近年は、在宅ワークやモバイルワークなど、自由な働き方を好む人が増えています。企業側も柔軟な働き方を推奨するところが多く、今後さらに自分らしく働けるチャンスが広がるでしょう。自由な働き方のメリット・デメリットや、おすすめの仕事を紹介します。
自由な仕事で働くとは?
人によって「自由な仕事」の定義や考え方は異なり、それぞれイメージするところは違うものです。しかし、一般的に自由な仕事といえば、働く時間・場所などに融通が利き、プライベートを充実させやすい仕事を指します。具体的に見ていきましょう。
自由な仕事の定義
多くの人がイメージする自由な仕事といえば、働く時間・場所が自由であり、仕事の多くの部分で裁量が与えられている仕事です。
さらに、服装・髪形など見た目の縛りが緩いのに加えて、仕事とプライベートを分けやすく、必要に応じてプライベートな事情を優先させやすいといった特徴もあります。
ただし、ひと言で自由な仕事といっても、何に自由を求めているかによって、目指すべき仕事が変わってくるので注意が必要です。
自由な仕事を求めて転職をしたり、副業を始めたりする場合は、自分の必要とする環境やスタイルで働けるか、事前に確認することが大切です。
自由な仕事を目指す前に考えること
自由な仕事といっても業界や職種、仕事内容などによって、融通が利く部分は異なります。自分のイメージする自由と企業側の考えが食い違うケースも多いのに加えて、あらゆる面で自由を実現できる仕事は、ほとんどないのが実態です。
そこで、自由な仕事を目指す前に、自分が重視する部分の優先順位を決めておかなければなりません。例えば、働く時間帯を任意に決められる点を重視するならば、仕事内容のより好みが困難でも、ある程度は妥協する必要があるでしょう。
一方、自分の好きな仕事だけをしたい場合は、一般的な会社員に比べて、長時間の労働が必要なケースもあります。
多くの面で裁量が利く仕事は少なくありませんが、状況によっては働く場所や時間帯、仕事内容などが強制される場合もあるので、何を優先するかは決めておきましょう。
また、希望の仕事に就くためには入念な準備が必要です。すぐに実現できないことも多いので、長期的な視点に立って、徐々に理想の状態に近づける努力が求められます。
【時間・場所】おすすめの自由な仕事
時間・場所を気にせず自由に働ける仕事としては、在宅ワークやモバイルワークが可能な仕事が挙げられます。代表例としては、WebデザイナーやWebライター、プログラマーなどです。それぞれの仕事の特徴を見ていきましょう。
Webデザイナー
Webデザイナーは、Webサイトの見た目の部分を考える仕事です。インターネットが一般的になり、多くのWebサイトが登場し始めた頃から、自由な働き方ができる職種として知られています。
副業・フリーランスとして仕事をする人も多く、コロナ禍により在宅ワークが一般化する前から、時間・場所にとらわれず働くデザイナーが多くいました。
会社員として働く場合でも、在宅で仕事が可能なケースも多く、服装・髪形が自由な企業も少なくありません。
Webライター
Webライターは、Webサイトやオウンドメディア、ブログなどの記事を書く仕事です。
ビジネス全般から商品・サービスの紹介、時事用語の説明まで、さまざまな分野があります。いずれも時間・場所にとらわれず働けることがほとんどで、副業・フリーランスとして活動しているライターも少なくありません。
また、企業のメルマガやランディングページなどの文章を作成し、直接的に売り上げにつなげるセールスライターと呼ばれる分野の仕事もあります。在宅で仕事をしている人が多く、スキルや働き方によって高収入を得られる職種です。
プログラマー
プログラマーは、プログラム言語を用いて、システムやソフトウエアを作る仕事です。
企業に所属して活躍しているプログラマーもいますが、在宅で仕事をしている人も少なくありません。タスクベースで仕事を割り当てられるケースも多いので、時間・場所の制約を受けづらい職種でもあります。
WebデザイナーやWebライター同様、フリーランスとして働くことで、時間・場所に縛られない働き方が可能です。
また、近年は副業に従事するプログラマーも増えており、別の職種を本業としながら、週末のみプログラマーとして仕事を請けている人もいます。副業を通じてプログラマーとして経験を積んだ後、本格的に転職して活動する道も考えられます。
