文系出身者は選べる職業が幅広く、どれに決めるべきか迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。できれば自分に向いている仕事がしたいと考える人が多いでしょう。
適性がない職業では、中途退職やモチベーションの低下が心配です。文系ならではの能力を生かせる仕事を選ぶと、失敗が少ないといえます。
この記事では、文系出身者におすすめの職業や業界、企業に評価されやすい資格などを紹介します。就職・転職活動にぜひお役立てください。
この記事のポイント
- 文系出身者におすすめの職業
- 定番は、事務系や営業系の職業です。文章力や語学力を生かせる仕事、対人スキルを駆使する仕事などにも向いています。
- 高収入を狙える職業も
- 公認会計士や学芸員、弁護士など高度な専門知識を必要とする職業も、文系出身者におすすめです。高難度の資格を取得すると、高収入を得やすいでしょう。
- 文系におすすめの資格
- 簿記や秘書検定など、ビジネススキルを証明できる資格の取得がおすすめです。
【定番】文系出身者におすすめの職業
文系出身者は人の話を聞く能力に長け、優れた言語力を持っていることが特徴です。対人スキルや、創造力が必要な仕事に向いています。
計画性や調整力も持ち併せているため、幅広い職業に適応できる可能性があります。文系出身者におすすめの職業の中でも、定番とされるものを見ていきましょう。
幅広い業務をこなす「総務」
企業経営を円滑に進められるよう、こまごまとした業務を担うのが総務の主な仕事です。例えば、備品の補充や書類作成、社内・社外イベントの企画運営などを担当します。
担当部署が存在しない仕事を担うことから、「縁の下の力持ち」や「何でも屋」などに例えられることが少なくありません。
総務が文系出身者におすすめの理由は、多くの人と関わるため、対人スキルをはじめとする文系の能力を生かせる点です。仕事をしながら、事務系のスキルが鍛えられるところにも注目です。
人の成長を見られる「人事」
人事は、企業における人材管理を行う仕事です。主に人材の採用・育成・労務管理・給与管理・評価などを担当します。
企業の方針に則って、人材のマネジメントに深く関わります。社員の成長を見守り、多くの人の人生に関わる点をやりがいに感じられるでしょう。
文系の人が持つスキルの中でも、計画力や調整力などを生かせます。人と接する機会が多いため、コミュニケーションスキルも問われる仕事です。
会社の利益に直結「営業」
営業職は自社の商品やサービスの価値を理解し、顧客や消費者に分かりやすく伝える役割を持ちます。会社の利益に直結する、やりがいのある仕事です。
文系の人におすすめの理由は相手の立場に立って物事を考え、論理的な説明ができる能力を生かせるためです。幅広い業界で求められている職種であり、新卒採用だけでなく中途採用でも多くの募集がかけられています。
新しい顧客を獲得するだけでなく、既存顧客へのフォローなど業務の幅が広い点も特徴です。
一般から専門まで「事務」
事務職の主な仕事内容は文書や資料の作成、電話対応、顧客管理などです。パソコンを中心としたOA機器を使用し、仕事を進めていきます。
社内外の人物とコミュニケーションを取りながら仕事をする必要があるため、対人スキルに優れた文系の人におすすめです。事務職といっても種類は幅広く、一般事務から医療事務、貿易事務、経理など多種多様なものがあります。
多くの業界で必要とされる職種なので、理系の人が活躍する分野にも携わることが可能です。例えば、医療事務の仕事を選べば、医療系のスキルを持っていなくても病院やクリニックに勤務できます。
【知識・スキルを生かす】文系出身者におすすめの職業
ビジネスパーソンとして活躍するには、その仕事に求められる知識やスキルを身に付けている必要があります。特定の分野の知識やスキルを身に付けたい、文系出身者におすすめの職業を見ていきましょう。
サポートのプロ「秘書」
秘書は企業の役職者などがスムーズに仕事を回せるよう、スケジュール管理や雑務を引き受ける仕事です。来客対応や情報収集、資料作成などさまざまな業務を任せられます。
文系の人が持つ調整力や対人スキルを必要とする仕事が多く、人を支える役割が好きな人におすすめです。
サポートする人の種類はさまざまですが、会社役員の他にも医師・弁護士・政治家など、社会的地位が高い人を支えることが一般的です。秘書になるには、ビジネスマナーや礼儀作法も求められます。
人の役に立てる「ライター」
ライターは文章や記事を作成し、読者の心に訴えかける仕事です。文章力や創造力を生かせるため、多くの文系出身者が活躍しています。
