返信用封筒の正しい書き方とは?基本マナーと注意点をチェック!

就活など、企業とのやり取りでは『返信用封筒』を求められることがあります。返信用封筒を同封する目的や選び方、書き方を解説します。また、同封されている返信用封筒の使い方も知っておきましょう。 

返信用封筒とは

封筒とペン

(出典) photo-ac.com

返信をするときに使う封筒になります。封筒の中に同封され、書類などを入れて投函するだけで使えます。何のために同封するのか、目的や意味を解説します。

相手の手間を省く「返信用」の封筒

郵送相手からの返信のために宛名を記載し切手を貼った封筒です。返信用封筒を同封しておくと、返信の際に必要な宛名書きや切手購入の手間を省け、相手の金銭的負担や手間を最小限にできる、心配りの一つです。

また、相手側から『返信用封筒の同封』を求められたときに封筒の中に入れます。

返信を望む意味も含まれている

あらかじめ切手などが貼られていることから、相手に側に『郵便代を負担してでも返信が欲しい』という意志を伝える手段にもなるでしょう。

企業から届いた郵便物に返信用封筒が同封されている場合、何らかの返信が必要なものと判断できます。中身をしっかり読み、何を送り返すのか確認しましょう。

例えば、契約書類の返送や手紙の内容に対する返信など、複数の理由が考えられます。相手から求められて返信用封筒を同封する場合は、何らかの返信が返ってくるものと思っておきましょう。

記入間違いを防ぐため

封筒には送り先の情報が記載されています。まったく知らない住所や名前を書くと記入ミスによる誤送の恐れがあるものです。本人が記載した宛名であれば、リスクは低くなります。複数の相手に返信する場合、用意した封筒と書類の入れ間違いも起こりやすいトラブルです。

しかし、返信用封筒が入っていれば事務処理から返送までを一連の流れで行うこともできるため、手違いを減らせます。

返信用封筒の選び方

封筒を差し出す人

(出典) photo-ac.com

封筒は、目的によってサイズや色が異なります。就活のときにどんな封筒を選ぶのがよいか、知っておきましょう。適切な封筒を選べば、相手の手間や負担を減らせます。

就活で用いるなら白封筒が一般的

企業に送る封筒は、『白封筒』が一般的です。重要な書類を送るとき、履歴書や契約書類のやり取りにも使われます。返信用封筒も同様です。

白封筒には、糊付けの手間を省く『口糊付き封筒』も多数販売されています。テープが付いており、手間なく封筒の糊付けができ、便利です。相手の手間を減らしたいときは、検討してみましょう。

テープの付いていない封筒しか持っていないときは、自分でフタの部分に両面テープを貼って口糊付き封筒を自作できます。

サイズは書類に合わせる

必要な書類を返送するためのもので、小さすぎるなど書類のサイズと合わないときは、相手に余計な手間がかかることもあります。

A4サイズの書類なら、A4サイズが入る封筒を準備しましょう。折り曲げずに入れるものの場合は、大きいサイズの封筒を用意します。A4サイズ向けの封筒なら角形2号、B5サイズ向けなら角形3号または角形です。

折り曲げても構わない書類であれば、一般的な定形サイズの長形封筒で問題ありません。長形2号、長形3号は三つ折りにしたA4の書類が入るサイズです。

大きいサイズの封筒を選んだ場合、定形外料金分の切手が必要になることも考えておきましょう。

返信用封筒の書き方

封筒と万年筆

(出典) photo-ac.com

封筒に記入する、宛名や差出人名をどうするのか等、基本的なルールを見ていきましょう。敬称の書き方にも注意が必要です。

表に宛名を書く

表には、返信を郵送して欲しい郵便番号・住所・氏名を記載します。表面に記載された住所に郵便物が届きます。

仕事で宛名を書く場合、縦書きが一般的です。企業とのやり取りの場合は住所や氏名を縦書きにしておきましょう。

宛名は、手書きで記入する方が丁寧さが伝わります。印刷や宛名シールでも問題はありませんが、時間があるときは手書きを心掛けましょう。

氏名の最後は「行」もしくは「宛」

氏名の下には、敬称ではなく『行』または『宛』と記載します。自分に戻ってくる返信のため、『様』などの敬称は基本的に付けません。相手側が適切な敬称に書き換えて返送します。

状況によっては書き換えの手間を省くため『様』を使ったり、空白にするケースもありますが、マナーを気にしなくても良い場面に限られると考えておきましょう。元々のルールは『行』または『宛』を記入し、相手が必要な敬称に書き換えるというものです。企業とのやり取りでは、正式なマナーを使うのが無難でしょう。

