良い仕事の見つけ方。自己分析や働きやすい条件、業界を知ろう

良い仕事に就きたいと思うのなら、まずは「良い仕事とは何なのか」を理解することが重要です。正しい考え方を知っておけば、転職を成功させやすくなるでしょう。良い仕事の定義や探し方、ケース別の働きやすい職種について解説します。

「良い仕事」ってどんな仕事?

働く女性

(出典) photo-ac.com

転職先がはっきりと決まっていない場合は、できるだけ良い仕事に就きたいと考えるでしょう。そもそも「良い仕事」とは、どのような仕事なのでしょうか?

良い仕事の定義は人それぞれ

何をもって良い仕事とするのかは、人により異なります。ある人にとっては特に魅力のない仕事でも、別の人にとっては良い仕事になるのです。

例えば、プライベートの時間を充実させたいと考えている人にとっては、残業や休日出勤がない仕事が良い仕事になるでしょう。逆に、できるだけ稼ぎたい人なら、業務時間にかかわらず給与が多い仕事が良い仕事になります。

転職するなら、良い仕事に就くに越したことはありません。ただし、漠然としたイメージで良い仕事を考えるのではなく、自分にとって何が良い要素なのかを明確にして仕事を探す必要があるでしょう。

良い仕事の条件

給与明細書

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良い仕事になるための条件は、人により異なります。多くの人が企業選びで重視する、共通の条件を見ていきましょう。

給与や待遇が良い

転職希望者の大半は、給与や待遇が良いかどうかをチェックしています。ほかの条件が良くても給与や待遇が悪ければ、良い仕事とはいえない人が多いでしょう。

国税庁の「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、給与所得者の平均給与は433万円となっています。給与に関しては、年収が400万円台に達しているかどうかが、良い仕事の判断基準になるでしょう。

また、福利厚生が充実している企業も人気です。高収入を生かして暮らしをより豊かにしたい場合は、福利厚生が手厚い方がプライベートを充実させやすくなります。

参考:令和2年分 民間給与実態統計調査|国税庁

休みが取りやすい

休日の多さも、良い仕事になる条件の1つです。とにかく休みが多い企業に転職したい人は、給与を妥協してでも休日の多さにこだわるでしょう。

厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査の概況」を見ると、労働者1人あたりの年間平均休日数は116日となっています。完全週休2日制なら年に120日休めるため(祝日含む)、週休2日かどうかが企業選びの最低基準となるでしょう。

また、有給休暇を取得しやすいかどうかチェックすることも重要です。良い仕事は有給休暇も取りやすい傾向があります。有給休暇を取りやすい企業なら、職場の雰囲気が良さそうだという判断もできるでしょう。

参考:令和2年就労条件総合調査の概況 P5.(3)年間休日総数 | 厚生労働省

会社の経営が安定している

仕事の安定性を重視する場合は、会社の経営が安定しているかどうかもチェックします。安定した事業運営を進めている企業に転職できれば、長く働けるでしょう。

会社の経営が安定していれば、倒産・リストラで職を失うリスクを抑えられます。教育・住宅・老後の資金形成を考える堅実な人は、経営の安定性を特に重視する傾向があります。

会社の経営の安定性を確認する際は、業界の成長度もチェックしなければなりません。人材採用のニーズが高い業界は成長過程にあると判断できる上、転職もしやすいでしょう。

残業が少ない

良い仕事の条件には、残業が少ないことも挙げられます。近年は残業を減らす企業も増えてはいるものの、まだまだ残業時間が長い企業が多いのも実情です。

残業が少ない企業に入社できれば、プライベートの時間を増やせます。仕事とプライベートの両立にこだわる人にとって、残業が少ないかどうかは最も気になるポイントでしょう。

ただし、残業が少なければ残業代も少なくなるため、給与が多いことを良い仕事の条件にする人には向かない可能性があります。給与が高い転職先を選ぶ場合は、残業時間についても事前に確認しましょう。

良い仕事を見つけるには自己分析が大切

手帳に記入する女性

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自分にとっての良い仕事を、見つけるためのポイントを紹介します。自己分析・企業研究を徹底して行うことが重要です。

自分が喜びを感じる瞬間はいつ?

