16Personalitiesにおける「提唱者型(INFJ)」は、全人口に占める割合が極めて少ない性格タイプです。転職で仕事を選ぶ際は、自分の長所や強みを発揮できるかどうかを考えましょう。提唱者型(INFJ)の性格から導き出される適職や、向かない仕事を解説します。
提唱者型(INFJ)とは
就職や転職に際し、自己診断テストを実施する人は少なくありません。特に性格は仕事の進め方や他者との関わり方に大きく影響するため、自分がどのようなタイプかを知ることが重要です。
提唱者型(INFJ)の性格は、どのような要素で構成されているのでしょうか?
16Personalitiesの診断結果の1つ
提唱者型(INFJ)は、16Personalitiesで導き出される性格タイプの1つです。性格タイプは分析家・外交官・番人・探検家に分類され、さらに4つずつのタイプに細分化されます。
提唱者型(INFJ)は外交官に属するタイプで、INFJの頭文字には次のような意味があります。
- Introverted(内向的)
- Intuitive(直観的)
- Feeling(感情的)
- Judging(判断的)
さらに、自己主張の強い「INFJ-A」と慎重派の「INFJ-T」の2タイプに分かれることも覚えておきましょう。公式サイトによると、提唱者型(INFJ)は全人口の1%未満です。
提唱者型(INFJ)の長所
提唱者型(INFJ)は、他人を犠牲にして成功を収めようとするタイプではありません。道徳観をそなえた理想主義者で、他人への愛にあふれています。聞き上手で思いやりがあり、相談役に徹することも珍しくないでしょう。
直観力や洞察力に優れているのも大きな特徴です。多くの人は相手を見た目で判断してしまいがちですが、提唱者型(INFJ)は表面で判断せずに、物事の本質を見ようとします。真のニーズや言葉の裏に隠された感情を理解するのに長けているといってもよいでしょう。
既成概念に捉われない自由な考え方とクリエイティビティをそなえており、世界をよりよくするために自分の才能を発揮しようとします。
提唱者型(INFJ)の短所
情熱的な理想主義者でありながら、引っ込み思案でおとなしい一面があります。他人の相談には乗りますが、自分の心の内を話すのは得意ではありません。
「自分の問題で誰かに迷惑をかけたくない」という気持ちがあり、自分だけで問題解決を図ろうとします。日常生活では、本音を抑えたり、人の輪に加われなかったりしてストレスを感じる場面があるでしょう。
また、理想を追求する姿勢は長所といえますが、度が過ぎると完璧主義になってしまいます。批判に敏感な上に、ストレスの発散が下手なのも短所です。
提唱者型(INFJ)の適職
内向的で繊細なタイプに位置付けられますが、適職に就けば組織では目を見張るような才能を発揮します。献身的なチームプレーヤーとして、組織や社会をよりよい方向に導くでしょう。具体的にどのような仕事と環境が向いているのかを解説します。
創造性のある仕事
提唱者型(INFJ)の人は、持ち前のクリエイティビティを生かし、創造性のある仕事で活躍するケースが多いようです。自分を語るのが苦手な分、絵・写真・文章・音楽などで自分の世界を表現します。
アイデア出しや戦略の立案も得意で、狙ったターゲット層に響く作品を生み出します。
静かな環境で働ける仕事
提唱者型(INFJ)は内向的で繊細な性格ゆえ、人前で自分の意見を主張することがあまり得意ではありません。完璧主義でストレスに敏感な性格も考慮すると、活発に意見を交わす必要のある職場よりも、静かな環境に身を置いた方が自分の力が発揮できるでしょう。
少人数のアットホームな会社や個人の裁量が大きいベンチャー企業、フリーランスなどが向いています。
適職には、図書館の司書や美術館のスタッフなどが挙げられます。利用者への案内や説明を通して、人の役に立てているという実感が湧くではずです。知的好奇心や創造力を満たせる職場であれば、なおよいでしょう。
戦略を立案する仕事
人の心を読んだり現状を分析したりするのが得意なため、戦略を立案するポジションでも力を発揮します。
ユーザーのニーズをデータ分析し、商品企画や販売戦略を立案するマーケティング職は、提唱者型(INFJ)にとって特にやりがいのある仕事になるでしょう。
経営者の右腕として事業戦略や事業計画を考える、「経営企画部門」で働くのにも向いています。鋭い洞察力や先見の明を評価され、組織になくてはならない人材に成長するかもしれません。
共感力の高さを生かせる仕事
提唱者型(INFJ)の突出したパーソナリティーの1つに、「共感力の高さ」と「人助けの心」があります。
他者との深い信頼関係や優しいコミュニケーションの方法を好むため、カウンセラーやソーシャルワーカーとしても活躍できるでしょう。近年は、学校や会社に専任カウンセラーを置くことが増えています。
提唱者型(INFJ)に向かない仕事
どの性格タイプでも、自分に合わない仕事や職場で働き続けると、肉体的・精神的なストレスが蓄積します。提唱者型(INFJ)のよさが存分に発揮できないのはどのような仕事でしょうか?
出世競争やノルマなど、ストレスがかかりやすい仕事
内向的で繊細な提唱者型(INFJ)は、他の性格タイプに比べてストレスに敏感です。利他的で争いごとを好まないため、出世競争が激しい会社では浮いた存在になってしまうかもしれません。
ノルマを課す・成績を開示する・プロセスよりも結果を重視する会社では、思うように能力を発揮できないでしょう。そのため、営業職は不向きな職種です。
従事するのであれば、飛び込み営業やルート営業よりも顧客の課題を解決に導くソリューション型の方が向いています。
また、コールセンターやサポートセンター、販売員などに代表される「クレームの多い仕事」も不向きです。
予測不可能な仕事
状況を分析する能力には長けていますが、瞬時の判断が求められる仕事には向いていません。何が起こるか分からない予測不可能な状況に身を置くと、極度のストレスを感じてしまうためです。
素早い状況判断と的確な行動が求められる救急救命士や、顧客に臨機応変に対応しなければならないツアーガイド・客室乗務員は避けた方がよいでしょう。
社会のために役立つ仕事ではありますが、消防士や看護師、警察官なども向いているとはいえません。
常に多くの人と接する仕事
内省ができる静かな環境を好むため、常に大勢の人と接する仕事やチーム連携が重要視される仕事ではストレスがたまってしまいます。中でも、飲食店のスタッフや支配人をはじめとする接客業は避けた方がよいかもしれません。
マーケティングやデザイナーの仕事は適職といえますが、常に大勢のメンバーとミーティングをしなければならなかったり、1人になれる時間が極端に少なかったりすれば、最大限のパフォーマンスは発揮できないでしょう。
職種の向き・不向きだけでなく、どのような環境で誰と働くかも重要です。
性格診断の結果を仕事選びの参考に
性格診断で自己理解を深めると、自分に合った仕事や職場を探しやすくなります。INFJ(提唱者型)の性格タイプの人は、創造性や共感力、洞察力などを生かせる職業を目指しましょう。
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