職務経歴書に空白期間はどう書く?ポイントとケース別の例文を紹介

職務経歴書を作成するとき、空白期間についてはどのように書けばよいのでしょうか?空白期間がマイナスの印象につながらないよう、書き方のポイントを紹介します。実際に作成するときの参考になるよう、ケース別の例文も見ていきましょう。

職務経歴書に空白期間は書くべき?

職務経歴書

(出典) pixta.jp

職務経歴書に空白期間を書くべきかどうかは、空白期間の長さで異なります。具体的に、空白期間がどの程度から職務経歴書に記載するとよいのでしょうか?

空白期間が半年未満なら書かないこともある

空白期間が半年未満であれば、一般的に職務経歴書には記載しないことが多いようです。1カ月程度であれば、転職に向けた準備や、旅行・帰省などですぐに過ぎてしまうでしょう。質問されたときに、簡単に説明できれば問題ありません。

3カ月程度の場合も、その期間にしていたことを説明したり、仕事への意欲を示したりできるよう準備しておきます。空白期間が4カ月以上になると面接で質問されるケースが多いため、理由を説明できるよう準備が必要です。

空白期間が半年以上なら説明を

空白期間が半年以上にわたる長期なら、職務経歴書で具体的な理由を説明する必要があります。

例えば、スキルアップを目的に難関資格の取得にチャレンジした、家族の介護をしていたなど、空白期間に何をしていたか記載することがポイントです。数年間に及ぶ空白期間であったとしても、相当の理由があれば問題ありません。

加えて、仕事へのモチベーションが十分あることも説明できると効果的です。長い空白期間中の活動や休息を経て、仕事に意欲的になっていることを示せるとよいでしょう。

空白期間は不利になる?

考え事をする男性

(出典) pixta.jp

転職活動において、空白期間は必ずしも不利になるとは限りません。正社員として働いていない期間であっても、何かしら得ることがあればアピールにつながることもあるでしょう。

ここでは、転職活動で空白期間を不利なものにしないためのポイントを紹介します。

空白期間で得たことがあればOK

空白期間の過ごし方によっては、転職活動で不利になることもあります。しかし、空白期間を有効活用し何か得るものがあれば、不利になることはありません。

例えば、スキルアップに向けて資格取得に取り組んでいた場合や、留学して学んでいた場合には、空白期間に学んだことを伝えるとプラスの評価を得られる可能性があります。

自己都合で空白期間が長引いているといったケースでも、その期間中に学んだことをアピールできれば、学習意欲や学習の成果が評価につながるかもしれません。

得たことを志望動機につなげることも重要

資格や経験など、空白期間中に得たことが志望動機とつながっていると、企業の採用担当者に計画性・動機などを具体的に示すことができ、好印象を与えられます。

例えば、英語力向上を目的に海外留学をしていたなら、英語でのコミュニケーション能力を必要とするグローバル企業への就職に、プラスに働くでしょう。

ITのスキル・資格を習得していれば、IT関連企業への就職を目指し具体的に努力してきたことを示せます。

希望する業界・企業への就職に向けて、自主的に行動を起こしている点を伝えられれば、空白期間がアピールポイントになる可能性は十分にあるといえます。

空白期間の書き方のポイント

書類に記入する女性

(出典) pixta.jp

職務経歴書に空白期間について書くときには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?採用担当者に空白期間のことを正しく伝えられるよう、ポイントをチェックしましょう。

理由は簡潔に書く

空白期間ができた理由は、簡潔に書くことがポイントです。職務経歴書は、そもそも見やすく簡潔に書くものです。他の項目に合わせて、「家族の介護のため」「語学留学のため」「資格取得のため」などと記載しましょう。

詳細を書きすぎると、他の項目と比べて目立ちすぎてしまうことも考えられます。空白期間の理由について、質問されたときの回答を考えておけば問題ありません。

一方、空白期間の理由が記載されていない場合、「何か言えない事情があるのだろうか?」と企業の懸念事項になる可能性があります。

正確な情報を書く

「マイナス評価になりそうな経歴を隠したい」と考えている場合でも、空白期間については正確な情報を書かなければいけません。

前職の在籍期間を長く書いたり、取り組んでいなかったにもかかわらず資格取得に挑戦したと書いたりなど、うそを書くのは避けましょう。

空白期間の長さや理由に虚偽があったことが企業にばれると、内定取り消しや懲戒解雇につながる可能性があります。場合によっては、経歴詐称で民事訴訟に発展するかもしれません。

