「抱負」と「目標」の違いは?自分で抱負を立てるメリットも解説

節目の時期や何らかの目標があるとき、抱負を立てるよう勧められるケースがあります。抱負とは、具体的にどのような内容を指すのでしょうか?目標との違いや、立てるメリットを解説します。抱負を立てる手順や、達成のコツも確認しましょう。

「抱負」の意味とは?

デスクワークをする男性

(出典) pixta.jp

抱負は、「今年1年の抱負」「抱負を述べる」など、主に何らかの決意を表明するときに使われます。どのような意味を持つのか、基本的な概念を確認しましょう。

心に抱く決意や計画を指す

抱負は、「抱く(いだく)」と「負う(おう)」が組み合わさった熟語です。自分の心の中で決意を抱き、その決意を自らが背負って達成しようとする様子を指します。

具体的には、心の中にある決意や計画が「抱負」です。例えば、「今年中に○○の資格を取得するために勉強を開始する」「今年はスキルアップのため、営業手法を学ぶセミナーに積極的に参加する」といった決意・計画が挙げられます。

資格取得の目的や、スキルアップ後に何をしたいのかなどを、さらに細かく設定するケースも多いでしょう。

「目標」との違いは?

目標と抱負は、似た意味を持っています。さまざまな解釈はあるものの、目標だけでなく決意表明・計画が含まれるものを「抱負」とするケースが多いようです。

具体的には、目標は「ゴールとなる目印」を指します。つまり「資格取得」「売上達成」などです。抱負を立てるときには、「なぜその目標なのか」「目標達成のためにどのような決意をしたのか」を、付け加えなければなりません。

具体的に伝えるためには、どうやってその目標を達成するつもりなのかという点も、追加する必要があります。

「今年の抱負を教えてください」と言われたら、目印となるゴールだけでなく、自分の頭の中にある決意や考え、あるいは計画を述べるように心掛けましょう。

「今年の抱負を四字熟語で言うと?」「あなたの抱負として当てはまるものを選んでください」のように、抱負と目標がほぼ同じ意味になるケースもあり、さまざまな回答の仕方が考えられます。

抱負を立てるメリットは?

手帳を見ている女性

(出典) pixta.jp

抱負を立てる行為は、自分自身の成長にもつながります。抱負を立て、達成を目指すことで生まれるメリットを確認しましょう。

理想・目標を明確にできる

抱負を立てるには、まず自分の理想・目標を考えなければなりません。その過程で、自分が何をしたいのか、どのような理想を持っているのかという点が明確になるでしょう。

決意を固めるためには、具体的なプラン・計画も練る必要があります。目指す方向が明確になり、迷うことも減るでしょう。

1年の始まりや、新しいことを始めるときには、抱負を立てて自分の考えを整理する時間を設けるのがおすすめです。

周りからの協力・信頼を得られる

抱負は立てるだけでなく、周囲に決意を表明する目的でも使われます。周囲に明言しておくと、抱負を達成するために協力を得られる可能性もあるでしょう。

また、周りに伝える行為は、抱負を達成する原動力にもなります。よい意味でのプレッシャーになり、有言実行を心掛けるきっかけにもつながるはずです。

抱負を達成する姿を見せることで、周囲からの信頼も得られます。周囲に伝える場合は、現実的に達成が可能であるか、具体的なプランまで練っておくようにしましょう。

達成感を得ることで自信を持てる

抱負を立て、目標に向かって努力すると、実際に目標を達成できる可能性が高まります。目標達成後は達成感を得られ、自信にもつながるでしょう。

何も考えず、漠然とやるべきことを進めるよりは、「抱負」として明確な目標・プランを立てておく方が達成感が強まります。

達成が困難な目標を立てた場合でも、成功したときの喜びは大きいでしょう。成功を積み重ね、達成感を得ていくことでチャレンジ精神も高まっていきます。

無理のない抱負の立て方・手順

考え事をする女性

(出典) pixta.jp

単に心の中の決意や希望を述べると、実現不可能な目標になってしまうケースがあります。無理のない抱負を立てるには、どうすればよいのでしょうか?基本的な考え方と、抱負を立てる手順を紹介します。

