限られた時間で高いパフォーマンスを発揮するには、仕事の優先順位付けが重要です。何も考えずに目の前の仕事をこなす人もいますが、優先順位を意識すれば成果が大きく変わってくるので、実践してみましょう。優先順位付けのステップやポイントを解説します。
仕事の優先順位はどう付ける?
仕事を高いレベルで効率的にこなすには、優先順位をしっかりと付けることが重要です。しかし、重要性は理解しているものの、なかなか仕事で実践できない人も多いのではないでしょうか?
まずは、以下のポイントを意識しつつ、自分なりに仕事に優先順位を付けてみましょう。
タスクを書き出す
仕事に優先順位を付けるには、まず自分の抱えている仕事をタスク分けする必要があります。その日にやるべきことを、具体的に書きだしてみましょう。
達成すべきタスクを視覚化することで、仕分けがしやすくなります。複数の仕事を同時並行している人も多いので、自分の置かれた状況を客観的に把握しましょう。
日常業務に加え、個人の目標やそれに基づいてすべきこと、さらに緊急の要件なども整理することが大事です。
重要度・緊急度から優先順位を付ける
書きだしたタスクに、優先順位を付けていきます。重要度の高さ(低さ)と、緊急度の高さ(低さ)の2つの軸で整理するのがポイントです。重要度と緊急度がともに高いものが、最も優先すべきタスクとなります。
どうしても緊急度の高いタスクに目が行きがちですが、たとえ緊急度が低くても、自分にとって重要な仕事にも目を向けることが大切です。
さらに優先順位を付けるだけではなく、やらなくてもよいタスクや、周りに任せられるタスクなども見つけておくと、スケジュールに無理がなくなります。
余裕を持ったスケジュールを立てる
優先順位を付けたタスクをベースに、仕事のスケジュールを立てていきましょう。緊急度の高いタスクを優先的にこなす必要はあるものの、たとえ緊急度は低くても、重要な仕事をこなす時間も用意します。
またスケジュールに余裕を持たせ、突発的な仕事が発生しても、対応できるようにしておくことが大事です。
仕事量は日によって変わることが多く、予期せぬ作業が発生しがちな日も少なくありません。突然、新たな仕事が発生しても慌てないように、余裕を持ったスケジューリングを心がける必要があります。
優先順位に迷ったときの判断基準
多くの仕事を同時並行でこなしている人は、タスクの優先順位付けに困るケースもあるでしょう。タスクの優先度の設定に迷った際には、以下の基準を参考するのがおすすめです。
時間がかからないタスクを優先する
すぐに済ませられる簡単なタスクを優先し、1日の早いうちにこなすべきタスクの数を少しでも減らすアプローチが有効です。短時間でできる仕事を早めに済ますことで、仕事のスピード感を向上でき、難しい仕事もスムーズにこなせるようになります。
毎朝仕事の立ち上がりに時間がかかると感じている人は、簡単な仕事を片付けて、勢いをつけるとよいでしょう。一方で、朝から集中して仕事を進められるならば、重要な仕事から着手するアプローチもおすすめです。
成果が出やすいタスクを優先する
自分にとって成果を出しやすいタスクを優先し、モチベーションを高める方法も効果的です。この方法は重要度と緊急度が同程度のタスクが多い場合におすすめで、成果を出しやすいタスクを早めに終わらせることで、仕事のやり方を改善する余裕も出てきます。
仕事がなかなか進まないと、精神的な負担を感じ、モチベーションが下がってしまう人は少なくありません。まずは仕事の成果を感じられるようにして、苦手な仕事に向き合う余裕を持たせることも重要です。
上司に判断してもらう
同じような重要度・緊急度の高いタスクばかりだと、どうしても自分で優先順位を付けるのが難しいケースもあるでしょう。
その場合は、上司に判断してもらう方法もあります。上司ならば、より広い視点から仕事の優先度を判断し、的確なアドバイスをしてくれる可能性が高いでしょう。
なお、優先順位を付けることに、時間をかけすぎないよう注意が必要です。業務に支障がない範囲で優先順位を判断し、所定の時間になったら、きちんと仕事をスタートできるようにしておきましょう。
仕事の優先順位を付けるメリットは?
