退職願の封筒の色やサイズは?書き方や入れ方、郵送方法も紹介

退職願は、どんな封筒に入れて提出すればよいのでしょうか?退職願の封筒は、郵送用に使うものとは異なります。退職願の封筒の選び方や書き方、購入方法について詳しく解説します。また、退職願を郵送する方法や、マナーも見ていきましょう。

退職願の封筒の選び方は?どこで買える?

白封筒とペン

(出典) photo-ac.com

退職願は、基本的に封筒に入れて提出するものです。まずは、退職願に適した封筒について詳しく解説していきます。

白封筒で用紙に合わせたサイズを選ぶ

退職願の封筒には、郵便番号用の枠が印刷されていない、白無地の封筒を使うのが基本です。できれば中身が透けないように、二重になっているものがよいでしょう。

もしどうしても無地の白い封筒が手に入らない場合は、郵便用の通常の封筒に入れても、受け取りを拒否されることはありません。しかし、白無地を使った方が印象はよくなります。

封筒の大きさは、退職願の用紙サイズに合わせて選びましょう。用紙がB5なら長形4号を、A4なら長形3号の封筒が適切です。

コンビニ・100均・文具店で購入可能

コンビニ・100均の店舗でも、退職願用の白い封筒の購入は可能です。しかし、郵便用の封筒しか販売していない店舗もよく見られます。

店舗に行って確認してみるのもよいですが、確実に購入したい場合は大型の文具店・事務用品店に行く方がよいでしょう。

近くに販売してそうな店舗がなければ、インターネットで購入する方法もあります。インターネットで購入する場合は、直接現物を見て確認できないため、封筒のサイズや仕様をしっかりチェックしておきましょう。

退職願の封筒の書き方

退職届の封筒に書く

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退職願の封筒には、何も書かずに提出してもよいのでしょうか?マナー違反にならないよう、退職願の封筒の書き方を説明します。

黒のボールペンか万年筆を使う

退職願の封筒には、黒のボールペンまたは万年筆を使って手書きします。通常なら、封筒の表書きは一目で分かるように書きます。しかし、退職願は目立たないように出すものです。

そのため、筆ペンのような太くハッキリ目立つ筆記具は使わないので注意しましょう。また、目立たせないためといっても、鉛筆やシャープペンを使って書くのはマナー違反になります。

封筒の表に「退職願」、裏に部署と氏名を書く

退職願の封筒の表には、「退職願」と縦書きで記入します。退職願を渡す相手の部署や名前を、宛先として書く必要はありません。

封筒の裏側には、自分が所属している部署と氏名をフルネームで書きましょう。封筒の左下半分に収まるようにし、表側と同様に縦書きで記入します。

もし書き損じてしまった場合は、修正液・修正テープなどは使わず、新しい封筒に書き直すのがマナーです。

退職願の封筒への入れ方

退職届の入った封筒

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退職願の封筒への入れ方にも決まりがあります。せっかく書いた退職願が、折れたりシワになったりしないように、封筒への正しい入れ方をチェックしておきましょう。

退職願は三つ折りで封筒に入れる

退職願は、三つ折りにして封筒に入れるのが基本です。まず退職願の用紙の下から1/3を内側に折り、その上に上側の1/3を折り返して三つ折りにします。

きれいな3等分に折るには、同じサイズの用紙をもう1枚用意します。退職願を縦向きに置き、その上にもう1枚の紙を横向きに重ねましょう。

左上の角を合わせ、重なっていない下の部分を、上に置いた紙の際に合わせて上に折り返します。上に置いた紙を取り除き、上側を折り返すとバランスよく三つ折りになります。

退職願の右上が、封筒の裏から見て右上に来る向きにして、用紙が折れないよう注意しながら封筒へ入れましょう。

のり付きの封筒なら封をする

退職願を出すときは、上司に直接手渡しするのが基本です。そのため、セロハンテープ・液体のりなどで封止めする必要はありません。

しかし、のり付きの封筒に入れた場合は、見た目を考えて封をするのが無難です。封をしたら、その上から「〆」マークを書きます。バツと書いてしまいがちなので注意しましょう。