ライターには、コピーライター・Webライター・記者・編集者など、さまざまな種類があります。それぞれの特徴を見てみましょう。
- コピーライター：テレビやWebサイトなどの広告媒体で宣伝用の文章を作る
- Webライター：インターネット上に掲載する文章を作成
- 記者：情報元を取材し記事を執筆
- 編集者：書籍や雑誌などの企画立案や入稿までの段取りを担当
ライターと記者、記者と編集者などは混同されやすいですが、活躍する媒体や情報収集の方法、役割などが違う点を押さえておきましょう。
戦略を練る「マーケティング」
マーケティング職は、自社の商品やサービスの認知度を上げるための戦略を考える仕事です。論理的思考力や分析力などが求められます。
統計学の知識を使用するため理系に向いていると思われがちですが、広告の方法や宣伝文句を考えるといった、文系が得意とする分野のスキルも必要です。
専門性が高く、高収入を得やすい仕事としても知られています。中でも、Webマーケティングの分野で高い成長率が期待され、将来性のある仕事を探している人にもおすすめです。
ヒットを生み出す「商品企画」
商品企画は新商品の企画を考える職種で、世間に影響を与えるようなヒット作を生み出せる可能性があり、やりがいのある仕事です。卓越した創造力を持つ文系の人に向いています。
消費者のニーズを満たし、いかに心に響く商品を生み出せるかを考えるには、論理的思考力が欠かせません。ユーザーが必要とするものへの理解や斬新な発想など、求められる能力も幅広いといえます。
単に新しい商品を生み出すだけでなく、時代やトレンドに合っているのかなども重要な要素です。マーケティングを兼ねるケースもあり、幅広い知識が求められます。
論理的思考が得意なら「コンサルタント」
コンサルタントは企業や個人が抱える課題を解決するために、必要な道筋や方法を提示する仕事です。さまざまな分野で必要とされており、経営コンサルタントや人事コンサルタントなどの種類に分けられます。
特定の業界に関連する専門知識がある方が、活躍しやすいでしょう。顧客や現場とコミュニケーションを取りながら仕事を進めていくので、人と接するのが好きな人に向いています。
問題解決能力や顧客から情報を聞き取るヒアリング力など、文系が得意とする力を発揮できます。結果を出すには高度なスキルが求められるため、給与が高い傾向です。
【好きを極める】文系出身者におすすめの職業
仕事を選ぶ際、好きなことをしてお金を稼ぎたいと考える人もいるでしょう。やりたいことと適性がマッチしているなら、活躍できる可能性は十分にあります。好きなことを極めたい文系出身者におすすめの職業を紹介します。
美術館・博物館で働く「学芸員」
学芸員は美術館や博物館内で展示物の管理や研究、イベントの企画・運営などを行う仕事です。イベント時などに、来館者に対して展示物について解説するケースもあります。
文系の中でも、考古学・歴史・美術など特定の分野への造詣が深く、蓄えた知識を人のために役立てたい人におすすめです。
学芸員になるには、大学で定められた科目を履修し、一定の単位数や在籍期間を満たした上で、試験や審査を受けて合格しなければなりません。
資格を得るまでの道のりは大変ですが、好きなものに囲まれて仕事がしたい人にとっては魅力が大きいでしょう。
読書好きに「図書館司書」
図書館司書は、図書館内で本や書類の管理、貸出、返却などを行います。購入する本の選定や図書館の広報活動などにも携わり、利用者が快適に過ごせるように気を配ることも重要な仕事の1つです。
文系の人が持つ対人スキルを生かせる点が、おすすめの理由です。市区町村の図書館や学校の図書館、大学の図書館などが主な勤務先となるでしょう。
図書館司書になるには、司書講習を受講するか、短大・大学などで図書館司書に関する科目を履修する必要があります。
出典：司書について：文部科学省
外国語が得意なら「翻訳・通訳」
翻訳や通訳は、異なる言語間の橋渡しをする存在です。どちらも、高い外国語力が必要とされ、文系出身者が持つ語学力を生かせます。
外国語を扱う点は同じですが、翻訳は文書、通訳は会話を対象としているところが大きな違いです。翻訳者が扱う文書は文学作品やWebコンテンツなどだけでなく、契約書やマニュアルなど多岐にわたります。
論文やビジネス文書を翻訳する際は、専門用語に対する深い理解が必須です。また、通訳をするにはその外国語に精通しているだけでなく、正確かつ素早い対応が可能なレベルに達している必要があります。
【安定志向】文系出身者におすすめの職業
安定性の高さは、仕事を選ぶ上で重要な要素の1つです。社会的な需要が高く、将来性が期待できる職業の中から、文系出身者におすすめのものを紹介します。
