転職期間の目安はどれくらい?期間が伸びる原因や対処法も紹介

転職活動を始めても内定が出ずに長引いてしまうと、不安を抱くようになるでしょう。転職活動に難航していると感じたときは、一般的な転職期間を確認した上で、長引く原因を突き止めて対処することが大切です。基本に立ち返って土台を固めるのも手です。

転職にかかる期間はどれくらい?

スケジュール帳と腕時計

(出典) photo-ac.com

自分の立ち位置を確認するために、転職活動にかかる一般的な期間を確認することが必要です。転職にかかる期間の目安と大まかなスケジュールを確認しましょう。

目安は3〜6カ月程度

志望する業界・職種によって異なりますが、転職活動に向けた準備を始めてから内定が決まって退職するまで、3〜6カ月かかるのが一般的です。

転職活動は、大まかに3つのステップに分けられます。最初のステップでは2週間ほどが目安で、転職活動に向けた準備として志望業界を定めたり提出書類を作成したりします。

そして、求人に応募して面接を受けるのが次のステップです。2つ目のステップでは2カ月ほどかかります。内定をもらうまでのステップでは、人によっては短期間で済むこともあれば、2カ月よりも期間が延びることもあります。

最後のステップは、内定をもらってから無事に退職するまでです。退職の意思を伝えてから実際に退職するまでには、1〜2カ月かかることが多くなっています。

事前準備に時間がかかるケースも

転職活動の準備段階では、自己分析と業界研究を行います。自己分析は自分の立ち位置や強みについて知るために、業界分析は業界が求めている人材について知る作業です。

自己分析と業界研究は、満足のいく転職活動をするためには欠かせない準備です。スムーズにいけば2週間ほどで完了しますが、時間がかかることも考えられます。

結果に大きく影響する可能性が高いため、焦って短期間で終わらせるのではなく、十分に時間をかけた方がよいでしょう。

早く転職活動を終えるメリット

デスクで資料に記入する男性

(出典) photo-ac.com

転職活動は人によってかかる期間が異なりますが、一般的には短期間で終わらせるのがよいとされています。転職活動に要する期間が長引くと、さまざまなデメリットが生じてくるものです。

転職活動を早く終わらせる2つのメリットについて解説します。

不安や焦りが小さい

転職に費やす時間が延びるほど、転職先が見つからないのではないかと不安が募っていきます。すでに退職している場合は、職歴のブランクがどんどん長くなっていき、焦りが生じることも考えられます。

不安や焦りが大きくなると、面接で適切な回答ができなくなったり、面接官からの印象が悪くなったりすることもデメリットです。落ち着いた精神状態で転職活動を行い、十分に実力を発揮するためには、短期間で終わらせることが重要です。

退職済みの場合は生活費の不安が小さくなる

すでに退職している人は、短期間で転職活動を終えることで、生活費の不安を抑えられることもメリットです。

退職済みの場合、貯金を取り崩しながら暮らすことになるでしょう。日に日に減っていく残高を見ながら就職活動を行うのは、大きなプレッシャーになることが考えられます。

スムーズに内定までたどり着くことができれば、生活に不安を感じることも少なくなりますので、転職活動を早く終わらせることが可能になるでしょう。

転職期間が延びる原因

履歴書に記入する女性

(出典) photo-ac.com

3〜6カ月は目安に過ぎず、転職活動に半年以上もかかることは珍しくありません。スムーズに内定までたどり着けない理由として、準備不足に加えて、応募先とのミスマッチが挙げられます。

転職したい動機が整理できていない

現状への不満を抱えて漠然と転職活動を始めた場合は、転職の目的がはっきりしていないことが考えられます。着地点が決まっていないと、いつまでもダラダラと転職活動を続けることになってしまいます。

まずは、転職の動機や転職先の企業に求めること、期限を定めることが重要です。途中で方向性を見失わないように、可能な限り具体的に決めることが欠かせません。

進むべき方向が見えてくるとやるべきことが明確になり、余計な作業に費やす時間を削減できます。

応募企業数が少ない

シンプルに求人への応募数が少ないことが、転職期間が長引いている原因になっているケースがあります。もちろん1つ1つの企業と真剣に向き合い、対策を練ることは大切です。

しかし、応募数が少ないと面接の結果待ちの時間にできることがなく、大きな時間のロスにつながります。

さらに、数社だけに応募して内定をもらえるとは限りません。応募先から1つも内定をもらえないと最初からまたやり直すことになるため、必要以上に時間がかかってしまいます。

幅広い業界に応募するときや、未経験の業界・職種に転職するときは特に、多くの企業に応募するのがおすすめです。たくさんの企業を受けることで、業界の内情について詳しくなれるほか、自分を必要としてくれる企業に巡り合う確率が高くなります。

自分にマッチしていない求人に応募している

数多くの求人に応募していても、自分の持つスキル・能力を必要としていない企業にばかり応募していては、内定がもらえないのは当然です。そのため、新しい業界・職種に挑戦するときは、転職期間が長くなる傾向にあります。

応募先の企業とうまくマッチしない場合は、自分のスキル・能力を把握できていないか、企業側が必要としているスキル・能力を把握できていないことが考えられます。

自分のスキル・能力を把握できていないなら、自己分析に磨きをかけたり、スキル・能力を向上させるために努力をしたりすることが必要です。

企業の求めている人材を理解できていないなら、業界研究を行うことに加えて、企業のWebサイトなどを見て企業研究をするとよいでしょう。

転職がうまくいかない場合の対処法

調べ物をするスーツの男性

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転職活動がうまくいかないと不安が募り、八方ふさがりのように感じてしまうこともあるでしょう。そのまま転職活動を続けても、内定を得るまでにかなりの期間がかかるほか、内定が出ないまま終わってしまうことも考えられます。

