履歴書を間違えたまま提出したら不採用?訂正方法と間違い予防法とは

履歴書の内容は選考に大きく関わるため、内容をしっかりと吟味して提出しなければいけません。しかし、もし履歴書の内容を間違えた状態で提出してしまった場合、不採用になるのでしょうか?間違いに気付いた場合の対処法や訂正方法などを解説します。

履歴書を間違えたまま提出したら?

履歴書をチェックする男性

(出典) pixta.jp

履歴書は提出前に内容を何度か確認して、間違いのないようにするのが基本です。しかしそれでも、ケアレスミスや記述ミスなどを見逃してしまう可能性もあります。履歴書の内容を間違えた状態で提出してしまった場合、どうなるのでしょうか?

即不採用になるケースは少ない

履歴書の内容を間違えて提出しても、すぐに不採用になるケースは少ないといえます。簡単な誤字脱字程度であれば、採用担当者もさほど気にはしないでしょう。

誰でもある程度はケアレスミスを犯すものであり、文脈から誤字脱字と判断でき、内容を正しく読み取れる範囲ならば、問題と考える採用担当者は多くはありません。

ただし、誤字脱字が多すぎて内容の把握が困難な場合や、記載されている情報自体が間違っている場合などは、問題にされる場合もあります。

内容を正しく読み取れない履歴書は、応募者を正しく評価できないため、そのまま不採用にされてしまう可能性はゼロではありません。

企業の方針・業種によって異なる

企業の方針や業界・業種によって、履歴書の重要性は異なります。内容の間違いがすぐに不採用につながるケースは多くないものの、求人への応募者数や業種などによっては合否に影響する可能性があるので、特に注意しなければいけません。

求人に対する応募者数が多い企業の場合、履歴書の内容で面接に進める応募者を絞り込む必要があります。履歴書の内容にミスがある応募者は、その時点で落とされてしまうケースもあるでしょう。

また、金融業をはじめ、わずかなミスが大きな損失につながり得る業種や、経理業務の求人などの場合、履歴書の記載ミスが採用担当者の印象を悪くしてしまう可能性があります。

早めに間違いに気が付いた場合の対処法

スマホを操作する男性

(出典) pixta.jp

履歴書の提出後に内容の間違いに気が付いた場合、どう対処すればよいのでしょうか?重要なのは、すぐに応募先に連絡して訂正することです。速やかに誤りがあることを伝えましょう。

気が付いた時点で連絡する

履歴書の間違いに気が付いた時点で、すぐに応募企業に連絡をすることが大事です。簡単な間違いであれば、電話で担当者に連絡して、口頭で間違いを訂正するだけで問題ない場合もあります。

ただし、履歴書のどの部分の内容を間違えているのか、何が正しい情報なのかを分かりやすく伝えなければいけません。

なお、電話で間違いを伝える場合には、連絡する時間帯も考えましょう。相手の忙しい時間帯に連絡すると、迷惑になる可能性があります。

一般的には、企業の始業時刻である朝の9時や10時、終業間際の17時や18時などは忙しい時間帯なので、連絡は避けた方がよいでしょう。12~13時の昼休みの間も避けた方が無難です。

メールで連絡してもOK

電話で履歴書の間違いを伝える方が丁寧ではありますが、履歴書をメールで提出した場合や、口頭では間違いを伝えるのが難しい場合などは、メールでの連絡でも問題ありません。

むしろ相手も、電話で仕事を中断されるよりは、自分の都合のよい時間帯に内容を確認できるメールの方がよい場合も考えられます。

メールで間違いを伝えるのであれば、応募書類の訂正で連絡した旨が分かる件名と、具体的な訂正事項を端的に分かりやすく伝える本文にすることが大事です。

例えば件名は「応募書類の内容の間違いにつきまして」といった表現にして、ビジネスメールのルールに従って本文を作成します。

「お送りした履歴書の内容に訂正部分がございましたので、ご連絡させていただきました」など、用件を端的に伝えた上で、間違いの内容を具体的に説明しましょう。

履歴書を再送という方法も

間違えている箇所が多い場合、またそもそも間違えて書きかけの履歴書を送ってしまった場合などは、新しく記入した履歴書を再送する必要があります。

まずは履歴書の内容に間違いがある点と、再提出する旨を応募先に伝えましょう。何の連絡もなしに履歴書を再送すると相手が混乱してしまうので、必ず事前に連絡することが大事です。

