働きやすい職場に転職するには?特徴や認証制度についても解説

働きやすい職場には、共通する特徴があります。ポイントを押さえて転職活動を行えば、今より満足できる仕事に就きやすいでしょう。働きやすい職場の特徴や見極めのポイント、職場探しでチェックしたい認証制度について解説します。

働きやすい職場の特徴

明るい職場

(出典) pixta.jp

どのような職場が働きやすいのかは、人により大きく異なります。まずは、多くの働きやすい職場に共通する特徴を見ていきましょう。

円滑にコミュニケーションを取れる

働きやすい職場の特徴の1つに、円滑にコミュニケーションを取れることが挙げられます。社員同士が、コミュニケーションをスムーズに取れている職場です。

コミュニケーションが少ない職場は、どうしても働きにくさを感じやすくなります。一方、雰囲気が良く人間関係も良好であると、働きやすい職場になりやすいといえます。

円滑にコミュニケーションを取れる職場なら、立場を超えて活発な意見交換もできるでしょう。発言の自由度が高くなれば、仕事に対するモチベーションも上がりやすくなります。

有給休暇を取りやすい

有給休暇を取りやすい職場も、働きやすい職場であるといえます。有給休暇の取りやすさで、職場の雰囲気が良いかどうかも判断することが可能です。

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況」を見ると、2022年の年次有給休暇取得率(2023年調査計)が分かります。労働者1人あたりの平均付与日数は17.6日、取得率は62.1%と、1984年以降過去最高です。

しかし、いまだに有給休暇を取得しにくい企業が多いのも実情です。有給休暇の取りやすさは、働きやすい職場を探す際の大きなポイントになるでしょう。

出典:令和5年就労条件総合調査の概況 | 厚生労働省

福利厚生が充実している

働きやすい職場かどうかを判断する要素として、福利厚生が充実していることも挙げられます。各種手当や育児支援などが整っている企業なら、モチベーションも上がりやすいでしょう。

社員食堂・託児施設がある職場も人気です。法定外福利は、企業が独自に決められるため、働きやすい職場選びで比較しやすい要素の1つとなります。

福利厚生の充実は、女性の働きやすさにもつながるポイントです。出産・育児に関する制度がある場合、子どもができても退職せずに同じ職場で働き続けられます。

働き方の自由度が高い

近年は、リモートワーク・フレックスタイム制などを導入する企業が増えています。働き方の自由度が高い職場に就職できれば、働きやすさを感じられるでしょう。

例えば、リモートワークを導入している職場なら、時間・場所にとらわれずに働けます。オフィスに出社する必要がないため、通勤費の節約につながる点もメリットです。

また、フレックスタイム制で働ける場合は、ライフスタイルに合わせて出退勤時間を調整できます。通勤時間をずらせば、朝の通勤ラッシュを避けることも可能です。

正当な評価を受けられる

働きやすい職場の特徴には、正当な評価を受けられることも挙げられます。成果をしっかりと評価してもらえる職場は、モチベーションを維持しやすいため人気です。

成長意欲が高い人なら、能力を認められて責任のある仕事を任せてもらいやすいことから、自分の仕事にやりがいを感じられるでしょう。

教育・研修制度が整っている職場も、働きやすいといえます。教育・研修を通じて、先輩や上司との風通しが良くなるため、職場でのコミュニケーションも活性化しやすくなります。

働きやすい職場の探し方

スマホを操作するビジネスマン

(出典) pixta.jp

働きやすい職場かどうかは、実際に働いてみないと分からない部分もあります。しかし、転職前でもある程度の部分を判断することは可能です。

働きやすさをどのように見極めればよいのか、まずはインターネットを活用した探し方を見ていきましょう。

企業の公式サイトで働きやすさを確かめる

企業の公式サイトを見ると、働きやすさをある程度判断できます。企業理念や社長からのメッセージ、ダイバーシティなど、求人では分からないことを調べるのがおすすめです。

働きやすい職場づくりに努めている企業なら、これらの記載内容に自社の働きやすさを散りばめているでしょう。公式サイトを隅々までチェックし、企業に対する理解を深めておくことが重要です。

前向きな企業文化が醸成されているか、従業員の幸福度は高そうかといった視点から、企業の公式サイトを読み込みましょう。

口コミサイトやSNSもチェック

企業の公式サイトに書いてあることは、あくまでも企業側が発信している内容です。基本的には、自社にとって良いことしか記載されていません。

働きやすい職場かどうかを見極めるためには、口コミサイトやSNSをチェックするなど、もう一歩踏み込んだ調査を行いましょう。口コミサイトやSNSなら、現職者や退職者の意見が分かります。