転職活動に行き詰まったときは、一度歩みを止めてこれまでの転職活動を見つめ直す時間を設けることが大切です。

応募する業界・職種を広げる

転職活動がうまくいかないときは、応募範囲が狭くて企業とうまくマッチしていないことが考えられます。

業界・職種を広げて探し直してみることのほか、大手企業ばかりに応募している場合は、中小企業にも視野を広げてみることが必要です。

ただし、やみくもに応募数を増やせばよいわけではありません。視野を広げる前に、転職先の譲れない条件を決めることが重要です。

年収・勤務地・福利厚生などに優先順位を付けて、妥協できる範囲でマッチする企業を探すようにしましょう。

応募書類の内容を見直す

書類選考で落ちることが多いなら、応募に当たって提出する書類の内容を見直す必要があります。提出書類には履歴書と職務経歴書があり、基本的なルールを守って書くことが何より重要です。

よくある悪い例として、自己PRや志望動機の内容を応募先によって変えていないことが挙げられます。同じ内容を使い回していては、応募先の企業に入社したい明確な理由が伝わりません。

応募先に合わせてアピールできる強みを示し、入社後にやりたいことを具体的に書くことが大切です。

さらに、職歴を変えることはできませんが、書き方を工夫することはできます。ただ職歴を書くだけではなく、読みやすいように情報を整理したり、アピールしたい職歴をピックアップして丁寧かつ詳細に書いたりすることも意識しましょう。

面接での態度や回答内容を見直す

書類選考は通るが面接で落とされてしまう場合は、面接での態度や質問に対する回答を改める必要があります。面接は1回だけでなく、2回・3回と行うことも珍しくないため、きちんと対策を練ることが重要です。

まずは、基本的なマナーを確認する必要があります。入室してから着席するまでの流れや、適切な言葉遣いを確かめましょう。

面接中の表情・目線・話し方も意識します。おどおどしていると自信がないと思われ、印象が悪くなる恐れがあります。

また、質問に対する回答の見直しも大切です。面接で受ける質問を想定しておき、回答をあらかじめ考えておくのがおすすめです。

面接を繰り返す中で回答に行き詰まった質問があれば、面接後に回答の仕方を考えておくのもよいでしょう。

転職活動をスムーズに進めるポイント

履歴書に記入する

(出典) photo-ac.com

計画通りに転職活動を進めるためには、事前準備が重要です。スムーズに内定を獲得して転職活動を終わらせるためには欠かせない、3つの準備を紹介します。

自分が目指すキャリアを明確にする

転職活動に臨む上で、まずは自分のキャリアについて思いを巡らせることが重要です。うまく転職できたとしてもそこで終わりではなく、転職先の企業に入社してからも長いキャリアが続いていきます。

転職後も納得のいく仕事を続けられるように、長い目線で考えましょう。キャリアプランを思い描いておくことは、転職活動での軸を作ることにもつながります。

将来やりたいことや成し遂げたいことが決まっていれば、どの企業に入社すれば自分の目標に近づけるかはっきりします。企業選びの判断軸を作るためにも、キャリアプランを明確にすることが大切です。

さらに転職活動では、面接でキャリアプランについて聞かれるケースが多く見られます。ほとんど全ての会社で「あなたの将来の目標は何ですか」のように聞かれることでしょう。面接で聞かれたときに回答できるように、準備しておく必要があります。

自己分析や企業研究を行う

転職活動の途中で進むべき方向が変わってしまうと、必要以上に時間がかかってしまいます。応募前に、きちんと自己分析や企業研究を行っておくと方向性が定まり、余計な時間を費やす心配がありません。

自己分析では転職の目的を明確化するほか、自分のキャリアを振り返ってアピールできる強みを探し出します。強みとしてはプライベートな性格ではなく、仕事で生かせるスキル・能力・資格を書き出すのが適切です。

業界研究では、インターネットや書籍など複数の媒体を用いて、狙っている業界についての理解を深めます。自己分析の結果と照らし合わせて、志望業界に自分が向いているか、転職可能かを判断します。

転職活動のスタイルを決める

転職活動には、自力で準備から内定までたどり着く方法のほかに、さまざまなアプローチ方法があります。時間や手間を省きたい場合は、転職エージェントや転職サイトを積極的に活用するのがおすすめです。

転職エージェントを利用すれば、転職先を紹介してもらえるだけでなく、自己分析や業界研究を手伝ってくれることもあり、充実した転職活動を行うのに便利です。

また、転職サイトを活用すれば、さまざまな求人情報が手に入ります。スタンバイは1,000万件以上の求人情報を取り扱っており、さまざまな条件で検索をかけることができます。ぜひ利用し、理想の求人を探してみましょう。

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期間よりも後悔のない転職をすることが重要

面接での自己PRのイメージ

(出典) photo-ac.com

転職活動の期間の目安は3〜6カ月ですが、準備不足や応募数不足、応募先とのミスマッチが原因で長引くことは珍しくありません。

なかなか内定がもらえないと不安が募ることに加えて、退職済みの場合は生活の不安も強くなることが考えられます。

自己分析と業界研究をしてよいスタートダッシュを切ることはもちろん、必要に応じて応募する業界・職種を広げたり、書類や面接の内容を見直したりすることが重要です。

転職活動に要する期間が予定よりも延びても、するべきことは変わりません。悔いのない転職活動を行うために、1つ1つ丁寧に取り組んでいくことが大切です。