医療事務の志望動機は重要視される。例文や書き方のコツを知ろう

医療事務の求人採用では、履歴書の志望動機が重要視されます。医療事務は、仕事の丁寧さ・迅速さ・コミュニケーション能力が必要とされるからです。たくさんの志望者の中から選ばれる志望動機の書き方を、例文やポイントも踏まえて解説します。

医療事務の志望動機作成のポイント

面接準備

(出典) photo-ac.com

 

志望動機は、なぜ医療事務の仕事に従事したいのかという目的や、理由を分かりやすく伝えることが大切です。医療事務の志望動機を作成する際の大きなポイントを3つに絞って解説します。

なぜ医療事務の仕事がしたいのかを明確に

まず伝えるべきことは、なぜ医療事務の仕事がしたいのかという点です。人によって医療事務を志す理由はさまざまですが「理由を明確にする」ことを意識して志望動機を書く方が、面接官の印象にも残りやすくなります。

「興味があったから」という漠然とした理由ではなく、医療事務を目指した具体的なきっかけやエピソードがあると、オリジナリティが加わって説得力が増します。

理由がまとまらない場合は、他の仕事と医療事務の違いに着目してみるのがおすすめです。「なぜ自分は他の仕事ではなく、医療事務の仕事がしたいのだろう?」と考えると、自然に医療事務で働きたい理由が浮かんでくるでしょう。

なぜその病院を選ぶのかに触れる

医療事務の仕事を目指す人にとっては、自分が希望する条件がそろっている病院であれば、とくにこだわりはないという人もいるでしょう。しかし、こうした本音があったとしても「なぜその病院を選ぶのか」という理由については、具体的することが大切です。

採用する側の立場になれば、「どの病院でもよい」という人より「この病院で働きたい」という人を優先して採用したいのが本音です。

たとえばもしその病院を利用したことがあれば、スタッフの対応や病院の方針など、影響を受けたエピソードを具体的に盛り込みましょう。

病院を利用したことがない人は、病院の情報を事前によく調べた上で、経営方針や理念と、自分の価値観が一致する部分を見つけ、志望動機に盛り込むのがおすすめです。

自分の強みをどう生かしたいのかを盛り込む

志望動機は、書き方によっては自分のアピールにつなげることもできます。実際に病院で働いたときに、自分の強みをどのように生かしていきたいのか・生かせるのかを具体的に盛り込みましょう。

医療事務に関連する資格を保持している場合、資格取得のために勉強中の場合は、その旨を志望動機にまじえて書けば、即戦力になることや、向上心が評価されるポイントになります。

前職での経験や実績も、もちろん自分の強みになります。例えば「事務処理が迅速でミスをあまりしない」など、これまでの仕事での評価があれば、「強みを生かした仕事をしたい」といった書き方にすると強みのアピールもセットになった志望理由になります。

【状況別】医療事務の志望動機の具体例

ノートに記入する女性

(出典) photo-ac.com

医療事務の志望動機は、未経験や経験者など、状況によって書くべき内容が異なります。状況別に志望動機の具体例を紹介します。

未経験や無資格の場合

医療事務は、とくに資格を保持していなくても転職が可能です。未経験や無資格の場合は、前職の経験が医療事務の仕事につながるような志望動機が好印象を与えます。

前職ではメーカーの事務職をしていました。医療事務では直接人と触れ合う機会が多く、やりがいのある仕事ということを知り、前職での事務経験を生かしながら、さらにやりがいのある仕事がしたいと思い志望しました。

経験者の場合

医療事務経験者の場合は、前職での仕事の内容に触れながら、志望する病院ではどのように経験を生かして働きたいかという点を伝えることが大切です。

前職では5年間に渡り、クリニックの医療事務業務に携わりました。その中で、患者さんと真摯に向き合うことの大切さや、診療をスムーズに進めるために欠かせない、医療事務の仕事にやりがいを感じてきました。貴院では、資格取得の支援や体制が整っていることを知り、私もさらなるスキルアップをしながら、貴院に貢献したいと考え志望しました。

学生や新卒の場合もチェック

学生や新卒の場合は、アルバイト・サークル・部活などで得た経験や、自分の長所を医療事務の仕事へ生かせるようなポイントに結びつけましょう。

学生時代に得たコミュニケーション能力や、作業の丁寧さ・真面目さなどは、医療事務の仕事に役立ちます。

学生時代はダンス部に所属していました。ダンス部ではチームで団結することの大切さや、毎日の練習で忍耐力がついたと自負しています。医療事務の仕事では、患者さんやスタッフとのコミュニケーションを大切にしながら、丁寧な仕事をしていきたいと考えています。

