面接は初めて、または久しぶりという人であれば、最近の面接事情を知りたいと思っているのではないでしょうか。面接にはさまざまな準備が必要ですが、持ち物もその1つです。
面接に行くときの持ち物には、面接に直接関わる重要なものから、イレギュラーなシーンで活躍する便利アイテムまで、重要度の違うさまざまなものがあります。
一方で、持ち物の選択を間違えると、面接担当者にネガティブな印象を与えてしまうだけでなく、面接を受けられない事態にもなりかねません。
チェックリストを確認しながら、自信を持って面接に臨む自分の姿をイメージしてみましょう。
この記事のポイント
- ・持ち物チェックの第1段階は「必須」の持ち物リスト
- 絶対に忘れてはならない持ち物とは、面接を受けるために必要なものや、面接の結果を左右する重要度の高いものです。
- ・第2段階は「保険」の持ち物リスト
- できれば持って行きたいのが、面接の質を高めたり、不測の事態に備えたりするための安心を与えてくれるアイテムです。
- ・第3段階はあると便利なアイテム
- なくてもなんとかなるものの、あるとうれしいアイテムもあります。
面接の持ち物チェックリスト
面接の持ち物は3段階で準備するといいでしょう。1つ目は、面接に最低限必要な「必須」の持ち物です。面接結果を左右することもあるため、忘れずに持って行くようにしましょう。
2つ目は、もしものときに役立つ保険のような持ち物で、3つ目はあると便利なアイテムです。持ち物チェックリストを使って、出発前に最終確認しましょう。
必須の持ち物リスト
就職の面接には、忘れてはならない必須の持ち物があります。必須の持ち物を忘れると、面接の結果に影響を与えるだけでなく、面接そのものが受けられなくなってしまうかもしれません。
以下に挙げているものは全てチェックし、漏れのないように準備して出かけましょう。
- A4サイズのかばん
- クリアファイル
- 提出書類
- スマホ
- 筆記用具
- 財布や交通系ICカード
- 応募企業や担当者の情報
- ハンカチとティッシュ
万が一のための保険になる持ち物リスト
万が一のための持ち物は、いわば「保険」のようなものです。使わずに済む場合もありますが、いざというときに「持っておいてよかった」とホッとする結果になるかもしれません。
思いがけないトラブルを全て予想するのは不可能ですが、できる範囲でイレギュラーな状況に対処できるように準備しておくと安心です。
- 提出書類のコピー
- 会社案内や求人情報
- 面接会場周辺の地図
- 身分証明書や印鑑
- 腕時計
- 予備のストッキング
- 折り畳み傘
あると便利な持ち物リスト
面接の内容には直接的な関係はないものの、あると便利、またはストレスを軽減してくれるというアイテムもあります。
「荷物が多くなるのは嫌だ」というのであれば、必ずしもチェックする必要はありません。持ち物が多くなりすぎるのも考えものです。自分に本当に必要かどうか考えて、持って行くものを選ぶのがベストです。
- 手鏡やエチケットブラシ
- 薬やケア用品
- モバイルバッテリー
- 眼鏡やコンタクトレンズ
- ソーイングセット
- マスクや除菌アイテム
これははずせない!絶対に必要な持ち物8選
ここからは、チェックリストにある持ち物について1つずつ解説していきます。まずは必ず持って行きたい必須の持ち物です。
面接の担当者は、受け答えの内容だけでなく、身だしなみや持ち物など目に見える要素も判断材料にします。必須の持ち物がなぜ必要なのか、面接にどう関わるのかが分かれば、慎重に準備を進められるでしょう。
1.A4サイズのかばん
まずはかばんです。必要書類を入れるだけでなく、面接時に資料を受け取る可能性もあるため、A4サイズの書類を折らずに入れられるかばんを持参しましょう。
面接中、かばんは膝の上ではなく椅子の横に置くことになります。そのため、底面に幅のある自立タイプのものがよいでしょう。
黒やグレーなどの落ち着いた色で、シンプルなデザインがおすすめです。ビジネスシーンを意識していることが伝わります。
2.クリアファイル
必要書類はかばんにそのまま入れるのではなく、クリアファイルに入れてから収納すると、きれいな状態で持ち運びできます。
かばんの中も整理できるため、出し入れする際もスマートで、好印象を残せるでしょう。突然の雨でも、雨粒がかばんに入り込んで書類がぬれてしまう事態を防げます。
重要な紙類をクリアファイルに入れておくのはもちろん、複数のクリアファイルを使って種類ごとに分けておくと完璧です。
3.提出書類
オンラインですでに書類を提出している場合には不要ですが、エントリーカードや履歴書などの提出が求められている場合には、ひとまとめに封筒に入れて提出できるよう準備しておきます。
企業によっては身分証明書や運転免許証のコピー、ポートフォリオなどが必要になる場合もあるため、担当者とのやりとりをしっかりと確認して漏れがないよう注意しましょう。
提出が求められていなくても、資格証明書や認定書、登録証など転職後の業務に役立ちそうな資格関係の書類などは、コピーを持って行くとよいでしょう。
