テクニカルスキルとは?具体的なスキルの種類と転職に欠かせない理由

有利な条件で転職するには、十分なテクニカルスキルが欠かせないといわれています。テクニカルスキルとはどのようなスキルを指すのでしょうか。業種・職種別の具体的なスキル例を交えて紹介します。

テクニカルスキルの主な3つの分類

オフィスにいる男性

(出典) pixta.jp

一言でテクニカルスキルといっても、その中身は細分化されています。ここでは、汎用スキル・専門スキル・特化スキルの3分野に分けて詳しく見ていきます。いずれも転職市場において重要なスキルです。

【汎用スキル】多くの職種に共通するスキル

多くのビジネスにおいて必要とされ、汎用性が高いスキルのことを汎用スキルと呼びます。スキルの具体例は以下の通りです。

  • ビジネススキル
  • ヒューマンスキル
  • 業務に関する基礎知識
  • 商品知識

上記のスキルは広義のテクニカルスキルに含まれ、職種を問わず発揮できます。ビジネスパーソンとして習得しておかなければならない基礎的なスキルといえるでしょう。

転職時の選考では、入社後にビジネスの最前線で活躍する上で必要とされる汎用スキルを有しているかをチェックされます。

【専門スキル】役割を果たすのに必要なスキル

自分が担当する職種の業務を果たすために必要な専門的なスキルを総称して、専門スキルと呼びます。どのようなスキルが求められるかは担当する業務によって異なり、具体例は以下の通りです。

  • マーケター:データ分析力・企画力
  • デザイナー:デザインスキル
  • 経営者:先見性・決断力

転職を検討している人は、目指す職種でどのようなスキルが求められるかを一度書き出してみましょう。その上で自分が有しているスキルの種類・レベルと比較することで、十分な専門スキルを有しているか明らかになります。

【特化スキル】希少かつ高度なスキル

習得している人が少なく、重要な役割を果たす上で欠かせない希少価値が高いスキルを総称して特化スキルと呼びます。特化スキルの一例は以下の通りです。

  • クリエイター:自分ならではのセンス
  • 大工:熟練した木組み・手刻みの技術

需要があるにもかかわらず習得している人が少ないスキルは、転職において高く評価されます。有利な条件で転職して年収アップを実現するためにも欠かせないため、日頃から学習・スキルアップに励みましょう。

ただし、特化スキルを習得するまでには多くの時間がかかるのが一般的です。諦めずに取り組む姿勢が求められます。

具体的なテクニカルスキルの例を職種別に紹介

プログラミング

(出典) pixta.jp

ここからは、具体的なテクニカルスキルを職種ごとに分けて詳しく紹介します。代表的な職種を3つピックアップするため、ぜひ参考にしてみてください。

【ITエンジニア】開発に必要なスキル

ITエンジニアとして開発に携わりたいのであれば、以下のようなスキルが求められます。

  • プログラミングスキル
  • ソフトウェア・ハードウェアに関する知識
  • データベースを設計・構築・運用するスキル
  • 適切なネットワークを設計するスキル
  • サイバーセキュリティに関する知識

一言でITエンジニアといっても、ソフトウェア業界やWeb業界などその内部は細分化されています。転職を検討している人は、自分が目指す分野で必要とされるスキルが何かをリサーチした上で習得に励みましょう。

【営業職】商品知識やマーケティングスキル

自社製品の良さをアピールして売り上げの創出につなげる営業職に求められるスキルの例には、以下のようなものがあります。

  • 取り扱う商品に関する深い知識
  • ネゴシエーションスキル
  • ヒアリングスキル
  • プレゼンテーションスキル
  • マーケティングスキル

相手の話を聞いて適切な商品を紹介することが重要なため、汎用性が高いビジネススキルやコミュニケーションスキルが重要とされる職種です。

また、マーケティングと営業は分野が異なるものの、マーケティングの次段階を担うという性質上、関連するスキルがあると有利といえます。

【事務職】事務処理やPC操作のスキル

営業事務や経理事務など、事務職として働きたい人には以下のスキルが求められます。

  • 基本的なPC操作スキル
  • Word/Excel/PowerPoint/Accessの操作スキル
  • 事務処理を正確かつスピーディーに行うスキル

ただし、ひと言で事務職といっても、担当する分野によって必要とされるスキルが異なる点に注意が必要です。貿易事務として働く場合は輸出入手続きに関するスキルが、パラリーガルとして働く場合は法律事務に関するスキルが求められます。

まずは事務職の中で自分がどの分野を目指すのかを明らかにしましょう。その上で必要なスキルが何かをリサーチし、学習するのがおすすめです。

転職でテクニカルスキルが必要な理由

デスクワークをする男性

(出典) pixta.jp

基本的に、どのような職に転職する場合も一定レベルのテクニカルスキルが求められます。ここでは、転職でテクニカルスキルが欠かせない理由を紹介します。

どのような職種で活躍するとしても必要なため

目指す業界や業種によってスキルの種類やレベル差はありますが、テクニカルスキルが不要な職というものはありません。ITエンジニアを目指すなら開発に必要なスキルが、事務職を目指すなら事務処理スキルが必要です。

