営業がきついといわれるのはなぜ?対処法・やりがいも紹介

営業職に「きつい」というイメージを持っている人は少なくないでしょう。営業の仕事に興味があっても、なかなか踏み出せないかもしれません。そこで営業がきついといわれる理由や、実際にきついと感じたときに行う対処法などを詳しく紹介します。

営業がきついといわれるポイント3点

頭を抱えるスーツの男性

(出典) photo-ac.com

営業がきついといわれる理由として、まず挙げられるのは「ノルマがあること」でしょう。達成しなけれならないというプレッシャーを苦痛に感じる人は少なくありません。また、営業に伴う積極的なコミュニケーションも、不得手な人にとってはきついポイントといえます。

ノルマ達成へのプレッシャーがある

営業にはノルマが課せられるのが一般的です。ノルマとは会社によって提示される「義務化された目標」のことですが「売上を出すこと」と言い換えてもよいでしょう。適度なノルマなら、やりがいや営業へのモチベーションアップにもつながります。

しかし、ノルマは一度達成すればよいというわけではありません。翌月も同等か、それ以上の結果を出し続けることを求められます。そのため、人によっては「ノルマを達成する必要がある」「達成できなかったらどうしよう」という不安や、思うようにいかないときのストレスが重なって、強いプレッシャーを感じる恐れがあるのです。

コミュニケーションが不得意できつい

営業の目的は、顧客や見込み客に自社の商品やサービスを購入・導入してもらうことです。そのため、情報提供を兼ねて、定期的に客先を訪問する必要があります。初対面の人や、特に親しいわけではない人とコミュニケーションを取るのが得意でない人は、客に話を合わせる、根気よく説明するといった営業活動を苦痛に感じるかもしれません。

また、営業に行った先で素っ気なくあしらわれたり、相手に高圧的な言動をされたりすれば「きつい」という気持ちが先に立ってしまうでしょう。「諦めずに通おう」「日を改めて訪問しよう」と前向きになれず、営業の仕事に対して消極的になってしまうこともあり得ます。

飛び込み営業やテレアポなど精神的にきつい

ノルマ達成のために、全く知らないところへの飛び込み営業や、1日に何十本も電話をかけるテレアポをする必要もあります。

顧客への営業だけでは、ノルマを達成するのが難しいときや、新たな顧客を開拓するときに多用される方法です。近年では成約率はあまり期待できないとされていますが、営業手法の1つとして根強く残っています。

しかし、飛び込み営業では、話を聞いてもらえず門前払いされたり、間の悪いときに怒られたりすることもざらにあります。断られ続ければ心が折れてしまいかねません。

営業にはやりがいもある

契約成立のイメージ

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営業はきついといわれますが、やりがいもある仕事です。自分の努力が売上や成約という形で実ることで、ますますやる気が満ちてくるでしょう。顧客から褒められたり、感謝の言葉をもらえたりすれば、達成感や自信も得られるはずです。

成果が評価や報酬に反映される

営業は事務などのオフィス業務と異なり、成果が評価や報酬に反映されやすいのが特徴です。

売上や成約件数に応じて報酬が支払われるインセンティブ制を導入している会社なら、収入アップが期待できます。はっきりした形で評価されるので、仕事に対するモチベーションも高まるでしょう。成果を出し続ければ、昇進など社内での待遇もよくなる可能性もあります。

何よりも成果を出した、ノルマをクリアしたという達成感で、自分に自信がつくでしょう。これからの営業活動にも、堂々とした態度で臨むことは、顧客に安心感や信頼感も与えられるはずです。

顧客の反応を間近で見られる

自分の提案や、自社商品の機能で問題が改善されたと顧客に喜んでもらえたり、直接感謝の言葉をもらえたりするのも営業職のメリットです。期待に応えられたという満足感を得られるだけでなく、顧客の喜ぶ姿にますますやる気が高まるでしょう。

また、定期的に客先を訪問していれば、顧客の疑問やクレームにも、その場で応じられます。迅速で適切な対応は、顧客から信頼されるための重要なポイントです。たとえすぐに答えられないとしても、何とかしようとする姿勢を見せることで、よい印象を与えられるでしょう。電話やオンラインでは得られない営業のメリットといえます。

経験を重ねることでスキルアップできる

営業は、いつもうまくいくとは限りません。なかなか成果につながらなかったり、思うような反応がもらえなかったりすることも少なくないでしょう。

しかし「どうしたらうまくいくか」「こうしたらいいかもしれない」という試行錯誤は、スキルアップにつながります。成果が得られたときの成功体験を積み重ねれば、自分なりの営業方法を確立するのにも役立つはずです。

また、身に付けた営業スキルは、なくなることはありません。磨き続ければ営業が必要とされる業種や企業なら、どこでも自分の武器になります。転職の際にも、必ず自分の味方になってくれるでしょう。

営業をきついと感じる本当の理由はこれかも?