企業によっては、履歴書の訂正の仕方にルールが設定されている場合もあるので、それも含めて企業側の指示を仰ぐ必要があります。

また、電話やメールで先方の担当者に履歴書の間違いについて伝えた際に再送するよう指示された場合も、その指示に従って履歴書を送り直しましょう。

面接の直前に気が付いた場合の対処法

入室する女性

(出典) pixta.jp

面接の直前に、履歴書の記載ミスに気が付いた場合は、どう対処すればよいのでしょうか?間違いの訂正に意識を取られるあまり、面接での受け答えに失敗しないように注意しましょう。

面接時に口頭で伝える

面接前に履歴書の間違いを訂正する時間がないならば、面接中に口頭で間違いを伝えます。面接の開始前に担当者にあいさつをした後、履歴書の内容にミスがあった点を伝えて、訂正するとよいでしょう。

受付や面接場所に案内する社員などに伝えると、迷惑になってしまう可能性があるので、採用に関わる面接担当者に伝えることが大事です。

面接の場では間違いを切り出しにくいものですが、学歴や経歴に関する部分に間違いがある場合、黙っていると後から経歴詐称と判断される恐れがあります。誤りに気付いた時点で、速やかに伝えるようにしましょう。

履歴書の間違い予防法は?

履歴書を記入する女性

(出典) pixta.jp

履歴書の間違いを伝える方法を解説してきましたが、そもそも履歴書は、内容を正確に記載して提出するのが大前提です。間違えたまま提出しないために、以下の対策を徹底しましょう。

下書きをしておく

まずは鉛筆などで下書きをして、内容を確認してからボールペンで清書することが、代表的なミスの予防法です。

下書きにより丁寧な文字で記入することにもつながるので、できれば手間を惜しまずに下書きをするようにしましょう。ボールペンで清書した後も、インクのこすれ防止のため、すぐに下書きを消さないことが大事です。

また、下書きをした場合、消し忘れて提出しないように注意しましょう。消し忘れを確認したつもりでも、意外と消し残しがあるものです。ボールペンで清書してからも、再度ミスがないか内容をチェックしましょう。

PCで作成・声に出して読む

PCで履歴書を作成して送信する場合は、作成後に声に出して内容を読み上げてみましょう。目視だとミスを読み飛ばしてしまう可能性があります。何度か声に出して読んでみることで、間違いに気が付きやすくなるのでおすすめです。

近年は手書きの履歴書ではなく、オンラインで履歴書を提出することを認める企業が増えています。手書きに比べて誤字脱字が比較的起こりにくいPCで履歴書を作成するのもよいでしょう。

ただし、タイプミスは誰にでもあるので、作成後に内容を何度も確認することが大事です。

自分以外の人にチェックしてもらう

履歴書を提出する前に、第三者に内容をチェックしてもらうことも重要です。自分だけの確認だと間違いに気付かなかったり、無意識に間違いをスルーしたりする可能性があります。

できれば第三者にチェックしてもらうことで、間違い予防の精度が上がるので、履歴書を作成したら身近な人に確認してもらうとよいでしょう。

内容の間違いだけでなく、志望動機や自己PR欄の修正点・改善点を指摘してもらえる場合もあります。

書き直せない履歴書で間違えた場合は?

履歴書に記入する手元

(出典) pixta.jp

一般的な履歴書ではなく、企業指定の履歴書のため書き直せない場合や、内容を修正する時間がない場合などは、以下の方法で訂正しましょう。公的文書の訂正方法と同様です。

二重線と訂正印でカバー

定規を利用して訂正部分に二重線を引き、訂正箇所にかかるように印鑑(訂正印)を押します。これで間違えた場所と修正内容が明らかになるので、採用担当者も内容を読み違えることはありません。

二重線か訂正印のどちらかが欠けていても、マナー違反と見なされる可能性があるので注意が必要です。訂正印は浸透印(シャチハタ)ではなく、朱肉を使う印鑑を用いましょう。

ただし前述の通り、履歴書はミスがない状態で提出するのが大前提です。後から急いで修正することがないように、何度も読み直して内容に間違いがないか確認しましょう。

焦らず落ち着いた対処でミスをカバー

履歴書を手にしている就活生

(出典) pixta.jp

提出した履歴書の内容に間違いがあっても、それだけで不採用になるケースはほとんどありません。しかし、採用担当者の印象が悪くなる可能性はあるので、履歴書を作成したら、しっかりと見直しをする必要があります。

もし提出後に間違いに気付いたら、速やかに応募先に連絡して訂正しましょう。電話での連絡が基本ですが、訂正箇所が多い場合や複雑な場合、オンラインで履歴書を提出した場合などは、メールでも構いません。相手に訂正すべき点を分かりやすく伝えることが大事です。

場合によっては先方に確認した上で、履歴書を再提出した方がよいケースもあります。焦らずに落ち着いて対処しましょう。