4.スマホ
面接会場に向かっている最中に緊急で連絡が入る可能性もあります。トラブルやアクシデントによって、不本意ながら面接に遅れてしまうケースもあるかもしれません。担当者と連絡を取るために必要なスマホは、忘れないようにしましょう。
複数社の面接を予定している場合には、担当者名を間違えないように、企業名、担当者名、面接の日付などを分かりやすく登録しておくことをおすすめします。
面接中にスマホを使用することはほとんどありません。面接が始まる前に電源を切っておくことも忘れないようにしましょう。
5.筆記用具
面接では受付表やアンケートなど、筆記用具が必要になるシーンもあります。黒か紺のボールペンは必ず持参しましょう。
筆記試験が予定されている場合には、シャープペンシル、替え芯、消しゴムも持参します。マークシートの場合には、HBの鉛筆2〜3本と小さな鉛筆削りを持っておくと安心です。
給与形態や契約条件などの説明を受ける際には、スマホにではなくメモ帳にメモを取るほうが好まれる傾向にあります。メモ帳はコンパクトなものがスマートです。ビジネスシーンを意識した、絵柄のないデザインのものにしましょう。
面接では次の面接の予定などが伝えられる場合もあるため、必要ならスケジュール帳も持参します。スマホのアプリを使う場合には、面接担当者の前でまごつかないよう、使い方に慣れておくとよいでしょう。
6.財布や交通系ICカード
面接会場までの経路や運賃はあらかじめ調べておき、支払いに必要な交通系ICカードやスマホアプリのチャージを忘れないようにしましょう。
何らかのトラブルで交通系ICカードやスマホアプリ、クレジットカードが使えないこともあります。現金も持参しておくと安心です。
必要な金額を計算する場合には、悪天候や緊急時にタクシーを使う可能性も想定しておくことをおすすめします。
7.応募企業や担当者の情報
面接会場の住所や担当者の電話番号などは、間違いがないか今一度確認してスマホに登録しておきます。
万が一スマホが使えないケースや操作ミスで消去してしまう可能性などを考慮し、面接会場の住所や道順、周辺マップ、担当者の名前や電話番号は、メモ帳に書いておくかコピーして持参するのがよいでしょう。
8.ハンカチとティッシュ
ハンカチやティッシュを持参するのは社会人としてのマナーです。鼻水や咳が出たとき、汗をかいたときなどにすぐに対応するために、さっと取り出せるようポケットに入れておきましょう。
忘れてしまって、面接会場で借りるといった事態にならないよう、万全の準備をしたいものです。
できれば持って行きたい「保険」となる持ち物6選
次に、持っているとより良い状態で面接を受けられる便利な持ち物について見てみましょう。突然のトラブルを回避する「保険」としての意味合いもあります。
全てが誰にでも必要というわけではないため、自分のケースで必要かどうかを判断するとよいでしょう。ただし、迷う場合には持って行ったほうが安心です。
1.提出書類のコピー
履歴書や職務経歴書の内容は面接の待ち時間にも確認して、受け答えの際に矛盾が起きないようにしたいものです。
提出用の書類を持って行っている場合、何度も封筒から出して見返すと、しわができたり写真がはがれたりしてしまいます。オンラインや郵便ですでに送っている場合はもちろん、提出用を持参する場合にも、コピーを持って行って確認用として活用しましょう。
2.会社案内や求人情報
会社案内や求人情報も、面接前に見返すと頭が整理され、アピールポイントがはっきりしてきます。コピーして持参するか、スマホに保存しておくとよいでしょう。
見返す時間は長くはないため、必要な情報に印を付けたり、尋ねてみたい点を書き込んだりしておくと効率的です。
3.身分証明書や印鑑
セキュリティの関係で、本人確認のために身分証明書の提出を求められることがあります。身分証明書には、マイナンバーカードや運転免許証を提示するのが一般的です。
印鑑が必要になるケースとしては、すぐにでも働いてほしいということで、そのまま契約に進む場合が考えられます。交通費を支給してくれる場合も印鑑が必要です。
身分証明書や印鑑が必要な場合は事前に連絡があるものですが、特に指定されていなくても、保険として持って行っておくと役立つ場合があります。
4.腕時計
日常生活ではスマホで時間を確認するのが一般的になっていますが、面接中はスマホの電源を切っておくのがマナーです。何度もスマホを出して電源を入れたり切ったりしないで済むように、腕時計をしておくとよいでしょう。
腕時計はカジュアルなデザインのものではなく、ビジネスシーンにふさわしいシンプルなものを選びます。
5.予備のストッキング
面接時にストッキングを着用するのであれば、予備のストッキングを持参するようにしましょう。面接で最も重要なのは受け答えの内容です。しかし、見た目が印象を左右してしまうことも少なくありません。