【裁量権が大きい】おすすめの自由な仕事
仕事の裁量の幅が広い職種には、営業や管理職、コンサルタントなどがあります。企業によっては、業務内容が厳密に定められているケースもありますが、いずれも個人の判断でさまざまなアプローチが可能な仕事です。
営業
営業は、企業の商品・サービスを顧客に売り込む仕事であり、相手の要望を聞いた上で、最適な提案をすることで売り上げに結び付けます。
提案すべき内容からアプローチに至るまで、細かく決められている企業も多くありますが、提案の方法や売り込みのタイミングなどを、営業担当者に任せているところも少なくありません。
企業によっては、外回りの間は営業担当者の裁量で動ける場合も多く、自分のペースで働きやすい職種といえるでしょう。成約につなげられるならば、仕事のやり方は自由な企業もあるので、比較的好きに使える時間が多い仕事です。
人と接するのが苦手な人は、成果を出すのが難しい傾向にありますが、コミュニケーション能力が高く、相手のニーズを的確に把握できる人は営業に向いているでしょう。完全歩合制の仕事もあり、多くの成約を取ることで高収入につなげられます。
管理職
管理職は、特定の部門の責任者として社員を導く仕事であり、担当部門の運営に関して多くの裁量権を与えられている立場です。
部下の指導・売り上げなどに関してさまざまな権限を有しており、責任の大きい仕事であるため、一般社員よりも収入が高いのが一般的です。
組織の中でキャリアアップしたい場合、まず管理職を目指す人が多く、課長・部長など立場が上になるに従って、高い報酬を得られます。裁量の範囲も広げられるので、自分の手腕で組織を動かしたい人は、積極的に昇進を目指すとよいでしょう。
コンサルタント
コンサルタントは、クライアントの相談を受けて、問題・悩みの解決に有効なアドバイスをする仕事です。
特定の商品・サービスを取り扱うのではなく、コンサルティングを通じた解決策の提示により、報酬を得るのが特徴です。経営全般からIT・会計・人事など、さまざまな分野でコンサルタントが活躍しています。
主にクライアントの戦略の構築や、施策の立案をサポートするのが仕事ですが、実行支援まで伴うサービスを提供しているコンサルタントも少なくありません。
基本的に自分の判断でクライアントの問題を解決するため、仕事の裁量の幅が広く、働き方も自由なケースが多いのが特徴です。
特にフリーランスのコンサルタントならば、時間・場所の制約を受けない場合も多く、実力次第で働く時間を減らしつつ、高い報酬を得ることも不可能ではありません。
【服装・髪形】おすすめの自由な仕事
服装・髪形が自由な仕事としては、コールセンタースタッフやアパレル店員、美容師などが代表例です。それぞれの仕事の特徴や、働き方などを確認しておきましょう。
コールセンタースタッフ
コールセンターのスタッフは、企業の一員として、顧客からの問い合わせに対応する仕事です。電話を通じてやりとりする場合がほとんどで、顧客からの電話に対応する「インバウンド」と、顧客に電話をする「アウトバウンド」の2種類があります。
いずれも、基本的に顧客と面と向かって接する仕事ではないため、服装・髪形が自由な企業が多いのが特徴です。
正社員として勤務する場合、制服が指定されている企業もありますが、アルバイト・パートとして働くのであれば、服装・髪形は問われないケースがほとんどです。
アパレル店員
アパレル店員は、アパレルショップでの顧客対応・商品管理などが主な仕事内容です。接客業なので、清潔感のある服装をしなければいけませんが、取り扱うブランドのコンセプト・カラーに合わせた服装を楽しめるのが特徴です。
好きなブランドショップの店員になることで、仕事中も好きなファッションを身に付けられるため、若年層を中心に人気を集めています。髪形も、ブランドのコンセプト・店舗の雰囲気に合っていれば、比較的自由にできるところが多いでしょう。
美容師
美容師は、カット・パーマなどを施し、顧客の髪形を整えるのが仕事です。サロンによっては化粧・着付け・ネイルなど、美容全般に関する仕事をする場合もあります。
美容師として勤務するには国家資格が必要ですが、アルバイトとしてサロンの掃除や経理などを担当する場合は、特に資格は必要ありません。
