転職で面接のステップまで進めたにもかかわらず、持ち物の準備不足で失敗するのは避けたい事態です。面接に集中して臨むためにも、事前に持ち物を準備して当日に備えましょう。面接に必須のアイテムから、好印象を与えられる持ち物までを紹介します。
面接前は持ち物の準備を
面接前は受け答えの準備だけでなく、持っていくアイテムも用意しておかなければなりません。まずは持ち物をしっかり準備する必要性を再認識しておきましょう。
持ち物の準備をして面接に集中
面接の前日に持ち物の準備をすることは非常に重要です。面接の最中に使用するものだけでなく、面接前に活躍する持ち物も用意しましょう。
必要なものを持っていき、普段通りに過ごすことで、直前に焦ったり本番で緊張したりすることなく十分な力を発揮することが可能です。
基本となる持ち物を準備した上で、どうしても不安なら応募先にメールで確認を取るといいでしょう。ビジネスシーンで問題のない丁寧な言葉で氏名や面接予定日などを伝え、当日の持参物について質問します。
先方から持ち物の指定がある場合、そのアイテムはもちろん持っていかなければなりません。さらに印象をよくしたり不便さを解消したりするためにも、基本の持ち物は一通りチェックしておきましょう。
必須の持ち物
持ち物の指定がない場合でも、面接時には必須とされる持ち物があります。不安なく面接に臨めるように、最低限のアイテムを覚えておきましょう。
A4の書類が入るカバン
A4サイズの書類が入るビジネスバッグは、面接における必須アイテムの1つです。提出書類がある場合はもちろん、パンフレットや会社説明の配布資料を受け取るケースも想定して持参しましょう。
ビジネスシーンで使うバッグは、基本的に黒のアイテムを選ぶのが無難です。ほかにも茶色やグレーなど、落ち着いた印象のあるカラーであれば面接の場でも浮く心配がありません。
また、ビジネスバッグは面接の際、原則として椅子の横に置きます。床に置いたときに自立するように、マチのあるバッグを選ぶのがおすすめです。
応募書類
エントリーシートや履歴書などの提出書類は、忘れずに持参しましょう。持参する書類を忘れると印象が悪くなるどころか、面接自体を受けられなくなる可能性があります。
近年はオンラインで応募書類をやり取りするケースも増えていますが、会場への道中で書類に書いた内容を確認する意味でも準備した方がよいでしょう。
履歴書に記載した内容は、細かいところまで覚えていられないかもしれません。既に提出している書類でも、コピーを持っていくことで面接の直前まで内容を振り返れます。
記入した志望動機やアピールポイントを確認しておけば、面接で書類と矛盾のない受け答えが可能です。
書類は透明なA4ファイルに入れて持ち歩き、折れないように注意しましょう。当日に提出する書類は、封筒に入れていくと印象アップが狙えます。
連絡の取れるスマホ
万が一トラブルに巻き込まれて面接に遅れる場合に備えて、通話機能が使えるスマホも欠かせません。応募先の担当者の電話番号やメールアドレスなど連絡先を控えておき、問題が発生したらすぐに一報を入れましょう。
先方から連絡が来る場合もあるため、事前に先方に伝えた、連絡が取れる番号のスマホを持っていきます。
会場までの道のりを確認する上でも、スマホが役に立ちます。面接会場は初めて行く場所も多く、通い慣れていないことから電車の乗換や道順に迷ってしまいがちです。
素早く経路が確認できるように、地図アプリや乗換アプリをインストールしておきましょう。充電がなくなったときに備えて、モバイルバッテリーも用意しておくと安心です。
ただ、面接中にスマホを使うことは基本的にありません。通知音やバイブ音が鳴って印象が悪くならないように、面接が始まる前に電源を切りましょう。
好印象につながる持ち物
面接に必須ではなくても、持っていると面接官に好印象を与えられる持ち物があります。面接官に好印象をアピールできるアイテムには、何があるのでしょうか?代表例を2つ紹介します。
筆記用具とメモ帳
面接では、労働条件や給与形態について説明を受けることがあります。筆記用具とメモ帳を用意して、忘れないようにメモを取ると真剣さが伝わるでしょう。
特にメモを取るような内容がなくても、準備をしているだけで「さまざまなケースを想定して準備ができる人」というアピールにつながります。机の上にペンとメモ帳を出しておき、面接官に好印象を与えましょう。
また、ほかの会社にも応募していたり二次・三次面接があったりする場合は、終わった直後に質問の内容をメモしておけば、次の面接対策に生かすこともできます。