志望動機では避けた方がよいポイント

手帳に記入する手元

(出典) photo-ac.com

志望動機は、採用担当者にマイナスな印象を与えることは避けましょう。志望動機で避けた方がよいポイントの中でも、影響が大きい2つを解説します。

真剣さが感じられない志望動機

医療事務の仕事は、医療の世界において欠かせない仕事です。未経験でも挑戦しやすい仕事の1つでもありますが、その特徴をそのまま志望動機に書くのは避けましょう。

「医療事務は安定している仕事だから」や、単に「長く働けるから」などという理由は、医療事務の仕事に対する熱意が感じられないばかりか、採用する側にとっても「そんな理由ならうちである必要はないのでは」など、採用してもらえない可能性が高まります。

医療事務の仕事をしたいという、熱意が伝わる志望動機を書くようにしましょう。

待遇や条件に注目した志望動機

医療事務の求人情報には給料が高かったり、休みが取りやすかったりと、応募する人にとって魅力的な条件がそろっている求人もあります。

このような条件が求人に応募する大きな理由であったとしても、志望動機に「残業が少ないから」「給料がよいから」などの待遇や、条件のよさを理由にするのはNGです。

待遇や条件のよさは、応募者にとってのメリットであり、採用側にとってのメリットではありません。

他の応募者の中から自分が採用されるためには、採用側の目線に立ち、採用されたらどのように貢献できるのかをメインに志望動機を考えましょう。

医療事務の転職に役立つおもなスキルや資格

履歴書を手に持つ女性

(出典) photo-ac.com

医療事務の仕事に資格は必須ではありませんが、保持していると、転職の際に即戦力として役立つスキルや資格があります。おもな3つを解説します。

迅速な事務処理能力

事務処理能力の高さは、医療事務の仕事では大きな強みになります。

医療事務では、専門的知識を必要とするレセプト(保険診療)作成業務が重要な役割を担います。レセプトは、毎月10日までに提出することが義務付けられており、期日までに事務処理を終わらせる必要があります。

また、レセプトの診療報酬により医療機関の収入が決まるので、計算の過程にミスがあると、その収入金額に影響が出てしまいます。

そのため、医療事務ではスピーディーで正確な事務処理能力が要求されます。

医療事務認定実務者

医療事務認定実務者試験は、医療事務に関する基礎的な知識から、実務で必要となる知識まで幅広く習得していることを証明できる資格です。受験資格もとくにないため、未経験者でもチャレンジしやすい資格試験といえます。

通学受講生以外は、在宅での勉強と試験なので、就業しながらでも取りやすい資格でしょう。

医療事務認定実務者の資格を保持していることで、医療事務に関する基本的な知識が身についていることの証明になり、実務にスムーズに入りやすいというメリットがあります。

医療事務技能審査試験

医療事務技能審査試験は、医療事務の試験の中で、日本で高い知名度を誇る資格試験といわれています。合格者は「メディカルクラーク」という称号を手にできます。

資格試験は年に1回行われ、医療事務に関する専門的知識や、業務能力が幅広く問われる試験内容になっています。合格することで、医療事務に欠かせないレセプト業務や、窓口業務の必要な知識があることの証明になります。

医療事務技能審査試験は、医療事務員を採用する際の評価基準になるともされているので、保持していると役立つ資格の1つでしょう。

医療事務の仕事に求められる能力

バインダーに記入する白衣の女性

(出典) photo-ac.com

医療事務の仕事は、医療機関にとって重要な仕事の1つです。医療事務の仕事に求められる大きな能力2つについて解説します。

仕事への丁寧さや正確性

医療事務の仕事に求められる能力の中で割合が高いのは、仕事の丁寧さと正確さです。

これらは、医療事務ではとくに欠かせません。患者の処方箋や病名など、個人情報を取り扱うほか、レセプト業務では医療機関に支払われる診療報酬を計算するなど、正確さが重要です。

そのため、患者それぞれのレセプトを素早く、かつ丁寧に処理する能力が戦力として求められます。医療事務という仕事内容の重要性を理解し、責任を持って取り組める人が医療事務に向いているといえます。

コミュニケーション能力

医療事務は、コミュニケーション能力の高さも求められる能力の1つです。病院では、窓口の患者対応もありますが、病院内で勤務する医師・看護師・薬剤師など、医療にかかわる人たちも業務にあたっています。

医療の現場では、チームとなって各担当が連携をはかり、一体となって業務にあたる必要があります。そのため、こまめな情報交換を行うなど、コミュニケーションをはかりながらチームワークの精度を高めることによって、質の高い医療が提供できます。

患者・スタッフに対して、年齢・性別問わず対応する必要があるので、コミュニケーション能力は医療事務にとって重要です。

医療事務の志望動機は自分らしさと熱意を伝える

面接の様子

(出典) photo-ac.com

医療事務は、特別な資格がなくても未経験から転職できる仕事の1つです。自分が持ち合わせているスキルを生かしながら、医療事務の仕事をするためにも、志望動機で自分らしさと、熱意を伝えるのが重要です。

自分の経験値やスキルをまとめ、医療事務員として選ばれる志望動機を書きましょう。

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