ぐうたら会社員が試した、やる気のラクなあげ方

近ごろ暑さでグッタリしている人が多いようなので、やる気に関する記事を書こうとしています。が、さっきから1時間ほど筆が止まったっきりです。いいかげん、やる気を出さないと締め切りが危ういので、科学的裏づけがあってラクそうな「やる気」の出しかたを探ってまいりました。

1.ドーパミンをしぼり出す

握った手を空に掲げる

(出典) photo-ac.com

やる気は、脳内神経伝達物質・ドーパミンの分泌量に左右されます。

細かく、幅のある目標を設定する

ドーパミンは、目標を達成したときに分泌されます。

目標を細かく設定し分泌のチャンスを増やすこと、目標値に幅を持たせて達成への心理的なハードルを下げることの2点が重要です。

毎日10キロ走る、というより5―10キロと幅をもたせた目標を設定すれば、ひとまず5キロ、今日は意外に走れるから10キロ、と気楽に取り組むことができます。

外的に動機づける

組織マネジメントの方法として古典的な外的動機づけもドーパミン分泌のために活用できます。

目標を達成したら「自分へのご褒美」として美味いものを食べに行こうなどと考える、いわばモノで釣る手法でです。

音楽を聞く

好きな音楽を聴いているときにドーパミンが分泌されることも判明しています。
参考:AFP

アスリートが試合前に音楽を聴いているのはドーパミンの分泌を促すためです。

2.グルコースとコリンを摂り入れる

白ご飯

(出典) photo-ac.com

適切な栄養を摂らなければ脳は働かず、やる気を出すことは困難です。

グルコースを摂る

炭水化物から摂取できるグルコース(ブドウ糖)は脳の主要なエネルギー源です。

暗算をするときにブドウ糖を摂取すると、精神的ストレスが軽減して脳が活性化するほか、計算結果の正確さが増すというデータがあります。
参考:独立行政法人農畜産業振興機構

やる気を出したいなら炭水化物制限ダイエットなんて言ってないでパンやコメを食べましょう。

コリンも摂る

コリンを豊富に含むダイズとタマゴも摂るべきです。集中力を高め、やる気を向上させる神経伝達物質・アセチルコリンの原料になります。

ただし大量摂取には要注意。魚のような体臭を発する「魚臭症」になってしまう可能性があります。

よく噛む

せっかく食べるならよく噛むべきです。

噛む動作は注意力を判断するテストの回答時間を短縮させ、脳の前帯状回と左前頭前皮質など注意に関わる領域の活動を増強させることが判明しています。かむ動作により注意力が高まり、判断速度が向上しているのです。
参考:独立行政法人放射線医学総合研究所

3.眠る、動く

ベッド

(出典) photo-ac.com

仮眠で脳を覚醒させる

睡眠不足状態になると脳が睡眠と覚醒を繰りかえすため、集中力がなくなりやる気が低下します。

昼間に短時間の仮眠をとることで覚醒レベルが上がり、作業能率の改善を図ることができるという報告があります。
参考:厚生労働省 健康づくりのための睡眠指針2014

有酸素運動で脳を育てる

ウォーキングなどの有酸素運動によって、やる気をつかさどる脳の線条体や海馬が成長し、学習力や事務処理能力の向上につながります。
参考:一般社団法人日本運動療育協会

おわりに

じつはこの記事、終わりに近づくにつれてだんだんと書き進むスピードがあがってきました。「コアラのマーチ」を食べつつグルコースを蓄え、お気に入りの音楽を聞きながら居眠りし、用もないのに編集部内をぐるぐる歩きまわって有酸素運動したおかげだと思います。もちろん有意義な記事を書いているんだという達成感でドーパミンもドバドバ出ていたハズです。
どうでしょう、ラクに実践できることはご理解いただけましたか?