将来への不安が少ない「公務員」
公務員は売上や利益を気にせずに働くことが可能で、倒産などの心配がないことから、安定した職業として知られています。
国際・国家・地方の3種類に分けられ、基本的に試験に合格すれば公務員への扉は開かれるため、年齢以外の応募条件はありません。ただし、教員として働くには教員免許が必要です。
主な勤務先は、住民サービスや教育、社会福祉、税務などを管轄する行政機関です。警察や消防に携わる職員も公務員に分類されます。
公共のために役立つ仕事をしたい人に向いており、倫理観や責任感なども必要です。チームで協力して仕事を進めるため、コミュニケーション能力に優れた文系の人におすすめの職業だといえます。
1人で働ける「ドライバー」
ドライバーは物流や運送の業界に欠かせない職種であり、人や物を目的地まで車で運ぶ職業です。1人で黙々とできる仕事が好きな人にもおすすめといえます。
顧客に状況を伝える際に、文系が得意とするコミュニケーション能力や文章力を発揮できるでしょう。タクシー・バス・トラックなど、運転する車の種類によって、必要な運転免許証が異なります。
人や物を運ぶ仕事は、社会において重要な役割を持っています。いきなり仕事がなくなる可能性が低く、安定性は高めです。
若年層の労働力不足が深刻化しており、人手不足の職場では激務になる傾向です。多くの人材が求められているため、文系・理系問わず間口が広い仕事といえます。
需要が高まる「介護職員」
介護職員は、特別養護老人ホームなどで利用者の世話を担う仕事です。少子高齢化の影響を受け、需要が高まっているため安定性も高いといえます。
介護士は施設利用者が必要とするあらゆる介護を担当します。食事・入浴・排泄などの世話以外に、自由に身動きが取れない人の体位を変えるといったサポートが必要になる場合も少なくありません。
肉体労働の側面がクローズアップされがちですが、文系の人が持つヒアリング力や調整力を生かせる場面が多く、活躍できるでしょう。
出典：第９期介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について｜厚生労働省
募集が多い「販売員」
販売員として活躍するには、商品やサービスの内容を深く理解し、消費者に魅力を伝える能力が欠かせません。言語化を得意とする文系の人に向いている仕事です。
販売員といっても、スーパーやコンビニのような身近な店舗から、百貨店の販売員などさまざまです。正社員として販売員になれば、レジや品出し以外にも商品の発注や店舗のイベントなど、さまざまな業務を担当できます。
仕事への満足度を上げるには、販売するものやターゲットなどをよく考えて、目標をかなえられそうな勤務先を選びましょう。
【専門資格】文系出身者におすすめの職業
働く上で特定の資格が必要な職業もあります。例えば行政書士や弁護士などの職業は、国家資格を取得し、専門的な知識があることを証明できなければなりません。文系出身者におすすめの専門資格を生かせる職業を紹介します。
法律に関わる「行政書士・司法書士」
行政書士と司法書士はどちらも法律系の知識を必要とする仕事ですが、取り扱う範囲が異なります。両者の違いは以下の通りです。
- 行政書士：建設業許可申請や在留資格取得手続きなど、官公庁に提出する書類を作成し手続きを代行する
- 司法書士：不動産の名義変更や登記変更など、裁判所や法務局などに提出する書類を作成し、手続きを代行する
どちらも文系が持つ優れた言語能力や読解力、記憶力などを生かせる職業です。試験に合格するのは大変ですが、実務経験を身に付ければ将来的に独立開業も目指せるでしょう。
依頼人の味方になれる「弁護士」
弁護士は法律の知識を活用し、依頼者の権利を守るために尽力します。法律を理解し、適用するためには論理的思考力が欠かせません。
また、依頼者が直面する状況を把握し、適切なアドバイスを提供するには優れたコミュニケーション能力が求められるため、文系が得意とする能力を生かせる仕事です。
所属する事務所によって年収の傾向が異なりますが、依頼人を直接助けられるやりがいのある仕事です。弁護士になるには大学や法科大学院などで法律を学び、司法試験に合格する必要があります。
税のプロフェッショナル「税理士」
税理士は、個人や中小企業における税務のプロといえる職業です。税務の代理だけでなく、税に関する相談を受けることもあります。
文系の人の強みである読解力や、コミュニケーションスキルを生かしたい人におすすめです。税金の仕組みは複雑であり、法律改正によって制度が変わるケースも珍しくないため、勉強が苦にならない人に向いています。
税金に関する知識だけでなく、企業の経営に対する関心も高くなくてはなりません。税理士として働くには、税理士資格が必要です。