良い仕事を見つけるためには、そもそも自分にとって何が良いことなのかを認識しておかなければなりません。一般的に良いといわれている仕事が、自分にとっても良い仕事だとは限らないためです。

今までの人生を振り返り、自分がどのようなときに喜びを感じるのか分析してみましょう。仕事だけでなく、子ども時代にヒントが隠れていることもあります。

自分が心から楽しめる状況を把握できたら、さらに深掘りして自分の考え方や行動の傾向をつかみましょう。自分が本当に求める価値や、できることなどが分かるようになります。

職場に求める条件とその優先順位を決める

自分にとっての良い仕事を見つける際は、企業に求める条件に優先順位をつけることも重要です。条件を欲張って転職先を探すと、選択肢を狭めてしまうことになります。

あらゆる条件が良い仕事を見つけることは、ほとんど不可能です。なんとか探し当てたとしてもライバルが多いため、入社できる可能性は低いでしょう。

職場に求める条件をピックアップした後は、優先順位を決めたり、「これだけは譲れない」という条件を設定したりすれば、転職先を探しやすくなります。

業界・企業研究も忘れずに

自分に合った転職先を見つけるためには、業界・企業の研究も徹底して行う必要があります。業界・企業研究をおろそかにすると、入社後のミスマッチが発生しかねません。

良い仕事を探そうとする場合、自分にとって良い条件のみを調べてしまいがちです。例えば、給与が高いことを最優先の条件にすると、休日・残業などほかの条件を妥協しやすくなるのです。

しかし、条件の優先度が低いからといって全てを妥協してしまうと、入社後に不満を抱えてしまうリスクがあります。企業を調べる際は、NG条件についてもきちんと確認しましょう。

労働時間・休暇を重視する人が働きやすい仕事

資料とお金と電卓

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良い仕事を探しやすい職種を紹介します。まずは、労働時間・休暇を重視する人が働きやすい仕事を見ていきましょう。

金融事務

労働環境の良さにこだわりたい人におすすめなのが、金融事務です。銀行・信用金庫・保険会社・証券会社など、金融業界の企業にはさまざまな種類が存在します。

金融業界はコンプライアンス意識が高い傾向があるため、大半の企業は完全週休2日制です。労働時間が明確で残業は少なく、有給休暇も規定通り取得できます。

また、福利厚生が充実している点も魅力です。結婚・出産・育児に関する制度が整備されているため、女性も働きやすいでしょう。もちろん、給与が安定していることも特徴です。

大学職員

労働時間・休暇を重視する人には、大学職員もおすすめです。基本的には大学の授業時間に合わせて働くことになるため、規則正しい生活を送れるでしょう。

ホワイトな職場に転職できれば、休暇もしっかりと取得できます。比較的長めの休みを取りやすいことも魅力で、プライベートの時間を確保しやすいでしょう。

働きやすい環境が整っていることから、大学職員は離職率が低い傾向があります。20代のうちに転職活動を行えば、未経験での転職もしやすい職種です。

ルート配送ドライバー

あらかじめ決められた相手に荷物を届ける仕事をするのが、ルート配送ドライバーです。

毎回同じ場所を訪問するため時間通りに動きやすく、残業がほとんど発生しません。配送相手の営業日に合わせて働くことから、土日祝日は休みになることも多いでしょう。

企業によっては、スキル・資格を持たない未経験者でも転職できます。男性が多い仕事というイメージを持たれがちですが、近年は女性の転職者も増えているようです。

給与・キャリアを重視する人に向いている仕事

プログラミング

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給与・キャリアにこだわりたい人は、どんな職種をチェックするべきなのでしょうか?収入が多く、キャリアアップしやすい職種を紹介します。

MR

MRとは医薬品の情報提供・収集を行う職種で、製薬会社に所属することがほとんどでしょう。医療関係者に対して自社製品の安全性・有用性の説明を行い、採択してもらうことが主な仕事内容です。

