世帯年収の平均とは?我が家の年収と比べて必要な家計管理を!

現在の世帯年収でやっていけるのか不安なら、世の中の平均を知っておくのがおすすめです。一般的な世帯年収との差を把握できるため、改善が必要か判断しやすくなるでしょう。世帯年収の平均や年収アップにつながる方法を紹介します。

世帯年収の平均は?

家と通帳と預金のイメージ

(出典) photo-ac.com

日本の世帯年収の平均はどのくらいなのでしょうか。まずは公的データから分かる平均値と中央値を確認しましょう。

日本の平均世帯年収

世帯とは「住居・生計を共にする人の集まり」または「独立して生計を立てている単身者」を意味します。世帯の中心となる人が世帯主、世帯を構成する人が世帯員です。

仕事をしながら1人で生活している人も、1世帯としてカウントされます。世帯員の年収を合計したものが世帯収入です。

厚生労働省の「2019年 国民生活基礎調査の概況」によると、全世帯の平均所得は552万3,000円となっています。年代や世帯構成など、すべてのケースを含む平均です。2020年は調査が中止になっており、2022年時点では2019年の結果が最新となっています。

参考:2019年 国民生活基礎調査の概況[P9]/各種世帯の1世帯当たり平均所得金額の年次推移 | 厚生労働省

世帯年収の中央値

日本の平均世帯年収を見る際は、平均値だけでなく中央値も知っておきましょう。すべての所得を低いものから高いものへと順に並べ、中央にある所得が中央値です。

厚生労働省の資料からは、全世帯の所得における中央値も分かります。2019年の全世帯中央値は437万円です。平均値より115万3,000円低い金額となっています。

なお、所得金額階級別の相対度数分布を見ると、分布の割合が最も大きいのは「200万円以上300万円未満」で、「300万円以上400万円未満」「100万円以上200万円未満」と続きます。平均値や中央値より低い金額に世帯数が集まっていることが分かるでしょう。

参考:2019年 国民生活基礎調査の概況[P10]/所得の分布状況 | 厚生労働省

平均値と中央値について

データを分析する男性

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なぜ平均値だけでなく中央値も見る必要があるのでしょうか。平均値と中央値の意味や考え方について解説します。

平均値と中央値の違い

平均値とは、全データの数値の合計をデータの個数で割ったものです。一方の中央値は、データを大きさの順に並べて、ちょうど真ん中にくる値を指します。

所持金が違う5人の集まりを考えてみましょう。それぞれの所持金が100円・200円・300円・400円・1万円の場合、所持金の平均値は(100円+200円+300円+400円+1万円)÷5=2,200円です。

中央値はすべてのデータを低いほうから並べて、中央にある数値を見ます。100円・200円・300円・400円・1万円と並べたときの中央にあるのは300円です。

両者を合わせて参考にするのがおすすめ

平均値は全データの数値が反映されているため、大きな数値が含まれているときに偏りやすくなります。上記の例では、1万円の所持者がいることで、他の4人の所持金より平均値が大きくなっています。

所持金400円以下の人が5人中4人もいるのにもかかわらず、平均値が2,200円になるのは違和感があるでしょう。

一方の中央値は全データの数値ではなく個数が反映されるため、より実態に近い値になります。上記の例では中央値が300円となり、所持金400円以下の人も納得しやすいでしょう。

あるデータの平均を感覚的に把握したい場合は、平均値だけでなく中央値も確認することが重要です。

条件別にみる平均世帯年収

お札の上に家の模型

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平均世帯年収は世帯主の年齢や世帯構成により差があります。それぞれの具体的な数値と傾向を見ていきましょう。

世帯主の年齢別平均世帯年収

厚生労働省の調査結果を見れば、世帯主年齢別の平均世帯年収が分かります。各年代の平均世帯年収は次の通りです。

年齢 平均世帯年収
30歳未満 362万6,000円
30代 614万8,000円
40代 694万8,000円
50代 756万円
60代 566万円
70歳以上 394万6,000円

世帯主が若年層になるほど世帯年収も低くなります。60歳以下の現役世代については、年齢が高くなるにつれて世帯年収も上がっていきます。

ただし、世帯員1人あたりの平均世帯年収は、世帯主の傾向と同じではありません。世帯主が現役世代の場合、世帯員1人あたりの平均所得金額が最も多いのは世帯主が50代のケースですが、最も低いのは世帯主が30代のケースです。

参考:2019年 国民生活基礎調査の概況[P10]/3 世帯主の年齢階級別の所得の状況 | 厚生労働省

世帯構成による平均世帯年収

世帯構成の違いでも平均世帯年収は異なります。高齢者や児童がいるかいないかに分けて、平均世帯年収を見てみましょう。

世帯構成 平均世帯年収
高齢者世帯 312万6,000円
高齢者世帯以外の世帯 659万3,000円
児童のいる世帯 745万9,000円

高齢者世帯とは、「65歳以上の人のみ」または「65歳以上+児童」の世帯です。児童は18歳未満の未婚者を指します。子どもがいる世帯の世帯年収が高い傾向があります。

参考:2019年 国民生活基礎調査の概況[P9]/1 年次別の所得の状況 | 厚生労働省

世帯年収を上げる方法はある?

