リーダーシップスキルとは?求められる主なスキルと高め方を紹介

即戦力が求められる中途採用では、リーダーシップスキルが高く評価されるケースが少なくありません。転職に役立つリーダーシップスキルとは何を指すのでしょうか。求められる主なリーダーシップスキルや高め方も解説します。

リーダーシップスキルとは?

会議を進める男性

(出典) pixta.jp

リーダーシップスキルとは、組織やチームを導くために必要とされる力のことですが、複数のスキルをまとめた概念でもあるため、人によって想起する能力が異なる場合があります。

まずは、一般的にリーダーシップスキルとは何を意味するか理解しておきましょう。

複数のスキルを合わせて発揮する能力のこと

組織やチームのリーダーが持っておくべき能力がリーダーシップスキルであり、メンバーを1つにまとめ上げて、共通の目標を達成するのに必要とされています。

1つのスキルだけを指すわけではなく、複数のスキルを組み合わせた能力のことです。リーダーシップを発揮できる人の中でも、それぞれに強みや得意分野が異なることも珍しくありません。

組織でリーダーシップを発揮できる人材を求める企業は多く、即戦力を必要とする中途採用では特に重視されるため、転職やキャリアアップにも役に立つスキルです。

これから転職を目指す人は、積極的にリーダーシップスキルを身に付けておけば、収入アップを望めるのはもちろん、理想的な職場で働ける可能性を高められます。

チームで目標達成するためにも不可欠

業務のほとんどは個人で完結するものではなく、基本的にチームで進めなければなりません。チームメンバーを1つにまとめて目標を共有し、互いに連携しながら達成するために、リーダーシップを発揮する人材が必要となります。

それぞれのメンバーが別の方向を向いて仕事をしていると、組織として生産性が上がらず、期日通りに目標を達成するのも難しくなるでしょう。

プロジェクトをスムーズに完結するために、部門・部署の管理者やチームリーダーなどにはリーダーシップスキルが不可欠といえます。

まとめ役が十分なリーダーシップを発揮できれば、全てのメンバーが同じ目標に向かって進めます。組織全体の生産性が向上するだけではなく、メンバーそれぞれのパフォーマンスもアップするでしょう。

リーダーシップの意味

笑顔の男性

(出典) pixta.jp

リーダーシップスキルは基本的に、複数のスキルを組み合わせたものです。少し抽象的な概念であるため、人によっては分かりづらいと感じる場合もあるでしょう。

意味するところを正確に理解するためにも、そもそもリーダーシップとは何か、どういった場面で使われるかなどを知っておくことが大切です。

「統率力」という意味を持つ

リーダーシップは英語の「leadership」の片仮名読みであり、一般的には「統率力」や「指導力」といった意味があります。主に組織やチームをまとめ上げて、特定の方向に導く能力を指す言葉です。

組織やチームの目標を共有するとともに、部下を育成したり、問題やトラブルに対処したりする能力も含まれます。

管理職やリーダーに不可欠なのはもちろん、リーダー以外のビジネスパーソン全般に求められる能力でもあります。ビジネスシーンで目標を設定し、スケジュール通りに実行するには、自らを統率する力が必要です。

さらに、日常業務において問題や課題に対応したり、部下を指導したりする際には、それぞれに相応のリーダーシップが求められます。

求められる主なリーダーシップスキル

会議を進める男性

(出典) pixta.jp

組織やチームで活躍するため、あるいは転職を成功させるためには、リーダーシップスキルを磨くことが重要です。ビジネスシーンで十分にリーダーシップを発揮できるよう、以下のスキルを身に付けるのがおすすめです。

判断力

社員を率いて業務を遂行するに当たって、リーダーはあらゆることを判断しなければなりません。

想定外の問題やトラブルが発生した場合などには、情報が交錯する中で、早急な判断が求められるケースもあります。判断を迷えば、チームのパフォーマンスが低下する恐れもあるため、迅速かつ適切な判断を下せる力を身に付けましょう。

判断力に磨きをかけるには、さまざまな事柄を実際に判断する経験が必要です。日常業務の中でどのような情報を重視すれば結果を出せるのか、常に考えるようにしましょう。

主要な情報を素早く見極められるようになれば、限られた時間の中でも妥当な判断を下せるようになります。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力は仕事では必須であり、リーダーシップを発揮する上でも重要なスキルといえます。

チームメンバーに正しく情報を伝えて理解を得る場合、あるいはメンバーの意見を吸い上げてチーム内で効果的に生かす際など、リーダーによる密なコミュニケーションが欠かせません。