筆記用具はボールペンとシャープペンシル、消しゴムの3点があれば十分です。筆記用具とメモ帳はビジネスシーンに合ったデザインのものを選びましょう。プライベートのメモ帳と同じものは避けた方が無難です。
腕時計
近年はスマホで時間を確認することが多くなってきましたが、面接中にスマホを出すのはマナーがよくありません。スマホを出さずに時間を確認できるよう、腕時計を着けていきましょう。
腕時計をしていると、時間をしっかり守る人だというアピールにもつながります。
カジュアルなスポーツウォッチやデジタル時計は避けて、ビジネスシーンに適した腕時計を選びましょう。ケースサイズが大きくて円盤が分厚いものや、派手な色合いのものは好ましくありません。
メタルや革の素材を使ったシンプルなデザインが無難です。
あると便利な持ち物
採用の進め方はさまざまで、次の面接があったり当日に雇用関係の手続きをしたりといったケースも少なくありません。また、当日の天候が急に荒れることも考えられます。イレギュラーな事態にも対応できるよう、あると便利な持ち物も押さえておきましょう。
予定が確認できる手帳
面接で質問が終わった後に、次回の面接の予定や勤務開始日の調整を行うことがあります。後日に改めて日程調整をする手間を省けるように、面接当日はスケジュールが分かる手帳を用意しておきましょう。
スマホを面接中に出すのは、応募先にもよりますが基本的にはマナー違反です。普段はスマホのアプリで予定を管理している場合も、直近の予定はメモ帳に書き出しておくといいでしょう。
身分証明書と印鑑
面接会場に入る際や面接時に、本人確認のために身分証明書の提示が求められることがあります。運転免許証やマイナンバーカードなど、身分を証明できる証明書を持参しましょう。
仕事に生かせる資格を持っている場合は、認定証・登録証の原本かコピーを持っていくと確実なアピールにつながります。事前に提出している場合は必要ありませんが、特に提出の指示がなければ持っていくのがおすすめです。
面接当日に即採用が決まったり、交通費を精算したりする場合もあります。押印する場面に備え、認印で構わないので印鑑も準備しておきましょう。
折り畳み傘
面接会場に向かう途中に雨が降って、濡れた状態で面接に臨むのは好ましくありません。雨や雪が降った場合に備えて、折り畳み傘を用意しておきましょう。
ビジネスバッグに収まるサイズのものを選び、濡れた傘をしまうためのビニール袋もあると理想です。一見すると細かい行動も、周到な準備ができるというアピールにつながるはずです。
また、家を出る前に天気予報を確認しておくことも大切です。天候の影響で電車が遅延する可能性も想定して、早めに家を出るように意識しましょう。
マナーのよさをアピールできる持ち物
面接では回答する内容に加えて、マナーも面接官に与える印象を大きく左右します。社会人としてマナーのよさをアピールするには、どんな持ち物を用意すればよいのでしょうか?
ハンカチとティッシュ
社会人のマナーとして、ハンカチとティッシュは常に持ち歩くようにしましょう。
ハンカチはせきをするときや、汗を拭くときに使います。真夏の暑い日は特に汗をかきやすいほか、冬でも室内の暖房が効いていて緊張していれば、普段より汗が出やすいものです。
ハンカチはトイレで手を洗ったときに手を拭くのにも役立ちます。ハンドドライヤーや紙タオルがないトイレもあるので、ポケットに入れて準備しておきましょう。
また、面接中でも鼻水やくしゃみは出てしまうものです。面接官に不快感を与えないようにティッシュを用意しておき、一言断ってから鼻をかみましょう。会場にあるティッシュを使うと準備不足と捉えられてしまう恐れがあります。
エチケット用品
ハンカチとティッシュ以外にも、整髪料やブラシ・口臭ケア用品・持ち運び用の歯ブラシを持参して、面接前に身だしなみを整えておきましょう。髪がボサボサだったり歯が汚れていたりしていては、面接官に与える印象が悪くなってしまいます。
携帯用の靴磨きやソーイングセットもあると、靴に汚れが付いたりボタンが取れたりしても服を整えられるので安心です。スカートをはいていく人は、ストッキングの予備も用意しておくといいでしょう。
持ち物の準備をして面接に備えよう
面接前日の夜や家を出る前に持ち物を確認して本番に備えることで、落ち着いて面接に集中できます。面接後に悔いが残らないように、必須の持ち物に加えて印象アップやマナーのアピールにつながるアイテムも準備しましょう。
面接の持ち物が指定されている場合は、あらかじめチェックします。さらに紹介してきた持ち物をそろえても不安がある場合は、応募先の担当者に問い合わせると安心です。