相手が書き換えることを想定し、『行』または『宛』は名前の真下ではなく斜め下にずらすなど配慮も必要です。

裏面は白紙でOK

封筒には、表に送り先の宛名、裏に送付元の宛名が記載します。手間を省くという面では相手の住所・氏名を書くように思えますが、裏面は白紙のままにしておきましょう。

相手側がどのような宛名を使うかは、返信用封筒を作成する側には分かりません。必要があれば、相手側が記載します。

封入方法と切手について

切手を封筒に貼る女性

(出典) photo-ac.com

用意する際、折り方や切手についても気を配っておきましょう。速達で返信をしてもらえるのかも、気になるポイントです。

宛名を外側にして折る

入れる封筒のサイズに合わせて折りましょう。長形3号の封筒に同サイズの封筒を入れる場合、三つ折りです。

使っている封筒や返信用封筒のサイズによって、折って入れるかは変わります。例えば、大型の封筒に定型サイズの返信用封筒を入れるときは、折る必要はありません。

A4用紙が入る角形2号サイズの封筒を返信用封筒にする場合は、上下二つ折りにします。

また、返信用封筒は目的がすぐ分かるように『宛名を外側』にして折りましょう。

返信物の重さに合わせた切手を貼る

あらかじめ『切手』を貼り同封します。宛名を書くのと同様に、手間や費用負担をなくす心配りです。

封筒のサイズや重さに合わせた切手を貼りましょう。定型サイズは25g以内で84円、50g以内で94円です。

定形外サイズは重さによって細かく分かれています。例を挙げると、50g以内で120円、100g以内で140円です。重さは封筒と中身の書類を含みます。

返送される書類のほか、相手側から手紙や添え状が追加される可能性もあるでしょう。封筒も、しっかりした紙質のものほど重くなります。

企業から切手の料金に関する指示がない場合は、想定される料金より一段階上の切手を貼っておくと安心です。

返信で速達を望む場合

できるだけ早く返送物を受け取りたい場合、返信を速達で送ってもらうことはできるのでしょうか?

日本郵便で速達を利用するには、『封筒の表面に赤線を入れる』『速達料金分の切手を貼る』という2種類のルールがあります。速達料金は重さによって変わり、通常料金に追加して支払います。250g以内の郵便物は+260円です。

縦型封筒では右上、横型封筒では右下に赤い線をマークしましょう。赤字で『速達』と記載する方法もあります。位置は赤い線を入れるのと同じように右上または右下を意識しましょう。

赤字での記入漏れや料金不足で速達扱いにならない場合、普通郵便として届きます。ルール通りに返信用封筒を作成すると速達で届きますが、『必ず速達で戻ってくる』とは考えない方がよさそうです。

返信用封筒を自分が使う場合

封筒とシャーペン

(出典) photo-ac.com

同封されている返信用封筒を使うとき、注意する点や記入したいこと、封を閉じた後の作業について解説します。

「御中」「様」など敬称を修正する

企業から送られてきた返信用封筒を使うときは、敬称を修正しましょう。返信用封筒には、会社名や個人名の後に『行』や『宛』と書かれているはずです。

書かれているものを二重線で消し、『御中』または『様』を追記します。『御中』は団体宛、『様』は個人名があるときです。空白の場合は敬称を追記するだけで問題ありません。

敬称を付けずに返信用封筒を使うと、相手側を呼び捨てすることと同じように、失礼にあたります。必ず宛名を確認し、適切な敬称に修正しましょう。

送り主名の記入方法

裏面に『送り主名』として自分の住所や氏名を記入します。基本裏面は空白です。差出人名を記入する欄が別途指定されていないときは、裏面に記入します。

郵便番号・住所・氏名を記入して送りましょう。縦書きの場合、番地や部屋番号などの数字は基本的に漢数字を使います。漢数字を使うと分かりにくいケースを除いて、漢数字を意識しましょう。

もし返信用封筒に差出人名が記載してある場合は、敬称の部分を確認します。『様』と記載されているときは、先ほどと同様に二重線で消しておきましょう。

書類に応じた締めマークを記す

書類などを提出する際は封をした後に『締めマーク』を記入します。締めマークは、封筒のフタ部分と本体部分にまたがって記入するマークです。

誰かが封を切った場合、元に戻しても締めマークの位置がずれます。本人や担当者が確認する必要のある重要な書類は、締めマークを使って保護しましょう。

締めマークの書き方は複数ありますが、一般的に使われるマークは『〆』です。重要書類や目上の人に送る場合は『締』と記入します。

「緘」を使用するケースもありますが、公的な書類を送付する際に使われることが多く一般の仕事で見かけるケースは少ないでしょう。

『〆』は『しめ』と読むマークです。『×マーク』に似ていますが、別のマークのため間違えないよう注意が必要です。

基本マナーを把握して同封を忘れずに!

封筒に記入しようとする人

(出典) photo-ac.com

返信用封筒を作成する際は、または使うときは以上のマナーを意識しましょう。敬称の書き方や修正の方法、切手を貼るかどうかなど、その都度確認が必要です。

失礼にならないよう、返信用封筒を求められたときは同封しておきましょう。