ただし、退職者の口コミは悪口に終始しているケースもあるため、あくまでも参考程度にすることが重要です。さまざまな角度からの、総合的な見極めを行いましょう。

常に求人が出ている会社には要注意

常に求人が出ている会社は、働きにくい恐れがあります。職場に不満を持つ従業員が多く、人材が定着しにくい会社であると判断できるためです。

ただし、求人を出し続ける理由は企業によりさまざまです。定着率が低いこと以外にも、以下のような理由が考えられます。

  • 事業拡大中のため人員を補強したい
  • 万が一のための人員を確保しておきたい
  • 優秀な人材を厳選したい
  • 全ての支店が満員になるまで募集したい

常に求人が出ている会社が選択肢にある場合は、求人を出し続ける理由を見極めることが重要です。

面接で働きやすい職場を見極めるポイント

面接を受ける女性

(出典) pixta.jp

職場の働きやすさは、面接でも見極めることが可能です。応募先企業の面接で、チェックしたいポイントを紹介します。

企業の第一印象や年齢層

面接を受けるために応募先企業に着いたら、職場の清掃が行き届いているかチェックしてみましょう。社内が清潔な状態なら、働きやすい職場である可能性が高くなります。

複数の従業員がいる状況で、どのような雰囲気なのかも確認するのがおすすめです。明るい雰囲気が出ていれば、自分が加入しても働きやすいイメージを持てるでしょう。

幅広い年齢層の人がいる職場は働きやすい傾向があるため、従業員の年齢層を確かめておくことも大切です。

面接官の対応

応募先企業の面接を受けている間は、面接官の対応を確認しましょう。面接官の雰囲気が自分に合っているなら、入社後も働きやすいと判断できます。

面接官がいずれ上司になる人の場合は、一緒に頑張れるかどうかもチェックすることが重要です。自分には合わないと感じるケースでは、入社後も人間関係でストレスをためかねません。

面接官だけでなく、採用担当者の対応も確かめておきましょう。応募後のメール・電話のやりとりを通じて、働きやすい職場かどうか見極められる場合があります。

あいさつや社員同士の会話

面接官が複数の場合は、面接官同士の会話から職場の雰囲気を垣間見られます。部下と上司が話しやすい関係だと分かれば、入社後も働きやすいでしょう。

社内で社員同士があいさつをしているかどうかも、確認するのがおすすめです。社員同士のあいさつがない場合は、職場の雰囲気も悪い恐れがあります。

面接は、応募先企業でさまざまなことを観察できるチャンスです。実際に自分も一緒に働いているイメージを持ち、働きやすそうかどうかを見極めましょう。

働きやすい職場探しでは認証制度も確認

明るいオフィスで働く女性

(出典) pixta.jp

企業によっては、従業員の働きやすさを証明するさまざまな認証を取得しているケースがあります。働きやすい職場探しでチェックしたい、主な認証制度を紹介します。

えるぼし認定・くるみん認定

女性にとって働きやすい職場かどうかを判断できる公的認証制度が、「えるぼし認定」と「くるみん認定」です。それぞれ、以下のような企業が認証を取得できます。

  • えるぼし認定:女性が活躍できる取り組みを行っている企業
  • くるみん認定:出産・育児の支援体制が整っている企業

いずれの認定も、一定の条件を満たした企業が、厚生労働大臣の認定を受け取得できます。えるぼし認定とくるみん認定を受けている会社は、働きやすい職場を探している女性におすすめです。

また、女性にとって働きやすい職場は、男性の働きやすさにもつながります。男性が転職先を探す際も、えるぼし認定やくるみん認定をチェックするとよいでしょう。

出典:「えるぼし」認定とは |厚生労働省

出典:くるみんマーク・プラチナくるみんマーク・トライくるみんマークについて |厚生労働省

健康経営優良法人認定

「健康経営優良法人認定」は、従業員の健康に配慮した取り組みを進める企業に認定される、公的な制度です。認定法人の中でも特に優良な企業には、「ブライト500」が付与されます。

健康経営優良法人認定は、大規模法人だけでなく中小規模法人も対象です。この認定を受けている会社は、従業員の健康保持・増進に積極的に取り組んでいると判断できます。

具体的な取り組み内容や効果は、企業によりさまざまです。詳しく知りたい場合は、面接の際に質問してみるとよいでしょう。

出典:健康経営優良法人 2023 中小規模法人部門 | 経済産業省

ホワイト企業認定

「ホワイト企業認定」とは、いわゆる「ホワイト企業」であるかどうかを、さまざまな項目でチェックする認証制度です。「一般財団法人 日本次世代企業普及機構」が運営しています。

ホワイト企業認定では、7項目70設問を総合的に考慮し、ホワイト企業としてふさわしいかどうかを判断しています。取得に必要な指標の大半は、職場の働きやすさにつながるものです。

ダイバーシティやワーク・ライフ・バランス、健康経営といった要素も、ホワイト企業認定の指標に含まれています。2023年12月時点で、ホワイト企業認定を取得している企業数は436社です。

今の職場がブラック企業に該当すると感じている人は、ホワイト企業認定を取得している企業を探してみるとよいでしょう。転職に成功すれば、働きやすさをより強く実感できる可能性があります。

出典:ホワイト企業認定について | 一般財団法人 日本次世代企業普及機構(ホワイト企業普及機構)

働きやすい職場に転職しよう

履歴書とペン

(出典) pixta.jp

働きやすい職場の特徴として、円滑にコミュニケーションを取れることや有給休暇を取りやすいこと、福利厚生が充実していることなどが挙げられます。

企業の公式サイト・口コミをチェックしたり、面接で企業の様子や面接官を観察したりすれば、働きやすい職場かどうかを見極めやすくなるでしょう。

働きやすい職場に転職したい場合は、「スタンバイ」で求人を探すのがおすすめです。全国の仕事が豊富に掲載されているため、多くの選択肢から求人を比較できます。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら