インフラエンジニアは未経験でもなれる?事前に準備するポイントは?

IT業界は人材が不足しているため、未経験でもインフラエンジニアへの挑戦は十分に可能です。ただし、未経験者が転職する場合は、事前にしっかりと準備をしておきましょう。インフラエンジニアに求められる能力や、準備のポイントについて解説します。

未経験でもインフラエンジニアになれる?

パソコンデスク

(出典) photo-ac.com

インフラエンジニアは未経験者でも目指せますが、何も準備をしていない状態での転職は難しいでしょう。未経験でインフラエンジニアになるために意識すべきポイントを解説します。

需要が高い仕事なので求人数も多い

IT業界は人材の需要が高く供給が追いついていないため、人手不足の傾向があります。未経験者でも転職にチャレンジする価値が十分にある分野なのです。

インフラエンジニアも例に漏れず、人材不足の状況が続いています。近年はクラウドサービスの普及が進んでいることも、インフラエンジニアの需要が高まっている理由の1つです。

インフラエンジニアが関わるITの領域では、ますます人材が求められていくでしょう。学ぶ意欲が高ければ、未経験からでも十分に転職を目指せます。

技術・知識があれば学歴不問なケースも

インフラエンジニアを求めている企業は、学歴より知識や技術を重視する傾向があります。業務を遂行できるだけの知識や技術を証明できれば、それだけで採用される可能性があるのです。

また、IT分野は技術の進歩が速く、新しい技術が次から次へと生まれています。扱える人が少ない分野の技術を持っていれば、即採用も期待できます。

未経験者は実務経験の部分でどうしても経験者との差が生まれるため、実務経験以外の部分でアピールすることが重要です。新しい技術を習得した上で転職活動を進めれば、意欲のアピールにもつながるでしょう。

最低限の知識は必要

未経験でもインフラエンジニアを目指す価値はあるものの、最低限の知識は必要です。転職活動時にどれだけの知識やスキルを習得しているかで、採用側の評価が変わります。

インフラエンジニアが持っておくべき知識の種類は、サーバー・ネットワーク・セキュリティ・クラウドです。これらについては最低限の基礎知識が必須です。

インフラエンジニアに必要な知識や技術を身に付けたい場合は、資格の取得を目指すのがおすすめです。資格ごとに知識や技術のレベルが違うため、採用担当者に自分の能力レベルを示しやすくなります。

事前に必要な準備は?

パソコンを見ながら考え事をする男性

(出典) photo-ac.com

インフラエンジニアへの転職を目指すなら、求められる知識についてしっかりと勉強しておきましょう。体力・健康の維持に努めることも大切です。

サーバー・ネットワークの知識を勉強

インフラエンジニアは、主にサーバーやネットワーク関連の仕事に従事します。これらの知識は必須のため、最低限の勉強はしておかなければなりません。

すぐに知識が必要になるような業務に就かない場合も、知識があることを事前に示せる点がポイントです。転職後に勉強する意思を示すだけでは評価されない恐れがあります。

サーバーやネットワークに関しては、それぞれに特化した資格を取得しておくとよいでしょう。資格が取得できなかった場合も、勉強して得た知識は無駄にはなりません。資格取得に向けて勉強中であることを面接で伝えるのも1つの方法です。

体力・健康維持も重要

インフラエンジニアの仕事は、夜勤や休日出勤が多い傾向があります。特に未経験から転職する場合は、夜勤がある仕事を振られるケースが多いため、体力をつけておく必要があるでしょう。

普段の生活が乱れがちになっている人は、規則的な生活や適度な運動を心がけ、体調を整えておくことが重要です。食生活にも気を配りましょう。

仕事のリズムが不規則になると、プライベートにも少なからず影響を与えます。家族がいる場合は、急な予定変更がある旨を伝えておくのがおすすめです。

取得しておきたい資格

パソコンを操作する手元

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未経験者がインフラエンジニアへの転職に挑戦するなら、資格を取得しておくのがおすすめです。インフラエンジニアになる前に取得すべき、おすすめの資格を紹介します。

ITパスポート試験(IP)

ITパスポート試験(IP)はITの基礎的な知識を証明する国家資格です。難易度が低いため、インフラエンジニア未経験者が最初にチャレンジする資格としておすすめです。

ITに関する総合的な知識を幅広く学べるため、初めてIT業界への転職を目指す人にも向いています。インフラエンジニア以外の職種にも興味を持てるようになるでしょう。

ただし、就職を目前にした学生も取得しておくべき資格とされているため、ITパスポート試験に合格していても、差別化を図るのは困難です。ITパスポート試験に合格した上で、より専門性の高い資格を目指すのがおすすめです。

【ITパスポート試験】情報処理推進機構

LinuC レベル1

インフラエンジニアには、サーバーに関する深い知識が求められます。Linuxサーバーに関する基本的な知識・技術を証明できる民間資格がLinuC レベル1です。

ITインフラに使用されるサーバーの多くは、Linux OSで稼働しています。LinuC レベル1を持っていれば、サーバー関連の仕事を任されやすくなるでしょう。

LinuC レベル1を取得するに当たり、実務経験は必要ありません。前提条件となる資格も設定されていないため、未経験者でも勉強すれば十分に取得できる可能性があります。

