面接時にカバンを持っていかなくても、評価に響かないと考えるのは間違いです。意外に細かい部分までチェックされているので、当日までに適切なカバンを準備しましょう。面接にふさわしいカバンの特徴や、選び方のポイントを紹介します。
転職面接にはカバンが必要!
普段荷物を持たずに行動している場合、面接にカバンを持っていくべきか悩むでしょう。転職活動でカバンが必要な理由を紹介します。
カバンを持っていくのはビジネスマナー
転職活動中、履歴書や応募書類などを提出し終えた状態で面接に臨む場合もありますが、手ぶらではあまりにもラフな印象を与えてしまうので、持ち物がない場合でもカバンを持つのが常識です。
当日に提出する書類がなくても、スマホ・財布・ハンカチ・定期入れ・筆記用具・メモ帳などは、持参した方がよいでしょう。スーツのポケットに全てを入れようとすれば膨らんでしまい、不格好になります。
また、面接時にパンフレットや資料などを受け取ることもあるので、A4サイズが入る大きさのカバンを持っていくようにしましょう。むき出しのまま持ち歩いたり畳んでポケットに入れたりすれば、社会人としてのマナーが身に付いていないと思われます。
荷物は1つにまとめるのがベター
普段、メインのカバンとサブバッグの両方を持ち歩いている人もいますが、面接の際は余計な荷物を持ち歩く必要はありません。
仕事に必要な資料や道具が多い人は、複数のカバンを持つのが当たり前になっていることもあるでしょう。普段は複数のカバンを持っていても問題はありませんが、面接時は1つにまとめるのがベターです。
複数のカバンを持っていると、荷物の整理ができないイメージを与える心配があります。また、複数のカバンを管理するのは大変なので、面接の際にうっかり置き忘れて「情報管理意識に欠ける人」という印象を与えてしまう可能性もあるでしょう。
転職面接用カバンの選び方
転職面接の際、いつも使用しているカバンを利用しようと思っている人も多いかもしれませんが、面接に不向きなタイプもあります。面接用のカバンの選び方をチェックしましょう。
男性は手提げ、女性は肩掛けが基本
面接に持って行くカバンの種類は、男性は手提げタイプ、女性は肩掛けタイプが基本です。手提げタイプはブリーフケースのように、書類を入れる目的で作られたビジネスバッグを選びましょう。
肩掛けタイプはトートバッグや、ショルダーベルトが付属したビジネスバッグなどがおすすめです。適度にマチがあるタイプだと、書類以外にもメイク道具などを楽に入れられます。男女共に、床に置いたときに自立するタイプを選ぶとベストです。
持参する応募書類が汚れないようクリアファイルに入れることも考え、A4サイズの書類がスムーズに入る大きさのものにしましょう。
色や素材はビジネスシーンに合ったものを
面接に持っていくカバンの色や素材は、ビジネスシーンであることを意識して選びましょう。色はブラックやネイビーなどの、スーツに合わせやすいベーシックカラーがおすすめです。落ち着いた色調のブラウンやグレーなどでも構いません。
素材は光沢を抑えたナイロンや布のほか、高級感があり耐久性に優れたレザーなどを選ぶとよいでしょう。ナイロンや布素材を選ぶときは、目の詰まった上質なものを選びます。
上品なスーツを着ていても、カバンが安っぽいものだと違和感を与えてしまうので、迷ったときはカジュアルに見えないものを選ぶことが大事です。ビジネススーツに合わせたときに、違和感がないかチェックしてみましょう。
服装との統一感も意識
ビジネススーツとの統一感も意識して選ぶと、失敗しにくくなります。バランスよく統一感があるように見せるには、カバンと靴の色を合わせる方法がおすすめです。多くの色を使い過ぎると、統一感がなくなってしまいます。
また、どんなにおしゃれでも個性的なデザインだと奇抜に見えるので、スーツを引き立ててくれるシンプルなものを選びましょう。
通勤用のカバンでスーツに合うものがあれば、新しく購入しなくてもよいですが、あまりにも使い古していて汚れや擦り切れが目立つなど、手入れが行き届いていないものだと清潔感に欠けます。しっかりと手入れしたものを使いましょう。
転職面接にNGなカバンは?