メンバーの業務の進捗を確認し、必要に応じて軌道修正する場合にも、相手の立場を考慮した意思疎通が求められます。

コミュニケーション能力を伸ばすには、相手の気持ちや意見を理解しようとする姿勢を心掛け、表情やしぐさをはじめとした非言語の部分にも注意を払うことが大切です。

問題解決能力

リーダーには業務を遂行する中で、度々発生する問題を解決する能力も求められます。予期せぬ問題が起こるケースも考えられるため、上記のように判断力を磨くとともに、本質的な問題を見抜き、計画的に解決する力を養うことが大切です。

プロジェクトのスケジュールの遅延などは、リーダーが問題解決能力を発揮する必要がある代表的な場面です。

遅延の主な原因は何かを素早く発見し、チームに解決策を提示しなければなりません。メンバーのスケジュールを再調整し、プロジェクトを予定通り完了させる力が求められます。

責任感

課長や部長といった管理職やプロジェクトリーダーなどは、チームの成果に対して責任があります。

組織としての対応が求められる、さまざまな問題や課題が出てくるので、1つ1つ真摯(しんし)に対応する責任感もリーダーシップスキルの1つです。

リーダーとして部下やメンバーのミスに責任を取らなければ、周囲からの信頼の失墜につながる恐れがあり、組織としての機動力や生産性の低下を招く可能性もあります。

社員のモチベーションも低下し、早期離職につながることも考えられるでしょう。たとえ自分の行動が直接の原因ではなかったとしても、組織やチームの代表として、責任を取る姿勢が求められます。

目標設定能力

リーダーは、プロジェクトごとにメンバーに合った目標設定をする必要があります。目標設定が高すぎると、メンバーのモチベーションの低下につながりかねません。実現可能な目標を設定するとともに、状況に応じて適宜調整を図る能力も求められます。

組織の管理者としての立場にあるならば、部下にヒアリングをした上で、適切な目標設定のサポートをするのも重要な仕事です。

近年は上司と部下による1on1を実施する企業も増えているので、コミュニケーション能力に加えて、目標設定能力も磨いておけば、上級職への昇進や管理職として転職できる可能性も出てくるでしょう。

リーダーシップスキルを高めるには?

考え事をする男性

(出典) pixta.jp

リーダーシップスキルを高めるためには、すでにリーダーとして、一定の成果を上げている人を参考にするのが有効です。

リーダーに求められるスキルは多岐にわたるので、自分にどういったスキルが必要か明らかにした上で、身に付けていきましょう。

コミュニケーション能力を磨く

上記のように、リーダーはチームをまとめるために、高いコミュニケーション能力が求められます。

業務を円滑に進める上でスムーズな意思疎通が必要なのはもちろん、リーダーとしてメンバーの能力を引き出したり、チームの状況を把握したりするためにも対話する姿勢が欠かせません。

特にリモートワークが多くの業界で広まった現状では、チャットや電話などを使ったコミュニケーションも重要です。

コミュニケーション能力は、訓練すれば身に付けられるので、日常のやりとりの中で相手の話を聞く力や、自分の意見を正確に伝える力などを磨いていきましょう。

スキルを持っている人のまねをする

自分の周りに高いリーダーシップスキルを持っている人がいれば、その人の行動や考え方などを真似することで、効率的にスキルを磨くことが可能です。その人に直接指導してもらえれば、スキルの習得を早められる可能性もあります。

直接アドバイスを受けられれば、どこを重点的に伸ばすべきなのか、注意すべき点なども明らかになるため、バランスよくスキルを伸ばせるでしょう。

リーダーシップスキルは努力次第で習得できる

男性会社員

(出典) pixta.jp

組織やチームを全体目標の達成に向けて導き、各メンバーの生産性を向上させるためには、リーダーシップスキルを有する人が欠かせません。

リーダーシップ自体が複数のスキルの複合的な概念なので抽象的ですが、統率力や指導力を発揮するためのスキルとして理解しておきましょう。

リーダーシップスキルを身に付けるには、コミュニケーション能力を重点的に、判断力や問題解決能力を伸ばすことが重要です。リーダーとして責任を持つ姿勢も不可欠なので、周りにリーダーシップスキルが高い人がいれば、その振る舞いを参考にしてみましょう。

優秀なリーダーから直接アドバイスをもらえれば、効率的にスキルを伸ばせます。