まずは自分を振り返る

抱負を立てるときは、自分の望み・理想を導き出すために「悩み」「課題」を考えてみましょう。現時点で達成できていない課題や、困っている悩みがあれば、解決を目指して決意を表明できます。

達成できていない目標や現状の課題が分かると、今後に向けたプランも立てやすいでしょう。はっきりとした課題が見つからない場合は、今までの経験や自分の気持ちを整理するために自己分析をするのがおすすめです。

頭の中だけでは、考えが整理できない可能性もあります。思いついたことを書き出して、自分が何を求めているのか明確にしましょう。

課題解決に必要なことを考える

悩み・課題を解決するには、何らかの努力や行動が必要です。何をすれば課題の解決に向けて進むのか、考えてみましょう。

今の自分に適した目標を設定するには、実現可能なゴールや、理想となる姿を見つけなければなりません。最終的にどうなりたいのか想像した上で、実現が難しそうな場合は、「途中経過」を当面の目標としてもよいでしょう。

例えば、「昇進して部長を目指す」という目標は、達成までに時間がかかる可能性もあります。昇格試験に必要なスキルを身に付けなければならないと判断した場合は、「○○のスキルを身に付けるため○○を勉強する」という抱負を立ててみましょう。

目標達成に必要な計画を立てる

抱負を達成する上では、計画を立てることが大切です。単に「○○をやりたい」だけでは、達成が難しい願望を口にしているだけになってしまいます。

目標や決意と併せて、どのように達成するのか計画を立てておきましょう。具体的なプランを決めておけば、迷わず行動に移せます。

計画を立てる際は、無理がないか確認するのがポイントです。今の自分にできる範囲の内容になっているか、確認しましょう。

立てた抱負を達成するコツ

ビジネスウーマン

(出典) pixta.jp

抱負を立てるだけでは、十分なメリットを得られない可能性があります。自己肯定感を高めるには、目標を達成しなければなりません。どうすれば達成しやすくなるのか、コツを紹介します。

都度リマインドする

抱負を忘れずに実践するために、リマインドができるよう準備をしましょう。思い出すことで、目標達成までの道のりを意識できます。

例えば、紙に書いて目立つところに貼っておけば毎日目に入るため、忘れることはありません。毎日コツコツ進めていくタイプの抱負であれば、カレンダーやスケジュール帳を活用し、クリアできたときに印を付けるなどしてもよいでしょう。

アプリのリマインド機能や、タスク管理ツールを使うのもおすすめです。できるだけ頻繁に、抱負を確認できるようにしておけば、モチベーションを保てます。

定期的な振り返りとご褒美を用意

抱負の多くは、1日で達成できるものではありません。ある程度の時間をかけ、目標に向かって進んでいくのが通常でしょう。

途中でやる気を失ってしまわないよう、定期的な振り返りも必要です。時間がかかるタイプの抱負は、順調に進んでいるかどうか把握する目的でも、振り返りが重要といえます。

「順調に進んでいる」と判断できれば、ご褒美を設けるのもよいでしょう。何かを買うというご褒美だけでなく、自分を褒めたり遊びに行ったりするなど、頑張った自分をいたわる時間を作ることも大切です。

ご褒美を設けるとやる気が復活し、最終的な目標達成まで頑張る気力が湧いてくるでしょう。

筋道立てた抱負で一回り大きな自分になろう

前向きな会社員たち

(出典) pixta.jp

「抱負」とは、自分の心の中にある決意・考え・計画です。抱負を聞かれたときには、決意や計画を答えましょう。

何かの目標を持っているときは、抱負を立ててモチベーションを高めると効果的です。周囲に抱負を伝えておけば、協力を得られる可能性があるだけでなく、自分のやる気にもつながるはずです。

新年や何かを始めるときには、成長するためにも計画を立て、自分で決めた目標達成を目指しましょう。

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