製薬会社は給与水準が高いため、とにかく給与の高さを重視したい人におすすめです。販売実績を増やしてインセンティブを上乗せできれば、大幅な収入アップも期待できます。

また、休みを取りやすいこともMRの特徴です。医薬品が世の中からなくなることはないため業界の将来性も高く、長期にわたり安定的に働けるでしょう。

ITエンジニア・プログラマー

給与・キャリアを重視するなら、ITエンジニア・プログラマーとして転職するのもおすすめです。さまざまな分野が存在する中で、スキル・実績に応じて高収入を狙えます。

また、キャリアアップがしやすい職種であることも特徴です。入社後に業務を頑張りながら、スキルアップに励んだり実績を積んだりすれば、より上位の工程に携われるハイキャリアへの転職も目指せるでしょう。

「IT業界=ブラック」というイメージを持たれがちですが、働きやすい企業も数多く存在します。ただし、一部の企業では過酷な労働を強いられるため、企業の見極めが重要です。

社内SE

IT系の職種の中でも特におすすめなのが、企業専属のエンジニアとして働く社内SEです。開発・運用・保守など、自社内システムにおけるさまざまな業務を担当します。

一般的なSEとして働く場合は、ほとんどのケースで納期が設定されます。納期に遅れるとクライアントからの信用を失いかねないため、残業をしてでも納期までに納品しなければなりません。

一方の社内SEは、自社で使うシステムを開発することから、納期に融通が利きやすいところが特徴です。残業も発生しにくく、ワーク・ライフ・バランスを実現しやすい点が大きな魅力です。

良い仕事に見えて危険な仕事

胸に手をあたる男性

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転職前は良い仕事だと思っていても、実際には危険な仕事だったというリスクも存在します。本当に良い仕事かどうか見極めるポイントを覚えておきましょう。

やりがい搾取

やりがい搾取とは、給与以上にやりがいを求められることです。給与や待遇の低さをやりがいでごまかそうとする企業では、やりがい搾取が発生しやすくなります。

やりがい搾取が横行している企業では、過酷な労働を強いられることがほとんどです。実際にやりがいを重視する人でも、あまりの労働環境の悪さに我慢できなくなるでしょう。

やりがい搾取を見極めるためには、転職前に企業の労働条件をしっかりと調べておくことが重要です。面接で、仕事のやりがいを前面に出しすぎる企業にも注意しましょう。

昇進しない理由が会社にある

同じ企業で長く働いていると、給与が上がったり昇進したりするのが一般的です。従業員側に問題がない限り、数年働けば昇進できるでしょう。

しかし企業によっては、いくら頑張っても昇進できないケースもあります。評価基準に問題があることや、ポスト数自体が少ないことが、なかなか昇進しない主な理由です。

良い仕事だと思っても昇進がない場合は、給与が上がらずに不満がたまりやすくなります。転職前にできる範囲で昇進に関する情報を集め、きちんと昇進できる会社かどうか見極めましょう。

労働条件とは異なる仕事を任せられる

転職活動で企業を探す際は、やりがいを感じられそうな仕事ができる企業を中心に、アプローチをかけるでしょう。しかし企業によっては、入社後に別の業務を任されるケースもあります。

入社後、合意していない業務をしていることに気付いたら、雇用契約書を確認した上で上司に相談しましょう。ただし、会社とトラブルになると再度転職することにもなりかねないため、転職前にも気を付けておくのがおすすめです。

求人広告の条件が、そのまま雇用契約書に反映されるとは限りません。自分が希望する仕事を入社後に実際に任されるのか、面接時にきちんと聞いておきましょう。

自分の希望にマッチする仕事を見つけよう

デスクで打ち合わせをする3人

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良い仕事の定義は人により異なるため、自己分析・企業研究を徹底して行い、自分の希望に合った仕事を見つけることが大切です。条件に優先順位をつけて企業を探せば、自分に合った仕事が探しやすくなります。

何を重視するかで、向いている職種が違うことも覚えておくとよいでしょう。労働時間・休暇を重視する場合と、給与・キャリアを重視する場合とでは、向いている仕事の種類が異なります。

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