完全週休2日制と週休2日制の違いは?メリットや求人票の見方も解説

完全週休2日制と週休2日制にはどのような違いがあるか、詳しく知らない人もいるのではないでしょうか。それぞれの制度の違いやメリットについて解説します。転職活動で求人票を見る際のポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

完全週休2日制と週休2日制の違いとは

スケジュール帳

(出典) pixta.jp

休日の制度は、転職の際にチェックしておきたいポイントの1つです。しかし、完全週休2日制と週休2日制の違いについては、あまり知られていないかもしれません。どのような違いがあるのか詳しく見ていきましょう。

完全週休2日制は毎週必ず休日が2日ある

完全週休2日制とは、毎週必ず休日が2日ある制度のことです。ただし、必ずしも休みが土日になるとは限りません。例えば、「完全週休2日制(土・日)」と書かれていれば毎週土日が休みになります。

しかし、「完全週休2日制(土・日・祝)」のような表記の場合、祝日がある週は祝日のほかに土日のどちらかが休みになることもあるので注意しましょう。また、業種によっては休日が固定されておらず、シフト制のケースもあります。

週休2日制は月1回以上週2日の休日がある

週休2日制は、週2日の休日が月に1回以上ある制度のことです。1カ月に週休2日の週が何度あるかは企業によって異なります。また、休日の曜日も土日になるとは限りません。

労働基準法第35条では、労働者の休日について「毎週少なくとも1回の休日を与える」と義務付けられています。そのため、週休2日でも法令違反には当たりません。

しかし、労働基準法第32条では、1週間の労働時間は40時間、1日の勤務時間は休憩を除いて8時間までと定められています。これにより、1日8時間の労働時間となる企業では、週の勤務日数は5日で残りの2日は休みになるのが一般的です。

出典:労働基準法 第32条・第35条 | e-Gov法令検索

完全週休2日制と週休2日制の導入状況

厚生労働省の「令和5年就労条件総合調査の概況」によると、何らかの週休2日制を導入している企業の割合は85.4%です。そのうち、完全週休2日制を導入しているのは53.3%、完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度の企業は32.1%という結果でした。

前年の結果と比べると、完全週休2日制は増加傾向にあることが分かります。一方、完全週休2日制より休日日数が実質的に少ない制度は減少傾向となりました(ただし、これら2つを含む何らかの週休2日制を導入している企業は増加傾向)。

また同調査によると、企業規模が大きくなるほど完全週休2日制の導入率が高いことも分かります。なお、完全週休2日制より休日日数が実質的に多い制度の企業は全体の7.5%となっています。

出典:令和5年就労条件総合調査の概況(P.4)|厚生労働省

完全週休2日制のメリット

現在では、多くの企業で完全週休2日制が導入されていますが、従業員にとってどのようなメリットがあるのでしょうか。主なメリットを3つ挙げて紹介します。

月内の休みが多い

週休2日制に比べて月内の休みが多いという点がメリットとして挙げられます。祝日や会社独自の休日などを含めない場合、週休2日制の月内の休日数は最低5日です。

一方、同じ条件で計算した場合の完全週休2日制の月内休日数は、最低で8日になります。3日の違いを大きいと感じるかどうかは個人によって異なるものの、毎週必ず2日間休めるという安心感はあるでしょう。

体を休ませられるだけでなく、休日の過ごし方にも余裕を持てます。連休になる場合は、2日間の休日を有効活用できるため、プライベートを充実させやすいのもメリットです。

休日の予定を立てやすい

毎週必ず2日の休みがあると、休日の予定が立てやすくなるのが利点です。例えば1日体を休めて、もう1日はプライベートの予定を入れるなど、バランス良く過ごせます。連休になっている場合は、休日を利用した旅行の計画などを立てるのにも便利です。

また、土日が休日に設定されていれば学校の休みとも重なるので、子育て世代にとっては家族との時間を取りやすいというメリットもあります。休みが土日ではない場合も、曜日が固定されていれば先の予定を立てやすくなるでしょう。

仕事とプライベートのメリハリがつく

週に必ず2日休めれば、仕事の疲れをリフレッシュしやすくなります。気持ちも切り替えられるので、メリハリをつけて働けるでしょう。

どのような仕事でも、多少のストレスはつきものです。しかし、休日にしっかり休息を取れば、心身ともに健やかな状態を保つことが期待できます。

オン・オフを切り替えられれば、仕事へのモチベーションも高まって生産性の向上につながるなど、企業にとってもメリットの多い制度といえます。

求人票のチェックポイント

休日日数を転職先の条件として考慮したい場合は、求人票の見方も知っておきましょう。主なチェックポイントを2つ紹介します。

休日の種類や曜日をチェックする

完全週休2日制や週休2日制以外にも休日の種類があるので、企業がどのような制度を導入しているのか確認しておくことが大切です。完全週休2日制と週休2日制のほかには、隔週休2日制・週休制・〇週〇休制・〇勤〇休制・シフト制などの種類があります。

また、休日の日数だけでなく、曜日についてもチェックしましょう。特に曜日が書かれていなければ、土日が休みに設定されていない可能性もあります。土日の休みを希望する人はあらかじめ確認しておくとよいでしょう。

年間休日も確認する

年間休日の日数も確認しましょう。完全週休2日制でも、祝日が休みになるかどうかは企業によって異なるため、祝日の扱いについてもチェックしておくことがおすすめです。

例えば祝日が休みにならない場合、年間の休日は104日になります。しかし、労働基準法第32条の労働時間の規定から計算した年間休日の最低ラインは105日です。もし1日の労働時間が8時間である場合、年間の休日数が105日未満であれば法令違反に当たります。

また、年次有給休暇・育児休業・介護休暇などは労働基準法第39条で規定されている法定休暇となり、年間休日の日数には含まれません。転職の際は、取得できる日数や実績なども含めて確認しておきましょう。

出典:労働基準法 第32条・第39条 | e-Gov法令検索

完全週休2日制と週休2日制の違いを知ろう

手帳に書き込む

(出典) pixta.jp

完全週休2日制と週休2日制には、週2日の休日が毎週あるかどうかという違いがあります。完全週休2日制でも、休みになる曜日は企業によって異なるため、事前に確認しておくことが大切です。

また求人票を見る際は、休日の種類だけでなく年間休日の日数もチェックしておきましょう。求人サイトのスタンバイでは、休日の条件を設定した求人検索も可能です。スマホからでも検索できるので、ぜひチェックしてみてください。

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