社会人経験とは?含まれる就業経験と転職市場で重視される理由

転職しようと思い求人情報をチェックしていると、応募条件に「社会人経験3年以上」などと記された求人を目にすることがあります。社会人経験とはどのような経験を指すのでしょうか。社会人経験に含まれるものと求められる理由を紹介します。

社会人経験とはどのようなもの?

社会人の男女

(出典) pixta.jp

求人情報に記されている社会人経験とは、何を指すのでしょうか。企業によって多少の違いがあるものの、おおむね以下で紹介する3つの条件を指します。

最終学歴後の就業経験を指すのが一般的

一般的に、最終学歴後に働いた経験を総称して社会人経験と呼びます。一例として、院卒であれば大学院を修了してからの就業経験を指します。

よく似た用語に「正社員経験」「実務経験」があるため、混同しないように注意しましょう。それぞれの定義は以下の通りです。

  • 社会人経験:最終学歴後の就業経験
  • 正社員経験:業界・職種を問わず正社員として働いた経験
  • 実務経験:特定の職種における就業経験

要求されている経験が何かをきちんと確認し、条件を満たした求人に応募しましょう。

就学中の就業経験は含まない

最終学歴後の就業経験という定義上、就学中に働いた経験は社会人経験に含まれません。そのため、就学中のアルバイト経験は選考時にアピールできないことを覚えておきましょう。

ただし、企業によっては就学中のアルバイト経験を評価するケースもあります。応募先企業の業務に役立つ経験やスキルを習得するのに役立ったのであれば、アピールしてもよいでしょう。

応募書類に在学中のアルバイト経験も含むよう指示された場合もアピールできます。

雇用形態・営業形態は問わない

単純に社会人経験が求められている場合、雇用形態・営業形態は問わないのが通常です。正社員・契約社員・パートタイマー・アルバイト・自営業など、最終学歴後の就業経験であれば全てアピールできます。

過去に担当していた職種の経験を転職先で生かしにくい場合は経験・スキル不足と判断される可能性はあるものの、選考時には自分の経験を堂々とアピールしましょう。

自営業をはじめとして、責任がある仕事に携わった経験があればより高く評価されやすいといえます。

転職において社会人経験が求められる理由

就職面接

(出典) pixta.jp

企業が応募者に対して社会人経験を求める理由には、どのようなものがあるのでしょうか。企業が期待しているポイントを詳しく紹介します。

一定のビジネスマナー・スキルが期待される

ある程度の社会人経験がある人は、一定レベルのビジネスマナー・スキルを有していると考えられます。具体的なビジネススキルの例は以下の通りです。

  • 担当する業務を遂行するのに必要なテクニカルスキル
  • 人間関係を良好に保つのに欠かせないヒューマンスキル
  • 物事の本質を多角的な視点から見極めるコンセプチュアルスキル

上記のスキルは、基本的に経験を積む中で自然に培われます。従って、社会人経験があればその分スキルを有している可能性が高いといえるでしょう。

企業側は社会人経験を条件とすることで、必要なビジネスマナー・スキルがある人材を確保しようとしています。

実務経験を求める企業も多い

業務を遂行するために欠かせないテクニカルスキルの高さを重視する場合は、社会人経験ではなく実務経験を求めるのが一般的です。実務経験は特定の職種で働いた経験を指す言葉で、即戦力として活躍できる人を採用する上で欠かせません。

エンジニア職に応募する場合はエンジニアとして働いた経験が、営業職の場合は営業職の経験が実務経験に該当します。

求人情報に「実務経験3年以上」などの記載があるときは、社会人経験があれば何でもよいというわけではないため注意しましょう。

第二新卒採用でも社会人経験が重要?

人事のイメージ

(出典) pixta.jp

新卒で就職して数年以内に転職する人を、第二新卒と呼びます。第二新卒として転職したいと考える中で、第二新卒でも社会人経験が要求されるのか気になっている人もいるでしょう。以下で転職市場の様子を紹介します。

中途採用ほどは重視されない

第二新卒は新卒入社後、数年以内の人材に特化した採用区分であるため、一般的な中途採用と比べて社会人経験が重視されません。しかし、新卒と比べると社会人経験を有しているのが第二新卒の強みです。

そのため、中途採用ほどではないもののある程度の経験が求められる採用区分であると考えておきましょう。基本的なビジネスマナー・スキルを押さえておくことが重要です。

また第二新卒の場合、中途採用ほど社会人経験が重視されないことから、異業種・異職種への転職を実現させやすいといえます。現職でミスマッチに悩んでいるのであれば、早めに転職を検討するとよいでしょう。

ポテンシャルや熱意が評価されやすい

第二新卒の採用はポテンシャル採用とも呼ばれます。ポテンシャル採用とは、選考時点で十分な経験・スキルを有していない人材であっても、将来性に期待して採用する仕組みです。

ポテンシャル採用に分類される第二新卒採用では、実務経験やスキルよりもやる気や熱意を重視します。従って、現職にミスマッチを感じている人にとっては転職する大きなチャンスといえます。

貴重な機会を有効活用するためにも、自分が本当にやりたい仕事が何かを考えて後悔しない転職を実現しましょう。

第二新卒での転職を成功させるコツ

履歴書とペン

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第二新卒という立場を有効活用し、後悔しない転職を実現する上で意識したい3つのコツを紹介します。後悔する結果に陥らないようにするためにも、転職活動をスタートする前にチェックしておきましょう。

転職理由と実現したいことを明確にする

転職を決断したら、自分がなぜ転職したいのかを明確にしましょう。転職する理由と転職先で実現したいことをできるだけ詳しく掲げます。

単純に「今の会社を辞めたい」「やりたい仕事ではなかった」という理由だけで転職すると失敗しやすいため、注意しましょう。

転職してから後悔しないためにも、自分がやりたいことや転職先に求める条件を明確にすることが大切です。やりたいことや条件は、転職活動を進めていく上で軸になる要素であり、ここが明確になっていないと途中で目的を見失いやすくなります。

将来のキャリアパスを明確に掲げる

転職を成功させるためにも、将来のキャリアパスを明確に思い描くことが欠かせません。「Webエンジニアに転職し、開発経験を積みつつ将来はプロジェクトマネージャーを目指す」といったように、できるだけ具体的に掲げます。

5年後や10年後にどのようになっていたいかを考えると、キャリアパスを思い描きやすいでしょう。企業探しにおいても重要な要素になるため、途中でブレないようにできるだけ詳しく考えておくのがおすすめです。

自分に合った企業を探す

転職理由や実現したいこと、キャリアパスが明確になったら、実際に求人情報をチェックして自分に合った企業を探しましょう。

やりたいことにチャレンジできる企業をピックアップし、その中から自分が望むキャリアパスを用意している企業を選びます。その上で企業風土や経営ビジョンを細かくチェックし、自分に合ったところを選ぶとよいでしょう。

異業種・異職種への転職を目指している場合は、業界全体の将来性や目指している職種の具体的な仕事内容をチェックしておくことも大切です。再びミスマッチに陥る結果にならないためにも、できるだけ細かく確認しましょう。

社会人経験が少なくても有利に転職できる!

男性会社員

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最終学歴後の就業経験を総称して社会人経験と呼びます。転職市場においては、企業は一定のビジネススキルを有している人材を採用する目的で、一定の社会人経験を要求するのが一般的です。

しかし、第二新卒採用を含めたポテンシャルを重視する採用区分では、社会人経験が少なくても比較的有利な条件で転職できます。第二新卒での転職を検討している人は、ぜひスタンバイで自分に合った求人を探してみてください。

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