気を付けていても、ちょっとしたアクシデントでストッキングが破れるのはよくあることです。予備のストッキングがあれば、慌てて買いに走る必要もないため、動揺することなく面接に臨めます。
6.折り畳み傘
突然の雨に降られるということも想定しておきましょう。ぬれた姿で面接会場に現れると、頼りなさやだらしなさを印象付けてしまうかもしれません。提出書類をぬらしてしまうのもNGです。
保険のためにも、かばんに入るコンパクトな折り畳み傘を1つ持参しておきましょう。
あると便利な持ち物5選
面接そのものには関係がないものの、あると便利なアイテムもあります。もちろんなんでもかんでも持って行くとかさばってしまうため、必要性の有無についてよく考えることが必要でしょう。チェックリストで紹介した5つの持ち物について解説します。
1.手鏡やエチケットブラシ
第一印象で好感度を上げるためにも、面接にはきちんとした身だしなみで臨みたいものです。とはいえ、面接直前にトイレでゆっくり確認できるかどうかは分かりません。手鏡を持っていると、髪型やネクタイの位置など面接直前の最終チェックに使えて便利です。
黒や紺のスーツはホコリが目立ちます。エチケットブラシを持参していれば、素早くホコリを取り除いて面接に向かえるでしょう。
2.薬やケア用品
服用している薬がある場合だけでなく、緊張や乗り物酔いなど、いつもとは違う状況での体調不良に対応できるよう、薬を持参するのもよいでしょう。
口臭や体臭は印象を大きく左右する一因にもなり得ます。気になる人は臭い対策のケア用品を持参すると安心です。口臭タブレットや汗拭きシートなど、持ち運びしやすいコンパクトなものを選びましょう。
3.モバイルバッテリー
スマホの充電容量に不安がある場合には、モバイルバッテリーを持参するとよいでしょう。古いスマホを使っている場合だけでなく、アプリの種類や使い方によっては、普段よりもバッテリーの消費が激しくなる場合があります。
「いざというときに使えない」という最悪のケースを避けるためには、モバイルバッテリーの持参は安心材料になるでしょう。
4.眼鏡やコンタクトレンズ
コンタクトレンズを使用している人であれば、コンタクトレンズを落としたり調子が悪くなったりという経験をしたことがあるでしょう。
面接では目の表情や視線が重要なメッセージを伝えることもあるため、目に違和感のある状態では実力を発揮しきれません。万が一の事態に備えて、眼鏡や予備のコンタクトレンズを持参しておくと安心です。
5.マスクや除菌アイテム
マスクや除菌アイテムを使うかどうかは、企業によって考え方が異なります。業界や職種によっても必要度に違いがあり、特に医療や介護、食品に関係する業界への転職の場合には、マスク着用を想定して臨んだほうがよいでしょう。
企業から特に指示がなく迷う場合には、持って行くほうが安心です。
持ち物以外に準備しておきたいもの
面接の前には、持ち物以外にも準備するべき項目があります。面接での受け答えや振る舞いについては、時間をかけて準備してきたことでしょう。実力を最大限発揮できるよう、前日に今一度確認や準備をしておきたいことについて解説します。
面接会場への道順の確認
電車の乗り換えや道順を間違えて面接に遅れてしまうという事態は、極力避けたいものです。「アプリがあるから」と油断せず、事前に面接会場への行き方を予習しておきましょう。
ダウンロードした地図アプリや乗り換えアプリなどを再度確認し、使い方はもちろん、うまく動作するかもチェックしておきます。改札口や乗り場を頭に入れておくことも必要です。
電車の遅延や渋滞などトラブルが発生した場合に備え、いくつかのプランを考えておくとよいでしょう。
すき間時間に確認できる資料
面接で重要なのは、何より受け答えする内容です。練習通りに受け答えし、しっかりと自分をアピールできるよう、すき間時間にも内容を確認しておきましょう。
企業の特徴、自己アピールのポイント、志望動機、逆質問の内容などをスマホに保存しておけば、直前にも確認できて心を落ち着かせられます。
スマホの充電や必要なデータの保存
スマホの充電が切れると、緊急事態に対応できないだけでなく、焦りや緊張をさらに高めてしまいます。面接の前日は、遅くまでスマホを使うのは控え、早めに充電を始めましょう。
充電ケーブルがきちんと差し込まれているかなど、確実に充電できるようしっかりとチェックしておくと安心です。
担当者情報を保存しておくのはもちろん、当日使う地図アプリや電車・地下鉄の乗り換えアプリなどもインストールしておき、きちんと起動するか確認しておきましょう。
面接への不安を解消して転職へのステップを進めよう!
面接に持って行くものを準備する際には、必ず持って行きたい「必須」の持ち物、いざというときに役立つ「保険」の持ち物、あると便利なアイテムと重要度の異なる3段階でチェックしていくと漏れがありません。
面接への不安や疑問が解消できたら、さっそく転職へのステップを踏み出しましょう。最初のステップは求人情報の検索です。
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