勤務しています。空間デザイナーに向いている人の性格的な特徴やスキル、あると有利になる資格を確認しましょう。

空間デザイナーに向いている人の性格

空間デザイナー

(出典) photo-ac.com

空間デザイナーはオフィス・店舗・ロビーなど、さまざまな建築物の室内外の空間をデザインする職業です。企業から依頼されるだけでなく、個人宅を手掛ける場合もあります。

外装・内装・インテリア・照明などに関する幅広い知識を持っているだけでなく、性格面も重要です。どんな性格の人が空間デザイナーに向いているのでしょうか。

建築・内装の関心が高い

空間をデザインする際は、出先で見つける建築物や店の内装からもヒントを得ます。トレンドへの理解も必要であり、おしゃれな建物やインテリアに関心が高い人の方が向いています。

街歩きをして魅力的な場所を発見するのが好きな人や、休日にインテリア店を巡るのが好きな人であれば、向いている可能性が高いでしょう。

ただ好きというだけでなく、利用者にとって快適な空間を作り上げるために必要な素材からデザインに関する知識、イメージを具現化する能力まで総合的に求められます。

細かい部分までこだわれる

空間デザイナーは大雑把な人よりも、細部のデザインにまでこだわる人が向いています。空間をデザインするにあたり、細かい部分の違いが全体の仕上がりに大きな影響を与えるからです。

例えば、壁の色や照明を選ぶときに微妙な色合いの違いにまでこだわりを持った方が、より完成度の高い空間を作れます。

その場所を訪れるユーザーに配慮できているかどうかも、こだわりたいポイントです。使いやすさを吟味し、ドアノブの形状や窓の位置などをとことん追求できる人は、よい仕事ができるでしょう。

行動が迅速で切り替えが早い

迅速に行動できる人や切り替えが早い人も、空間デザイナーに向いています。仕事を進めるためには、さまざまな場所へ出向いての打ち合わせや下見が必要です。

デザインに使用する資材を確認しに出かけたり、担当する物件の現場へ足を運んだりと、その時々で場所を変えて仕事をするケースは珍しくありません。

物事に対する切り替えが早く臨機応変に行動できる人でないと、スケジュールに悪影響を与えてしまうでしょう。

また、イメージをデザインに落とし込むためにスケッチするときは、事務所に缶詰状態になる場合もあります。必要に応じて気持ちを切り替えられると、ストレスをため込みすぎる心配がありません。

空間デザイナーに向いている人の能力

内装の打ち合わせ

(出典) photo-ac.com

空間デザイナーとして成功するには、さまざまな能力が必要です。空間デザイナーに求められる素質の中でも、特に重要なものを確認していきましょう。

コミュニケーション能力がある

空間デザイナーはどのようなタイプの人とでも、円滑にコミュニケーションが取れる人に向いています。どれほど優れたセンスを持っていても、他人と関わるのが苦手なタイプの人は向いていません。

空間デザイナーは、顧客からの要望を聞き取るだけでなく、建築士や施工業者といったさまざまな人々と連携して作業を進めます。

それぞれの立場によって考え方が異なるので、自分の考えや計画を他者に伝えて理解してもらうだけでなく、相手の考えも尊重する姿勢が欠かせません。

コミュニケーション能力があれば、情報収集する際にも有利になるので、空間デザイナーとしての実力を高めやすいところもポイントです。

空間や色彩に対する優れたセンス

対象となる空間を快適に保ち、よりよく見せることが空間デザイナーの役割です。空間や色彩に対する優れた感覚は必須といえます。さらに空間を魅力的に見せるには光も重要な要素なので、照明や電気をどのようにアレンジするかといったセンスが必要です。

高い評価や人気を獲得するには、基礎的なデザインに関する知識やセンスを持っているだけでなく、オリジナリティのあるデザインの提案も求められます。

また、あらかじめ決められた予算の中で、何をどのように組み合わせれば理想を実現できるのかを考える能力も欠かせません。

スケジュールを管理する能力

空間デザイナーは限られた時間の中で、納期に間に合うように仕事を進める必要があります。依頼をスムーズにこなしていくために、スケジュール管理能力は必須です。

例えば、店舗やイベントブースのデザインを担当する場合、オープン日に間に合うように逆算して予定を進めます。

資材の搬入・組み立て・塗装など、全ての工程が滞りなく進むように、スケジュールを守らなければなりません。

納期を守るためには、何らかのトラブルが起きた場合でも対処できるように、余裕を持たせたスケジュールを組みます。場合によっては、イレギュラーな対応を求められる場面も出てくるでしょう。

