地元の求人の探し方は?転職に成功するポイントや注意点を解説

生活や職場環境の変化を求めて、地元に転職する人も多くいます。地元で求人を探すには、どうすればよいのでしょうか?求人の探し方や成功するポイント、注意点について解説します。地元に転職するメリット・デメリットも紹介するので、参考にしましょう。

地元の求人の探し方は?

スマホで検索する男性

(出典) pixta.jp

地元で求人を探す方法は、主に4つあります。具体的な内容を見ていきましょう。

求人サイトで探す

インターネットを使って検索できる、一般的な求人サイトを活用する方法です。求人サイトには、マイペースに求人情報を検索できるというメリットがあります。

全国の求人を探せるので、自分の地元に絞った検索も可能です。ただし、求人数が多く、自分の希望に合った仕事を見つけるのに時間がかかるというデメリットもあります。

また、掲載されている求人の良しあしは、自分で判断しなければなりません。とはいえ、勤務形態・雇用形態などの条件を入れて検索できるので、希望に合った求人を見つけやすいのがポイントです。

求人サイト「スタンバイ」でも、全国の求人を探せます。スマホからも検索できるので、チェックしてみましょう。

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ハローワークを活用する

地元のハローワークを活用するのも、一般的な求人探しの方法です。地元が遠く来所が難しい人は、「ハローワークインターネットサービス」を利用すれば、パソコン・スマホを使って全国の求人を検索できます。

ハローワークでは職業紹介のほか、職業相談・職業訓練・面接対策なども行っているのが特徴です。離職状況によっては、失業保険を受給しながら求人を探せる場合もあります。

ただし、掲載されている情報が少なかったり、最低限の内容しか記載されていなかったりする企業もあるため、求人の良しあしを判断しにくい点はデメリットです。企業の公式サイト・採用サイトなどと併せて、チェックする必要があるでしょう。

出典:ハローワーク |厚生労働省

出典:ハローワークインターネットサービス - トップページ

若者雇用促進総合サイトで検索する

若者雇用促進総合サイトは、厚生労働省が運営している企業検索サイトです。若者の雇用に積極的な企業の求人情報が、都道府県ごとにまとめられており、産業の種類・職種・求人区分などの条件を入れて検索できます。

各種制度の基準をクリアした企業に対し、認定制度が設けられているため、認定を受けた企業に絞った求人探しも可能です。

20~30代前半の若い世代向けにはなりますが、「ワークライフバランス重視」「子育てサポートがある」「離職率が低い」など、条件にこだわって探せるメリットがあります。

出典:若者雇用促進総合サイト|厚生労働省

転職フェアに参加する

地元で開催される転職フェアに、参加する方法もあります。転職フェアでは、企業の担当者と直接話せるため、公式サイト・採用サイトだけでは分からないことを確認できるのがメリットです。

無料の相談ブースが設置されていることも多く、転職に関する質問などを気軽に相談できます。会場には、多くの転職希望者や企業の関係者が集まっているので、転職活動へのモチベーションが下がりかけている人にもおすすめです。

企業によっては、転職フェアに参加した人に対し、一次面接を免除するケースもあります。

地元に転職するメリット

履歴書とペン

(出典) pixta.jp

しばらく地元を離れて働いた後、転職を機に戻る人は多くいます。地元に転職するメリットを2つ見ていきましょう。

スキルを生かして地元に貢献できる

スキル・経験を生かして働きながら地元に貢献できることを、魅力に感じている人も多くいます。特に高齢化が進んでいる地域では、若い世代の労働力は貴重です。

自分の仕事が、生まれ育った地域の活性化につながることで、充実感・満足感を得られる人もいるでしょう。

また、人と人とのつながりを大切にしながら働けるのも、慣れ親しんだ地元ならではの働き方です。都市部に比べるとマーケットのシェアは狭いものの、地域密着型の仕事ができる点も魅力の1つといえます。

ライフステージの変化に対応しやすい

結婚・出産などライフステージに変化があったときも、プライベートと仕事を両立させやすいというメリットもあります。実家が近くにある場合は、子どもを預かってもらえるなど、子育ての支援も受けやすいでしょう。

車での通勤が認められているケースもあり、通勤ラッシュの電車を使わずに、自宅から保育園や職場へ移動できるのも魅力です。

親の介護が必要になったときも、近くに住んでいれば仕事をしながらサポートできるなど、長い目で見て生活環境を整えられるというメリットもあります。

地元に転職するデメリット

資料をチェックする男性

(出典) pixta.jp

地元への転職にはメリットがある一方で、都市部で働く場合とは異なるリスクもあります。実際に転職してから後悔することのないよう、デメリットについても確認しておきましょう。

地域によっては求人数が限られる

地域によっては求人数が少なく、希望する職種をなかなか見つけられない可能性があります。大手企業の地方採用枠などはあるものの、都市部に比べて企業自体の数が少ないため、募集枠も限られてしまうからです。

