不採用メールに返信は必要?返信する場合の例文やポイントを解説

不採用メールが届いた場合、基本的に返信は不要ですが、返信してもよいケースもあります。返信メールの例文を知ることで、スムーズな返信が可能になるでしょう。不採用メールへの返信方法や例文、メールを送る際のポイントを解説します。

不採用メールへの返信は必要か

パソコンを前に落ち込む女性

(出典) pixta.jp

応募先の企業から不採用メールが届いたら、基本的に返信は不要です。ただし、メールを返しておいた方がよいケースもあります。

一般的に返信はしなくてOK

企業が不採用メールを送信する際、一般的には定型文を用いて効率的に送っています。特に募集人数が多い企業の場合は、応募者とのやりとりを終わらせる目的もあるため、やりとりを続けなくて問題ありません。

採用担当者はさまざまな業務で忙しく、不採用メールへの返信をチェックしきれない場合もあります。応募先の企業から不採用メールを受け取ったら、縁がなかったと割り切り、返信メールは送らずに、次の応募に集中しましょう。

ただし、返信したほうがよいケースもある

不採用メールへの返信は基本的には不要ですが、メールを返した方がよい場合もあります。代表的な例は、応募先を友人や知人に紹介してもらったケースです。

不採用の通知を受けて自分は応募先企業とのつながりがなくなっても、紹介者と応募先企業はまだつながっています。友人や知人への気遣いという意味で、返信メールを送っておくのが無難です。

わざわざ面接の時間を割いてもらった場合や、最終面接まで進んで特別に気にかけてもらっていた場合も、感謝の気持ちを伝えるために返信メールを送っておくとよいでしょう。今後に向けた意気込みを伝え、ビジネスメールのマナーも守る必要があります。

まれにチャンスにつながるケースも?

既に採用が確定した後に辞退者が出た場合、不採用者の中から人材を再度選ぶ場合があります。返信メールを送っておくことで採用担当者の記憶に残り、採用につながる可能性が高まるケースがあるのです。

ほとんどの応募者が不採用メールに対して返信しないことを考えると、わざわざ返信メールを送る行動で、他の不採用者との差別化も図れます。

辞退者が出た後の企業の対応はさまざまですが、選考を一からやり直すより、既に面接まで済ませた人から選ぶ方が、企業としても手間を省けるメリットがあるでしょう。万が一を考慮し、不採用メールへの返信で可能性をつなげておくのもおすすめです。

不採用メールへの返信内容

メールを打つ男性

(出典) pixta.jp

不採用メールへの返信メールに書くべき内容を解説します。感謝の気持ちや残念な気持ち、今後への意気込みを伝えましょう。メールの最後は結びの言葉で締めることも大切です。

まずはお礼を伝える

不採用メールに返信する場合、まずは採用担当者へのお礼を伝えましょう。選考期間中のさまざまな出来事に対し、感謝の気持ちを述べることが可能です。

選考に時間を割いてもらったことや結果を伝えてもらったこと、相手企業について深く知る機会が与えられたことなどに、感謝の気持ちを伝えられます。

選考過程で実際にあった出来事を、エピソードとして盛り込むのもよいでしょう。ただし、ダラダラと長文になると読みにくいため、できるだけ簡潔にまとめることが大切です。

残念な気持ちと意気込みを伝える

感謝の気持ちを伝えた後は、不採用になったことに対する残念な気持ちを伝えましょう。本当に採用されたかったという強い気持ちを示せます。

残念な気持ちを書く際は、ネガティブなニュアンスの文章にするのではなく、明るいトーンで簡潔にまとめましょう。

残念な気持ちを伝えたら、続けて今後への意気込みを書くことで、自分にとっても気持ちの切り替えになります。今でもなお応募企業への入社意欲があることを伝えれば、今後の採用で候補の1人に挙げられるかもしれません。

結びの言葉で締める

返信メールの最後は、結びの言葉で締めましょう。結びの言葉には次のようにいくつかのパターンがあります。

  • 貴社の益々のご発展と皆様のご健勝をお祈り申し上げます
  • 末筆ながら今後の貴社のご繁栄をお祈り申し上げております
  • 貴社の更なるご繁栄をお祈り申し上げます
  • 今後の貴社のご繁栄を心よりお祈り申し上げております