さまざまなトラブルを想定し、納期を守れるように動ける能力が求められるのです。

持っていると有利になる資格

デザイナーの女性

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空間デザイナーとして働くために必須な資格はありませんが、仕事に役立つものがあります。持っていると顧客からの信頼を得られ、転職に有利になる資格を見ていきましょう。

空間ディスプレイデザイナー認定試験

空間ディスプレイデザイナー認定試験は、日本デザインプランナー協会(JDP)が主催しています。空間ディスプレイデザイナーに求められる知識や技術を、客観的に証明することを目的とした認定試験です。

受験資格は特になく、実務経験がない人でも挑戦が可能です。1級と2級があり、どちらも2023年の試験は偶数月に予定されています。

試験に通過すれば陳列の知識・技術、色彩演出、照明技術などの技能が照明されます。空間デザイナーとしての総合的なスキルを証明したい人は、積極的に取得を目指しましょう。受験料は2023年1月時点で税込み1万円と発表されています。

参考:空間デザイン資格の空間ディスプレイデザイナー認定試験 | 日本デザインプランナー協会

カラーコーディネーター検定試験

カラーコーディネーター検定試験は、東京商工会議所が主催しています。色彩に関する基礎的な知識が身に付いていることを証明でき、幅広い職種で役立つ実践的な資格です。

空間デザイナーにとって、色のセンスや知識は無視できない要素といえます。色の作用を考えながらデザインしなければ、魅力的な空間は作れません。

カラーコーディネーター検定試験は仕事だけでなく、普段のファッションやメイクなどにも生かせます。知名度が高く就職や転職活動に生かしやすいので、幅広く色彩に関する知識をアピールしたい人は取得を検討しましょう。

受験方法は自宅のパソコンでの受験(IBT方式)、全国のテストセンターでの受験(CBT方式)から選べます。受験料はアドバンスクラスで7,700円、スタンダードクラスで5,500円(CBT方式ならそれぞれ2,200円プラス)です。

参考:東京商工会議所検定サイト | カラーコーディネーター検定試験

空間デザイナーになる方法

打ち合わせをするデザイナー

(出典) photo-ac.com

空間デザイナーに向いていても、夢をかなえるためには行動が欠かせません。空間デザイナーになるには、どのような方法があるのでしょうか。代表的な目指し方を参考にしてみましょう。

デザインを専門的に学ぶ

空間デザイナーを目指すにあたって、美術系の大学・短大やインテリアデザイン系の専門学校で学び、空間デザインの基礎を身に付ける方法があります。

美術系の学校で身に付けた知識や技術が、空間デザイナーとして働くための最低限の条件となるケースは少なくありません。

働きながら学びたい場合は、通信制の学校や夜間スクールもおすすめです。中には、短期間で空間デザイナーに求められる知識を身に付けられる学校も見つかります。

学校を選ぶ際には、身に付けられる知識に偏りがないかチェックしましょう。ホームページやパンフレットの情報を比較検討することをおすすめします。

メーカーやデザイン事務所で経験を積む

空間デザイナーになるには、メーカーに勤務し自社の製品を対象にデザインを担当する方法や、デザイン事務所に勤務し外部からの依頼を受ける方法が一般的です。

未経験者が空間デザイナーを目指す場合、デザインや設計の経験を学ぶための下積み時代が必要になります。雑務をこなしながら、勉強する期間を覚悟しておきましょう。

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適性や必要なスキルを知って目指そう

デザイナーの手元

(出典) photo-ac.com

空間デザイナーに向いている人は、建築や内装への興味が強い人や細部にこだわれる性格の人です。臨機応変に動ける人も、仕事を成功させやすいでしょう。

スキル面では、コミュニケーション能力やデザインセンスが求められます。納期通りに仕事を進めるスケジュール管理能力も必須です。

無資格でも仕事はできますが、空間ディスプレイデザイナー認定試験やカラーコーディネーター検定試験といった資格を取得すると、顧客からの信頼を得られるでしょう。