独占業務を持つ「公認会計士」
公認会計士は企業が決算を行い、毎年発表する「財務諸表」を第三者として監査・証明する仕事です。公認会計士になるための試験は難易度が非常に高く、資格試験に受かれば高収入を期待できる職業の1つでもあります。
試験に合格するには読解力や論理的思考力が必要です。商学部や経済学部出身の人が志すケースが多いですが、他の文系学部出身者にも向いています。
コンサルティングや監査を進める上で、コミュニケーションスキルや洞察力など、文系の人が得意とするスキルが求められます。
文系出身者におすすめの職業【年収ランキング】
上記で紹介した職業を対象にした、平均年収のランキングを見てみましょう。上位の職業は、士業や専門的な知識・スキルを必要とするものが中心となっています。特別な資格はないものの、高収入を目指したい人はWebマーケティングや商品企画などが狙い目です。
- 1位：マーケティング（Web） 645万5,000円
- 2位：公認会計士 580万円
- 3位：翻訳 571万7,000円
- 4位：学芸員 551万4,000円
- 5位：図書館司書 551万4,000円
- 6位：弁護士 528万円
- 7位：商品企画（サービス） 525万円
- 8位：税理士 497万円
- 9位：司法書士 486万円
- 10位：公務員（地方） 478万3,000円
- 11位：コンサルタント（IT） 451万円
- 12位：営業（IT） 445万円
- 13位：人事 439万円
- 14位：ドライバー（大型） 435万円
- 15位：行政書士 425万円
- 16位：ライター 414万円
- 17位：総務 409万円
- 18位：通訳（ガイド） 394万3,000円
- 19位：販売員（デパート店員） 361万円
- 20位：事務（一般） 340万円
- 21位：秘書 337万円
- 22位：介護職員（介護士） 326万円
これは本記事で紹介している職種に範囲を限定した話であり、年収はあくまでも目安と考えましょう。また、仕事の種類が豊富なものについては、種類が異なると年収が異なる可能性がある点にご注意ください。
出典：職種別の給与・年収・時給情報｜スタンバイ
出典：ホームページ | job tag（職業情報提供サイト（日本版O-NET））
文系出身者におすすめの業界
文系出身者におすすめの業界と、主な業務内容を見てみましょう。
- マスコミ：情報発信や広告戦略などを立案
- インフラ：電気・ガス・水道などライフラインを提供
- 金融・保険：資金調達や運用、金融商品の販売
- 不動産：土地や物件の売買、仲介
- 製造（メーカー）：製品の企画開発、販売
- 商社：商品の売り手と買い手をつなぐ業務
- サービス：旅館やホテル介護、福祉など顧客が必要とするサービスを提供
- 人材・教育：人材派遣や教育サービスの提供
- IT：情報技術と通信サービスの提供
いずれの業界も職種の幅が広く、スキル・経験・資格などが必須でない職種もあります。文系出身者は、コミュニケーション能力や論理的思考力などを生かせる職種を選ぶことが大切です。
マスコミ業界や製造業界では、文系ならではのクリエイティブな能力を発揮できるでしょう。IT業界やサービス業界は応募者の将来の成長可能性を評価する傾向があり、業界未経験の人にもおすすめです。
【民間資格】文系出身者におすすめの資格
民間資格は民間の団体が運営・実施しています。民間資格を取得すると、一定の知識や技術を証明できるところが魅力です。文系出身者におすすめの資格を見ていきましょう。
日商簿記検定
日商簿記検定は、企業の経営活動を正しく把握するための知識や関連書類の処理など、社会人として知っておいて損はない知識を身に付けられます。会計・経理・財務などに関する仕事に就きたい人に、特におすすめの資格です。
簿記系の資格は日商以外にも存在しますが、日商簿記は知名度が高く有用性を理解してもらいやすいところがメリットです。試験はレベルによって、1〜3級に分かれています。
3級は商業簿記の基本、2級は企業から求められる高度な商業・工業簿記の知識が身に付くレベルです。即戦力としての力を示すなら、2級以上を目指すとよいでしょう。
マイクロソフトオフィススペシャリスト
マイクロソフトオフィススペシャリストは、マイクロソフトのオフィス製品を使うスキルを担保できる資格です。開発元のマイクロソフト社によって実施されています。
WordやExcelなど、それぞれで異なった試験を受ける必要があります。試験は一般レベルと上級レベル（エキスパート）に分かれており、上のレベルから受けることも可能です。
