失業保険をもらいながらバイトはできる!時期や金額に注意

失業保険は退職後の生活を支えてくれる、大切なものです。給付を受けても、働いていたときに比べると収入が減ってしまうので、バイトをしたいと思う人は多いでしょう。失業保険を受け取りながら、バイトをする際の注意点を紹介します。

失業保険をもらいながらバイトはできる?

失業保険のイメージ

(出典) pixta.jp

失業保険を受け取りながらバイトをしている人もいますが、働き始める時期には注意が必要です。間違えて働いて損をしないように、バイトができない時期や失業保険を受け取るまでの流れを見ていきましょう。

待期期間中はバイトNG

失業保険の申請後には、待期期間が設けられます。待期期間の日数は離職理由に関係なく、一律で7日間です。この期間に副業やバイトをすると、失業保険の受給が後ろ倒しになります。

待期期間中に働いていた事実があると、スムーズに受給を開始できない原因となってしまうので、バイトをするのはやめましょう。

失業保険を申請する前で、まだ受給資格を得ていない段階であれば待期期間には含まれないので、バイトしても問題ありません。

参考:51101-51200 第9 待期(P171)|厚生労働省

失業保険をもらう流れ

失業保険をもらうには、ハローワークで手続きをしなければなりません。求職の申込み後に待期期間を経て、さらに給付制限期間が設けられます。給付制限期間の終了後、ようやく失業保険を受け取れる流れです。

給付制限期間の長さは、退職理由によって変わります。例えば、自己都合による退職なら2カ月間です。支給を待っている間に生活費が不足しないように、バイトをすることが認められています。

待期期間中以外は、一定の条件を守っていればバイトをして構いません。待期期間中のみ、バイトがNGである点を押さえておきましょう。

失業保険受給中にバイトをするときの注意点

パソコンとノートを確認する女性

(出典) pixta.jp

失業保険の受給中は、条件を守って働かなければなりません。ルールを破ると、給付を受けられなくなってしまいます。失業保険を受け取りながらバイトをする場合の注意点をチェックしましょう。

雇用保険加入条件を満たすまで働かない

バイト先で雇用保険に加入すると就職したとみなされて、失業保険が給付されなくなります。雇用保険の加入対象になるのは、以下の2つを満たしている人です。

  • 週あたりの所定労働時間が20時間以上
  • 31日以上、引き続き雇用される見込みである場合

雇用保険の加入は義務であり、自己判断で拒否できません。失業保険を受け取り続けたければ、雇用保険の加入条件を満たさない範囲で働く必要があります。

参考:雇用保険の加入手続はきちんとなされていますか!|厚生労働省

1日の勤務時間や報酬額にも気を付ける

失業保険の給付中にバイトをすることは認められていますが、1日に4時間以上働くと、働いた日数分失業保険の支給が後ろ倒しにされます。

失業保険の給付期間は1年間なので、先送りにされた分がもらえない事態に陥ってしまうこともあります。

また、バイトで稼ぐ金額にも注意しましょう。1日の労働時間を4時間以内にした場合でも、受給額の80%以下になるように調整しながら働かなければなりません。時給が高いバイトをする際は、1日の報酬額にも注意しましょう。

バイトをしたら必ず申告する

失業保険の受給中にバイトをする場合、ハローワークに申告しましょう。申告をしないと実態を正確に把握できず、就職したと誤解されてしまうことがあります。日雇いや試用期間なども、働いた期間に含まれるので注意しましょう。

申告をしなかったり収入を偽ったりした場合は、不正受給と見なされ失業保険の支給が停止されることがあります。

ボランティアをした場合にも申告が必要です。ただし、無収入であれば受給に影響はありません。

参考:ハローワークインターネットサービス 雇用保険の具体的な手続き

失業保険受給中のバイトでよくある疑問

封筒とお金

(出典) pixta.jp

失業保険受給中にバイトをしていると、さまざまな疑問が湧くことがあります。疑問を解消しないままでいると、大きなペナルティが課せられることが心配です。よくある疑問の答えを見ていきましょう。

不正受給はバレる

働いた事実をハローワークに申告せずにいると、不正受給と見なされます。こっそりとバイトをすれば、バレずに失業保険を受け取り続けられると思う人もいるでしょう。

しかし、ハローワークは雇用保険を管理している場所なので、バイト先で雇用保険に加入すれば必ずバレる仕組みになっています。バイト先に提出したマイナンバーがきっかけで、不正受給が見つかるケースも少なくありません。

マイナンバーを照合すればすぐに分かってしまうほか、勤務先やハローワークで提出を求められれば出さないわけにはいかないので、隠し通すことは不可能です。

また、不正受給をしている事実を知った同僚や知り合いなどが、通報をする可能性もあります。

ルールを破ったときのペナルティは?

