転職後に職場に馴染めないと、不安が大きくなります。なぜ職場に馴染めないのでしょうか？主な原因や、馴染めない人の特徴を紹介します。人間関係を改善するコツや、どうしても辞めたいときの対処法も確認しましょう。
転職して職場に馴染めないのはなぜ？
転職したものの、職場に馴染めていないのではないかという悩みを抱える人は多いものです。なぜ、馴染めていないと感じるのでしょうか？よくあるケースを紹介します。
転職してから日が浅い
転職してから職場に馴染むまでには、ある程度の時間がかかります。すぐに馴染めるものだと思わず、しばらくは様子を見てみましょう。新しい環境に慣れるまで3～4カ月程度はかかると考え、焦らずに人間関係を築く姿勢が大切です。
厚生労働省が公開している「令和2年転職者実態調査」の結果を見ても、転職後に人間関係に悩んでいる人はいます。現在の勤め先の満足度項目では、人間関係に不満を持っている人の総数は14.2%です。
また、機会があれば転職したいと考えている人は21.0%（総数）いるため、何らかの事情で悩んでいる人は少なくないといえるでしょう。
仕事に慣れていない
仕事に慣れていないと、自分の仕事だけで精いっぱいになってしまいます。職場で人間関係を構築するには、余裕も必要です。
最初のうちは失敗・トラブルも起きやすく、職場に馴染めていないように感じやすいでしょう。前職との違いもあり、戸惑う場面も多いはずです。
慣れない間は、少しでも早く仕事を覚えられるように努力を続けましょう。仕事内容を覚えて余裕ができれば、人間関係に目を向ける余裕が生まれます。
既存社員と世代や価値観が合わない
既存社員の世代・性別によっては、価値観が合わずに悩むケースもあるでしょう。例えば、20代ばかりの職場の中に1人だけ50代が入ったり、男性ばかりの職場に1人だけ女性が入ったりといった場合が該当します。
特に女性はライフステージの変化が大きく、会社・職種・雇用形態によっては、同世代の同性社員が少ないケースもあるでしょう。周囲の話題についていけないと、馴染めないと感じる原因になりそうです。
世代や価値観がまったく違う場合、無理に合わせる必要はないものの、仕事の話はできるように関係性を築いていきましょう。
転職して職場に馴染めない人の特徴
新しい職場に馴染めない場合、行動・言動に原因があるケースも考えられます。馴染めない人の特徴を確認しましょう。該当している場合は、改善できる可能性もあります。
自分から周りに話しかけない
相手から話しかけられるのを待っている人は、新しい環境に馴染むまでに時間がかかりやすいでしょう。特に会社で過ごす間は仕事が中心で、関係を深める時間はほとんどありません。
休憩時間や出勤前・退勤後などに話す機会がなければ、相手がどんな人なのかも分かりにくいでしょう。
多くの場合、職場内ではすでに人間関係ができています。新しく入ってきた転職者が早く打ち解けるには、自分から話しかける積極性も必要になると考えましょう。
こだわりが強すぎる
仕事中は、連携やコミュニケーションが必要です。こだわりが強く、自分のペースだけを気にしていると馴染めない原因になります。できるだけ周囲のことも考えながら、仕事を進めましょう。
特に、自分の快適さだけを重視した結果、周りが負担を感じている場合には、孤立する可能性もあります。新しい職場のルールや、雰囲気をつかむよう心掛けましょう。
前職のやり方を過度に押し通すと、周囲にとっては負担になる可能性も考えられます。たとえ効率がアップするとしても、周囲の許可を取った上でルールを破らないような運用が必要です。
その仕事に対する適性がない
与えられた仕事に対する適性がないと、ミスが誘発され処理速度の低下も考えられます。合わない仕事を続ける中で、ストレスもたまるでしょう。
本来高いパフォーマンスを発揮できる人でも、合わない仕事では結果を出せません。ほかの人が簡単にできることでも、時間がかかってしまいます。
慣れてしまえば問題ないとしても、それまでは仕事に追われてコミュニケーションが取りにくくなるでしょう。時間をかけても適性が見いだせない場合は、再度の転職も検討した方がよいかもしれません。
転職して職場に馴染めない場合の改善策
職場に馴染めないときは、改善のために自分から行動を起こしましょう。人間関係を良好に保つための改善策を紹介します。
欠かさずあいさつをする
職場に馴染むには、周囲の人たちとコミュニケーションを取らなければなりません。簡単にできるコミュニケーションは、あいさつです。
毎日、会った人には必ずあいさつをするよう心掛けましょう。あいさつをしないでいると、相手も話しかけてよいのか迷ってしまいます。
親近感を持ってもらうためには、名前を覚えて呼びかけることも大切です。名前が分からないときには名札や出勤表、座席表などで確認し、普段の連絡や報告の際にも意識的に名前を呼ぶようにしてみましょう。
不明点は早めに質問する
仕事で迷うことがあれば、早めに周囲の人に質問しましょう。分からないまま仕事を進めてしまうと、トラブルの原因になります。できるだけ早いうちに解決する意識が大切です。
質問することでコミュニケーションが取れるだけでなく、仕事の失敗も防げます。仕事を早く覚えることにもつながり、周囲からの評価も高くなるでしょう。
「仕事ができる」と思ってもらえれば、職場の人とも話しやすくなるはずです。説明のときにはメモを取り、一度聞いた話を忘れないようにするのも効果があります。
割り切って薄い関係性を築く
会社の同僚・上司とは、仕事上の関係と割り切って、あいさつや仕事で必要な連絡・報告だけにとどめても問題はありません。
プライベートや休憩時間での関わりがなくても、仕事は進められます。仕事を進める上で必要なコミュニケーションが取れていれば、周囲に迷惑をかけることもないでしょう。
職場で馴染めないと悩んだときは、無理に仲良くしようとするのではなく、薄い関係性を築くようにしてみるのも1つの方法です。割り切ることができれば、居心地も改善します。
職場に馴染めず辞めたいときの対処法
職場に馴染めずどうしても辞めたい場合は、入社してからの期間によって取るべき行動が異なります。転職活動への影響も考えた上で、行動しましょう。悩んだときに取れる対処法を紹介します。
異動や職種変更を打診する
職場に馴染めず、辞めたいと思ってしまったら、まずは異動や職種変更を検討しましょう。少しの変化でも、仕事がしやすくなるかもしれません。
転職後あまりにも早く辞めてしまうと、次の転職活動に影響を与える可能性もあります。辞める前に改善する努力をしていれば、結果としてうまくいかなかったとしても、事情を説明しやすくなるでしょう。
少数のスタッフとうまくコミュニケーションが取れない場合は、部署や業務内容が変わるだけでも解決につながる可能性があります。
まずは上司に相談し、人間関係や業務内容が合わず悩んでいると伝えてみましょう。異動や職種の変更、配置換えが可能であれば、環境も変わります。
再び転職を検討する
時間が経過しても職場に馴染めず、人間関係が険悪になっているような場合は、転職を検討しても問題ありません。特に、過度なストレスがたまるような状況であれば、環境を変える方がよいでしょう。
転職する場合、次の職場で人間関係に悩まないよう企業研究を重ね、社風のチェックを欠かさない心構えが必要です。口コミや職場見学など、転職前に雰囲気を確認する方法はあります。
まずは「スタンバイ」で求人情報を確認し、気になった企業の情報を調べてみましょう。従業員の年齢層や求める人材は、公開されている場合も多いため、面接を受ける前に判断できる可能性もあります。
転職先で馴染めないなら対策を考えよう
転職後、職場に馴染めず悩んでいる場合は、まず状況の改善に取り組みましょう。しばらく時間が経過すると、仕事に慣れるとともに職場に馴染める場合もあります。
どうしても人間関係がうまくいかない場合は、異動の打診や再度の転職を検討しましょう。転職すると決めた場合は、自分が求めている環境や人間関係を掘り下げた上で、多くの求人をチェックして馴染めそうな会社を見つけるのがおすすめです。