マイクロソフトのオフィス製品は、さまざまな業種で事務作業を担当する際に使用されているため、パソコンスキルを証明するのに役立ちます。
秘書検定
秘書検定は社会人に必要とされるビジネスマナーが身に付く検定です。秘書以外にも、事務職などのサポート業務に従事したい場合に有用です。
「どのように対応すれば感じが良い人だと思ってもらえるのか」といった、社会人として知っておきたい知識を得られます。2級以上は、効率的に仕事を進める方法なども学べます。
受験資格は特になく、誰でも受験可能です。就職活動を控えた大学生や高校生なども受験しています。合格率は比較的高めで、2〜3級の合格者は約50%とされています。
【国家資格】文系出身者におすすめの資格
国家資格は国の法律に基づき、各分野に必要な知識や能力を備えているかどうかを判定するため、信頼性が高い資格だといえます。
就職・転職活動の際に企業から評価されやすい、文系出身者におすすめの国家資格を見ていきましょう。
ITパスポート試験
ITパスポート試験は「iパス」とも呼ばれ、インターネット上にあふれる膨大な情報の収集や、情報を活用するための初歩的な知識を学べる資格試験です。
合格すると、基礎的なITリテラシーがあることを証明できます。ITリテラシーはITに関連する業界だけでなく、情報を扱うほとんどの分野で重視されています。
全ての社会人や、これから社会人になる人たちに必須の知識を学べるため、文系・理系を問わずおすすめです。
ファイナンシャル・プランニング技能士
ファイナンシャル・プランニング技能士検定は、日本FP協会が実施しています。金融系だけではなく、事務やコンサル志望の人にも有用な資格です。
合格すると、資産運用や投資、ライフプランニングに関する知識を証明できます。税制や保険、ローンといった幅広い知識が身に付くので、仕事以外の私生活でも役立つ資格です。
即戦力としての力を示すなら、2級以上の取得がおすすめです。
中小企業診断士
中小企業診断士は、経営の造詣が深い人向けの資格です。合格すれば、経営・法務・財務といった、ビジネスに関する幅広い知識を身に付けていることを証明できます。
スキルアップやキャリアアップのために、取得したいと考える人が多い資格の1つです。難易度は高く、合格するには約1,000時間の勉強時間が必要とされています。
幅広い分野の知識が求められ、出題される範囲も広いことが特徴です。コンサル系の中で唯一の国家資格として知られ、取得する価値が高い資格だといえます。
出典：中小企業診断士資格取得を目指す方に中小企業診断士試験のご案内です
自分に合った文系職業を選ぶポイント
文系出身者が得意とする能力は汎用性が高く、さまざまな職業に就ける可能性があるといえます。満足できる仕事を見つけるには、自分に合った職業を選ぶことが大切です。
理想の職業になかなか出会えない場合、選ぶポイントが間違っているかもしれません。自分に合った仕事を探すための基本を押さえましょう。
まずは自分自身を理解する
まずは、仕事を通じて自分が手に入れたいと考えているものや得意分野、苦手分野などを洗い出しましょう。
「好きかどうか」「興味・関心があるかどうか」だけで選んでしまうと、自分の強みを生かせず、活躍できない業界を選んでしまう心配があります。
自分を知るには、これまでの人生を振り返って印象的だったエピソードや出来事を書き出し、経験から学んだことや何を感じたかなどをまとめてみましょう。
自己分析を突き詰めると、今までは思いつかなかった仕事や業界に、興味が出てくるケースもあります。
求められる人物像と自身を比較する
自己分析の次に重要なのが、業界・企業研究です。職種や業界によって求められる人物像は異なり、企業によっても戦略や方針などが違います。
興味がある仕事や業界を見つけたら、求められている人物像と自己分析で見いだした自分の特性がマッチするかという点もしっかり確認しましょう。
コミュニケーションが苦手なのに営業職を選んだり、数字が苦手なのに金融業を選んだりといったミスマッチが起こらないようにすることが重要です。
文系出身ならではの強みを仕事で生かそう
文系出身者は、社会で必要とされるさまざまな能力やスキルを持っています。中でも、対人スキルや論理的思考力は、多くの職業で必要とされているものです。
自分に合った職業を見つけ出すには、強みや得意分野を明確にし、理想をかなえられそうな職業を選ぶことがポイントです。文系出身者におすすめの職業を知り、自己分析や企業分析の結果も考慮しながら選ぶとよいでしょう。
国内最大級の求人情報一括検索サイト「スタンバイ」では、今回ご紹介した職種を含む、多くの文系向けの仕事が見つかります。ぜひ、チェックしてみてはいかがでしょうか。