サロンによっては制服を決めているケースもあるものの、基本的にはファッション・髪形が重視される仕事であるため、店舗のカラーや世間のトレンドに合わせて服装・髪形を楽しめます。
【プライベートを充実】おすすめの自由な仕事
プライベートを重視した働き方ができる仕事としては、一般事務や受付の仕事、社内SEなどが挙げられます。仕事以上にプライベートを充実させたい人は、これらの職種を目指してみるのもよいでしょう。
一般事務
一般事務とはその名の通り、企業の事務を担当する仕事であり、書類作成・ファイリング・データ入力など仕事は多岐にわたります。
総務部・経理部・人事部など、配属される部署によって細かい業務内容は異なりますが、基本的にルーティンワークが多いのが特徴です。
作業範囲は広いものの定型業務がほとんどであり、仕事に慣れればプライベートを充実させやすい職種といえます。突発的な残業も起きにくく、定時で帰りやすい仕事です。
受付
企業や病院などの受付は、来客の対応から、訪問者情報の確認・登録・管理までを行います。代表電話からの問い合わせにも、受付が回答している企業は多くあります。
一般的に、受付業務は対応時間が決まっているため、残業が起こりにくい仕事の1つです。組織によっては24時間対応している場合もありますが、受付業務は基本的に交代制です。
仕事で昼夜が逆転するケースはあるものの、定時には帰宅できる可能性が高いでしょう。
社内SE
社内SEは、所属企業のシステム開発や、保守・運用を担当するエンジニアです。クライアントに成果物を納品するのではなく、社内のシステムを担当するため、スケジュールの管理がしやすい傾向にあります。
また、システム周りの取り扱いを一任されているSEも多く、勤務時間・働き方などを比較的自由にできるケースも珍しくありません。管理システムに突発的な問題が起こらない限り、プライベートの時間を確保しやすい職種の1つです。
自由な仕事のメリット・デメリットは?
自由な仕事はメリットが多い一方で、デメリットもあります。双方をよく理解した上で、自分の理想とする働き方を目指すことが大事です。
自由が大きくなるほど、仕事に責任を持たなければならないので、自由に伴うリスクを許容できるか慎重に考えてみましょう。
自由な仕事のメリット
仕事を通じてワークライフバランスを向上させやすく、好きな分野の仕事に没頭できる可能性が高いのが、自由な仕事をするメリットです。
特にフリーランスとして活動するならば、基本的に働く時間・場所を任意に決められるほか、人間関係に悩む場面も少ないでしょう。
さらに、自分の強みを存分に生かせる仕事ならば、高いパフォーマンスを発揮できるので、高収入につながる可能性も十分にあります。働いた分だけ稼げるのに加えて、自分のペースで休暇を取れるのも自由な仕事の魅力です。
自由な仕事にもデメリットはある
自由な仕事には、仕事の裁量の幅が広くなるほど、その分の責任も背負わなければいけなくなるデメリットもあります。自己管理を徹底する必要があるだけでなく、積極的に新しいスキル・知識を身に付け、成長する努力が求められます。
副業・フリーランスの場合、成果がそのまま報酬に反映されるので、クライアントから評価されなければ長く続けられないこともあるでしょう。病気・けがなどで仕事ができなければ、収入が大きく減ってしまうこともあります。
自由な仕事は、さまざまな場面でリスクを伴うので、それを受け入れた上で理想とする働き方を追求することが大事です。フリーランスを続けられなくなった場合に備えて、安定した仕事に就くための技能を身に付けておくのもよいでしょう。
自由な仕事でプライベートも充実させよう!
一般的に自由な仕事とは、働く時間・場所を任意に決められたり、服装・髪形などが自由だったりする職種を指します。働き方や仕事内容など、あらゆる面を自由にできる仕事はほとんどないため、自分が重視する部分の優先順位を決めておきましょう。
自由な仕事は、プライベートを充実させやすく、得意な分野の仕事に没頭できれば高収入を得ることも可能です。
ただし、自由には責任が伴うため、自分自身をしっかり管理できなければいけません。仕事がうまく行かない可能性もあるので、事前に対策を練っておくことも大事です。
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