マネージャーや経営者などビジネスの上流工程を担当する場合も、テクニカルスキル以外の重要性が高まるものの、不要になるというわけではありません。

そのため、転職時の選考においては求めているレベルのテクニカルスキルを有しているかをチェックします。スキルレベルが不足していると望んでいる条件で転職することが難しくなるため、日頃のスキルアップが大切です。

キャリアアップで高く評価されるため

同業種内での転職を通じて上位職種へのキャリアアップや年収アップを目指す場合、高度なテクニカルスキルを有している必要があります。

中途採用市場においては、即戦力として活躍するのに必要なスキルを有している人材の価値が高いためです。十分なレベルのテクニカルスキルを有していれば入社後に高い成果を出すことに期待できるため、有利な条件で転職しやすいでしょう。

自分が望んでいるキャリアアップを実現するためにも、自分が目指す職種で求められるスキルの習得を目指すのがおすすめです。

テクニカルスキルの習得方法

勉強をする女性

(出典) pixta.jp

無理なくテクニカルスキルを習得し、市場価値を高めるにはどのようにすればよいのでしょうか。現職の経験を生かしつつスキルアップするためにできる、2つの方法を紹介します。

現職でさまざまな経験を積む

現職の経験はスキルアップに役立ちます。日々の業務に試行錯誤しながら取り組むことで、少しずつスキルアップできるでしょう。直面した大きな問題を解決したり上流工程を担当したりした経験は、特に有用な経験といえます。

場合によっては、管理者から業務に対するフィードバックをもらうこともあるでしょう。次回以降の業務に反映することもスキルアップにつながるため、その内容を意識することをおすすめします。

企業によっては、社員のスキルアップを目的として研修を実施することもあります。そのような研修も貴重な機会であると考え、積極的に参加しましょう。

自分で学習する時間を確保する

スキルアップするためには、自分から進んで学習することも欠かせません。特にIT業界やマーケティング業界など、技術やノウハウの進歩スピードが早い業界で活躍したいと思っているなら、なおさら重要です。

日々の仕事が忙しい場合は、隙間時間を使って学習に取り組むとよいでしょう。自分で日頃から学習しているかどうかが、将来のスキルレベルを大きく左右します。少しの時間であっても学習時間を確保することが大切です。

テクニカルスキルと併せ持つとよいスキル

手帳を手にする男性

(出典) pixta.jp

テクニカルスキルはビジネスに必要なスキルの1つですが、他にも必要なスキルがいくつかあります。ここでは、テクニカルスキルとセットで習得しておきたい3つのスキルを紹介します。

ファシリテーションスキル

ビジネスにおいて、ミーティングや交渉などの場で活発に議論することはより高い成果を出す上で欠かせません。そのようなときに役立つのが、ファシリテーションスキルです。

ファシリテーションスキルとは、ミーティングの場において参加者の自由な発言を促し、さまざまな意見を引き出しつつ議論を活性化するスキルを指します。含まれる具体的なスキルの例は以下の通りです。

  • 観察力
  • 課題解決力
  • マネジメントスキル
  • コミュニケーションスキル

上記の例からも、一般的なビジネススキル(汎用スキル)の延長線上に存在するスキルであることが分かります。

コンセプチュアルスキル

特定の問題が発生している場合、その背後に隠れている原因や本質が分からず対策に苦慮することも多々あります。そのようなときに発揮しなければならないのが、コンセプチュアルスキルです。

コンセプチュアルスキルは、何らかの物事に対して論理的に考えることで本質にアプローチするスキルの総称で、以下を含む複合的なスキルを指します。

  • ロジカルシンキング
  • ラテラルシンキング
  • クリティカルシンキング
  • アナロジー思考

ビジネスにおいて答えが分からない課題に直面することは多いため、いずれも重要なスキルといえるでしょう。特にマネジメント層や経営層を目指す人にとっては欠かせません。

ポータブルスキル

職種を問わず必要とされる基本的なスキルを総称してポータブルスキルと呼びます。具体的なスキルの例は以下の通りです。

  • ヒューマンスキル
  • 周囲の人を動かすスキル
  • 決断力
  • リーダーシップ

専門性が高いテクニカルスキルにプラスして、上記のポータブルスキルを培うことで、転職市場における自分の価値をさらに高められるでしょう。いずれのスキルも一朝一夕で習得するのは難しいため、日頃から意識することが大切です。

テクニカルスキルを高めて有利に転職しよう

ネクタイを整える男性

(出典) pixta.jp

どのような業界・職種に転職するとしても、転職後に即戦力として活躍するのに必要なテクニカルスキルを習得することが求められます。自分の市場価値を高めるためにも、目指す職種で必要とされるスキルが何かを調べ、スキルアップに励みましょう。

キャリアアップを実現するには、習得したスキルを高く評価してくれる企業を探すことが大切です。後悔しない転職を実現するためにも、転職の軸を定めた上で多くの求人を比較・検討し、自分に合った企業を探してみてください。

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