【ケース別】空白期間の書き方

資料に書き込む

(出典) pixta.jp

職務経歴書を書くときに、空白期間に得たことを志望動機や自己PRにつなげることもあります。書き方によっては、空白期間をアピールポイントにするのも可能です。空白期間について書くときの参考になるよう、ケース別の例文を紹介します。

つなぎのアルバイトをしていた場合の例文

正社員から正社員への転職を目指すとき、つなぎのアルバイトをするケースもあります。経歴の項目には「〇〇株式会社 〇〇事業所(アルバイトとして)〇〇に従事」と、簡潔に記載すれば問題ありません。

このアルバイトの経験を志望動機に結び付けて書くときには、アルバイトで得たことと応募先企業の業務を関連付けるのがポイントです。例文を見てみましょう。

【例文】

前職を退職した後、1年間アルバイトで接客業務に携わりました。アルバイトにおいて意識したのは、お客さまの多様なニーズを的確に把握し対応することです。

この経験を、お客さま第一主義の姿勢でサービスを提供している貴社の業務にも、生かしたいと考えています。

病気療養していた場合の例文

病気療養のために空白期間ができたとき、経歴には「病気療養に専念(現在は良好で業務に支障はありません)」と書きます。

企業にとって、病気による業務への影響は気になる点です。現在の回復具合や、通院が必要であればその頻度なども記載するとよいでしょう。

志望動機につなげる場合の例文は、以下の通りです。

【例文】

前職退職後の療養期間中、新たな資格取得に向けて勉強に専念しました。体調が良いタイミングを見つけて勉強に取り組むことで、どのようなときでも前向きな姿勢で目標達成を目指す強い意志を養うことができました。

以前のような健康な状態を取り戻した今、療養期間中に培った強い意志と前職での経験を生かし、貴社の業務に取り組みたいと考えています。

介護をしていた場合の例文

介護による空白期間を経歴に記載するときには、「親の介護に専念」というように書きます。志望動機に用いる場合には、介護の状況や、その合間に転職に向けて取り組んだこと、再び働けるようになった理由などを、以下のように記載しましょう。

【例文】

前職を退職後、家族の介護に専念することになりました。食事・排せつの介助が必要な状態のため付きっきりでしたが、なんとか時間を見つけてチャレンジしたのがプログラミングの学習です。

かねてより挑戦したいと考えていたスキルで、アプリを作成できるようになったこと、このたび家族の施設入所が決まり介護の負担が軽くなったことから、習得したスキルを生かせる貴社への入社を志望いたしました。

ニートだった場合の例文

前職を退職してからニートの期間がある場合、経歴には「一身上の都合で退職」と書きます。

空白期間中に何にも取り組んでいない人材に対して、企業が抱くのは「仕事に対する十分な意欲を持っているだろうか」「すぐに辞めてしまわないだろうか」という不安です。

職務経歴書で空白期間を志望動機に結び付けるときには、企業の不安を解消できるよう、以下の例文のように前向きに頑張る姿勢を示します。

【例文】

一身上の都合で前職を退職し、一時期は進路に迷いを抱えていました。なかなか次の一歩を踏み出す勇気を持てずにいましたが、空白期間中に自分のキャリアを見つめ直すことで、前職で経験のある営業職へ再挑戦をする意思が固まり、貴社へ応募いたしました。

空白期間はプラスに捉えてアピールを

面接

(出典) pixta.jp

空白期間があるからといって、転職で必ずしも不利になるとは限りません。留学や資格取得など、空白期間中に得たことをアピールすれば高評価につながることもあるため、職務経歴書には正直に記載するのが大切です。

空白期間をプラスに捉え、志望動機・自己PRに役立てるには、紹介した例文を参考にしましょう。

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