また、採用担当者や関係者に対し、最後に直接お礼を言うのもおすすめです。

  • ご紹介いただいた貴社営業部の○○様にも、お礼を伝えていただけると幸いです
  • 時節柄、○○様もお体にお気を付けてお過ごしください

不採用メールへの返信の例文

メールを打つ手元

(出典) pixta.jp

不採用メールに返信する内容の例文を、ケース別に紹介します。必要に応じてアレンジを加えれば、すぐに使える例文です。いずれの場合も、最後に署名を入れましょう。

基本の返信内容

不採用メールが定型文で一斉送信されたケースでの返信例です。通常は、例文のような基本的な返信内容でメールを送ればOKです。

○○株式会社

人事部採用ご担当者様

お世話になっております。

貴社の選考を受けさせていただきました△△と申します。

このたびは選考結果をご連絡いただき、誠にありがとうございます。また、お忙しい中面接の時間を割いていただいたこと、感謝申し上げます。

選考を通じて貴社への理解を深められ、大変勉強になりました。

選考結果に関しましては誠に残念ではありますが、今後も気を引き締めて転職活動を頑張っていく所存です。

今後の貴社のご繁栄を心よりお祈り申し上げます。

お世話になった担当者への返信

特定の担当者にいろいろとお世話になった場合は、基本の返信内容に加え、個人的な感謝の気持ちも伝えるのがおすすめです。

株式会社○○

人事部採用担当 □□様

いつもお世話になっております。△△です。

このたびは選考結果をご連絡いただき、感謝申し上げます。ご多忙の中、貴重な面接の機会をいただいたこと、誠にありがとうございました。

私の力不足で残念ながら今回は不採用となってしまいましたが、選考中に□□様からいただいたアドバイスは、今後の仕事にも生かせる貴重なものばかりでした

今回の結果を真摯に受け止め、今後も転職活動に励んでいきたいと考えております。

末筆ながら、今後の貴社のご繁栄をお祈り申し上げます。

時節柄、□□様もお体にお気を付けてお過ごしください。

不採用メールへの返信の注意点

スマホとパソコン

(出典) pixta.jp

不採用となった結果に対して、不満の気持ちを表すのはNGです。採用されなかった理由も問い合わせないようにしましょう。

不採用への不満を伝える

不採用メールに返信する場合は、不採用への不満を伝えないようにしましょう。不満の気持ちが伝わってしまうと、採用担当者は悪い印象を抱きます。

応募企業とのつながりは切れるとしても、今後どのような形でまた付き合いが生まれるか分かりません。不満をぶつけるくらいなら、返信メールは送らない方がよいでしょう。

そもそも、不採用になったからといって、優秀な人材ではないと判断されたとは限りません。採用人数があらかじめ決まっており、自分より評価が高かった人がたまたまいただけという可能性も大いにあるのです。

不採用理由を問い合わせない

基本的に、企業は不採用の理由を公表しません。ベンチャー企業やスタートアップ企業なら遠回しに教えてくれるケースもありますが、それ以外なら理由を聞いても教えてもらえない場合がほとんどです。

無理に不採用理由を問いただすと、採用担当者を困らせてしまう結果になります。言いにくい理由だからというだけでなく、理由が特にないケースも多いためです。

優秀な人材が数人いたとしても、採用人数が決まっていれば、その中で比較してより適した人材を企業は選びます。採用担当者としては、「ほかにふさわしい人がいたから」と回答するほかないのです。

不採用メールにも誠実に対応しよう

スマホとパソコン

(出典) pixta.jp

不採用メールに対して、返信する必要は基本的にありません。ただし、知り合いから紹介されていたケースや、選考中に担当者のお世話になったケースでは、返信してもOKです。

返信メールにはお礼の気持ちや意気込みを盛り込み、簡潔な文章を考える必要があります。ビジネスメールの基本マナーも守り、誠実な対応を心がけましょう。