既卒の求人の探し方は?応募先の見分け方や採用されやすい職種を紹介

既卒の求人探しは、新卒や中途採用とどのように違うのでしょうか?求人の探し方や、就活を成功させるために押さえておきたいポイントについて解説します。応募先企業の見分け方や、採用されやすい職種も紹介するので参考にしましょう。

既卒の求人の探し方

スマホで検索をする

(出典) pixta.jp

既卒者が求人を探す際には、主に「既卒者向けの就活サイト」「ハローワーク」「求人サイト」をチェックするのが一般的な方法です。それぞれの方法について、具体的に見ていきましょう。

既卒者向けの就活サイトをチェックする

既卒者向けの就活サイトには、既卒の人を対象とした求人情報が掲載されています。フリーターや無職の人などに向けたサイトもあり、基本的に新卒者は対象としていないため、ハンデを感じずに就活できるのが特徴です。

会員登録が必要な場合も多く、メルマガなどで就活に関する情報を配信してくれるサイトもあります。希望の業界・職種などに絞った検索が可能だったり、好きなときに求人を探せたりする点がメリットです。

ただし、面接のスケジュール調整などは、自分でやらなければなりません。既卒者向けにはどのような求人があるのか知りたい人や、自分のペースで就活したい人におすすめです。

ハローワークを利用する

ハローワークで、既卒可の求人を探す方法もあります。ハローワークは全国にあり、無料でいつでも気軽に利用できるほか、「ハローワークインターネットサービス」を利用した検索も可能です。

ハローワークでは、大手の求人サイトなどには掲載されていない地元の求人や、知名度は低いながらも優良な企業の情報が出ていることもあります。

職業相談・面接対策なども行っており、卒業後3年以内の既卒者は、新卒者向けの支援サポートを受けることも可能です。

ただし、企業側は無料で求人を掲載できるため、離職率の高い求人も多いなどのデメリットもあります。掲載されている情報が少ないケースもあるので、求人内容の見極めが必要です。

出典:ハローワーク |厚生労働省

出典:ハローワークインターネットサービス - トップページ

一般的な求人サイトで検索する

一般的な求人サイトを活用するのもおすすめです。一般的な求人サイトには、転職者向けの求人情報のほか、未経験者OKの求人も多数見つかります。

全国の求人情報を検索できるため、地域に縛られることなく探せるだけでなく、情報収集の手段としても使えるのが特徴です。

既卒者専用ではないので、転職者がライバルになることも多いですが、自分の好きなタイミングで就活したい人にとっては便利な方法といえるでしょう。

求人サイト「スタンバイ」にも、既卒者におすすめの求人が掲載されています。職種や勤務条件などを指定した検索も可能で、スマホからもチェックできるためぜひ活用してみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人探しサイトなら

既卒の求人探しを成功させるコツ

履歴書とシャープペン

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既卒の求人探しを成功させるコツも、知っておきましょう。主なポイントを3つ挙げて解説します。

既卒可の求人を狙う

まずは、既卒可の求人を狙って応募することがポイントです。卒業後3年以内なら新卒枠への応募も可能ですが、新卒者を求める求人で既卒者が採用される確率は、どうしても低くなってしまいます。

転職者をターゲットにした求人では、スキル・経験を求められることが多く、社会人経験のない既卒者にとっては不利です。

しかし、既卒可の求人であれば、スキル・経験がなくても熱意で採用される可能性があります。既卒向けの求人なら、職務経験のある人と競い合うことはあまりないため、採用の確率も高まるでしょう。

とにかく行動する

気になる求人を見つけたら、まず応募してみましょう。とにかく行動してみることが大切です。

1度や2度面接に落ちるのは、珍しいことではありません。気持ちを切り替えて、チャレンジし続けることが重要です。

多くの求人にエントリーすれば、それだけ採用される確率も上がります。モチベーションが落ちそうなときは、就活セミナー・企業説明会などに参加するのもよい方法です。

思い切って行動に移すことで、思いがけないチャンスに巡り合える可能性もあります。就職のタイミングを逃さないよう、なるべく早く行動するのがおすすめです。

面接対策を徹底する

面接で聞かれる質問に対して、しっかり答えられるようにしておくのも大事です。既卒の場合、面接で「就職しなかったのはなぜか」「卒業後は何をして過ごしていたか」などの質問は、高確率で聞かれると思っておいた方がよいでしょう。

回答する際は、ネガティブな印象を持たれないよう、正直に答えつつも前向きな理由を伝えることが大切です。ブランク期間にフリーターとして仕事をしていれば、その経験をどう生かせるか伝えるとよいでしょう。

また、正社員になろうと考えた理由やアピールポイント、入社後の目標などを聞かれることもあるので、スムーズに答えられるよう準備しておくのがおすすめです。

既卒に対する印象は?