封筒に入れたら、手渡しするまで汚れたり折れたりしないように、クリアファイルに入れて保管しておくのがおすすめです。

退職願を郵送する方法

ポスト

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退職願は上司に直接手渡しするものですが、病気・ケガなどのやむを得ない理由で、出社できないこともあるでしょう。

そのようなときは、郵送による提出でもよいケースもあります。退職願を郵送で提出する方法を解説します。

郵送用の封筒は一回り大きいものを

退職願を送るときは、一回り大きい封筒に入れて郵送します。退職願は、用紙の大きさに合わせて長形4号、または長形3号の封筒に入れるのが一般的です。

郵送する場合は、それぞれの封筒がそのまま入るサイズを用意しましょう。

  • 長形4号…長形3号
  • 長形3号…角形5号

郵送用の封筒も茶封筒ではなく白い封筒を選びますが、郵便番号の枠が印刷されたものを使います。

添え状も同封する

退職願を郵送するときは、添え状を同封するのがビジネスマナーです。添え状は頭語やあいさつ文から始め、退職願を送付する旨を誠意を込めて伝えた後に、結語で締めくくります。

【添え状の例文】

拝啓 貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

このたび、一身上の都合により退職させていただきたいため、同封の通り退職願を提出させていただきます。

ご査収の程、何卒よろしくお願いいたします。

これまで大変お世話になり、ありがとうございました。

末筆になりますが、貴社のますますのご繁栄をお祈り申し上げます。

敬具

添え状は、退職願が入った封筒の上に重ねて「郵送用の封筒」に入れます。退職願を入れた封筒に同封しないよう注意しましょう。

宛名は個人名で「親展」と書く

封筒の表面には、通常の郵便物と同じように宛名を書きます。「〇〇株式会社御中」と会社宛てに送るのではなく、個人名宛てに送付するのが基本です。誰宛てに送ってよいか分からないときは、事前に確認しておきましょう。

また、退職願は受け取った人のみが開封できるように送付します。そのため、封筒の表側の左下に、赤字で「親展」と記入しましょう。

裏側には、左下半分に自分の住所と氏名を書き、封をしたら「〆」マークを書きます。

退職願を渡す際のマナー

退職届を手渡しする

(出典) photo-ac.com

退職願を渡す際には、最後まできちんとマナーを守っておきたいものです。退職願の渡し方を、手渡し・郵送のそれぞれのケースに分けて説明します。

基本は上司に直接手渡しする

退職願は、基本的に直属の上司に手渡しするものです。上司が不在中であっても、机の上に置いておくのはおすすめできません。不在の場合は、在席しているときにあらためて渡しに行きましょう。

時間帯は午前中の朝一番か、昼休みの少し前がよいタイミングです。時間にこだわる必要はありませんが、仕事が忙しい時間帯は避ける気配りが必要です。

法律上では2週間前までに申し出をすれば退職できることとなっていますが、これまでお世話になったことを考えると、何の前触れもなく突然退職願を出すのはマナー違反といえます。

まずは口頭で退職したい旨を伝える方が、印象もよくなるでしょう。

参考:民法 第六百二十七条| e-Gov法令検索

郵送の場合は窓口から送る

郵送で送る場合も突然送りつけるのではなく、事前に電話かメールで連絡しておきましょう。郵送する場合は、料金不足で戻ってきてしまわないように、窓口で料金を計算してもらうと安心です。

普通郵便で送っても構いませんが、途中で紛失したり受け取りを拒否されたりする可能性を考えて、内容証明郵便の「配達証明」付きで送るのが無難でしょう。

郵送後は、会社が受け取ったことを確認したとしても、そのまま放置するのは好ましくありません。その後の手続きをスムーズに行って円満退職するためにも、しっかり会社と連絡を取るようにしましょう。

退職願の封筒のマナーを知っておこう

退職届

(出典) photo-ac.com

退職願の封筒には、選び方や書き方のマナーがあります。もう辞めてしまう会社だからと適当な対応をしてしまうのは、社会人として好ましくありません。

勤続年数の長さにかかわらず、お世話になった会社を退職する際は、これまでの感謝の気持ちを込めて最後まで丁寧に手続きを進めるのが礼儀です。

会社や上司との無駄なトラブルを避けるためにも、しっかりマナーを守って退職願を提出しましょう。