内定通知を電話でもらえることになっているなら、受け答えの仕方を確認しておきましょう。声だけのやりとりだけに、マナーに留意することが大切です。内定通知電話の受け答えの仕方や電話の待ち方、電話を受ける際の注意点について解説します。
内定通知の電話はどう受け答えする?
内定通知電話に対する返答には、承諾・保留・辞退の3パターンがあります。それぞれの受け答えの仕方や、話し方の例をチェックしましょう。
承諾する場合
内定通知の電話を受け取ったら、お礼→承諾→予定確認の流れで話を進めます。入社意欲を簡潔に伝えてもよいでしょう。
内定を承諾すると、しばらくしてから内定承諾書が送られてきます。内定承諾書は記入して返送する必要があるため、返送期限や返送先も確認しておきましょう。
予定確認では、今後のスケジュールや入社までにやっておくべきこと、入社までの連絡先を聞くのがおすすめです。
【話し方の例】
ご連絡ありがとうございます。ぜひ御社に入社したいと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。今後の流れや準備すべきことについて教えていただけますでしょうか。
保留したい場合
ほかにも結果待ちの企業があるケースや、家族と相談して決めたいケースでは、内定を保留できます。内定の保留を希望する場合、まずは電話に対するお礼を伝え、保留したい旨とその理由を述べましょう。
いつまでに返答できるのか、具体的な返答の期限を伝えることも重要です。返答の期限が分かれば企業側も対応しやすくなるため、マナーとして最後に伝えるようにしましょう。
【話し方の例】
内定通知のご連絡をいただき、誠にありがとうございます。評価していただいたことを大変うれしく思っておりますが、結果を待ちたい企業がほかにもあるため、その結果を見て判断させていただきたいと考えております。
勝手なお願いで大変申し訳ございませんが、5月6日まで返事を待っていただくことは可能でしょうか。私からご連絡させていただきます。
辞退したい場合
内定を保留した後に内定を辞退する場合は、自分から応募企業へ電話をかけるのがマナーです。辞退することを決めたら、できるだけ早めに連絡を入れましょう。
基本的に、内定を辞退する理由を伝える必要はありません。相手に理由を聞かれた場合は、応募企業の批判にならない表現で伝えましょう。
【話し方の例】
先日はお電話をありがとうございました。せっかく内定のご連絡をいただいたのですが、このたびは御社の内定を辞退させていただきたく、ご連絡差し上げた次第です。
せっかくお時間を取っていただきましたのに、このような形になってしまい、大変申し訳ございません。
内定通知の電話に受け答えするポイント
内定通知の電話を受けたら、ビジネスマナーを守った上で、相手に配慮しながら話しましょう。受け答えの際に気を付けるべきポイントを紹介します。
ひと言目は自分の名前を名乗る
応募企業から内定通知の電話がかかってきた場合、ひと言目は「はい、○○です」のように、自分の名前を名乗りましょう。
基本的にビジネスに関する電話で「もしもし」を使っていけないわけではありませんが、不快に思う人もいることや、誰に電話がかかっているか相手が分からないので困る、という点は覚えておきましょう。
聞き取りやすさを心がける
電話で話すときに普段と同じトーンで話すと、相手が聞き取りにくい可能性があります。内定通知の電話を受けたら、聞き取りやすさを意識して話すことが大切です。
緊張すると早口になってしまう人は、普段よりもゆっくりと話しましょう。明るいトーンではっきりと話せば、自分が言っていることを相手が聞き取りやすくなります。
自分の声のトーンを確認するために、録音して聞き直すのもおすすめです。家族や友人に電話をかけ、聞き取りやすいかどうかチェックしてもらうのもよいでしょう。
重要な話は復唱する
内定通知の電話では、提出書類やスケジュールなどの重要な話を復唱するようにしましょう。相手が言ったことを1回聞くだけでは、聞き間違いが起こりやすくなります。
連絡先を教えてもらう際も、電話番号やメールアドレスを短く区切り、丁寧に復唱するのがポイントです。重要事項を1つずつ確認しながらメモを取りましょう。
電話で重要な話を復唱するのは、ビジネスシーンでも意識したいポイントです。内定通知の電話で復唱すれば、丁寧に仕事ができる人だと認識してもらいやすくなります。
相手が電話を切るまで待つ
応募企業との話が終わって電話を切る際には、相手が先に切るのを待ちましょう。ビジネスにおける電話は、かけた方から切るのがマナーです。
自分から先に電話を切ってしまうと、印象を悪くしてしまいかねません。内定をもらえた以上は、その後の対応でも印象を下げないようにすることが重要です。
