在宅勤務がずるいと思われる理由は?メリット・デメリットを紹介

近年は、社員の在宅勤務を進める企業が増えている一方で、オフィス勤務を続ける企業も多く、在宅勤務の社員に対してずるいと感じている人は少なくありません。在宅勤務がずるいと思われてしまう理由を、メリットやデメリットとともに解説します。

在宅勤務がずるいと思われる理由

在宅ワーク

(出典) pixta.jp

在宅勤務は自分の裁量で働ける部分が大きく、さまざまな点において、オフィス勤務の社員からずるいと思われる場合があります。在宅勤務がずるいと思われてしまう理由としては、主に以下の点が挙げられます。

通勤時間がなくて楽そう

在宅勤務の場合、基本的にオフィスに出社する必要がなく、通勤時間を自分の時間に充てられるため、在宅勤務をうらやましく思う人は多くいます。

とりわけ、毎日のように朝の満員電車に乗らなければならない人にとっては、1日中自宅で働ける人に対して、ずるいと感じる可能性もあるでしょう。

オフィスに出勤しなければならない人から見れば、通勤時間がなく、自分のペースで仕事ができる人は、楽をしているように感じられます。通勤にかかる時間的なコストだけでなく、精神的な疲労を感じずに済むのも、うらやましいと感じるポイントです。

サボってもバレなそう

在宅勤務は、周囲の目がない環境下で仕事をするため、オフィス勤務の人から見ると「サボってもバレないのではないか」と思われがちです。

オフィス勤務の場合、休憩時間でも上司・同僚から声をかけられるケースがあり、精神的に休まらないと感じる人もいます。一方で在宅勤務は、自分で仕事に集中する時間や、息抜きをする時間を決められるという場合も多くあるでしょう。

勤務中、常に周りを気にする必要がある立場の人からすると、在宅勤務はずるいと思われても無理はなさそうです。

楽な仕事だと思われている

在宅勤務自体を、楽な仕事だと考えている人もいます。これまで在宅勤務の経験がない人は、相手が自宅でどのように仕事をしているのか想像しづらく、オフィスで仕事をするよりも楽というイメージを、漠然と抱いているケースは珍しくありません。

自分よりも仕事量や労働時間が短いのではないかといった誤解から、在宅勤務をずるいと思う人もいるでしょう。

実際には、在宅勤務もオフィス勤務と仕事量・労働時間は変わらないケースがほとんどです。しかし、周りからは働いている姿が見えないため、少なからず偏見を持ってしまう人はいるものです。

在宅勤務における実際のメリット

ダイニングで在宅ワークをする

(出典) pixta.jp

在宅勤務にはさまざまなメリットがあるため、積極的に導入している企業は少なくありません。また、在宅勤務ができる企業への転職を考えている人もいるでしょう。在宅勤務の代表的なメリットを紹介します。

自由に使える時間が増える

通勤時間や身支度に要する時間を節約できるのは、在宅勤務の大きなメリットの1つです。オフィス勤務と始業時間は変わらない企業がほとんどですが、通勤の時間が必要ないため、30分から1時間程度の時間を自由に使える人は多くいるでしょう。

電車・バスなどによる移動で、肉体的・精神的に疲れることもないため、始業時間から集中して仕事に取り組めるのもメリットです。

自宅での自己管理ができていれば、遅刻の心配もありません。オフィス勤務に比べて自由に使える時間が多いのは、在宅勤務がずるいと思われている理由の1つでもあります。

仕事とプライベートを両立しやすい

仕事とプライベートを両立させやすいのも、在宅勤務の大きなメリットです。育児・介護が必要な家族がいる場合、必要な世話をしながら仕事を続けることが可能です。

特に子どもが小さかったり、日常的な介護が必要な親がいたりなど、自宅を長時間空けにくい人にとっては、在宅勤務は大きなメリットといえるでしょう。

プライベートに合わせて勤務時間を調整しやすいので、ワークライフバランスを向上できます。

人間関係に悩むことが少ない

在宅勤務は、基本的に1人で仕事をするため、職場での人間関係に煩わされることも少ないでしょう。仕事以外の面で悩む必要がない点は、人間関係の問題が苦手な人にとっては、うれしいポイントといえます。