LinuCレベル1 Version 10.0 試験概要 | Linux技術者認定試験 リナック | LPI-Japan

CCNA

CCNAはシスコシステムズ社が認定する民間資格です。シスコシステムズ社はネットワーク関連機器を手掛ける大手企業であり、CCNAの試験でも、ネットワークの知識・スキルを問われます。

CCNAを持っていれば、ネットワーク以外にセキュリティやIPサービスの知識も証明することが可能です。自動化とプログラマビリティも出題範囲に含まれています。

ネットワークの構築は、インフラエンジニアにとって非常に重要な仕事です。専門性の高い資格の取得を目指すなら、CCNA 認定も選択肢に入れておくとよいでしょう。

CCNA - Training & Certifications - Cisco

インフラエンジニアの実際の仕事内容

プログラミングをする男性

(出典) photo-ac.com

インフラエンジニアの仕事は、設計・構築・運用に大きく分けられます。それぞれの具体的な仕事内容を確認しましょう。

設計:まずは企画から

インフラエンジニアの設計の仕事では、新しく開発するITインフラの企画を行います。クライアントへのヒアリング内容を実現するために、システムの設計書を作成する仕事です。

設計ではITインフラの性能や規模に加え、プロジェクトの予算や納期も決める必要があります。プロジェクトには複数のメンバーが関わるため、分かりやすい内容の設計書を書く能力が重要です。

ITインフラの開発に当たっては、クライアントのヒアリング内容を実現することが最重要事項といえます。そのため、クライアントの要望を的確に理解するためのコミュニケーション能力も求められるでしょう。

構築:機器の運搬・組み立て

設計書に従ってITインフラを作り上げる仕事が構築です。機器の運搬・組み立て・取り付けを行った後、機器にソフトウェアをインストールし、動作・負荷テストを実施します。

機器やソフトウェアにはさまざまな種類があるため、最適な機器・ソフトウェアを選択できる能力がインフラエンジニアには求められます。近年はクラウドサービスの普及が進んでいるため、クラウドに関する豊富な知識・スキルも必要です。

チームメンバーを取りまとめるマネジメント能力や、作業を効率的に進められる計画力も、インフラエンジニアが持っておきたい能力といえます。

運用・保守:実際の稼働後に重要

ITインフラの構築が完了したら、運用・保守の仕事を行います。未経験者がインフラエンジニアになった場合に、最初に携わるケースが多い仕事です。

運用では、システムが問題なく稼働するように監視・メンテナンスを行います。トラブル発生時に、原因を見極めて対処する仕事が保守です。

ITインフラはサービスの基盤となるため、常に安定した稼働をキープすることが重要といえます。運用・保守は初心者に回されやすい仕事とはいえ、トラブルを最小限に抑えるために非常に重要な仕事でもあるのです。

未経験OKの仕事の探し方とポイント

パソコンとスマホで検索する

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未経験者がインフラエンジニアに転職するポイントを紹介します。転職先の探し方や、働きやすい職場を見つけるコツを覚えておきましょう。

求人サイトで検索

未経験でもインフラエンジニアとして働ける職場は、求人サイトで探すのがおすすめです。求人サイトなら豊富な求人の中から自分に合った仕事を見つけやすいでしょう。

求人サイトは求人情報の更新が比較的早いため、小まめにチェックすることで、より条件に合った企業を見つけることも可能です。

未経験OKのインフラエンジニアの仕事を検索する場合は、国内最大級の求人サイト「スタンバイ」を活用するのがおすすめです。全国の求人が豊富に掲載されているため、インフラエンジニアの求人もすぐに見つかるでしょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら

求人探しのポイント

未経験者がインフラエンジニアに転職した場合は、運用・保守の仕事から始めるケースが多くなります。ただし、運用・保守の仕事はスキルを高めにくい上、報酬も低めです。

インフラエンジニアの仕事を探す際は、設計や構築などできるだけ上流工程に近い仕事に関われる職場を選びましょう。設計・構築のアシスタントの仕事も、未経験者におすすめです。

研修制度や教育制度がある企業なら、未経験者でも重要な仕事を任されやすくなります。働きやすさを求めるなら、離職率・残業時間・会社規模や、下請けではないかどうかもチェックしておきましょう。下請けの場合は、残業が多くなる傾向があります。

ポイントを押さえて挑戦しよう

作業デスク

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未経験でもインフラエンジニアになることはできますが、もちろん最低限の知識は必要です。サーバー・ネットワークの知識を勉強しておけば、転職時のアピール材料になります。

また、未経験の場合は資格を取得して知識を深めておくのもおすすめです。求人サイトのスタンバイを利用し、未経験でも働きやすいインフラエンジニアの仕事を探してみましょう。