面接にNGなカバンの特徴が分かっていると、間違えた選び方をせずに済みます。面接向きではないカバンの特徴を見ていきましょう。
リュックなどカジュアル過ぎるものは避ける
リュックは両手を空けることができ、重量のある荷物でも持ち運びしやすいので、通勤時などに利用しているビジネスマンもいます。
しかし、カジュアルな印象を与えてしまうので、面接時にはふさわしくありません。ボディーバッグのように、斜め掛けするタイプのカバンも同様です。
通常のリュックは、タウンユースやアウトドアシーンを想定して作られているものが多く、ビジネススーツを着て利用することは想定されていません。肩の周囲にシワが寄ってしまい、スーツをきちんと着こなせなくなります。
また、床に自立して置きにくかったり、中に入れた書類が変形してしまったりといったリスクもあるので、面接時には避けた方が無難です。
ロゴが目立つブランドバッグ
面接で華美な装いをすると、場違いな印象を与えます。控えめなビジネススーツで誠実さを演出しても、ロゴが目立つブランドバッグを持っていては、ちぐはぐな印象になってしまうでしょう。
若くして高級ブランド品を所持していると、よくないイメージを抱く面接官もいます。「見えっ張り」「金遣いが荒そう」などのネガティブな性格を連想する人もいるので、ブランド物であることが露骨に分かるデザインは避けましょう。
ブランド物であるかどうかよりも、ビジネススーツにふさわしいシンプルなデザインや、上質な素材にこだわることをおすすめします。
派手な色や形状のもの
ぱっと見たとき、派手だと感じるカバンを面接に持っていくのはNGです。日常シーンではおしゃれに見えても、ビジネススーツにはマッチしないといえます。
どんなに気に入っていても、赤・青などのカラフルな色使いや奇抜な形状のカバンを持っていくと、社会人としての常識を疑われるでしょう。色や柄が主張し過ぎているものは避け、シンプルなものを選びます。
色は、ブラック・ネイビーなどのベーシックカラーが正解です。女性はベージュ・グレーなどやや明るめのカラーを選んでもよいですが、淡い色は汚れが目立ちやすいので気を付けましょう。
面接当日のカバンの取り扱い方
面接当日のカバンの扱い方も知っておいた方が、当日に慌てずに済みます。カバンの扱い方のポイントを見ていきましょう。
椅子の横に立てて置くのが基本
名前を呼ばれて面接会場に入室したら、カバンを椅子の脇に立てて置きます。着席と同時に、カバンを持っている方の手を自然に下ろして床に置くとスムーズです。
面接官に向かって一礼する際や部屋に入る際は、体の前や横などの自然な位置で持ちます。
隣に空いている椅子があったとしても、床に置くのがマナーです。テーブルの上に空きスペースがあっても、勝手に置かないようにしましょう。
面接会場によっては、荷物の置き場が設けられていることがあります。置き場を指示された場合は、お礼を言って利用させてもらいましょう。
カバンが自立しない場合の対処法
カバンの底がゆがんでいたり、床に安定感がなく自立させるのが難しかったりする場合は、椅子の脚に立て掛けるようにして置きます。自立しないからといって膝の上に置いたり、背もたれと体の隙間に置いたりしないようにしましょう。
なお、基本的には椅子に立て掛ければ問題はないものの、中には自立しないカバンを使用すること自体を、快く思わない面接官がいるのも事実です。そのため面接日を迎える前に、きちんと自立するか確認することをおすすめします。
カバンはビジネスシーンに最適なものを
面接時のカバン選びを間違えると、面接官に悪い印象を与える心配があります。どんなにきちんとしたビジネススーツに身を包んでいても、カバンがカジュアルすぎるとよくない印象を与える可能性があるのです。
社会人としての常識がないと思われたり、性格面に難があると思われたりする場合もあるので、軽く考えない方がよいでしょう。ビジネススーツの雰囲気にマッチするビジネス用のカバンを準備し、自立するかどうかも重視して選ぶことが大事です。
悪い意味で目立つことがないように、ベーシックなカラーでシンプルなデザインのものを選びましょう。