悩むスーツの男性

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営業をきついと感じる本当の理由は「やりがいを実感できない」ことかもしれません。ノルマがあることや、飛び込み営業する必要があるといった「きつい」ポイントをもう少し掘り下げてみましょう。

自社の商品やサービスに自信がない

営業をきついと感じる根底には「自社の商品やサービスに自信がない」可能性があります。自分自身が疑問や不安を抱えているので、顧客にうそをついているような気持ちになったり、罪悪感や後ろめたさを感じたりしてしまうのです。こうした場合、顧客の立場になって考えられるタイプの人ほど、営業をきつく感じる傾向があります。

自社商品やサービスに不信感を持っていると、顧客に伝わるものです。また、オドオドした消極的な様子で営業活動しても、成果は期待できないでしょう。うまくいかないことで、ますます自信がなくなり、営業が苦痛になってしまうのです。

営業の仕事に対して受け身すぎる

営業の仕事は、自社の商品やサービスの購入・導入によって、顧客がどのようなメリットを得られるのか説明し、納得してもらうことです。説明書を淡々と読み上げるだけのような営業方法では、顧客の興味を引き、心をつかむのは難しいでしょう。

また、顧客からのアクションを待つだけの、受け身の姿勢も営業向きとはいえません。積極的な訪問や提案も大切ですが、まずどうやったら伝えられるか、購入・導入につなげられるかと自分で考えて方法を工夫し、実践する姿勢が必要になります。営業のやりがいや楽しさに気付くには、自分から動くことが不可欠なのです。

営業がきついときの対処法3つ

上司に相談する

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営業がきついときには、評価や報酬アップを目指したり、営業スキルを磨いたりして、自分なりのやりがいを見つけるのがおすすめです。しかし、それでも改善が実感できないことがあるかもしれません。そんなときの対処法を提案します。

上司や同僚に相談してみる

すぐにできる対処法として、同じ営業職の上司や同僚に相談してみることです。営業経験のある上司や同僚なら、自分と同じ道を通ってきた可能性が高いからです。営業をきついと感じることに対して、理解を示してもらえたり、具体的・実践的なアドバイスをもらえたりするかもしれません。

営業がきついという気持ちは、すぐに改善・解消されないでしょう。しかし、話すだけで気持ちが楽になることもあるはずです。また、聞いてくれる相手がいると実感できれば、営業に前向きになれるかもしれません。

社内で異動を申し出る

営業がきつい、苦痛だからといって退職を考えてしまう人もいるかもしれませんが、その前に社内で異動させてもらえないか申し出てみましょう。会社側としても、営業で採用したのではない限り、適性や熱意のない社員に営業を続けさせても成果は期待できないと、異動を検討してくれる可能性があります。

ただし、結論が出るまでには、ある程度の時間が必要です。その間は、きついと感じても営業の仕事に従事します。また、事務など他職種に異動が認められた場合、給料が下がる可能性があると理解しておきましょう。

転職を検討する

営業職がどうしてもきついときは、転職を検討しましょう。「営業の仕事は嫌いではないが、この会社ではきつい」と感じるなら、会社の社風や人間関係に原因があるでしょう。その場合は、営業職のまま、他の会社を探すのがおすすめです。

営業そのものが合わない、社内での異動も難しいというときは、別の職種への転職がよいでしょう。

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営業のやりがいや本当の楽しさを見つけよう

働く女性

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ノルマがあったり、積極的に客先を訪問したり、飛び込み営業をする必要があるなど、営業には「きつい」といわれるポイントがあります。しかし、大変なだけではなく、営業ならではの、やりがいや楽しさがあることも知っておきましょう。