これまで、専門的な知識を必要とする職種に就いていた人にとっては、スキル・資格を生かした仕事が見つかりにくいというデメリットもあります。

地元の企業に転職する際は、求人数だけでなく、これまでの経験を生かせるチャンスがあるかについても、しっかりリサーチしておくことが大切です。

収入が下がる可能性がある

一般的に、地方の給与水準は都市部に比べて低くなる傾向にあるため、収入が下がる可能性もあります。

とはいえ、生活にかかるコストも下がるケースが多いので、生活の質が下がることはあまりないと考えてよいでしょう。実家で同居できれば、家賃も含めた生活費の削減が図れます。

また、地方の企業では社員の平均年齢が高いことも珍しくありません。年功序列の習慣が根付いている場合、年齢によっては思ったようにキャリアアップできないケースもあります。

地元の求人を探す際のポイント

手帳に記入する

(出典) pixta.jp

地元の求人を探すには、「スケジュールをきちんと立てる」「求人情報をしっかりチェックする」「条件に優先順位を付けて焦らず探す」の3つのポイントを押さえておくことが大切です。詳しく見ていきましょう。

スケジュールをきちんと立てる

まずは、転職までのスケジュールをしっかり立てておくことが大切です。地元の企業に入社したいおおよその時期を決め、そこから逆算する形で、応募や面接などの予定を組んでいきます。

仕事をしながら転職活動をする場合、3~6カ月はかかると見ておいた方がよいでしょう。退職を伝える時期や、引き継ぎの期間なども頭に入れておくことが必要です。

また、地元が遠い場合は、転居を伴うことになります。引っ越し先の住居探しや、子どもがいるときは転校のタイミングなども考慮しなければなりません。

求人情報をしっかりチェックする

応募先が自分に合った企業なのか、事前にしっかり情報収集しておくことが肝心です・公式サイト・口コミサイトなど、インターネット上の情報に加えて、就職説明会に参加するのもよいでしょう。

求人サイトなどで調べる際は、仕事内容・待遇などのほか、求人情報が掲載されている回数や期間もチェックするのがおすすめです。常に募集が出ていたり、掲載期間が長かったりする場合、労働条件などが良くない可能性があります。

専門知識が必要な業務にもかかわらず、「未経験可」となっているなど、求人内容に矛盾点がないか確認することも大切です。また、住宅手当・通勤交通費・託児所の有無など、福利厚生の充実度も含めて検討しましょう。

条件に優先順位を付けて焦らず探す

希望する条件に、優先順位を付けておきましょう。地元での求人探しは、募集を出している企業自体が少ないため、全ての希望条件を満たした求人を見つけるのは都市部以上に困難です。

「これだけは譲れない」という条件をいくつか決めて優先順位を付け、ある程度妥協する必要もあります。ただし、地元で働きたいという熱意だけで、焦って転職先を決めるのは避けましょう。

転居を伴う場合は、転職で失敗したときのリスクも大きくなります。自分に合った仕事や働き方ができる企業なのか、さまざまな観点からじっくり検討することが大切です。

地元の求人を探す前にしておくこと

手帳に記入する女性

(出典) pixta.jp

地元への転職で、失敗しないためのポイントも確認しておきましょう。求人探しを始める前にしておくことを、2つ挙げて解説します。

キャリアプランを明確にしておく

キャリアプランを、しっかり立てておくことが必要です。現職より収入が下がったり、同等のポジションに就けなかったりする可能性がある中で、なぜ地元で働きたいのかを考えてみましょう。

1度地元に戻れば、思い描いていたものと違ったからといって、簡単に転職を繰り返すことはできません。一時的な感情ではなく、長期的な視点で考えることが大切です。

地域の企業も、本腰を入れて活躍してくれる人材を求めているため、キャリアプランが明確になっていれば面接の際のアピールポイントにもなります。お互いのミスマッチを防ぐためにも大事なことです。

家族の同意を得てから動く

必ず家族の同意を得た上で、転職活動を始めましょう。転居を伴う転職の場合、家族の生活も大きく変化するからです。配偶者が仕事をしている場合は、配偶者のキャリアプランにも影響が及びます。

子どもがいれば、教育環境についても考えなければなりません。転校などによる心理的負担を減らせるよう、進学・進級のタイミングで転職するなどの配慮も必要になります。

家族に納得してもらい、同意を得るためにも、地元へ転職したい理由を明確にしておくことが大切です。また、自分にとっては地元でも、家族にとってはなじみの薄い場所で生活することになります。

知らない土地で暮らすことへの不安を残さないよう、生活に関する情報などもできるだけ調べて、伝えられる状態にしておきましょう。

地元の求人探しは計画的に進めよう

前向きなビジネスパーソン

(出典) pixta.jp

地元への転職には、地域に貢献できたり、ライフステージの変化に対応しやすかったりなどのメリットがある一方で、スキル・資格を生かした求人が少ないなどのデメリットもあります。

長期的なキャリアプランを描いておく必要があるほか、あらかじめ家族の同意を得ておくことも大切です。求人サイトや行政が提供するサービスなどを活用しながら、自分に合った求人探しを計画的に進めましょう。