QOL向上のための取り組みとは?企業が行う主な取り組みをチェック

近年は「QOL」の観点から、仕事の仕方や転職先などを考える人が増えており、従業員のQOLの向上を目指す企業も多く見られるようになりました。QOLが注目される背景や、具体的な企業の取り組みに加えて、QOLを高めるメリットを知っておきましょう。

QOLとは何か?

女性会社員

(出典) pixta.jp

「QOL」とは「Quality Of Life(クオリティー・オブ・ライフ)」の略語で、人生や生活の質などを意味する言葉です。まずはQOLの定義や、各方面で注目されている背景を理解しておきましょう。

人生・生活の質を示す言葉

人生全般の「豊かさ」や、生活の「質」などを表す概念がQOLです。経済面や物質的な豊かさ以上に、精神的な充実度を重視する考え方として、日本でも広く知られるようになりました。

日常生活における満足感を測る指標でもあり、多くの人が日々を充実させ、幸せな人生を送るためにQOLを重視しています。充実した生活の基準は人それぞれですが、WHOはQOLの評価基準として、国際的な比較が可能なQOL基本調査票を開発しています。

これは、身体的領域や心理的領域・生活環境など6つの領域からQOLを測るもので、各領域において具体的な質問を設け、その回答を点数化して評価する方法です。

QOLが注目される理由

QOLはビジネス領域でも近年、特に注目されている考え方であり、従業員のQOLを高める取り組みを始める企業が徐々に増えている状況です。その背景には、政府も推進している働き方改革の影響があります。

従業員のプライベートを充実させ、ワークライフバランスを整えることで、仕事のパフォーマンスの向上を図る企業は少なくありません。

詳しくは後述しますが、仕事とプライベートのバランスを通じて従業員のQOLを向上させ、業績アップや人材の確保につなげる企業が多く見られます。

企業が行うQOL向上の取り組みとは

人事面談

(出典) pixta.jp

企業が実施しているQOL向上の取り組みには、どのようなものがあるのでしょうか?代表的な例を見ていきましょう。

柔軟な働き方の提案

QOL向上の一環として、テレワークやリモートワークを実施したり、フレックスタイム制を導入したりする企業は多くあります。

コロナ禍をきっかけに従業員の働き方を見直した企業もあり、1人1人の都合やライフスタイルに合わせて、柔軟な働き方を可能にしている企業も少なくありません。

従来、日本の企業は、従業員側が企業の就業時間に合わせるのが当たり前でした。しかし近年は、就業時間や働き方に関する価値観が、徐々に変わりつつあるといえるでしょう。

休暇制度取得の促進

従業員に心身をリフレッシュしてもらうために、法定休暇だけではなく、特別休暇を充実させたり、長期休暇制度を新たに導入したりする企業もあります。

特に日本のビジネスパーソンは、有給休暇を十分に消化しない人も多いため、積極的な消化を推奨したり、上司が率先して休暇制度を活用したりする企業も増えてきました。

休暇によりプライベートを充実させることは、仕事のパフォーマンスの向上にもつながるため、有効なQOLの向上策といえるでしょう。

定期的な心身の健康チェック

定期検診をはじめとした従業員の健康チェックを徹底したり、心身の不調はもちろん、仕事上の悩みなどを気軽に相談できる窓口を設置したりする企業も増えています。

また、研修やセミナーなどを実施し、従業員のヘルスリテラシーを向上させるよう取り組むところも少なくありません。

1人1人の健康を増進し、快適に働ける環境づくりに注力すれば、QOLの向上につながるでしょう。社内の掲示板や広報物などを通じて、健康に関する情報を発信するのも効果的です。

QOLを向上させるメリット

青空の下さわやかな男性

(出典) pixta.jp

QOLの向上は従業員側はもちろん、企業側にも多くのメリットがあります。双方にとってプラスの要素が多いので、ここで整理しておきましょう。

【従業員のメリット】人生が豊かになる

従業員はQOLの向上を通じて、仕事にやりがいを感じられるようになり、昇進や昇給などを実現しやすくなるメリットがあります。

プライベートの充実は日々の仕事への活力になり、モチベーション高く仕事をこなせるようになれば、さらにプライベートも楽しめるといったように、好循環を生み出すでしょう。

また、QOLの向上は心身の安定にもつながるため、健康が増進され、病気になりにくくなるのもメリットです。健康的に充実した毎日を送れるようになれば、人生の質も向上するでしょう。

【企業側のメリット】最終的には業績に影響

企業が従業員のQOLを向上させると、英気を養って働いてもらえるようになり、業績アップにつながる可能性があります。仕事に前向きに取り組む人が増えるため、従業員の定着率のアップにもつながるでしょう。

近年は、慢性的な人手不足に悩む企業も多いので、まずは既存の人材の定着率を上げることが重要です。

さまざまな観点から従業員のQOLの向上をサポートすれば、積極的に昇進を目指したり、組織に貢献するために資格の取得を目指したりする人も増えるでしょう。結果的に、企業にとっても大きなメリットになります。

企業の取り組み次第で働きやすさも変わる

女性社員

(出典) pixta.jp

QOLは、人生の「豊かさ」や生活の「質」などを表す概念で、ビジネスの分野でもとりわけ注目されています。テレワークを導入したり、休暇制度を充実させたりなど、従業員のQOLの向上に注力する企業が増えています。

転職を考えている人は、応募先の企業が従業員のQOL向上に関して、どのような施策を打ち出しているかにも注目するとよいでしょう。さまざまな求人案件を比較し、自分に合った企業を慎重に選択することが大事です。

求人数の多さを誇る「スタンバイ」ならば、多くの条件を通じて自分に合った求人を見つけられます。この機会に利用してみましょう。

スタンバイ|国内最大級の仕事・求人情報一括検索サイトなら