ハローワークに申告した状態で1日の勤務時間を超えてしまった場合は、支給が先延ばしされたり減額されたりします。

無申告や虚偽の報告をした場合は、不正受給した分の返還だけではなく、受け取った約2倍の金額を納付するように命じられます。

支払いを無視すれば延滞金がかかり、それでも支払われないと財産の差し押さえが行われる流れです。悪質な場合、詐欺罪として訴えられる可能性もあります。

不正受給をしてもよいことは何もないので、ルールを守った上で受け取りましょう。

参考:ハローワークインターネットサービス 雇用保険の具体的な手続き

株や不動産で得た収入はどうすればいい?

就業中に株式や不動産の投資をしていて、失業後も一定の収入を得られることがあるでしょう。

利益が出た場合もそうでない場合も、ハローワークへの申告はしなくて構いません。収入があるから、必ず就業しているとは限らない点がポイントです。

失業保険の支給の対象者は、就職する意思があるにもかかわらず無職の状態にある人が該当します。株式投資や不動産収入は、労働で得たものではありません。

失業していることに変わりはないので、失業保険を受け取れると考えられます。ただし、株や不動産を扱う会社で働き、収入を得ている場合は申告が必要です。

また、投資で生計を立てているといった、投資家に該当するレベルの場合は失業とは見なされないので注意しましょう。

失業保険受給中にバイトをするメリット

家計簿と現金

(出典) pixta.jp

失業保険の受給中は短時間しか働けず、多くの収入を得られません。働いても意味がないと感じる人もいるかもしれませんが、バイトをするメリットはあります。どのようなメリットがあるのか、見ていきましょう。

生活費の足しになる

失業保険だけでは、生活が維持できないケースは十分に考えられます。もともとの収入が少なければ受け取れる金額も少なくなるので、暮らしていけなくなることもあるでしょう。

たとえ決められた範囲内であっても、バイトをすれば生活費の足しになります。失業保険にバイトで稼いだお金を合計すれば、何とかやっていけるでしょう。

失業保険の受給が終了した後すぐに就職できるとは限らないので、認められた範囲内で少しでも多くの生活費を稼いでおくことは大事です。

転職につながる可能性がある

バイトをすると生活費を稼げるだけでなく、保有しているスキルの維持や新たなスキルの獲得に役立ちます。資格の取得や独学でスキルアップを図る方法もありますが、バイトをすることで転職へのきっかけを見出せる場合があるのです。

バイトは就職と違い、気軽に挑戦できるところが魅力です。やってみたいと思いながらこれまでチャンスがなかった仕事に挑戦すれば、自分の新たな可能性に気付けるかもしれません。

正社員登用を行っている企業でバイトすれば、そのまま就職できる可能性もあります。再就職先を見定める方法の1つとして、バイトを始めてみてはいかがでしょうか。

失業保険受給中のバイトはルールを守って

アルバイトをする女性

(出典) pixta.jp

失業保険の申請後7日間の待期期間を除き、ルールさえ守ればバイトをしてもよいことになっています。ハローワークに正しく申告し、決められた時間や報酬を超過しないように注意しながら働きましょう。

無申告でバイトをすると不正受給と見なされ、厳しい罰を受けます。生活費を稼ぐつもりが、お金を失ってしまったということにもなり得るので、注意しましょう。

「スタンバイ」では、多種多様な求人情報を取り扱っています。勤務地や給与以外にも、こだわりの条件で絞って検索できるので、理想に合う仕事を探している人におすすめです。バイト探しや就職活動に、ぜひお役立てください。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら