バイトリーダーが店舗の中でどのような役割を果たす存在なのか、よく分からない人もいるかもしれません。バイトリーダーの仕事内容や向いている人について、詳しく解説します。推薦される方法も紹介するので、目指している人は参考にしましょう。
バイトリーダーの仕事内容
バイトとして長く勤務している人の中には、バイトリーダーになりたいと考えている人もいるでしょう。しかし、どのような役割を果たすポジションなのか、よく分からない人もいるかもしれません。バイトリーダーの仕事内容を具体的に確認しましょう。
バイトスタッフに指示を出す
バイトリーダーの主な仕事は、業務を滞りなく進めるためにバイトスタッフに指示を出すことです。各スタッフのスキルや適性を理解した上で、それぞれに適切な仕事を割り振ります。
例えば、コンビニで商品の検品や品出しを、飲食店でトイレの清掃を指示したりする役割です。レジ打ちに戸惑っているスタッフをサポートするなど、仕事が遅いメンバーをフォローするのも、バイトリーダーの仕事の1つといえます。
接客業では、顧客からクレームを受けているスタッフに代わり対応するというケースもあるでしょう。
バイトスタッフを育成する
ほかのバイトスタッフに、接客方法やマナーなどを教育するのもバイトリーダーです。飲食店など、スタッフの入れ替わりが激しい職場では、バイトリーダーの存在は重要といえます。
新しいバイトが入るたびに店長や社員が教育するとなると、負担が大きくなってしまうでしょう。バイトリーダーが教育を担当することで、社員の負担を軽減し、スムーズな運営を維持できます。
また、バイトスタッフの目線に近いバイトリーダーが教育に携わることで、きめ細かなサポートが可能になり、スタッフ全体のチームワーク向上にもつながるでしょう。
バイトスタッフのシフトを管理する
バイトリーダーは、バイトスタッフのシフト管理も担うことがあります。バイトスタッフは、あらかじめシフトを入れたい日や休みを取りたい日を、バイト先に提出するのが一般的です。
バイトリーダーは、個々のバイトスタッフが希望通りに勤務できるようにシフトを組み立てます。ただし、各々の希望をかなえるだけでなく、業務を円滑に回せるようにシフトを組むことも必要です。
シフト管理の仕事は、バイトスタッフが多くなるほど煩雑になります。飲食店では、新年会・忘年会・歓送迎会などが多くなる繁忙期には多くの人員が必要になるため、高度なスケジューリング力が必要です。
バイトリーダーに求められる素質
バイトリーダーに推薦されるためには、リーダーにふさわしい素質を持っている必要があります。バイトリーダーに求められる素質を3つ確認しましょう。
強い責任感を持っている
バイトスタッフをまとめる立場のバイトリーダーには、責任感の強さが問われます。バイトリーダーは、バイトスタッフに対して指示を出したり教育したりするのが仕事です。
ほかのバイトスタッフが犯したミスは、バイトリーダーの責任も問われます。トラブルを防いで業務をスムーズに回すためにも、責任感を持って仕事を進めなければなりません。
また、バイトリーダーには、職場への理解や人をまとめ上げるスキルも求められます。経験やスキルは仕事をしながらでも身に付けられますが、責任感が欠けていればバイトリーダーの役割は務まらないでしょう。
どんな人にも公平に接することができる
バイトリーダーには、誰に対しても公平に接するスキルも必要です。スタッフを区別したり、相手によって態度を変えたりするようなことばあれば、スタッフ間に不満が生まれます。
業務の遂行に支障が出るだけでなく、不満を持ったスタッフの離職につながる可能性もあるでしょう。誰にでも好きな人や嫌いな人は存在しますが、バイトリーダーとして仕事をする上では、好き嫌いで人を区別するのはNGです。
あるスタッフには熱心に指導するのに、別の人には適当な指導しか行わないという姿勢では、バイトリーダーが務まる人材とはいえないでしょう。
視野が広く物事を俯瞰できる
バイトリーダーは、幅広い視野を持ち、物事を大きな枠で捉えられる人に向いています。視野が狭いと、自分や身近な人の仕事で手一杯となり、店全体のことを考えた行動ができません。
特定のバイトスタッフの指導にかかりきりになったり、目の前の仕事にばかり注力したりするのはNGです。
店全体のことを考えて動けなければ、チームが機能せず、業務が円滑に進みません。物事を俯瞰できれば、チームの改善点の発見や全体の調整なども可能になります。
バイトリーダーになるメリット
バイトリーダーは責任の重い仕事ですが、その分メリットもあります。バイトリーダーになるメリットを2つ確認しましょう。
時給が上がる可能性がある
バイトリーダーは、一般のバイトスタッフよりも仕事が多く責任も重くなるため、時給を上げてもらえる可能性があります。企業によっては、時給アップという形ではなく、手当として報酬がもらえるケースもあるでしょう。
ただし、それぞれの企業の規定によって異なるため、バイトリーダーになったからといって必ずしも時給が上がるとは限りません。
リーダーに任命されたものの時給は変わらなかった、という事態を避けるためには、引き受ける前に時給について確認しておくと安心です。
就活時の自己PRとして使える
バイトリーダーとしての経験は、就職活動の際に自己PRとして役立ちます。バイトリーダーは、協調性やスケジュール管理能力などが問われる仕事です。バイトリーダーを務める中で培ったスキルは、十分に自己PRの素材となるでしょう。
バイトリーダーの経験をアピールするには、バイトリーダーとしての仕事内容だけでなく、身に付けたスキルを伝えることがポイントです。
例えば、「新人スタッフの教育を一任されていたので責任は重かったが、人材育成のスキルが身に付いた」など、具体的なエピソードを交えて語るのが効果的と知っておきましょう。
社員登用への道が開けるかは勤務先による
バイトリーダーから社員への登用を目指したいと考える人もいます。ただし、バイトリーダーから社員に登用されるかどうかは、勤務先次第です。
確かにバイトリーダーは、他のバイトスタッフと比べて責任が重い仕事といえます。立派にバイトリーダーを務められれば、社員登用への道が開けると考えるのも無理はない話です。
しかし、バイトリーダーから社員登用への道が開けているかどうかは企業によってまちまちなので、必ずしも社員になれる保証はありません。
過去に前例がないようであれば、社員になれる可能性は限りなくゼロに近いと考えましょう。社員になりたいからバイトリーダーを目指すという考えは、あまりおすすめできません。
バイトリーダーになる方法
バイトリーダーになりたいのに、なかなか推薦されないという人もいるかもしれません。バイトリーダーになるにはどのような方法があるのでしょうか。任命されるためのポイントを2つ紹介します。
真面目に長期間働く
バイトスタッフとして長期間働いていると、バイトリーダーの候補に挙がる可能性があります。チェーンの飲食店などの場合、異動のある社員よりバイトスタッフの方が、店舗での勤務歴が長いケースも珍しくありません。
勤務経験が長くなるほど、現場のことを分かっていると判断され、上司からの信頼も得られます。ただし、勤務経験が長いだけでなく、バイトリーダーを任せてもいいと思われる程度の真面目さは必要です。
バイトリーダーになりたいなら、バイトスタッフとしてコツコツ仕事を頑張るのが王道といえるでしょう。
店舗の雰囲気や特性を理解する
勤続年数が短くても、店舗の雰囲気をよく理解している人はバイトリーダーになれる可能性があります。そういう人がバイトリーダーになれば、店舗の特色に合った仕事をして、チームをまとめてくれると期待されるからです。
特色を生かした経営でチェーン店との差別化を狙っている店舗の場合には特に、店の雰囲気や商品についてよく理解しているバイトスタッフが、リーダーに推薦されやすい傾向があります。
店の個性を生かした経営をしたい店長やオーナーには、自分と同じ目線を持って仕事に取り組める人にバイトリーダーを任せたいという思いがあるからです。
バイトをまとめるのがバイトリーダー
バイトリーダーは、店舗のバイトスタッフをまとめるのが仕事です。バイトを頑張っている人にとって、いずれバイトリーダーとして活躍したいという目標を持つことは、仕事へのモチベーションにもつながります。
バイトリーダーに任命されるには、バイトスタッフとしての勤務歴の長さだけでなく、リーダーにふさわしい素質も求められます。バイトリーダーを目指すなら、日頃から真面目に勤務し、周りからの信頼を得ることが大切です。