ただし、相手がなかなか電話を切らない場合は、自分から切っても構いません。内定辞退の電話は自分からかけることになるため、話が終わったら先に切る必要があります。
内定通知の電話を待つ間にしておく準備
内定通知の電話がかかってくる可能性がある間は、留守番電話の設定をしておきましょう。メモを用意しておくことも大切です。
留守番電話の設定をする
内定通知の電話は、最初にかかってきたときに受けるのが理想です。ただしタイミングによっては、電話に出られないケースもあるでしょう。
電話に出られないことを相手に知らせるためにも、留守番電話の設定は必須です。普段は留守番電話を設定していない場合、内定通知の電話を受けるまでの期間だけでも設定しておきましょう。
留守番電話に「後でかけ直します」と伝言が入っていても、基本的には自分から折り返すのがマナーです。着信や留守番電話に気付いた時点で、折り返しの電話を入れましょう。
メモの用意をする
内定通知の電話では、採用・不採用だけでなく、入社にあたり必要な書類や次に行う行動の指示などもあります。忘れてしまわないようにメモを取る必要があるため、事前にメモの用意をしておきましょう。
メモの準備を忘れた場合、メモを取りに行く間は会話が止まってしまうため、相手に迷惑をかけてしまうことになります。しっかりしていない人だと思われてしまうかもしれません。
内定通知の電話がかかってくる可能性がある期間は、ペンとメモをすぐに取り出せるように、肌身離さず持っておくとよいでしょう。
内定通知の電話に出られなかった場合
自分の状況によっては、気を付けていても内定通知の電話に出られない場合があります。応募企業に電話を折り返すときに意識したいポイントを見ていきましょう。
できるだけ早めに折り返す
着信履歴や留守番電話で、連絡があったことに後から気が付いた場合や、出ようとしたのに間に合わなかった場合は、できるだけ早めに折り返しの電話を入れましょう。
すぐに折り返しの電話をかけられないケースでは、メールやショートメッセージでひと言その旨を伝えておく方法も有効です。「お電話を受けられず、申し訳ありません」と伝えましょう。
応募企業は電話をかけられる時間帯が決まっているため、何度電話をかけてもつながらない状況になるケースもあります。メールでひと言伝える際に、電話がつながりやすい時間帯を確認しておくのもおすすめです。
相手の就業時間内であるかも重要
内定通知の電話に出られず折り返しの電話をかける際は、時間帯に注意しましょう。応募企業の終業後にかけてもつながりません。
応募企業の営業時間外に着信や留守番電話に気付いた場合は、応募企業の翌営業日の始業後に折り返しの電話をかけましょう。
忙しい時間帯やお昼休憩に電話をかけるのもNGです。相手が忙しい時間帯が分からない場合は、自分が電話を受けられる時間をメールで伝えておくなど、臨機応変に対応することが重要です。
内定通知の連絡がなかなかない場合は?
内定通知の電話がくるはずの期間に連絡がこない場合は、結果がどうなっているのか知りたくて焦ってしまいがちです。連絡がなかなかこない場合の対処法を紹介します。
焦らずにまずは待つ
内定通知の電話がくるまでには、3日~1週間程度かかるのが一般的です。最低でも1週間は焦らずに待つ必要があります。
内定通知の連絡期間を伝えられている場合、伝えられた期間はまずは待ちましょう。焦って電話をかけても、「まだ決まっていない」と伝えられるだけです。
電話を待っている間は、すでに終わった面接のことばかり気にするのではなく、面接の振り返りや次の面接に向けた対策を進めておくのがおすすめです。2週間程度が経過しても電話・メール・手紙のどれもなかった場合に、初めて確認の連絡を入れましょう。
確認する電話の内容は?
面接の結果について応募企業に問い合わせる場合は、合否ではなく内定通知の連絡をもらえる期間を聞きましょう。催促したり責めるような言い方をしたりするのはNGです。
内定通知の電話がなかなかこないのにはさまざまな理由がありますが、自分の確認不足である可能性も否定できません。面接時に確認すべきであった点も伝えるとよいでしょう。
【話し方の例】
大変恐れ入りますが、選考結果のご連絡をいつ頃いただけるのか、目安で構いませんのでご教示いただけないでしょうか。本来なら面接時に確認すべきところ、失念しており申し訳ありませんでした。
声だけのやりとりでもマナーに留意
内定通知の電話の受け答え方は、承諾・保留・辞退のそれぞれで異なります。事前準備や受け答えのポイントを忘れずに、マナーを守って話すことが大切です。
電話に出られなかった場合や連絡がなかなかこない場合の対処法も、覚えておく必要があります。丁寧な受け答えができるように、重要なポイントをしっかりと押さえておきましょう。