通帳をチェックする

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世帯収入が少ないと感じるなら、以下に挙げる方法を検討してみるのがおすすめです。効果が出やすい方法や注意点について解説します。

共働き・転職

世帯年収を上げる最も手っ取り早い方法は、夫婦で共働きをすることです。世帯主が1人で仕事をしている場合、パートナーにも働いてもらえば世帯年収は簡単に上がります。

ただし、年収が上がると税金も増えるため、思ったほど手取り額が多くならない状況にもなりかねません。収入が一定額を超えると税率が変わることを理解し、損をしない世帯年収を目指してみるのもよいでしょう。

世帯年収をできるだけ早めに上げる方法としては、転職によるキャリアアップもおすすめです。転職先を探す際は、豊富な求人情報が掲載されている国内最大級の求人検索サービス「スタンバイ」を利用してみましょう。

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パートの場合は扶養控除の範囲を確認

共働きで片方がパートに出る場合、パートの収入が一定金額を超えると、扶養控除の適用を受けられなくなります。扶養から外れると、収入にかかる税金や社会保険料を支払わなければなりません。

片方がパートとして働くなら、扶養控除の範囲を確認するのがおすすめです。ただし、無理に扶養控除の適用を受けようとするのではなく、お互いに働きやすい状況を作ることを優先しましょう。

パートナーが新しく仕事をする場合は、家庭をどのように回していくのか夫婦で相談するのが必須です。家事や育児がおろそかにならないよう、きちんと分担して家庭を回しましょう。

収入に合った投資に挑戦

簡単に共働きができない場合は、投資にチャレンジしてみるのもおすすめです。お金にお金を稼がせられる投資なら、共働きをしなくてもお金を増やせる可能性があります。

ただし、投資で必ずお金が増えるとは限りません。投資について事前に勉強したり、身の丈に合った投資額を守ったりすることが重要です。

債券投資・外貨預金・投資信託・不動産投資といった手法なら、ある程度リスクを抑えた資産運用を進められます。自分に合った投資方法を探してみましょう。

おすすめの節税対策もチェック

資料を見ながら電卓をたたく

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効果的な節税対策を実行すれば税金を減らせるため、実質的な世帯年収アップにつながります。個人で行えるおすすめの節税方法をチェックしておきましょう。

ふるさと納税の活用

ふるさと納税とは、好きな自治体を選んで寄附を行うことで、寄附金控除の適用を受けられる制度です。寄附額に応じて地域の返礼品をもらえるため、近年人気を集めています。

2,000円を超えた分の寄附金を、所得税や住民税から控除することが可能です。控除上限額は所得や家族構成によって異なります。控除対象となるふるさと納税額は、総所得金額などの40%が上限です。

ふるさと納税を活用すれば、米や野菜などの返礼品を受け取れます。返礼品には家計の足しになるものも多いため、節税以外にも役立つでしょう。

NISA・iDeCoの利用

資産形成に役立つNISAとiDeCoは、いずれも国が作った非課税制度です。積立金の運用中に発生した利益が非課税になるため、最終的により多くのお金を残せるでしょう。

NISAでは一定金額の範囲内で購入した株式や投資信託に関し、売却益や配当金に税金がかからなくなります。私的年金のようなものであるiDeCoも、運用益を非課税で再投資できるほか、掛金の全額が所得控除の対象になります。

いずれも少額から取り組める資産形成手法ではあるものの、制度自体がややこしいため、仕組みをきちんと理解しないと使いづらいでしょう。

生命・地震保険料控除

生命保険や地震保険に加入している場合、年末調整時に証書を提出することで一定額の所得控除を受けられます。手軽に節税を行える方法の1つです。

生命保険料控除の対象となるのは、生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3種類です。控除額の計算方法はそれぞれ異なります。

生命保険と地震保険のいずれも、保険料の全額が控除されるわけではなく、一定の上限が設けられています。証書を提出しなければ控除を受けられないため、忘れずに提出しましょう。

場合によっては医療費控除も利用

1月1日から12月31日までの1年間に支払った医療費が高額になった場合は、医療費控除が適用されて所得から一定額を控除できます。納税者本人だけでなく、家族の医療費も対象にすることが可能です。

基本的には、実際に支払った医療費から10万円を引いた金額を控除できます。特定の市販医薬品を購入した場合も、「セルフメディケーション税制」を利用して控除を受けられますが、医療費控除とセルフメディケーション税制の併用はできません。

美容整形費や健康増進のための費用も、医療費控除の対象になると思われがちですが、医療行為ではないため対象外です。一方で介護老人施設の費用や通院費は控除を認められるため、支払った医療費の内容をきちんと確かめておきましょう。

平均値にとらわれないことも大切

通帳とお金

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世帯年収の平均を知りたいなら、平均値と中央値を把握しておくことが重要です。平均値より中央値のほうが、より実態に近い数値を示すため、平均値にとらわれないようにしましょう。

世帯収入が少ないと感じるなら、共働きや転職を検討したり投資に挑戦したりするのがおすすめです。実質的な収入アップにつながる節税対策も、できる範囲で忘れずに行いましょう。