たとえ社内に苦手な人がいても、直接顔を合わせずに済むので、余計な物事に心を動かされることなく、仕事に集中できます。

また、仕事終わりの飲み会をはじめ、面倒な付き合いも発生しづらいため、プライベートの時間を充実させられるのもメリットです。

在宅勤務にはデメリットもある

在宅ワークをしながら考え事をする

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在宅勤務には多くのメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。在宅勤務を目指して転職を考えている人は、メリットとデメリットをよく理解した上で、自分に合った働き方を選択することが大切です。

コミュニケーションが難しい

オフィスでの勤務のように、周りの人に気軽に話しかけたり相談したりするのが難しい点は、在宅勤務のデメリットです。

上司・同僚と顔を合わせずに業務を進める必要があるため、コミュニケーション不足に陥りがちで、いわゆる「報・連・相」がおろそかになるケースもあります。

また、文字だけでコミュニケーションを図る場面が多くなり、相手に怒っていると思われるなど、誤解を与えてしまう可能性もあるでしょう。業務に支障が出ないように、意思疎通は慎重に行わなければいけません。

正当に評価されているか不安になる

在宅勤務の場合、上司から働きぶりを直接見てもらえないため、きちんと評価されているか不安になってしまう人は少なくありません。

頑張って仕事をしても、正しく評価されるか分からなければ、仕事へのモチベーションも下がってしまうでしょう。

オフィス勤務とは異なり、在宅勤務は仕事の成果で評価される傾向があります。仕事を進める過程を評価してもらいたい人にとっては、正当な評価を得られないと感じる可能性が生じるでしょう。

在宅勤務をずるいと思われないためのコツ

webミーティング

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在宅勤務の立場をずるいと思われないためには、以下のポイントを意識する必要があります。周囲と密にコミュニケーションを取りながら、仕事の成果をきちんと示すようにしましょう。

密なコミュニケーションを心掛ける

コミュニケーション不足に陥りがちな在宅勤務では、積極的に周囲と意思疎通を図ることで、周りと仕事内容を確認し合えるようになります。

現状や今後の予定を上司に適宜報告するとともに、伝えるべき情報はすぐに必要な相手へ伝えるようにしましょう。「報・連・相」を徹底することが大切です。

また、ビジネスチャットをはじめ、テキストベースでの意思疎通が中心となるため、細かな表現にも気を配りましょう。必要に応じてビデオ通話などを活用し、顔を合わせてコミュニケーションを取る意識も大事です。

仕事の成果を見える化することも大切

自宅で淡々と業務を進めることも重要ですが、ある程度は仕事の成果を「見える化」し、うまくアピールする必要もあります。上司に対し、具体的にどのような目標を立て、何をどの程度達成できたのか、分かりやすく説明することも大切です。

成果を証明するには、できる限り数値化してアピールするのもよいでしょう。自分なりに仕事のプロセスを細分化し、何をどの程度の時間で完了できるようになったのか、数字を交えて説明すると効果的です。

在宅勤務には密な報・連・相が重要

資料を見ながらのテレワーク会議

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在宅勤務は、オフィス勤務に比べて自由に使える時間が増えるのに加え、仕事とプライベートを両立させやすいのがメリットです。人間関係の悩みを抱えることも少ないため、人によっては仕事に集中できる、非常に良い環境といえるでしょう。

ただし、仕事をサボっているのではないか、オフィス勤務よりも仕事量が少ないのではないかなど、不当に楽なイメージを持たれるケースもあります。

偏見・誤解を抱かれないようにするためには、周囲と積極的にコミュニケーションを取りながら、仕事の成果をきちんとアピールすることが大切です。日常的に「報・連・相」を徹底し、密に情報を共有できるようにしておきましょう。