仕事の優先順位を明確にすることで得られるメリットを紹介します。優先順位を付けると、業務効率や生産性が向上するのに加え、職場での評価を上げることにもつながるでしょう。
業務効率・生産性の向上
自分なりに優先順位を明確にすることで、効率的に業務を進められるようになり、仕事の生産性もアップするでしょう。スムーズに業務を進められれば、不要な残業も避けられるため、職場でのストレスも軽減できます。
ストレスを減らして快適に仕事を進められる環境になれば、仕事に対するモチベーションも向上し、さらに創意工夫を重ねる余地も出てきます。業務の効率化によるモチベーションの向上が、さらに生産性アップにつながる好循環が生まれるでしょう。
自分の評価を上げることにもつながる
仕事の優先順位をはっきりさせ、効率的に仕事を進められるようになれば、上司や同僚からの評価も上がり、昇進や昇給に結び付く可能性もあります。仕事で成果を上げやすくなるため、人事評価でも良い結果を得られるでしょう。
社内で積極的に昇進を目指している人はもちろん、将来的に転職を考えている人も、社内で高い評価を得ておくとプラスになります。重要なポジションを任せられる可能性が高まり、転職時にアピールできる点も増えるでしょう。
実際に仕事を進めるときのポイント
優先順位を明確にした上で仕事を進める際には、以下のポイントも意識しましょう。タスクごとに目安となる時間を設定するのに加えて、完璧主義に陥らないことなども重要です。必要に応じて、優先順位を見直すようにしましょう。
各タスクを行う目安時間を設定
たとえ重要度・緊急度からタスクを整理したとしても、だらだらと時間をかけて取り組んでは優先順位を付けた意味がなくなってしまいます。それぞれのタスクをこなす時間の目安を設定し、1つ1つ達成を目指す必要があります。
タスクの完了が1つでも遅くなると、他のタスクをこなす時間が減ってしまうので、できる限り設定した時間内に終わらせるように工夫しましょう。適度な緊張感を持って、仕事を進めることが大事です。
完璧に進めようとしない
緊張感を持ちながら仕事を進めつつも、完璧主義に陥らないように注意しましょう。設定したスケジュール通りに仕事を進められるとは限らないため、当初のスケジュールに固執しすぎないことも大切です。
仕事をしていると、1つのタスクに想定外の時間がかかったり、急な作業やミーティングなどが発生したりするケースもあります。スケジュール通りに進まないことは珍しくないため、ある程度は臨機応変に対応できるようにしましょう。
想定外の仕事が舞い込んでも対応できるように、スケジュールに余裕を持たせておく必要があります。また、全ての仕事を100%に仕上げるのは困難なので、都度時間を確認しつつ、ある程度のレベルで切り上げることも考えましょう。
優先順位は都度見直す
設定した優先順位は、必要に応じて見直すことも大切です。優先順位を付けた後で、新たな仕事を任せられることは珍しくありません。仕事の優先順位は都度設定し直し、自分にとって働きやすい体制を整えましょう。
また、すでにスケジュールを組んでいることを理由として、増えた仕事を盲目的に後回しにしないよう注意が必要です。必ず重要度や緊急度を判断し、スケジュールを組み直すようにしましょう。
優先順位を付けて仕事をスムーズに!
仕事内容や職場での役割にかかわらず、仕事の優先順位を付けることは、誰にとっても重要といえます。まずは、自分の仕事をタスク分けで整理し、重要度や緊急度を判断しましょう。
どのタスクに優先して取り組むべきか明確にすることで、効率性や生産性が大きく向上します。優先順位付けに迷った場合は、時間のかからないものや、成果が出やすいタスクを優先するといった工夫をしてみましょう。
場合によっては、何を優先して終わらせるべきか、上司に相談することも大切です。適宜、優先順位を設定し直し、働きやすい体制を整えるようにしましょう。