面接

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既卒は、就活に不利という印象を持たれがちですが、既卒ならではの強みもあります。面接官は既卒に対してどのような印象を持っているのか、ポジティブ・ネガティブそれぞれに分けて見ていきましょう。

ポジティブな印象

既卒には、採用が決まってすぐに働けるという強みがあります。新卒や中途採用では、内定が決まってから入社するまで時間が空くのが一般的です。

新卒者の場合、内定が決まった後で辞退されるケースも珍しくありません。そのため、人手不足で今すぐにでも入社してもらいたい企業にとって、採用後すぐに働ける既卒者は願ってもない人材なのです。

また、新卒で就職できなかったなど何かしらの挫折を経験しているため、ハングリー精神があるという印象を持つ面接官もいます。挫折を乗り越えた経験を入社後に生かしたいという、前向きなアピールができるとよいでしょう。

ネガティブな印象

人材採用に関して、新卒の一括採用もしくは転職による中途採用という考えが根強い企業は多く、既卒者に対してネガティブな印象を持つ面接官もいます。

新卒で就職しなかった理由にもよりますが、「やりたい仕事が見つからなかった」などと伝えてしまうと、採用してもすぐに辞めてしまうのではないかと思われかねません。

就活するまでの空白期間が長いほど、働く意欲が本当にあるのか不安になる面接官もいます。ネガティブな印象をポジティブに変えるためには、就活に至った経緯などを明確に伝え、就業意欲をしっかりアピールすることが大切です。

既卒の求人のチェックポイント

勉強をするビジネスパーソン

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ブラック企業に応募してしまわないよう、求人情報のチェックポイントも知っておきましょう。主なポイントは、「給与の内訳」「離職率の高さ」「教育制度」の3つです。

給与の内訳

給与に関する情報を見るときは、内訳をチェックすることが大切です。給与には基本給のほか、交通費・住宅手当などの各種手当も含まれているのが一般的です。

ボーナスが支給される会社の場合、基本給で計算するため、基本給が少ないとボーナスの額も低くなってしまいます。一見給与が高くても、成功報酬込みの金額だったというケースもあるので注意が必要です。

また、基本的に求人情報には、税金・社会保険料などが差し引かれる前の「額面」が記載されています。実際に手元に入る手取り額とは異なるので、気を付けましょう。

離職率の高さ

離職率の高さにも注意しましょう。離職率の高い職場は、労働環境に問題ありのブラック企業の可能性があるためです。

求人サイトなどに常に募集を出している企業は、応募者が集まらない、もしくは定着率が悪く常に人手不足の状態になっていることが考えられます。

また、社員数に比べて、求人数が不自然に多い求人にも注意が必要です。事業拡大のタイミングで大量に募集しているケースもありますが、常に社員数より3割以上の求人を出している場合は、ブラック企業の疑いがあります。

採用してもすぐに辞めてしまうことを見越して、常時大量の求人を出している可能性があるでしょう。

教育制度

入社時の研修・教育制度が整っているかも、確認しましょう。新卒一括採用の場合、内定者研修・新入社員研修を実施するのが一般的です。

しかし、中途採用などの場合は、基本的なスキルは身に付いていると想定され、入社時の研修がない企業もあります。

正社員経験のない既卒の場合は、研修制度がしっかり整っている企業を選ぶのがおすすめです。基本的なビジネスマナーのほか、パソコン操作などのOAスキルの研修を実施している企業なら、経験のない人でも安心して仕事ができます。

既卒が採用されやすい求人は?

接客をする男性社員

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既卒が採用されやすい職種の求人に、応募するのもよい方法です。一般的に、未経験可や人手不足となっている職種は、既卒でも採用されやすいといわれています。

営業

営業職は、顧客に自社の商品・サービスを購入してもらうために、さまざまな提案・交渉をするのが仕事です。扱う商品や、個人・法人など対象となる顧客も企業によってさまざまで、1人1人に達成すべき数字(ノルマ)が与えられています。

提案・交渉にはコミュニケーション能力が求められますが、扱う商品について入社後に研修を実施する企業も多いため、専門知識は必要とされません。

学歴・職歴より、与えられた数字を必ず達成するというやる気や、仕事への熱意が重視される傾向にあります。そのため、未経験可の求人も多く、既卒でもチャレンジしやすい職種です。

接客・販売

接客業や販売職は、店舗の店頭に立って、顧客の対応をしたり商品を販売したりする職種です。基本的なコミュニケーション能力ややる気があれば、特別な資格は必要とされません。

努力次第では、将来的にマネージャーや店長となり、店舗の管理・運営を任される可能性もあります。アルバイトの経験を生かしやすい職種なので、卒業後に飲食店やコンビニなどでアルバイトをしたことがある人にもおすすめです。

正社員登用を設けている企業も多いので、現在アルバイトをしている人は交渉してみるのもよいでしょう。ただし、週末に休みを取りたい人にとっては、休日が土日とは限らない点がデメリットです。

エンジニア

ITエンジニアも、既卒者にとって目指しやすい職種の1つです。近年、AIを駆使したサービス・アプリの開発が進んでいることもあり、IT業界全体で人手不足が問題となっています。

ITエンジニアになるためには専門知識が必要ですが、未経験者を採用する企業では、教育制度が整っていることも少なくありません。事前に、オンライン講座などで基本的な知識を身に付けておけば、面接でのアピールポイントとなるでしょう。

エンジニアにもさまざまな種類があるので、自分に向いている分野を目指すことも可能です。技術を磨いていけばキャリアアップもできるため、将来性のある職種といえます。

既卒の求人探しのポイントを知っておこう

ネクタイを締める

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既卒者の就職を成功させるには、押さえておきたいポイントを把握しておくことが大切です。既卒には、採用後すぐに働けるという強みがある一方で、卒業からのブランク期間に対してマイナスイメージを持つ面接官もいます。

ネガティブな印象をポジティブに変え、就職への熱意をしっかりとアピールしましょう。また、既卒でも採用されやすい職種に応募する方法もあります。失敗を恐れるのではなく、まず行動に移すことが大事です。